- 出張回収センターは創業15年、延べ332,400件以上の出張回収・買取実績を持っています。
- 不用品回収のプロが不用品の回収から解体、リユース・リサイクルに関するお役立ち情報を紹介しています。
お宮参りや七五三に始まり、夏のお祭りや卒業式、成人式や結婚式など、私たち日本人はこれまでさまざまな場面で「着物」に触れてきました。
きっと誰もが一度は着物を着たことがあるのではないでしょうか?
しかし、そんな誰もが知る「着物」ですが、自宅や実家のタンスの中に着る機会のない着物が眠っている…そんな方も意外と多いのかもしれません。
趣味やお仕事で着物を着る方以外は、案外身近な存在のようで縁がないのがこの「着物」なんですよね。
多くの方は日常生活で着物を着る機会もほとんどないし、譲る相手もいないし、古い柄だから欲しい人もいないだろうし、捨ててしまおうか…なんて思っていませんか?
でも捨てるのはちょっと待ってください!
中古の着物は、実はかなり需要があるんです!
着物になじみのない若い世代の方や日本にやってくる外国人観光客にもとても人気があり、レトロな柄がかえって好まれることも!
着物の処分を考えているなら、ぜひ着物の買取を利用してみて欲しいです!
とくに、上質の着物やブランド品をお持ちなら尚更!もしかしたら思いもよらぬ高値で買い取ってもらえるかもしれませんよ!
今回は、そんな身近な存在の「着物」について解説していくとともに、着物をお得に処分する方法について詳しくご紹介していきたいと思います!
着物の処分をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
目次
私たち日本人にとって知らない方はまずいない「着物」ですが、昔からあるとは知りつつも、意外と歴史についてまでは知らない方が多いんじゃないでしょうか?
着物の歴史は長く、起源をたどると縄文時代にまで遡ります。
また、各時代の背景に沿って着物の形は変化・進化し、現在の形が作り上げられました。
例えば、着物を右前で着る文化が始まったのは奈良時代で、着物が現代の形に大きく近づいたのは平安時代です。ちなみに、「着物」という言葉が使われ始めたのは室町時代なんだとか!
ここではそれぞれの時代ごとにどのような着物を着られていたのかをもう少し深掘りしていきたいと思います。
縄文時代は、狩猟で入手した獣の皮や植物の皮・羽毛を用いたワンピース型の衣服を着ていました。
もとを辿れば縄文時代の衣服が起源ということにはなりますが、見てのとおり現代の着物とはかけ離れたもので、体温調整や狩猟時の体の保護を目的として利用されていたそうです。
出典:東京ズーネット
中国の歴史書「魏志倭人伝(ぎしわじんでん)」によると、日本人の男性は巻布衣(かんぷい)を、女性は貫頭衣(かんとうい)を着ていたそうです。
巻布衣とは一枚の布を体に巻きつけた衣服で、貫頭衣とは布の中心を切り頭を出すワンピース型の衣服のことで、縄紐を腰に巻いて着用します。
貫頭衣は体温調整を行いやすくするために、やがて両脇に袖が縫い付けられるようになりました。
また、弥生時代には朝鮮半島から絹糸を織る技術や布を織る「機織具(はたおりぐ)」が伝来しており、身分の高い人物は絹の衣服を着ていたことが分かっています。
一般の身分の人物は、麻や苧麻(からむし)などの植物繊維を用いた衣服を着ていました。
この弥生時代の衣服もまた、縄文時代同様に着物の起源と言われることが多いです。
古墳時代は、上下が分かれたツーピース型の衣服を着ていました。これは大陸との交流が盛んになり、異国文化を取り入れた形となったと言われています。
男性は、筒状の袖である筒袖(つつそで)がついた上衣に、足結(あゆい)というズボン状の下衣を合わせて着用しており、膝のあたりを紐で縛って留めていました。また女性は、同じく筒袖がついた上衣に、衣裳(きぬも)というスカート状の下衣を合わせて着ていたんだそうです。現在とは異なり、この頃はどちらも左前で着るのが一般的でした。
また、古墳時代には以前よりも高級な機織具が伝わり、複雑な衣服を織れるようになったそうです。
さらに、古墳時代は養蚕も盛んになり、絹織物の技術も発展し始めました。
とはいえ、絹の衣服を着ることができるのは上流階級のみで、一般的には植物繊維の衣服が着られていました。
飛鳥・奈良時代は、遣唐使の派遣により唐(現在の中国)の文化を取り入れるようになり、唐で主流だった漢服(かんふく)と呼ばれる衣服を着る人が増えた頃です。
漢服とは、袖口が大きく開いていて全体的にゆったりとした衣服のことで、裾は膝下まで長く続いています。
