大人になってから、多くの人が直面する問題のひとつ、実家問題!中でも、「実家の片付け」には、さまざまなトラブルがつきものです。
親が暮らしている家の片付けを手伝おうとしても、不用品の処分や片付けが思うように進まなかったり、かえってトラブルになってしまうケースがよくあります。実家の片付けがスムーズに進まないのには、どのような理由があるのでしょうか?
1.実家の片付けに悩んでいるのは自分だけじゃない?
自分がまだ子どもで、家族みんなで暮らしていた頃、家はまだ新しくすっきりと片付いて、掃除も行き届いていたはずです。ところが、久しぶりに帰ってみると、家の中には物やゴミがあふれている!きれいだった部屋は、すっかり薄汚れて…。
なんていうケースは、それほど珍しいことではありません。老化や病気、さまざまな事情で家の片付けやゴミ捨てといった日常の作業が難しくなり、気づかないうちに、少しずつ家が荒れていってしまうことがあるのです。また、ちょっとずつ買い足しているうちに、いつの間にか物が大量にたまってしまうことも、よくあることです。
しかし、居心地の良い部屋で健康的な生活を送れるよう、要らないものを処分して掃除をしてあげたいと思っても、実際、そう簡単にうまく進まないことが多いようです。
片付けても片付けても元通りになる!
仕事や、家事、子どもたちの世話で忙しい合間をぬって自宅を訪れ、できるだけ時間をつくって、ゴミ捨てや掃除、片付けをしてあげているのに、物が一向に減らない。苦労して片付けても、次に行ったときにはまた元通りの荒れた部屋に戻っている!
といったケースは、かなり多いようです。自分の時間を割いて、遠くから足を運んで頑張っても報われないと、自分自身も疲弊してしまいます。そのために、自分の家庭のことが疎かになってしまっては大変です。
不用品の処分を親が嫌がる!
押入れに詰め込まれた、未開封の大量の衣類。使うあてのない大量のバスタオル、食器棚の皿やコップ。こういったものを処分しなければ、家はいつまでも物であふれたまま片付きません。
そこで、不用品の処分を親に提案してみても、よい返事がもらえない。無理に捨てようとして親とトラブルになってしまうというケースもあります。親のためにと思って、手間と時間をかけて片付けをしているのに、喧嘩になってお互い嫌な思いをしてしまうのは、とても残念なことです。
一体どうして、実家の片付けはスムーズに進まないのでしょうか?
2.実家の片付けが進まない原因とは?
親のためにと思ってせっかく片付けをしようとしているのに、全然スムーズに進まないという場合には、次のような原因が考えられます。
親と意見が合わず、片付けが進まないケース
実家の片付けが進まない最も大きな理由が、これではないでしょうか。
クローゼットや押入れには使っていない・要らない物が詰め込まれ、部屋には足の踏み場もない。でも、「まだ使う」「必要なものだから」と言って、親が物を処分するのを嫌がるので、物が片付けられず、掃除もできない。
つまり、親は、まったく、片付けたいとは思っていないということです。
実際そこで暮らしている人にとって、押入れに詰まっている物は不用品ではなく、すべて必要なものなので、それを無理に片付けようとすれば、当然親は反発しますのでトラブルが起きます。
親が不在で、片付けを勝手に進めることができないケース
病気などで親が入院している間に、家を片付けて掃除をするケースや、親が施設に入ったために後片付けをするというケースがあります。
しばらくしたら自宅に戻ってくる可能性がある場合は、勝手に物を処分したり片付けてしまうことはできませんよね。親の同意、あるいは、兄弟みんなの総意があれば、少しずつでも片付けを進めることができますが、結局、手つかずのまま…。ということが多いようです。
3.こうすればOK!実家の片付けをスムーズに進める方法
実家の片付けを確実に自分の思う通りに行う方法は、残念ながら、存在しません。なぜなら、実家は、今現在そこに暮らしている親の持ち物であり、家を出てしまっている子どもの物ではないからです。たとえ一緒に暮らしていても、やはり、親のものであることには変わりはなく、そこにある物(あきらかに要らないものでも)を、所有者の了承なく処分することはできないのです。
とはいえ、親の健康のために、多少でも片付いた清潔な部屋で暮らしてほしいですよね。そのために、少しずつ、無理なく片付けをすすめるアイデアをご紹介します。
まっさきに処分すべきものとは?
食器棚に、ほとんど使っていないお皿が50枚も入っているからといって、いきなりそれを処分しようとするのはNG。実家の片付けをする場合に、まっさきに手を付けるべきは、「自分の持ち物」です。
子どもの頃読んでいたマンガ、使っていた野球のバット、昔買ってもらったぬいぐるみ。買ったけど着なかった服や使いかけの化粧品、何かの美容クリームや、買ったけど使わなかった電気製品。実家に置きっぱなしになっていませんか?自分の子ども(孫)のおもちゃやサイズアウトした着替え、孫のために買ってもらって使っていないおもちゃや、もう読むことのない絵本が引き出しを占領していませんか?
「置いといて」「お母さん使って」なんて言いながら、実家に自分の物を置いたままにしているケースはよくあります。親の持ち物を捨てようとする前に、まずはそれらを全部自分の家に持ち帰りましょう!要らなければ、家に持ち帰ってから捨てます。
とりあえず、「家で使う」と言って持ち帰るのがコツです。
捨てるのではなく、使う工夫を!
例えば、大量のストックがたまりがちなタオルは、どんどん使ってしまいましょう。家中のタオルを新しいものに交換して、今使っているタオルは雑巾におろします。そして、今雑巾として使っているものをゴミとして処分します。同じ枚数のタオルを移動させるのがコツです。
また、「家で使うからちょうだい!」と言って持ち帰るの方法もおすすめです。
売ってお金にして、新しいものを買う
まったく未使用のものや未開封のものがたくさんある場合は、一緒にリサイクルショップに持っていって売ってしまいましょう。売れたお金は、その場ですぐに(ここがポイント!)美味しいものを食べたり、新しいものを買って使ってしまうことをおすすめします。
要らない新品のお皿を大量に売ったお金で、例えば、素敵なマグカップをひとつ買うことができれば、一石二鳥。物を減らしてすっきりできたうえ、新しい素敵なものを手に入れることで喪失感を軽減することができます。
4.悩んだら、業者のサービスを利用する!
民間の不用品回収業者が提供している「実家の片付けサービス」では、不用品を運びだして処分するだけでなく、希望すれば、家の片付けや掃除を一緒に行ってくれます(もちろん、有料のオプションサービスです)。サポートを受けながら、少し時間をかけて、ゆっくり片付けを進めていくこともできます。
親子だとどうしても強く意見を言い合ってしまい、喧嘩になってしまいがちです。そんなとき、プロのスタッフに間に入ってもらい、プロの適切なアドバイスを受けることで、片付けがスムーズに進むかもしれません。
また、実家が遠方の場合、自分が実家に行けないときでも、業者のスタッフが実家で親と一緒に片付けをしてくれるので、とても便利です。
5.まとめ
思うように進まない実家の片付けの現状、スムーズに進めるための方法などについてご紹介しました。ぜひ、参考にしてみてください!