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毎年季節が春に近づくほど、私が気になるのは灯油の残量。
まだ肌寒いけど灯油は残り少ない…!だけどここで買い足したら余ってしまう…!出来るだけ灯油を使い切ってから暖房器具もしまいたいのですが、なんだかうまく調整出来ないときもありますよね。
逆に秋から冬になる時期は急に寒くなってしまって手元にあるのは昨シーズンの灯油だけど、これ使える?なんてこともあったりして、身近なものなのに灯油について知らないことが意外とあるなと気が付いてしまいました。
今回は灯油の捨て方から灯油缶・ポリタンクの捨て方、去年の冬に残した灯油が今年の冬に使えるのか、そして不要になった灯油の再利用方法までご紹介します。
うちにも灯油が余ってるという方や灯油の処分に困っているという方は是非参考にしてみて下さい。
目次
毎年灯油をきっちり使い切れればいいのですが、ついつい残ってしまうこともありますよね。残ってしまった灯油はどのくらいの期間放置したら使えなくなるのでしょうか?そもそも灯油に使用期限はあるのでしょうか?順番に説明していきますね。
灯油は劣化するので、ある程度使用期限があると考えましょう。
寒い時期にだけ灯油を使うから翌年の冬に去年残った灯油を使いたい、なんてよくある話ですが古い灯油が暖房器具の故障を引き起こすそうです。
新しく購入した石油ファンヒーターに、保管していた灯油を入れたところ、エラー表示が出た。メーカーからは、「灯油に水分が含まれておりエラー表示が出た。部品交換が必要」と言われた。(70歳代 男性)
独立行政法人国民生活センター
このような事例もありますので灯油はシーズン中に使い切るようにするか、昨シーズンの灯油は処分しましょう。
一般的に灯油の保管限度の目安は、気温の変化が少ない冷暗所の保管であれば半年程度とされています。
いつ購入したか記憶があいまいな場合、見た目・臭いでもある程度判断できます。
通常の状態の灯油は無色透明ですから、酸化など何かしら変質し劣化が見られる場合は黄色がかっています。灯油を匂った時に酸っぱい臭いがした時も変質している可能性が高いです。これらは「不良灯油」と呼ばれます。
また、保管期間に関わらず戸外に保管し虫の死骸や水が混ざったり、別の油と混ざると「不純灯油」となります。ガソリンや軽油の保管に使用していたポリタンクに灯油を入れてしまうことでも不純灯油になるので注意しましょう。
一般社団法人 日本ガス石油機器工業会でも、不良灯油の使用によるトラブル例として不良灯油や不純灯油を暖房器具に使用すると、点灯時に火が付きにくくなったり燃焼時、においがきつくて目にしみることがあると記載があります。不完全燃焼や異常燃焼など予想しない事故が発生するおそれがありますし、異常燃焼や暖房機器の故障の原因にもなります。使用するのは控えましょう。
余ってしまった灯油を処分したい場合、どう処分すればいいのでしょうか?
残った灯油の量によって処分方法が変わってきますので、まずは少量残った灯油の処分方法をご説明します。
少量の灯油であれば可燃ごみで処分することが出来ます。手順は以下の通りです。
地域によって細かいルールに違いがありますので、お住まいの自治体のホームページなどで確認してから捨てるようにしましょう。
身もふたもない、と言われればそうですが、少量であればシーズン中に使い切ってしまいましょう。
何といっても手間が一番かからない方法です。
中型石油ストーブなら、弱燃焼時で約0.1~0.2リットル/1時間、強燃焼時で約0.3~0.4リットル/1時間の灯油を消費するとか。大体灯油1リットルであればヒーターの強燃焼で2時間超くらいの使用で消費できる計算となります。
少し冷える朝晩を狙う、または洗濯物を乾かすのに利用するなど、普段より少し贅沢な利用をして灯油を消耗しましょう。
自転車のチェーンの汚れや換気扇の油汚れを落とす、市販のクリーナーの主成分はほとんどが灯油。
ですから灯油をそのままクリーナー代わりとして再利用することが出来ます。
使い方は、捨ててもいい布やキッチンペーパーに灯油を含ませ、油汚れを落としたものを拭くだけ。自転車や換気扇の汚れ落としはもちろん、金属のパーツ磨きにもなります。
注意点は火気厳禁、屋外作業必須。
汚れを溶かし落とすので力もいらず面白いほど汚れが落ちますが、元は燃料ですので取り扱いには注意しましょう。
少量の灯油の処分方法はわかりましたが、処分したい灯油が大量にある場合はどうすればいいでしょうか?