また、飛鳥時代には聖徳太子が「冠位十二階」を制定し、身分によって冠と衣服の色が定められるようになります。その後、奈良時代には「三公服」が定められ、身分によって礼服(らいふく)、朝服(ちょうふく)、制服(せいふく)の3つの衣服を着分けるようになりました。
しかし、このような衣服を着ていたのは上流階級のみで、庶民は胡服(こふく)という動きやすく体にフィットする衣類を着ていました。
719年に発令された「衣服令(えぶくりょう)」には”発令天下百姓右襟”という一文があり、どんな身分の人でも衣服は右前で着用するように定められました。この衣服令が、現在の着物の右前の由来となったのです。
平安時代には遣唐使が廃止され、衣服は日本独自の進化を遂げていくことになります。
この頃、庶民は、現在の着物の原型とされている小袖(こそで)を着るのが主流となりました。
公家などの身分が高い人物たちは、束帯(そくたい)や十二単(じゅうにひとえ)を着るようになったとされています。どちらも袖がゆったりとした大袖(おおそで)を重ねて着る点が特徴です。
重ね着の文化は、もともとは天候の変化が大きい日本の気候に適応するために生まれたのですが、やがて支配階級の権力を表す象徴となりました。
そのため、庶民は労働に向いた軽装の小袖を着て、あまり活動的である必要がない公家などは重厚な大袖を着るという構造になっていったのです。
また、平安時代には染色や織物の技術が発展したことにより、衣服の色や柄が豊富になりました。
このようなことから、平安時代は着物の歴史に大きく影響を与えた時代だと言えるでしょう。
鎌倉時代に入ると武家の勢力が増していきましたが、この時代に衣服の文化に大きな変化が生じることはありません。
農民から武家に成り上がった者たちは、かしこまった場では公家と同じ大袖を、日常生活では今まで通り小袖を着て生活していたそうです。
室町時代の武家は、重要な儀式では公家同様の大袖を着用し、通常の儀式では武家独自の大袖を着用、日常生活では小袖を着用して生活するように変化します。
ただし、小袖の形が鎌倉時代からは変化し、絹を用いた袂(たもと)のある小袖を着るのが主流となりました。
また、室町時代の後半には商業をおこなう町人が台頭し、町人も絹地で袂のある小袖を着るようになりました。
こうして公家を除く多くの人々が袂のある小袖を着用するようになったのが室町時代です。
そして、この頃ようやく袂のついた小袖は、通常の小袖と区別するために「着物」という呼ばれ方をされるようになったのです。
出典:日本史事典.com
戦乱が終わり平和が取り戻された安土桃山時代には、非常に豪華な安土桃山文化が発展し、数多くの美術工芸品が作られました。
着物の染色技法が発展したのもこの時代で、当時生み出された染色技法が現代の着物にも未だ用いられているのは驚きですよね。
また、安土桃山時代の着物は、男性は肩衣袴(かたぎぬばかま)、女性は打掛姿(うちかけすがた)が流行しました。
江戸時代になると、身分によって着用できる着物の色や素材に制限が設けられるようになります。
商人が豪華な色や高級素材の着物を着る一方、庶民が着用できる着物は麻素材または綿素材で、茶色・鼠色・藍色の着物のみに限定されました。そのため、庶民はさまざまな形で帯を結んで楽しんだと言われています。江戸時代後期には帯締めや帯揚げを使った帯結びも主流になりました。
また、江戸時代は、それぞれの大名が与えられた藩(領地)をまとめるようになり、各藩では制服として裃(かみしも)という着物を着るようになりました。
裃とは、上半身が肩衣(かたぎぬ)・下半身が袴となっている着物のことで、小袖の上に着用していたようです。
明治時代(1868年〜1912年)になると、日本は外国の文化の影響を強く受けるようになりました。
西洋化を進める政府は、官僚や軍人などに対して「正式の場では洋服を着用せよ」という衣服令を出し、庶民に対しては、着物を着る場合は、それぞれの家系を示すシンボルである家紋を入れた「紋付(もんつき)」が礼装と定められました。それ以来、着物での礼装は男女共に紋付となったのです。
現在では、日常生活の中で着物を着ることは少なくなり、一般的に着物は”晴着”とされるように。
結婚式などのあらたまったセレモニーやお葬式、大学の卒業式などでの正装として着用されるようになったり、お茶やお花の席で、または夏のお祭りや七夕などの機会に、着物を身につける習慣が残ったというわけです。
一度は着たことのある「着物」ですが、歴史と同様に知られていないのがその種類。
留袖、浴衣や振袖くらいは知っていても、普段から着物に触れている方でないと細かくは知らないという方のほうが多いのではないでしょうか?
