「名古屋市のごみの分け方がよくわからない」
「名古屋市での不燃ごみって何が当てはまるの?」
こんなお悩みはありませんか?
私たちが暮らしていくうえで、ごみ出しは基本的な家事の一つです。
ごみの分別は地域によってルールが決められており、名古屋市においても分別ルールがあります。
しかし、「名古屋市のホームページを見ても分別方法がよくわからない」「ごみを分別して出したのに収集車が持っていってくれなかった」という方もいるようです。
中でも『不燃ごみ』は可燃ごみや資源ごみとは違って、その定義がわかりにくいという方も多く、間違った分別方法でごみを出したために回収されていないというケースもよく見かけます。
そこで今回は、名古屋市での『不燃ごみ』の出し方について、詳しく解説していきます。
ごみの分別方法に迷っているという方は参考にしてみてください。
名古屋市の不燃ごみってどんなもの?
不燃ごみとはその名の通り、「燃やして処分できないごみ」のことを言います。
回収された不燃ごみはリサイクルできるものとそうでないものを分別し、資源化できないものは埋め立て処分されることになります。
名古屋市で不燃ごみとされるもの
名古屋市では、大きさが30㎝角以下のもので次のものを不燃ごみとしています。
- 金属製品、または大半が金属でできているもの(なべ・やかん類、はさみなど)
- ガラス・陶磁器類(食器類、花びんなど)
- コンセントを使う小型の電気製品(アイロンなど)(充電式含む)
不燃ごみかどうかを判断するには、材質や大きさが目安となります。
しかし、可燃ごみやほかの回収方法のものと間違えやすいものもあるため注意が必要です。
不燃ごみを見分ける際の注意点
不燃ごみだと思って捨てたら回収されなかったということはありませんか?
そのような場合、分別を間違えている可能性があります。
不燃ごみかどうか判断するには、次のことを注意して分別するようにしましょう。
- 大きさが30㎝角以上のものは粗大ごみ
- スプレー缶や使い捨てライターは「発火性危険物」として可燃ごみ収集日に出す
- 「コンセントを使う小型の電気製品(充電式のものも含む)」のうち、小型家電の対象となるもの(デジタルカメラ、ビデオカメラなど)は、回収ボックスによる拠点回収となる
- 蛍光管・水銀体温計・水銀温度計は回収拠点(環境事業所など)へ持ち込みとなる
- 金属との複合製品(ボールペンやカミソリなどで大半がプラスチックのもの)は可燃ごみ
- コンセントを使わない小型の電気製品(おもちゃなど)は可燃ごみ
(ただし、金属・陶器・ガラス製は不燃ごみ) - アスベスト含有家庭用品を廃棄する場合は、環境局作業課または住居のある区の環境事業所へ問い合わせる
同じ製品であっても、大きさが30㎝角以上か以下かによってごみの種類が変わります。
また、コンセントを使う小型の電気製品は不燃ごみとされているのに、小型家電の対象となるものは回収ボックスでの回収となる…ということで、ややこしいと感じる人も多いのではないでしょうか。
小型家電の対象となるものや不燃ごみの対象となるものの違いについては、「間違えやすいごみの種類」のところで詳しく紹介しています。
名古屋市の小型家電回収についてはこちらの記事がおすすめです。
「名古屋市ではどのように小型家電をリサイクル回収しているの?小型家電リサイクルとはどんなものかも詳しくご紹介! 」
名古屋市の粗大ごみの捨て方についてはこちら
「【名古屋市の粗大ごみ回収】受付方法や出し方ルールについてわかりやすくご紹介」
名古屋市の不燃ごみの項目
ここまで読んでも何が不燃ごみなのかわかりにくいという方に、名古屋市における不燃ごみの一例を以下に載せてみました。
