皆さんは、「老前整理」と「生前整理」の違いはご存知ですか?似た言葉なので、どちらも同じなのでは?と思われがちですが全く違います。
自分の死後、残された家族が、相続や遺品整理で苦労しないように、あらかじめ財産などを整理するのが「生前整理」。
反対に年をとってからの長い時間を、安全に、快適に暮らすためのさまざまな準備のことを「老前整理」と言います。自分のために行うという点が、遺品整理や生前整理とは異なるのです。
主に、老前整理では部屋の片づけや不用品整理、家財道具の買い替えといった作業を行うことが多いようです。さらに、自宅のリフォームや、場合によっては住み替えなどを行うケースもあります。
今回は、老前整理を行うメリット、老前整理でリフォームを行う際に利用できる補助金制度についてご紹介します!
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1. 老前整理は早い方が良い
「老前整理」という言葉を聞くと、お年寄りのすることのように感じるかもしれませんが、実はそうではありません。
老いる直前という意味ではなく、”まだ老いる前の足腰が元気なうちに”やっておくことが大切なのです。
老前整理は、亡くなった後の周囲の人のためにするものではなく、あくまでも自分が老後を快適に過ごしやすくするためのものです。
20代や30代のうちから老後を見据えて計画しても、何ら問題はありません。むしろ早く始めれば始めるほど、生き生きとした人生がより長く楽しめるようになるかもしれません。
老前整理を早く始めるメリット ①体力があるため、自力での作業や判断ができる
早めに「老前整理」を行うメリットとは、まず体力面が挙げられます。
いらなくなった洋服や家具などを大量に仕分けたり、運んだりするのには相当な労力が必要になります。また、必要なものとそうでないものとを判断する能力も歳を負うごとに衰えてしまいます。
体力も判断力もある若いうちに老前整理を行っておけば、安心して老後を迎えられますよね。
老前整理を早く始めるメリット ②転倒などの事故防止になる
ものを整理するうえで気を付けたいのは転倒事故などのケガです。若く体力のあるうちであれば、少々の転倒では大ケガまでにはなりにくいかもしれません。
しかし、高齢者にとって転ぶなどの転倒事故は、その後の生活を左右するかもしれない重大な事故につながる場合が非常に多いのです。
東京消防庁によると、事故で救急搬送される高齢者の8割が「転倒事故」によるもので、そのうちの5割以上が「住宅等居住場所」、つまり家の中で起こっているということです。
老後を快適に過ごすための整理で、大ケガをして歩けなくなってしまった・・・なんて事態にならないように、元気なうちに済ませることを強くお勧めします。
老前整理を早く始めるメリット ③費用を抑えられる
整理をせず大量のものを保持するのは、実は経済的にマイナスになることも。
自分の所持しているものを把握できていないと、似たようなものを買ってしまったり、すでにいくつもストックしてあるものも間違って買ってしまったり・・・そんな経験ありませんか?
ひとつひとつは安いものでも、日々そのような行動をとってしまっていてはお金が勿体ないです。
また、足腰が弱ってからの老前整理となると、自分ではできないことも増えてきます。腰が痛くて重いものを運べない・・・となると業者などに頼んで運んでもらうしかありません。その場合、不用品回収の費用が必要になります。
自分の身の回りを把握するため、余計な費用をかけないためにも、早めの老前整理は役立つのです。
2. 老前整理の方法
では、具体的に老前整理の方法を見ていきましょう。
本当に使用するものだけを残す
老前整理の場合、必要か不用かで判断するのではなく「使用する」か「使用しないか」の2種類で分別していきます。
現在使わないと判断したものはもちろん処分し、使用すると判断したものは以下の2種類に分けます。
- 現在使用しているもの…手元に残す
- 将来使うかもしれないもの…処分する
使用する「かもしれない」ものまでとっておいては、作業がなかなか進んでいきません。本当に使用するものだけ手元に残し、あとはスッキリと処分しましょう。
大きなものから処分していく
まず不用になった家電や家具から処分していくようにしましょう。大きなものの処分を先に済ませることで、部屋の空間を把握できますし、老前整理に対する意識が大きく変わります。
また、序盤でお伝えしたように、若いうちにこうした作業を済ましておくことで体力的にも問題なく、子供たちや周囲に迷惑を掛けず処分することができるはずです。
「もったいない」という考えは捨てる
老前整理においては、「まだ使えるからもったいない…。」というような考えは禁物です。お気持ちは理解できますが、少しでも迷ったりするものは必要ないということ。もしも必要になったらまたその都度購入すれば良い!という気持ちで思い切って処分してしまいましょう。
不用品の処分方法は、リサイクルショップなどの買取業者を利用することもできますし、思い入れのあるものなら知人や親戚に譲ったって構いません。思い出がある物は特に、そうした手段で片付けていくと良いかもしれません。
老前整理を成功させるポイント!