処分方法を知る前にまずは、着物にはどんな種類があるのかを見ていきましょう。
実は着物にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴や着用シーンが異なるのはご存知でしたか?
このように、代表的なものでざっと11種類にもなるんです。ここでは、それぞれの着物についてもう少し詳しく解説したいと思います。
打掛とは、結婚式に花嫁が着る着物のことです。白無垢や色打掛などの種類があります。
白無垢は、結婚式のみで着用できる最高格の着物です。その名のとおり白一色で仕立てられています。
白無垢には綿帽子(わたぼうし)や角隠し(つのかくし)を合わせるのが特徴です。
一方で色打掛は、結婚式だけでなく披露宴でも着用可能な着物です。鮮やかな色をしており、華やかな模様が入っています。
気をつけなければならない点がひとつ、色打掛は頭には角隠しを合わせるのですが、綿帽子は合わせられません。
黒紋付とは、主に喪服と呼ばれる着物で、不祝儀の際に着るものです。
生地は黒一色で、柄はついていません。背中・両後ろ袖・両胸に一つずつ紋が入っています。
帯は、黒一色に染められた「黒喪帯(くろもおび)」を合わせます。
振袖は未婚女性の第一礼装で、長い袖丈が特徴です。
袖の長さによって、大振袖・中振袖・小振袖の3種類に分類されています。
振袖には袋帯を合わせるのが基本です。結び方にルールはないので、さまざまな結び方を楽しめます。
黒留袖とは、既婚女性が着る最高格の着物のことで、和装の第一礼装とされています。
生地の色は黒色で、五つ紋が入っているのが特徴です。背中・両後ろ袖・両胸に一つずつ紋が入っています。裾には絵羽模様(えばもよう)が施されています。
帯は、錦織(にしきおり)や唐織(からおり)の袋帯か、丸帯を合わせるのが基本です。
なお、黒留袖を着用するのは、結婚式・披露宴に出席する新郎新婦の母親や仲人のみに限られます。
色留袖とは、生地が黒色以外の留袖のことです。
既婚・未婚問わず着用できる格の高い着物で、色留袖には丸帯や袋帯を合わせます。
上半身は無地で、裾のみに絵柄が広がっている点が特徴です。
格の高さや着用シーンは、紋の数によって変わります。
紋の数が減るほど格は低くなるのですが、お食事会などのカジュアルなシーンで着ることはありません。
訪問着は、振袖や留袖の次に格が高い着物です。着物の柄が襟や袖をまたがって続いています。
下半身のみに柄が入っている色留袖とは異なり、上半身にも柄が入っているのが特徴です。
格が高い着物なので、同じく格の高い袋帯を合わせるのが一般的。
着用シーンは幅広く、結婚式や卒業式といったフォーマルなシーンから、お食事会や観劇といったカジュアルなシーンまで着ていくことができます。
付け下げとは、左肩にワンポイントの柄が入った着物のことで、訪問着の次に格が高いです。
袋帯を締めれば格を上げることができ、名古屋帯や洒落袋帯を締めれば格を落とすことができるというTPOに合わせやすい着物でもあります。
具体的な例を挙げると、袋帯を締めれば子供の卒業式や七五三に着て行けますし、名古屋帯や洒落袋帯を締めれば、お食事会や観劇に着て行くことが可能なのです。
見た目が似ているためか、訪問着と間違えられることが多いのですが、付け下げの柄は訪問着とは異なりワンポイントで独立しています。
シンプルかつ活用の幅が広い着物なので、着物初心者の方におすすめ◎です。
色無地とは、白生地を黒色以外の一色のみで染めた着物のことで、その名のとおり柄は付いていません。
主に、
このようなシーンで着用されています。
この着物の格は、生地自体に織り込まれている柄の「地紋(じもん)」がついているかどうかで変化します。