【名古屋市の不燃ごみの一例】 ・アイスピック ・アイロン ・アクセサリー(金属・陶器・ガラス製) ・油こし器(金属製) ・油よけ(コンロの周りに使用するもの) ・網(バーベキュー用) ・アルコール温度計 ・アルミホイル製の鍋(使い捨て鍋) ・アルミホイル(アルミ箔) ・アンテナ ・植木鉢(金属・陶器・ガラス製) ・延長コード ・鉛筆・色鉛筆のケース(金属製) ・オイル缶 ・おもちゃ(金属・陶器・ガラス製) ・カイロ(使い捨て) ・鏡 ・傘 ・加湿器 ・カセットコンロ ・乾燥剤(生石灰) ・薬のびん(飲み薬以外) ・コーヒーメーカー ・シュレッダー(電動式) ・照明器具 ・磁石 ・自転車のチェーン ・ジューサー・ミキサー | ・水筒(金属製) ・すずり ・タイル ・体温計(ガラス製) ・体重計 ・釣り針・リール ・電気コンロ ・電気ポット ・陶磁器製品 ・塗料の缶・びん ・トースター ・土鍋 ・電動ドリル ・粘土 ・はさみ ・刃物 ・ハンガー(金属製) ・ハーモニカ ・バーべキューセット(コンロなど) ・ビー玉 ・フードプロセッサー ・ブリキ製品 ・ペンキの空き缶 ・ほうろう鍋(ホーロー鍋) ・ホッチキス(ホッチキスの針) ・ホワイトボード ・豆電球 ・ミキサー ・レンジフードカバー(難燃性フィルター) ・ワイヤー |
これ以外にも金属製やガラス製のものは身近に多く、不燃ごみとなるものは多くあります。
例えばフライパンや鍋、ボウル、ざるなどの調理器具は金属製のものが多いため不燃ごみで捨てることがほとんどです。
ほかにも化粧品の容器や毛抜き、爪切りは金属でできているものが多く、不燃ごみとなります。
また、コンパスや定規、絵の具のチューブなどの文房具も金属性のものがあるため、誤って可燃ごみで捨てないようにしましょう。
名古屋市の不燃ごみの出し方とは
名古屋市での不燃ごみの出し方は、原則として各戸収集となります。
自宅前や集合住宅のごみ収集場所へ出すようにしましょう。
出すときは必ず、家庭用不燃ごみ用指定袋に入れて出すようにします。(袋は10L、20L、45L用の3種類)
また、回収日は月1回となっており、地域ごとに曜日が決められています。
祝日や雨の日も回収してもらえますので、地域で決められた曜日の朝8時(中区は7時)までに出すようにしましょう。
ただし、年末年始は回収がお休みです。
【各区の町名別収集日一覧表はこちら】
名古屋市での不燃ごみの出し方ルール
ここまでお伝えしたように不燃ごみとなるものは金属製やガラス製品などが多く、回収時に作業員がケガなどの危険がないように注意して出す必要があります。
また、出したごみがきちんと回収されるよう以下のルールを守って出すようにしましょう。
『不燃ごみ』の出し方は以下の通りです。
- 家庭用不燃ごみ用指定袋に入れて出す
- 回収日は月1回
- 自宅前や集合住宅のごみ収集場所へ決められた曜日の朝8時(中区は7時)までに出す
- 刃物・針・ガラスや割れ物など、危険なごみは丈夫な紙などに包んで「キケン」と表示してから指定袋へ入れて捨てる
- 片手で持てる重さにして、口をしばる
- 傘などの場合、ごみ袋から多少はみ出すようなら、ごみ袋の口をひもなどでしばる
- 一度に多量とならないように計画的に出す
これって不燃ごみ?間違えやすいごみの種類
名古屋市ではごみの分別ルールが細かく設定されていることもあり、間違った分別でごみ出しをしてしまう方も多いようです。
特に間違えやすいものを以下にご紹介しますので、参考にしてみてください。
不燃ごみ?回収ボックスでの回収?小型の電気製品の分別とは
『小型家電リサイクル法』により、名古屋市では小型家電の対象となるものは不燃ごみでは回収していません。
電気製品は電池や電気を使うことから不燃ごみや粗大ごみだと思う方も多いですが、貴金属やレアメタルなどの有用金属が含まれている電気製品は、その資源を有効活用することが法律で定められています。
これが『小型家電リサイクル法』です。
そこで名古屋市では対象の小型家電を市で設置している回収ボックス(総合スーパー、区役所、環境事業所等に設置)にて回収しています。
間違って不燃ごみとして出すと収集車に回収されないため気を付けましょう。