今回ご紹介する灯油の処分方法はどれも灯油だけではなく灯油缶・ポリタンク込みでの処分方法です。順番にご紹介していきますね。
処分に困るほど大量に灯油が余った場合、最も一般的なのはガソリンスタンドへの持ち込みです。ガソリンスタンドまで持ち込む手間はありますが、灯油を販売するガソリンスタンドなら引き取ってくれる可能性が高いでしょう。
ですが、全てのガソリンスタンドで引き取ってくれるとは限りません。大手のガソリンスタンド(エネオス・出光・コスモ石油)では引き取りが可能か調べてみましたが、ホームページにはどこも「購入したSS・販売店に相談してください」との記載がありました。エネオスで例に挙げると同じエネオスでも店舗によっては有料であったり断られることもあるようです。
大量の灯油は重量もあります。持ち込む前にまず灯油の引き取りは可能なのか対象店舗に問い合わせてから、店舗へ向かうようにしましょう。
灯油はホームセンターでも販売されています。ですから購入したホームセンターでも引き取ってもらえる場合がありますが、灯油を引き取ってくれるのはかなり限られた店舗だけのようです。もし引き取ってくれるホームセンターであっても、あくまでもその店舗で購入した場合に限定されています。
いろいろ調べてみましたが、残った灯油を引き取ってくれるとホームページ上に記載があったのはビバホーム君津店のみでした。ホームページの情報は最新ではない場合もありますので、持ち込む前に店舗へ直接相談してからにしましょう。
自分では使わなくても友人や知人の中には必要としている方がいるかもしれません。灯油が必要な人はいないか聞いてから処分するのでもいいかもしれません。
友人や知人に譲る場合は、購入から半年以内の灯油であること、また虫の死骸や水、別の油と混ざっていない灯油をお譲りしましょう。残っている灯油が不良灯油や不純灯油ならば、友人や知人に譲らず処分する方法を考えます。
不用品回収業者であればどんなに大量な灯油も回収が可能。すべての作業を業者ぼスタッフにお任せでき自分で運ぶ手間もありませんので、重いものを運ぶのが困難な方には最もオススメしたい方法です。
灯油缶・ポリタンクごと処分して貰えるのはもちろん、家にある灯油以外の不用品をついでに引き取ってもらうことも出来ます。不用品回収業者の場合、多くがトラック1台分+お伺いするスタッフの人数である程度の料金が決まります。ですから不用品が多ければ多いほど、1点につきかかる金額が安価になる仕組みなのです。
また、灯油は特別管理産業廃棄物に分類されます。有資格者が専用の処理施設で行わないといけないので、資格を持つ不用品回収業者なら安く回収して貰えますよ。
灯油を処分する際、やってはいけない方法があります。「昔はやっていた」、「人から聞いた」などの方法も含まれるかもしれませんが、以下に記載した灯油を処分する方法は決して行わないでください。
一見エコな方法のように感じるかもしれませんが、灯油を凝固剤で固めると発火する恐れがあります。
というのも、もともと凝固剤は食用油を固めて捨てる目的の物。食用油ならよくて灯油はダメな理由は着火点の差です。着火点とは火を近づけると引火する温度のことで、食用油は300~320度に対して灯油は40~60度なので、灯油は非常に燃えやすいことを意味しています。
例えば、灯油を凝固剤で固めて可燃ごみの袋に入れて捨てたとします。夏場の炎天下の中ゴミ捨て場で太陽の光で熱されたゴミ袋の中の灯油が引火する…なんてことも起こりえるのです。灯油を凝固剤で固めて処分するのは危険なのでやめましょう。