紋が付いている場合は訪問着と同程度の格となり、袋帯を締めるのが一般的です。
反対に紋が付いていない場合、袋帯を締めれば付け下げと同程度の格に、名古屋帯を締めれば小紋と同程度の格になります。
小紋とは、生地全体に柄が入っている着物のことで、付け下げや色無地よりも格が低いです。
普段着として着る着物で、名古屋帯や半幅帯を合わせます。
小紋には、代表的な柄が3つあります。
3つとも大きく雰囲気が異なるため、同じ小紋でもさまざまな着こなしを楽しめます。
紬とは、紬糸(つむぎいと)を使った先染めの織物の着物のことです。丈夫でしっかりとした生地が特徴となっています。
結城紬(ゆうきつむぎ)や久米島紬(くめじまつむぎ)など、国の重要無形文化財に指定されている種類が多いというのも特徴です。
小紋同様、普段着やオシャレ着として着ます。例えば、友人とのお食事会やお稽古ごとにぴったり。
帯は、紬と同格である名古屋帯や洒落袋帯・半幅帯を合わせます。格が高い丸帯や袋帯を合わせることはありません。
浴衣は、最も格が低い着物です。薄手の生地が多く、通気性や速乾性に優れています。帯は半幅帯を合わせるのが一般的。
長襦袢(ながじゅばん)を着ずに、素肌に直接着るのが大きな特徴です。ほかの着物とは異なり、おはしょりを作る必要もありません。また、草履ではなく下駄を合わせるのも浴衣ならではの特徴ですね。
着用シーンとしては、夏祭りや花火大会に着ていくことが多いですね。かつては湯上り着や寝巻きとして着られていたんだとか。
扱いやすいので、浴衣以外の着付けの練習台として活用するのもおすすめ◎。
着物は、先述した種類のみでなく、季節ごとに以下の3種類を着分けるのが一般的です。
それぞれの特徴や生地について詳しく見ていきましょう。
袷とは、裏地がついた着物のことです。10月上旬から5月下旬の、比較的寒い季節に着用します。
生地が二枚縫い合わさっているので、冬でも暖かく過ごせます。反対に、夏は熱気がこもり暑いため、あまり着用されません。
単衣とは、裏地がついていない着物のことです。6月初旬から6月末や、9月初旬から9月末の、暖かい時期に着用します。
通常、7月・8月は薄物を着ますが、暑さによっては単衣を着ても問題ないのだそう。(例外として、ウールが生地の単衣は秋・冬・春の3シーズンで着用可能です。)
薄物とは、裏地がついていない着物の中でも特に生地が薄い着物のことです。年間を通して7月初旬から8月末の、もっとも暑い時期に着用します。
薄物の生地は以下の3つが代表的です。
ここまでで着物とひとことに言っても、本当にたくさんの種類があるとご理解していただけたと思いますが、細かく分類すると生地の染め方にも違いがあるんです。
ここでは着物の染色技法として代表的なものをご紹介します。
日本の着物の染色技法としてもっとも代表的なのが「友禅染(ゆうぜんぞめ)」。”染めと言えば、友禅染”と言われるくらいに代表的なものです。この友禅染が技術的に確立したのは、江戸時代の元禄期(西暦1688~1704年)のことです。
もともと京都に住んでいた扇絵師・宮崎友禅斎(みやざきゆうぜんざい)が、植物や動物、器などのモチーフを絵画のように流れるタッチで表現したことから、この名前がつけられたと言われています。
絵画的な細かい模様を染めるため「糸目糊(いとめのり)」と呼ばれるデンプン糊を使用した独自の染色技法を開発し、着物業界に大きな変革をもたらしたそう。
細い糊で美しく模様を描くには、熟練された職人の技術が必要であり、人気作家作品や一点もの模様は、中古市場でも高い人気を誇っています。
色彩がグラデーションを描く「ぼかし染め」は、着物に柔らかな華やぎを加えます。