ただし、回収ボックスの入り口の大きさは「縦15㎝以下かつ横40㎝以下かつ奥行25㎝以下」となっているため、ここに入らないものは小型家電の項目であっても不燃ごみで捨てることができます。
しかし、30㎝角以上の大きさのものは粗大ごみとなるため、不燃ごみで捨てることはできません。
不燃ごみと回収ボックスでの回収とで、迷いやすいものをまとめました。
不燃ごみとなるもの (ただし大きさが30㎝角以下のもの) | 回収ボックスにて回収するもの (ただし大きさが縦15㎝以下かつ横40㎝以下かつ奥行25㎝以下のもの) 回収ボックスに入らなければ不燃ごみ |
---|---|
・アイロン ・加湿器 ・照明器具 ・豆電球 ・白熱電球やLED製品 ・電気ポット ・電気コンロ ・フードプロセッサー ・ミキサー ・鉛筆削り器(電動・金属製) ・蚊取りマット機 ・延長コード ・体温計(ガラス製) | ・携帯電話、スマートフォン ・パソコン ・腕時計 ・置時計 ・掛け時計 ・懐中電灯 ・デジタルカメラ、ビデオカメラ ・ゲーム機 ・血圧計 ・補聴器 ・電卓 ・体温計(電子式) ・電話機、ファックス ・電気コード ・電気スタンド ・電動歯ブラシ ・ミニ電子ゲーム ・スピーカー ・映像用機器(DVD/ブルーレイディスクプレーヤー、ビデオデッキ等) ・音響機器(デジタルオーディオプレーヤー、ラジオ、ヘッドフォン等) ・ハードディスク(外付用) ・理容用機器(ヘアドライヤー、電気かみそり、バリカン等) ・ハンディ扇風機 ・電動工具 ・マイク ・パソコンマウス ・これらの付属品(リモコン、アダプター、ケーブル) |
これらを捨てるときは、すべて電池やバッテリーを抜いてから捨てるようにします。
また、蛍光管(直管型・環型・電球型)は不燃ごみや回収ボックスでの回収はしていないため、環境事業所または蛍光管回収協力店舗へ持ち込むようにしましょう。
【不燃ごみではない】電池は電池類でまとめて出す
以前はアルカリ乾電池とマンガン乾電池は不燃ごみにて収集されていましたが、令和4年7月からは電池類は一括して資源ごみの日(プラスチック製容器包装と同じ日)に収集することになっています。
また、引き続き回収協力店(家電量販店など)での回収も利用できます。
対象となるのはすべての電池類で、充電式電池も可能です。
『電池』の出し方は以下の通りです。
- 電池の+極とー極をセロハンテープなどを貼って、電気が流れないようにしておく
- 指定袋以外の透明・中身の見える半透明の袋に入れて出す
- 回収日は週に1回、資源ごみの日に資源ごみとは別にして朝8時まで(中区は7時)に家の前へ出す
【不燃ごみではない】発火性危険物の捨て方に注意
スプレー缶類(スプレー缶、カセット式ガスボンベ、キャンプ用携帯ボンベ)、使い捨てライター、固形燃料(缶入りのもの)、加熱式たばこ・電子たばこは、破砕処理施設やごみ収集車で火災事故が起きる可能性があるため、『発火性危険物』として出すようにしましょう。
『発火性危険物』の出し方は以下の通りです。
- 家庭用資源ごみ用指定袋または透明、半透明の袋に入れて出す
- 可燃ごみ収集日(週2回)に朝8時まで(中区は7時)に家の前へ出す
- スプレー缶類は中身を使い切って捨てる
- スプレー缶類の穴開けは不要
缶類は食品の入っていたものは資源ごみとして回収されますが、食品以外のものは不燃ごみでの回収となります。
しかし、中身の種類によっては不燃ごみではなく発火性危険物として可燃ごみの収集日での回収となりますので注意してください。
【缶類の不燃ごみ・発火性危険物一覧】
不燃ごみ | 発火性危険物 |
---|---|
・ペンキの空き缶 ・塗料の空き缶 | ・カセット式ガスボンベ ・殺虫剤などのスプレー缶 ・缶入り固形燃料 ・キャンプ用携帯ボンベの缶 |
【不燃ごみではない】ハンディ掃除機・ロボット掃除機は無料回収を利用
充電式電池が不燃ごみや粗大ごみに混ざると、ごみ収集時やごみ処理時の火災・発火の原因になります。