灯油を処分するのに土に埋める方法を紹介するサイトもありますが、やってはいけない方法です。仮に庭の土に埋めた場合、油臭くなってしまうだけでなく草花は育たない土壌となってしまいます。また、気温が上がれば40~60度の着火点である灯油に引火することもあり大変危険です。
灯油を土に埋めると地中の微生物が分解するから大丈夫だという説もありますが、実際は分解されるまで途方もない時間を必要とします。生態系や土壌を汚し環境汚染の加担につながりますので、土に埋めて灯油を処分するのはやめてください。
灯油を下水道に流すと付近一帯に悪臭が発生し、引火性の高さから爆発のおそれもあります。また、下水管を詰まらせたり悪臭の原因にもなってしまいます。
灯油やガソリン等を下水道に流すと下水道法第18条に基づき、修復費用を原因者が負担することとなりますし、河川に石油類が流れ出てしまった場合は、河川法第67条に基づき、清掃費用の負担を命じられる場合もあるそうです。
名古屋市上下水道局でもよくある質問の中で「下水道に流さないで」と記載してありますので、灯油を下水道に流すのはやめましょう。
灯油を燃焼させるために紙に含ませて火をつけると、揮発した蒸気にも引火する場合があります。庭や空き地で燃やして勢いよく燃えてしまうと火災につながる恐れもあり大変危険です。
処分する目的であっても、灯油の傍で火を使用するのは避けてください。
灯油の捨て方はわかりましたが、灯油缶・ポリタンクの捨て方はどうすればいいのでしょうか?順番に解説していきますね。
各自治体のごみ収集に出す場合、30センチ角を超えると粗大ごみの対象です。不要になった灯油缶・ポリタンクが30センチ角を超えるサイズかどうか調べてからゴミに出しましょう。
例えば、18Lのポリタンクだとサイズは約34cm×19cm×38cm。指定ごみ袋の40Lサイズなら78cm×65cm程度ですので、18Lのポリタンクなら入る大きさです。
30センチ角以内で指定のごみ袋に入れば不燃ごみとして一般ごみと一緒に出すことが出来ますから、18L以下のポリタンクは不燃ごみで収集して貰えます。
ポリタンクは多くのものがポリエチレン製。ですから空になった中身を洗って綺麗にすれば自治体のごみ収集に出すことが出来ます。30センチ角を超えると粗大ごみの対象ですが、30センチ角以上のポリタンクであっても小さく切って捨てれば不燃ごみとして出すことも出来ます。
ですが、ポリタンクは高密度ポリエチレンという劣化しにくい素材で出来ている為、非常に硬いです。通常のカッターでは切れないので、「多目的廃棄物ノコギリ」などを使ってカットします。
カットする場合は、中身が空で灯油も乾燥している状態で行ってください。
一斗缶の多くはスチール製。灯油が入っていた一斗缶でも中身が空なら、自治体の「資源ごみ」または「不燃ごみ」で収集して貰えます。
基本的には「缶」を捨てる時と同じです。
自治体によっては「小型粗大ごみ」として有料での収集となる場合がありますので、お住まいの自治体でルールを確認してから処分してください。
ドラム缶に灯油を入れて保管していた場合、ドラム缶は一斗缶のように缶と同じようには処分できません。市販されている家庭用ドラム缶は一般的には「粗大ごみ」として扱われます。
地域によってはドラム缶は収集対象外となり自治体では収集して貰えないことも。中には販売店の回収サービスで処分するように指定されている場合もあるようです。詳しくはお住まいの自治体へ確認してください。
石油ストーブに灯油を移す際の必需品である灯油ポンプですが、こちらも灯油が付いているので処分方法に戸惑ってしまいますよね。灯油ポンプは手動か電動かで処分方法が違います。