ぼかし染めには、白生地の反物の両端を引っ張って刷毛で染料を塗ってゆく「引き染め」の技法が使われます。刷毛で染料を入れるときに淡色から塗り始め、色の境界線を水でにじませながら濃い色を重ねてぼかし模様を作っていきます。ぼかしには、
など、表現方法が数多くあります。
辻が花は、室町~安土桃山時代に現れた絞り染めの技法です。縫い締め絞りや竹皮絞りなど複雑で高度な技法を使った多色染めで、絞りの上に手書きや刺繍、金箔などで装飾を加えることも行われています。
室町末期から江戸初期には一世を風靡した辻が花染めですが、友禅染めが普及するにつれ、手間のかかる辻が花染めは急激に衰退。技術が途絶えたことから、”幻の染物”と呼ばれるように。
では、この技法がなぜ現在知られているかと言うと、その後昭和時60年代に、辻が花研究家である友禅師・久保田一竹が科学染料を使った技法で辻が花染めの再現に成功したためです。一度失った技術をまたこうして再現できるようになるなんて驚きですよね。
渋紙(柿渋を塗った和紙)を使って生地全体に細かな模様を染める小紋。
数ある小紋の中でも江戸小紋は、少し離れると無地に見えるほど細かな柄を単色で染めるのが大きな特徴。江戸小紋は武家文化の栄えた江戸で、裃(かみしも)に使われる染めとして発達したため、落ち着いた色合いと上品な幾何学柄が特徴的です。江戸小紋の代表的な柄には、
などがあります。
染めの種類や特徴を知ると、着物を選ぶ楽しみが増えますよね。着物を選ぶときはぜひ上記を参考にしてみてください。
このように、「着物」とひと括りに言ってもこれだけの種類があるんです。普段から着慣れてないと、どんなシーンでどの着物を着れば良いのか不安…と感じる方も多いのではないでしょうか?
そんな方のために、着物ごとの着用シーンを表にまとめると以下のようになります。
結婚式 | 不祝儀 | 卒業式・入学式 | 七五三 | お宮参り | 観劇・お食事会 | 同窓会 | 夏祭り | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
打掛 | ◎ | – | – | – | – | – | – | – |
黒紋付 | – | ◎ | – | – | – | – | – | – |
振袖 | ◎ | – | 〇 | – | – | – | – | – |
黒留袖 | ◎ | – | – | – | – | – | – | – |
色留袖 | ◎ | – | 〇 | – | – | – | – | – |
訪問着 | ◎ | – | ◎ | ◎ | ◎ | 〇 | 〇 | – |
付け下げ | △ | – | 〇 | ◎ | ◎ | ◎ | 〇 | – |
色無地 | △ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 〇 | – |
小紋 | – | – | – | – | – | 〇 | 〇 | – |
紬 | – | – | – | – | – | 〇 | 〇 | – |
浴衣 | – | – | – | – | – | – | – | ◎ |
上記はあくまで一般的な場合。着物の着用シーンについては、地域や流派ごとにルール・マナーが設けられている場合があるので、不安な方は、友人や親族に相談したうえで着物を選ぶようにすると安心かもしれませんね。
これだけ昔からある着物ですが、着る機会は減ったもののやはりその魅力は衰えません。
ここでは、そんな着物の魅力について深掘りしてみたいと思います!
着物には数え切れないほど多くの柄があります。四季を表した柄も多く、季節ごとに着分けてコーディネートを楽しめる点が着物の魅力です。
柄を選ぶことで、きっと日本の四季をより強く実感できるようになるはずです!