そのため、充電式電池を搭載しているハンディ掃除機とロボット掃除機は、小型家電回収ボックスか市の環境事業所での回収となります。
ほかにも、市で認定している家電量販店などでも回収してもらうことができます。
一方、コンセントのある掃除機は粗大ごみ、30㎝角以下であれば不燃ごみでも捨てることができるため、間違えないよう注意しましょう。
不燃ごみを名古屋市の収集サービス以外で捨てる方法
お伝えしたように、不燃ごみの回収は月に1回と決まっており、その分別方法も細かく決められています。
不便だなぁ、面倒だなと感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ちなみに名古屋市ではごみの出し方が間違っていて収集できない場合、ごみ袋に赤色の警告シールが貼られることがあります。
その場合はシールに書いてある「収集できない理由」を確認し、再度回収日に出し直さなくてはなりません。
そのため、ごみの処分を急いでいるときや、引っ越しや大掃除などでさまざまな種類のごみが大量にあるときなど、市での回収が向いていない場合もあります。
もちろん、きちんと分別して処分するのを収集日まで待てるという場合には問題ありません。
しかし、今すぐ捨てたい、すべてのごみを分別するのは難しいという方は、不用品回収業者を利用するのがおすすめです。
不燃ごみの処分は不用品回収業者が便利
不用品回収業者ではごみの種類に関わらず、どんなものでも回収・処分をしてもらえます。
不燃ごみと間違えやすい可燃ごみや粗大ごみ、小型家電なども回収が可能なので、ごみの分別に迷うことがありません。
また、ごみはそのままの状態で回収してもらえるため、手間がかかりません。
例えばお皿やガラスなどの割れ物は、不燃ごみとして出す際に丈夫な紙などで包み、「キケン」と書いて出す必要がありますが、不用品回収業者ではそのまま回収が可能です。
ほかにも、電話やネットで申し込みをすれば、すぐに自宅まで回収に来てもらえるのも魅力です。
市での不燃ごみ回収は月に1回となっているため、出し忘れたときや量が多い場合には、次の回収まで1カ月待たなくてはなりません。
不用品回収業者では都合の良い日に依頼することができますし、夜間の回収も可能なので決められた日時のごみ出しが難しい方でも安心です。
不用品回収業者を利用する際の注意点
不用品回収業者にもデメリットがあります。
一つは費用がかかるということ。
市での不燃ごみの回収は費用が無料です。
一方、不用品回収業者ではトラックでの回収となり、品目ごとに料金が設定されているため、処分費用や回収費用がかかります。
そのため事前に見積もりを依頼する、お得な料金プランを利用することがおすすめです。
二つ目は業者選びに注意が必要だということです。
無料回収と謳ってチラシをポストに入れてくる、町をまわっている業者は無許可の業者である可能性が高いです。
このような業者では回収後に費用を請求されたり、回収したごみを不法投棄したり、さまざまなトラブルが多いのが問題となっています。
そのため、不用品回収業者へ依頼をするときは「一般廃棄物処理業許可業者」などの許可を持っていることを確認してから依頼するようにしましょう。
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まとめ
今回は名古屋市での『不燃ごみ』の捨て方についてご紹介しました。
改めて見てみると名古屋市でのごみ分別ルールは細かく決められており、分け方や出し方に気を付けなければなりません。
長年名古屋市に住んでいる私も、不燃ごみの分別は特に難しいと感じていました。
せっかく出しても回収されず、袋にシールが貼られて取り残されていた…なんてことも。
分別方法や出し方が間違っていれば一度持ち帰って分別し直し、また1カ月後の回収日に出さなくてはなりません。
きちんと回収してもらうために正しく分別して出すようにしましょう。