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ゴミ屋敷ってどうやって出来上がるの?家主の心理とは?

  • 2017年9月29日

テレビのニュースなどですっかりおなじみのゴミ屋敷問題。

報道で大きくとりあげられ、地域社会におよぼすさまざまなトラブルや問題点が指摘されていますが、多くの場合、まだ解決には至っていないのが現実です。

最近では、マンションやアパートの一室が人知れずゴミ屋敷になっている「隠れゴミ屋敷」という新たな問題も指摘されています。

住んでいる人は、普段は会社勤めなどをしてごく普通の生活を送っている、あるいはほとんど家から出ることがないので周りの人は全く気づかないといった状況で、閉め切ったマンションの室内が実はゴミだらけになっているといったケース。
テレビで見るゴミ屋敷ほど危険な状態ではないものの、実態はほぼゴミ屋敷であり、住んでいる人の健康を著しく損なうおそれがあります。また、臭いや虫の発生など、周囲への影響も小さくはありません。

はじめからゴミ屋敷で暮らしたいと思っている人は誰もいないはずです。

ではなぜゴミ屋敷になってしまうのでしょう?一体どうやってゴミ屋敷が出来上がってしまうのでしょうか?
住んでいる方の心理と、ゴミ屋敷が出来上がるメカニズムを探ってみたいと思います。


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1.「ゴミ屋敷」はどういう状態のことを指すの?


広々とした一戸建ての住宅からはみ出るゴミの山、敷地を埋め尽くし、道路まではみ出た粗大ゴミやゴミ袋、大小さまざまなもの。そんな映像をテレビで見たことがあるという方は多いのではないでしょうか。

しかし、すみずみまでゴミで埋め尽くされた家だけがゴミ屋敷ではありません。ぱっと見はとてもゴミ屋敷には見えないような状態のマンションの一室が、実はゴミ屋敷になっていたり、ゴミ屋敷一歩手前の状態になっていたりすることもあるのです。

誰が見てもわかる、いわゆるゴミ屋敷

一般的には家の中だけでなく、庭や玄関周り、敷地の外にまでゴミや要らないものがあふれている状態をゴミ屋敷と呼んでいます。
マンションやアパートの場合であれば、玄関前の廊下にもゴミが積み重なり、ベランダもゴミでいっぱいという状態です。

誰にも気づかれない隠れゴミ屋敷

マンションやアパートの一室が、実はゴミだらけというケースが意外と多くあります。
一人暮らしで家に出入りする人が自分しかいない、隣近所との接点が少ないといった状態では、玄関ドアの向こうがゴミで埋めつくされていることに誰も気づきません。食べかけのゴミから腐った悪臭が漂い、虫が発生し始めると、近隣の住民が異変に気付き始めます。

隠れゴミ屋敷に住んでいる人は、日中はほとんど外に出ることなく家の中にこもっているケースもありますが、ごく普通に学校や勤務先に出かけているケースもあるようです。

ゴミ屋敷一歩手前の状態とは?

本来なら、定期的なゴミ回収に出されるはずの空き缶、空きびん、新聞の束、食べ終わったお弁当のケース、燃えるゴミのビニール袋。そんなものが、部屋の中にいくつも溜まり始めたら要注意です。

脱いだそのままの洋服、買ってきて開封されないままのビニール袋や紙袋といったものが加わっていき、あっという間にゴミ屋敷が完成。そんな、ゴミ屋敷予備軍がかなり存在しています。

2.ゴミ屋敷はどうやって出来上がるの?

家中がゴミで埋め尽くされた家も、もちろんはじめからゴミ屋敷だったわけではありません。

捨てにいくはずのゴミ袋が家の中にひとつ、またひとつ…。あるいは、ゴミ捨て場で拾ってきたまだ使えそうな家具や家電、雑誌の山が、家の周りに少しずつ積みあがっていき、やがて家の敷地を覆いつくすほどのゴミが集まっていった、と考えられます。

では、なぜ家の中にゴミや要らないものが溜まっていくのでしょうか?

ゴミを捨てそびれたケース

メンタル面の問題とは無関係に、ゴミ屋敷が形成されてしまう場合があります。忙しくてゴミ出しをする時間や余裕がなかった、ゴミの出し方や分別の仕方がわからず、出しそびれてしまったというケースです。

24時間利用できるゴミステーションが設置されたマンションに住んでいる場合を除き、働きに出ている人にとってゴミ捨てはとてもやっかいな問題です。毎週決まった時間に指定の場所に出さなければゴミを回収してもらえないので、その時間帯に家にいないと、そもそもゴミを出すことができません。しかも、月曜日は燃えるごみ、火曜日はプラスチック、水曜日はびん・缶・ペットボトル、木曜日は粗大ごみといったように、出せるゴミが曜日ごとに指定されています。

早朝から深夜まで激務をこなしながら、分別したゴミを毎朝決められた通りに出すのは至難の業。なんとか時間をやり繰りしてゴミを出したと思ったら、分別の方法を間違えたために回収してもらえなかったなんていう残念な結果に終わることも。こうして、捨てられなかったゴミが家の中に溜まっていき、やがて家中を埋め尽くしていくことでゴミ屋敷が完成します。