- 完璧を目指さないこと
「こうでないといけない」などと細かく設定して行うとできなかった場合に挫折してしまうことも。少しずつ、コツコツと行っていけば大丈夫です。 - 後回しにしがちなものは期限を決める
反対に、写真など思い出が詰まっていて処分の手が進まないものに関しては「○○日のゴミの日に出す」などしっかりと期日を決めて行いましょう。でないと、後回しにし続けていつまでも片付きません。 - 整理する場所を決めて期限を設けておく
計画を立てず手当たり次第片付けていては思うように作業が進みません。部屋ごとに「リビングは今週中に終わらせる」など、達成しやすい目標を立てて一部屋ずつ確実に片付けていきましょう。
3. 老前整理を始めるタイミングは?
老前整理を早めに始めるメリットや方法を理解していても、実際にはきっかけとなるタイミングがないとなかなか行動には移せないものです。どのようなタイミングで老前整理を始めると良いのか気になりますよね。
老前整理始めるタイミングとしておすすめなのは、
- 子供が就職する、家を出るなど経済的に独立したとき
- 自分や配偶者が病気になったとき
- 将来に不安を感じたとき
このように、日々の生活に変化が生じたり、不安や心配を感じたりした際に老前整理を行う人が多いようです。
もしも将来に不安があったとしても、早いうちから少しずつでも老前整理を行っておけば、いざという時に安心できるのではないでしょうか?
4.老前整理でリフォームをする人が多い理由
仕事や子育てで忙しい日々を送っているときには目の前のことに精一杯で、年をとってからの生活や、定年後の生活について考える余裕はなかなかないですよね。
老前整理について意識し始めるのは、忙しい仕事や子育て、現役で頑張っていたスポーツやさまざまな取り組みが一段落して、少しずつ自分のための時間を持てるようになってから、というケースが多いようです。
忙しい毎日から少し解放されて、ほっと一息つくことができたときが、老後の生活について考え始めるよいタイミングかもしれません。
そのようなタイミングで、長年暮らしてきた自宅を改めて見直してみたとき、家の内外の設備の老朽化や劣化、若い頃には気にならなかったさまざまな問題に目がいくことでしょう。そこで多くの人が、老前整理の一環として自宅のリフォームを検討し始めます。あるいはもっと大がかりな建て替え、修繕工事、住み替えについて考えることもあるかもしれません。
老前整理では、生活環境を老後に向けてシフトしていきます。その大きな要素のひとつが自宅のリフォームです。
5.老前整理でおすすめの自宅リフォームと費用
古い家やマンションを新築のような状態にする工事のことをリフォームといいます。
一般的な住宅のリフォームでは、老朽化、劣化したところをきれいな状態に作り直したり、新しいものに交換するような工事を行いますが、老前整理を目的にしたリフォームでは、より過ごしやすく、年をとってからも安全に暮らせるようにするための改修工事を行うケースが多いようです。
老前整理の際におすすめのリフォームとは?
老後の暮らしを快適なものにするためのリフォーム工事には、どのようなものがあるのでしょうか。
工事期間が短く、比較的少ない費用で行うことのできるもののひとつに、手すりを設置するというリフォームがあります。設置する場所は、玄関、浴室、トイレ、廊下、階段など。もう少し大がかりな工事になりますが、※バリアフリーも多くのリフォームで行っています。
水回りでは、浴室の床を滑りにくい素材にする、深い浴槽を浅く入りやすいものにする、冷えやすい浴室と脱衣所に暖房を設置するというものもあります。さらに、昔ながらの洗面所やキッチンの蛇口を新しくリフォームすることで、手首をひねったり力を入れることなく水を使うことができるようになります。キッチンのコンロをIHに変えるリフォームは、台所での作業に不安を感じている方におすすめです。
※ バリアフリーとは?
「バリアフリー」とは、高齢者や障害者の障壁(段差など)をなくすことを言います。
床の段差を始め、玄関にスロープを付けたりと、バリアフリーの工事が必要になる箇所は多いようです。
リフォーム工事の費用相場を知りたい!