プラスチック製の手動の灯油ポンプなら、半分に切るなどして小さくすれば「可燃ごみ」に出せます。電動の場合は電池を取り外し「不燃ごみ」として処分します。サイズが大きくなると粗大ごみの対象になるので、詳しくはお住まいの自治体のホームページなどをご確認ください。
自治体で灯油缶・ポリタンクを収集して貰うにも「中身が空であること」や「灯油が乾燥していること」と細かい条件があり、もしも収集して貰えなかったら困りますよね。「いっそのこときれいに洗って出せたら安心なのに!」とお考えの方は灯油缶・ポリタンクを洗ってしまいましょう。
灯油缶・ポリタンクを洗う手順は以下の通り。
使う洗剤は食器用洗剤でも洗濯用洗剤でも構いません。洗った後の水はふき取るか乾燥させればより完璧です。
「処分の作業中に灯油をこぼしてしまった」、「移動中に灯油が漏れてしまった」なんてこともありますよね。ふき取りたくても灯油は普通にふき取るだけでいいのか気になります。ここでは場所によってこぼしてしまった灯油の対処法をご紹介します。
灯油をこぼした際、ふき取りに使えるのは
などです。ごしごしと擦ってふき取るというより吸い取らせてふき取るようにします。小麦粉は新聞紙や布で吸い取った後にかけるとさらに灯油を吸収します。数分置いた後は掃除機で吸い取りましょう。
場所が変われば素材も違うので対処法が変わってきます。順番に説明していきますね。
用意するのは
1.新聞紙やキッチンペーパーで出来るだけ吸い取るように拭きます。灯油を吸い取らせた新聞紙やキッチンペーパーは水で濡らした新聞紙やキッチンペーパーでくるんで捨てると安心です。
2.小麦粉をかけて5分ほど放置し、その後掃除機で吸い取ります。吸い取る前に小麦粉がしっとりしているか確認します。湿っていれば小麦粉が灯油を吸い込んだサインです。
3.水で薄めた洗剤をぞうきんにしみ込ませて灯油をこぼした個所にたたき込みます。素材にしみ込んだ灯油を中和して浮き上がらせるために必要な工程です。
4.水で濡らしたぞうきんで洗剤をたたき込んだ箇所をふき取ります。においが消えるまで3と4を繰り返し行います。
5.においが消えない場合はアルコール除菌剤をぞうきんに付けて、灯油をこぼした個所へ叩き込みます。
灯油は揮発性が高く臭いも強烈なので十分に喚起をしながら、作業を行いましょう。
用意するのは
1.こぼした灯油をふき取れるだけ拭きます。ここでもごしごし擦るのではなく吸い取るように抑えながら拭きます。
2.ふき取った箇所の上から小麦粉を振りかけます。5分ほど放置し、小麦粉が湿ってきているか確認してください。
3.小麦粉が湿ったのを確認したら、掃除機吸い取ります。
4.においが残る、小麦粉が完全に取り切れない場合は水拭きを行いましょう。フローリングの場合仕上げにワックスをかけると完璧です。
車の中と同じく、十分に換気しながら作業を行ってください。
冬の快適な生活には欠かせない灯油。身近なものなのに、処分方法となると意外と知らないことが多いですね。
冬に使い切れなかった灯油がまだ若干残っていますので、自転車のチェーン汚れや換気扇の油汚れ落としに早速使おうと思います。
手元に処分に困った灯油がある方は、是非参考にしてみてください。それでも処分しきれなかったら出張回収センターへお気軽にご相談してくださいね。
回収内容についてお教えください。詳しくご記入いただくほど、精度の高いお見積もりが可能です!
不明点等はスタッフが丁寧に確認いたしますので、まずは分かる範囲でお気軽にご記入ください。