スーツやドレスといった海外のフォーマルな衣装は、単色のことが多いようです。一般的に白、グレー、ブラックなどのモノトーンの色合いが多く見られます。
一方で、日本では気温の変化に対応するために着物を重ね着してきました。その結果、十二単(じゅうにひとえ)など複数の色を組み合わせる文化が発達していくことになります。
着物は、単色でも鮮やかな色合いのものが多くなっており、着物の重ね着や帯の種類によって、雰囲気も大きく変わります。
また、着物の帯には「亀甲文」、「花」、「扇」、「鶴」などの絵が描かれているものを多く見ることができますよね。このように、多様な色と絵の組み合わせは、ひとつの作品として楽しめるのです。
男性向けの着物には、ブラックやグレーといったシンプルな色合いのものが多く見られますが、このような落ち着いた色合いの着物は”侍”を連想させ、それもまた魅力に感じるようです。
着物は、生地の織り方・染め方・仕立て方のどれをとっても職人技が詰め込まれているものです。
そのため、同じ種類の着物でも、作家や生産地・制作方法によってまったく異なるものが完成するのです。
そしてこれは着物だけでなく、帯や小物も同様です。制作過程や技術が違えば、完成品の見た目や質感・使用感なども全く異なります。
職人の技術やこだわりを肌で感じられるのは、着物が持つ大きな魅力と言えます。
祖母・母・子と三世代に渡って着物を受け継いでいる方もいるのではないでしょうか?このように、着物は長く着ることができます。なぜなら、生地が丈夫で傷みづらく、万が一傷んでも修繕が可能だからです。
また、着物は体型が変わっても着付け方次第で同じものを着られるため、背格好が変わっても長く着続けられるんです。
さらに、着物は洋服と比べると流行廃りがあまりなく、落ち着いた柄を選べば年齢・時代問わずに着られる点も長持ちする要因のひとつかもしれませんね。
着物を着ると姿勢が正されるため、極端なことを言えば猫背やガニ股などの癖を直せます。
歩幅を小さくして歩いたり、手を挙げる際に袖口を押さえたりと、ひとつひとつの所作も美しくなるんです。「着崩れしないように」、「着物を汚さないように」と気をつけるだけで自分の動きを気にするようになるので、自然と所作も落ち着く…というわけです。
また、着物着用時の所作や立ち振る舞いにはある程度のマナーやルールがあります。マナーやルールを学び、実践することでより一層美しい所作を身につけることも可能なんです。
たくさんの魅力あふれる着物ですが、もちろんデメリットも存在します。
百貨店で正絹(しょうけん)の新しい着物を揃えようと考えた場合、安いものでも10万前後、高いものだと何百万円もしてしまうため、なかなか手が出せませんよね。
しかし、最近ではリサイクルショップでも気軽に着物を買うことができ、ご自分の体型に合っているものが見つかれば、案外お値打ちに手に入れることができます。
また、中に着る「長襦袢」は、最近自宅の洗濯機でしっかり洗える綿製品のものも出てきています。
それならこまめに洗濯できますし、着物は着たらすぐ干しておき、衣替えにあわせてクリーニングに出せば維持費は極力抑えることも可能です!
美容院でお願いすると、髪をセットしてもらってから、着物を着せてもらうのに大体1〜2時間くらいはかかります。
また、下着や長襦袢、帯揚げ、帯締めなど道具がたくさんあって、どのように使ったら良いかわからない方も多いようです。最初は混乱してしまうかもしれませんし、これらの工程をいきなり自分で全て行おうと考えたら大変ですよね。
しかし、着付けを習得できれば一生ものです。帯の結び方はTPOや年齢に合わせても変わっていくものですが、基本的な着物の着方は歳を重ねても変わりません。
1番安心なのは着付け教室に通うこと。着付け教室に通って着付けを習得するには、おおよそ3ヶ月が目安と思っておきましょう。 受講6~8回くらいで取得可能で、自装してお出掛けして大丈夫なレベルになります。
もっとキレイに早く着るにはもう少し習う必要があるようなので、ご自分が理想とする着こなしができるようになるまで教えてもらうのも良いかもしれませんね。
着物は着せてもらったのは良いけれど、どのように歩いたら良いのか、階段を上がったり、車に乗るときはどうしたら美しく見えるのか気になりませんか?
着物を着ると、これらの所作が大切になって来ます。わからないことは誰かに教えてもらいたいですよね。
実はこの所作も、先述した着付け教室で習うことができます。
各教室で習う内容に差はあるとは思いますが、多くの教室ではまず着物の種類やマナー、所作などについて学ぶところからスタートします。
しっかりとした知識を身に付けたい!ということであれば、やはり着付け教室を検討するのが良いかもしれませんね。
着物は高価なものが多いですし、初心者がいきなりひとりでは着られないちょっと敷居が高いものかもしれません。
ですが、今は安くオシャレな着物もたくさんありますし、あえて古着を選んでレトロな着こなし…というのも素敵ですよね。
若者の着物離れも懸念されていましたが、冒頭でお伝えしたように着物は今とても人気が高まっています。
ここではその理由について詳しく見ていきたいと思います!