老前整理の一環として多く行われているいくつかのリフォーム工事と、おおよその費用相場をご紹介します。(実際にかかる費用は、工事を行う場所や状況、使用する素材、作業を依頼する業者や時期などによっても変わります)
1) 手すりを設置する
玄関(室内)の段差のところに短い手すりを設置すると、靴を履いたり脱いだりする際や、玄関を上がるときなどにも便利ですね。短い手すりを設置するリフォーム工事にかかる費用は、およそ2~3万円程度です。玄関の外に設置する場合は、土台を作る工事なども必要になるのでさらに費用がかかります。
廊下に手すりを設置する場合、長さによって費用が変わります。リフォーム工事にかかる費用は、1mにつきおよそ2~3万円程度、3mの手すりを設置する場合は、およそ6~9万円程度になるケースが多いようです。
2) 浴室に暖房を設置する
浴室乾燥機としても使える、浴室暖房システムを設置するリフォーム工事にかかる費用は、数万円~10万円程度です。ただし、浴室の状況によっては設置不可能な場合もあります。
3) 段差をなくすバリアフリー化
廊下と部屋の境目などの段差をなくすリフォーム工事は、工事の方法によって費用が変わります。段差を解消するスロープを設置するだけのリフォームは、1万円以内で工事が可能ですが、床を張り替えたり高さを変えるための工事を行う場合は、10万円以上の費用がかかります。
6.自宅をリフォームするなら補助金制度をチェックしよう
老前整理におすすめの住宅リフォームと工事にかかる費用相場をご紹介しましたが、リフォーム工事にかかる費用は決して安くありません。
数万円~10万円程度で完成するものもありますが、室内の段差をなくすバリアフリー化のリフォーム工事などでは、状況によっては数十万円の工事費用が必要になることもあるでしょう。いくつかのリフォーム工事をまとめて行う場合は、100万円近い金額が請求されることもあります。
安全に暮らすためのリフォーム工事ですので、信頼できる業者に依頼し、確かな製品を設置する必要があるため、費用を安くおさえることはなかなか難しいでしょう。
そんなときに頼りになるのが、自治体などから支給されるリフォームのための補助金制度です。老前整理のための高額のリフォーム工事をした際に利用できる補助金制度をご紹介します!
50歳以上の方が利用できる補助金
リフォーム工事に対する補助金の多くは「要介護・要支援」の方が対象となっていますが、そうでない方も利用できる補助金制度があります。
この制度では、対象となるリフォーム工事の費用に対し最大で62.5万円を所得税・住民税から控除することができます。
<バリアフリー改修の所得税減税>
摘要期間期限:
– 工事後、~2021/12/31までに入居
(※対象期間に当てはまらない場合は、別の新しい制度が導入されているケースがありますので、自治体などに問い合わせてみてください)
利用者の条件(次のいずれかにあてはまる):
– 50歳以上の方
– 要介護・要支援または、障がい者の方
– 65歳以上の親族または、要介護or要支援or障がい者の方と同居している
– 所得金額が3,000万円以下である
住宅についての条件:
– 現在自分が住んでいて、所有する家(持ち家)である
– 床面積50m2である
– 床面積の半分以上が居住スペースである
– リフォーム工事後半年以内に入居する
対象となるリフォーム工事:
(補助される額を除いて、工事費用が50万円以上となる場合にかぎる)
– 通路の幅を広げる
– 階段をゆるやかにする
– 浴室のリフォーム
– トイレのリフォーム
– 手すりを取りつける
– 段差をなくす
– ドアを使いやすくする
– 床を滑りにくくする
補助金の額(控除額):
1) ローン型減税(住宅ローンを利用している場合)
– 5年間
– 毎年最大12.5万円(5年間で最大62.5万円)を控除
2) 投資型減税(住宅ローンを利用していない場合)
– 1年間
– 最大20万円を控除
詳しくは、こちらのサイトで確認することができます。
介護保険を使ったリフォーム補助金
リフォーム工事をする方本人が、要介護or要支援の対象となっている場合は、リフォーム工事の内容に応じて一時金が支給される補助金制度を利用することができます。
詳しくは、地域の包括支援センターやケアマネージャーなどにご相談ください。
リフォーム工事への補助金を活用するためには?
国や自治体が行っているリフォーム工事の補助金制度は、利用できる条件、利用可能な期間などがそれぞれ決まっています。また、補助金は自動的に支給されることはないので、申請しなければ補助金を利用することはできません。利用できる期間、必要な書類な、申請方法などを事前にしっかり確認しておくことが大事です。
申請方法など詳しい内容は、自治体の窓口で相談するか、補助金制度について詳しい施工業者に相談する方法がおすすめです。要介護・要支援の方は、地域の包括支援センターやケアマネージャーに相談することができます。
7.まとめ
老後の生活を安全に快適に暮らすための老前整理について、早く行う際のメリット、おすすめのリフォーム、費用相場、リフォームをした場合にもらえる補助金制度についてご紹介しました。
ぜひ、参考にしてみてください!
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