こういったケースは多くの場合、民間の業者のサポートを利用したり、住環境を変えることで、ゴミ屋敷問題を解決することができます。

ゴミを拾ってきてしまうケース

ゴミを捨てられなくて溜まってしまうのではなく、よそからゴミを集めてきてしまうというケースもあります。近隣とのトラブルになってしまう、いわゆるゴミ屋敷にはこのケースが多いようです。

「まだ使えそう、何かの役に立ちそう」、「自分の財産としてとっておきたい」などという理由で、ゴミ捨て場に捨てられているものを拾ってきてしまう人が少なからず存在します。家族からの注意や近隣住民からの苦情、行政の指導なども一切受け付けないことが多く、解決には時間を要します。

気持ちが沈んで体が動かない!

メンタル面のトラブルを抱えていて、部屋を片付けたりゴミをまとめる捨てに行くといった行動をとれなくなってしまっているケースもあります。

一時的なものであれば、自力での解決も可能です。長引く場合は、家族や友達の助けを借りて、まずはしっかりと病気を治しましょう。病気が治れば、ゴミ屋敷の問題は自然と解決します。

3.ゴミ屋敷を作り上げてしまう人の心理とは?

テレビに登場するゴミ屋敷の家主の方は、年配で一人暮らしの方が多い印象です。はたして孤独な年配の方がゴミ屋敷を作ってしまいがちなのでしょうか?

実際にゴミ屋敷状態の住まいに暮らしている人は、お年寄りだけではありません。
実は男女問わず多くの人が、さまざまな事情でゴミ屋敷を作り上げてしまっているのです。

以下のような心理的な理由で、ゴミ屋敷を作ってしまうケースが多いようです。

孤独を抱えて生きている

周りに誰も知人や友人、家族がおらず一人で暮らしている場合、孤独感からゴミ屋敷になりやすいといわれています。なぜならゴミに囲まれることで疎外感が薄れるという人も少なくないからです。
家族や配偶者を亡くし、寂しさから片付けをしなくなりゴミ屋敷になってしまうケースもあります。

部屋が汚れている認識がない

人によって価値観が違うのは当然ですが、これはゴミ屋敷に暮らしている方にも当てはまります。
そもそも汚れているという基準が一般とは異なり、汚れた状態でも気にならずに生活できてしまうのです。

中には手が届くところに物がある便利さを優先させるために、部屋が散らかっていても気にならない方もいます。そういった方は、使い終わったら仕舞うという一般的な考え方ではないために、ゴミ屋敷が一向に改善されません。

物への執着心がある

たくさん買い物をしてしまう癖のある方、もしくは何かしらの収集癖などがある方は、物が増えること自体に喜びを感じるという特徴があります。
買い物をすることや手元に物が増えていくことが快感になるため、不要なものであっても「もしかしたら必要な時が来るかも」と捨てられずにゴミ屋敷化が進んでしまいます。

ストレスや精神疾患

ストレスは人の心から気力を奪ってしまいます。ストレスなどから来る精神疾患は、そもそも生活するのですらつらく、酷い状態になるとお風呂に入ることもままならないことも。自分自身のこともできないような状態で、お部屋の掃除なんてできるはずがありませんよね。

日々の清掃や片付けは気力と体力が必要なので、精神的に弱っている状態では難しく、片付けやゴミ捨てを放棄してしまうのです。

認知症など加齢による判断力の低下

高齢や認知症になると判断力が衰えていまい、汚れていると感じなくなるので結果的にゴミ屋敷になってしまうことも。こういったケースの場合、ゴミの出し方を忘れて放置してしまったり、ゴミだと認識できていない場合もあります。

ゴミを財産だと思い込んでいる場合もあるので、強制的に片付ける前に介護のプロなどの専門家に相談することをお勧めします。

4.こんなにもある!ゴミ屋敷による弊害!

家中ゴミだらけでも、ゴミをかき分けて移動し、毎日ゴミの山の上で寝ていても、ちっとも困っていないという人もいるかもしれません。

ですが、間違いなく、ゴミ屋敷は住人の健康を脅かします。ゴミ屋敷に住み続けることで大きな危険にさらされるということを、理解しておかなければなりません。

健康被害、事故、ケガ、火災の危険性

堆積するゴミの中に食べ物、生ものなどがあれば、腐敗して悪臭を放つようになります。
やがて虫がわき、堆積物の下は虫の糞でいっぱいになります。そんな環境の中で生活を続ければ、確実に健康を損なっていきます。

また、ゴミの中に割れたびんや危険物が含まれていて、ケガをしてしまうケースもあります。堆積したゴミが崩れて下敷きになってしまったり、ゴミを踏んでケガをすることもあります。燃えやすいゴミに火がついて火事を起こしてしまうという、最悪なケースも多数報告されています。

5.ゴミ屋敷にならないために気をつけるべきことは?