日本の伝統を取り入れている着物ですが、外国人には「絵柄が繊細で美しい」、「独特の華やかな色使いが素敵」、「日本人に似合う」と感じる方がとても多いようです。
外国人は着物のどんなところに魅力を感じているのか、主なものを7つ紹介します。
日本には桜色や藍色といった、伝統色と呼ばれる独自の色名があります。これらを使った日本の伝統的な色使いは、外国人にとっては新鮮に映ることが多いのでしょう。
繊細で鮮やかな色合いは、日本の街並みにもよくなじみ、着物を着てみたいと憧れる外国人も少なくありません。
着物を着ると、歩いたり腕を上げたりといった動きが制限され、自然と所作が小さくなります。帯を締めることで姿勢が良くなり、「おしとやかで、立ち振る舞いが上品に見える」のも魅力のひとつです。
時代劇などで見るニンジャやサムライといった、武士道に憧れる外国人も多く見かけますよね。黒っぽい装束で刀を携え、凛としたたたずまいは、外国人には神秘的に感じられるのかもしれません。
日本には伝統色とともに、伝統的な模様もあります。幾何学模様や自然を題材にしたもの、松竹梅や鳳凰といった縁起物をあしらったものなど、その種類は多岐にわたります。
そして、模様にはそれぞれ意味があります。
例えば鶴は、夫婦円満の象徴とされ、結婚式の色打掛に好んで使われるほか、扇は明るい未来を表し、桜は五穀豊穣を連想させるものとして好んで使われます。これらの模様に込められた意味を知り、着物に興味を持つ外国人も多いのだそうです。
経済産業省は、日本のさまざまな魅力を”クールジャパン”として海外に発信しています。それとともに「KAWAII(かわいい)」という言葉がブームになったのは知っている方も多いのではないでしょうか?
今やKAWAIIは、日本独特の文化やアートを指す言葉として海外にも浸透しています。そして、KAWAIIもののひとつとして着物が注目され、多くの外国人が色柄の美しさや小物のかわいらしさに反応し、今ではその人気は不動のものとなりました。
鮮やかな色彩や独特の風合いを持つ着物には、大きく分けて2種類の伝統技法が使われています。
ひとつは先に糸を染色し、それを使って織る技法で「織の着物」と呼ばれ、西陣織や紬がこれにあたります。そしてもうひとつは白い糸で生地を織り、後で染色を行う技法で「染の着物」と呼ばれます。京友禅に代表される友禅や、絞り染めがこれにあたります。
それぞれの技法によって着物の風合いが異なるため、それが外国人を魅了する理由のひとつにもなっています。
着物を好んで着こなす外国人の中には、従来の着物の枠組みにとらわれない、斬新な着物の着こなしをする方も増えているようです。
羽織を部屋着として使ったり、襟や帯留めにレースをあしらったり、シルクハットや革靴などの小物を合わせたりといった多彩な着こなしも見かけます。その中には美しい色柄に惹かれて振袖を着る外国人男性もいるんだとか!
もちろん、伝統的な着こなしも素敵ですが、こうした新しい着こなしというのも粋ですよね。日本の伝統衣装を自由な感性でアレンジするのは、自己表現が上手な外国人ならではと言えますね。
19世紀頃に西洋で行われた万国博覧会をきっかけに、”ジャポニスム”と呼ばれるブームが巻き起こりました。
輸送や通信技術の発展によって日本製品に触れ、多くの画家たちが日本をモチーフにした絵画を発表したことで、この頃から着物に魅せられる外国人も増えていったようです。
当時、上流階級の女性たちが部屋着として着物を愛用したことも影響し、今なお着物に憧れる外国人が多く存在するのかもしれませんね。
「カジュアル着物」はポリエステルや木綿で作られた着物のことです。 ポリエステルの着物は安価で丈夫なので、本来扱いが難しい着物を気軽に楽しめることができます。
また、素材だけでなく、着こなしも大きく変化しています。
先程ご紹介した外国人の着物の取り入れ方と同様に、国内でもファッション誌などで斬新な着物の着こなしが注目される場面が増えてきました。
写真のようにベレー帽やハット、スニーカーやヒールのブーツを合わせるなどカジュアルダウンさせて着こなす「普段着」としての着物への関心もかなり高まっているようです!