自分は絶対大丈夫!と思っていても、どんなきっかけから家の中にゴミやいらないものが溜まり始めるかはわかりません。自分の家や実家をゴミ屋敷にしてしまわないためには、普段からどんな点に気を付けておかなければならないのでしょうか?

ゴミはゴミ箱やゴミ袋に入れる癖をつける

食べ終わったお弁当のケースを机の上に置きっぱなし、飲んだビールの缶が床に何本も転がっている。こんな状態が1週間も続いたら、もう片付けたくなくなってしまいますよね。
こうしてゴミを放置し続ければ、ゴミ屋敷が出来上がるのはもうあっという間です。

そうならないために、面倒でもゴミは一箇所にまとめる、ゴミ袋に入れるという習慣をつけることが大切です。まず、ゴミ袋を用意しましょう。地域によっては指定の有料のゴミ袋が必要な場合があります。高いゴミ袋を買うのはもったいないと思うかもしれませんが、業者にゴミ屋敷を片付けてもらう費用に比べればずっと安上がりです。

危険な兆候に気づいたら助けを求めよう

ベランダに放り投げたゴミが溜まり始めている、どこから手をつけていいのかわからないほど部屋にゴミが溜まっている。片付けなければと思っているのに体が動かない。もうそろそろ、寝る場所もなくなりそう。

そんなときは、迷わず誰かに相談しましょう。家族や友達のほか、行政や民間の業者に相談しても良いでしょう。業者に依頼するとお金がかかりますが、あっという間にゴミ屋敷をもとの状態に戻してくれます。

ゴミ捨てや部屋の片付けを無理しすぎない

ゴミはできるだけ早く片付けるということと矛盾してしまうかもしれませんが、「無理をしすぎない」ということも大切です。

毎日生活している家の中を、常に清潔に完璧に片付けておくことはとてもとても難しいことなのです。家の掃除や片付けは、100%でなく80%ぐらいを目指しましょう。完璧を目指すあまり力尽きてしまうよりも、ときどきほどほどの掃除を続けるほうが部屋をきれに保つことができます。ゴミ捨ても同様に、忙しいときは2週に一度捨てるようにするなど、無理せず自分のペースで行うことで、コンスタントに続けることができます。

6.近所にゴミ屋敷がある場合の対処法

自分や家族、身近な人の暮らす家がゴミ屋敷になってしまった場合、家族がサポート、あるいは民間の業者に依頼して片付けてもらうことができます。
ゴミ屋敷になってしまうのには家主の心理状態が大きく影響しているので、十分なメンタルケアをすることで、比較的早くゴミ屋敷状態から脱することができます。

しかし、近所や身近な場所にゴミ屋敷が存在しているという場合はどうでしょうか?

ゴミ屋敷の存在が近隣に及ぼす影響とは

ゴミ屋敷の存在は、住んでいる本人以上に、近隣の住民に大きな悪影響を及ぼします。

臭いや害虫の発生、景観を阻害し、心理的身体的に大きな被害を与えるだけでなく、火事などが起きれば燃えやすいゴミに一気に火の手が周り、辺りの住宅に燃え広がってしまう危険性もあります。

また、ゴミ屋敷の周辺が通学路となっている場合には、道路にはみ出した粗大ゴミで小さい子どもたちがケガをしたり、住民とのトラブルに巻き込まれたりというトラブルも起こりかねません。

ゴミ屋敷の存在は、おおぜいの人を不快にさせるだけでなく、周辺の住民の命を脅かす危険性までもはらんでいるのです。

ゴミ屋敷の問題は地域住民全体の問題

ゴミ屋敷の問題は、隣近所だけの問題ではありません。地域全体、自治体の問題として考えていく必要があります。

近隣の住民が個人でゴミ屋敷問題に立ち向かおうとすると、大きなトラブルになってしまう場合があるので、問題解決には、行政の力を借りて対処する方法をお勧めします。そのためには、ゴミ屋敷の状況を市町村の担当者に報告し、どのような点に困っているのか、どのような危険が起こりうるのかといったことを明確に伝えることが大切です。

ゴミ屋敷の状態によっては、自治体の条例で強制処分を行うことができます。

  1. 地域住民の意見を集める
  2. ゴミ屋敷の危険性を行政に訴える
  3. 法的な手段で対処する


強制処分をするまでに手間や時間は要しますが、ゴミ屋敷をそのまま放置するわけにもいきません。
手に負えない問題は行政に頼りましょう。


7.まとめ

ゴミ屋敷が出来上がるメカニズム、ゴミ屋敷になってしまった家主の方の心理についてご理解いただけましたでしょうか?

ほんのちょっとしたきっかけからはじまる、ゴミ屋敷化。それには、家主の方の生活環境や心理状態が大きく影響しています。自分から、あるいは家族や周りの人が危険なサインに気づくことで、ゴミ屋敷化を回避することができます。

また、近隣のゴミ屋敷に困っているという場合には、個人的に解決しようとするのではなく、できるだけ早く行政に対処を依頼しましょう。地域住民の意見をまとめて繰り返し訴えることで、行政による強制処分を行ってもらえる場合があります。ぜひ参考にしてみてください。

この記事の監修者

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