かしこまった印象の着物も、これなら普段使用しているバッグを合わせたりしてより一層着こなしの幅も広がり、若者も楽しんで着れそうですよね。
出典:ふりふ
最近では、レンタル着物が一番人気のある着物と言われています。というのも、デメリットの項目でお伝えしたように着物を購入するとなると高額になり、後々その着物を使う場面も限られてくるため、どうしても購入しにくい…と考える方はやはり多いんです。
ですが、こういった観光の中でのレンタルサービスは、若者の間で流行りの”インスタ映え”の需要にも合っているんです!(ちなみに、インスタグラムでは女性の着物姿だけでなく、若い男性の和服姿も目立ってるのだとか!)
また、観光だけでなくても、成人式や結婚式でもレンタル着物を着る日本人の若者は結構多いんです。
このレンタル着物の中には、
といったサービスもあるため、誰でも気軽に着物を楽しめるというワケです。
レンタル着物が普及した最大の理由は価格の安さにあります。
しかし、レンタル着物は安さ故に職人の手描き友禅などはなく、プリント柄を中国で大量生産しているところがほとんどです。そのため、日本のレンタル着物を利用しても、日本の職人に対価は支払われることにはならないのです。さらに、現在は伝統工芸の後継者不足の問題もあり、日本の職人たちは減っていく一方…。
利用する私たちからすればとてもありがたいサービスですが、日本の誇れる伝統を後世にも遺すという意味では、少し考えものなのも事実です。
もしも本格的に着物に興味のある方は、ぜひ、日本の職人が手掛けた着物を一度手にとってみて欲しいですね。
ここまでは、着物について詳しく解説してまいりましたが、ここからは処分をする場合の手段について見ていきたいと思います。
ここまでお伝えしてきたように、着物は今国内国外問わず人気が高まっています。
そんな着物を手放すなら、やっぱりお勧めしたいのは「買取」!
着物の買取処分できるのは、
この2つです。では、それぞれもう少し詳しく見ていきましょう!
その名のとおり、着物を専門として買い取ってくれる業者です。
着物は、その品質を理解するのにある程度の知識が必要となります。そのため、こうした着物買取業者で査定してもらう方が安心と言えるのではないでしょうか。
とは言え、「着物買取業者だから絶対大丈夫!」と信頼しすぎるのも良くありません。
というのも、実は業者によって査定基準はバラバラなため、例え着物買取業者であっても査定士によって差が出てきてしまうのは致し方ないのです。
出来るだけ高く売りたいのであれば、やはり複数の見積もりは必須ということは忘れずに!
「不用品回収業者」と聞くと、単にいらないものをまとめて処分してくれる便利な業者と思われる方が多いかもしれません。しかし、それは少し間違いです。
不用品回収業者の中には、「買取」により力を入れ、各ジャンルの専門知識を持った査定士が常駐している業者もあるんです!そんな不用品回収業者に依頼すれば、着物の価値を分かったうえでしっかり査定してもらえますし、ほかにも不用品がある場合にはまとめて処分することももちろん可能です。
さらに不用品回収業者は作業をすべてお任せできる業者なので、自宅にいながら査定・買取・搬出まで依頼主が何かする必要はありません!
不用品回収業者に依頼するメリットは、
不用品回収業者のほとんどがこういったメリットがある一方、中には悪徳業者もあるので注意が必要です。
どういった点を気を付けるべきなのかというと、
こういった業者は、後から高額請求してきたり、不用品回収後に不法投棄したりするケースも。
「無料回収」を謳い文句に、出張費用や運搬費用などを後から請求するという悪どい業者も結構あるんです。
ましてや不法投棄の場合は、業者だけでなく依頼主も法で裁かれるので決して他人事ではありません。
不用品の回収や処分、買取には、「一般廃棄物収集運搬業許可」や「古物商許可」などの資格が必要になります。資格を取得している業者であれば、まず安心して大丈夫です。
HPに記載されているはずなので、不用品回収業者に依頼を検討する場合、まず資格を持った業者なのか、見積もりはどうか、さまざまな方向から調べましょう。
着物の処分は「買取」がおすすめ!とお伝えしましたが、反対に、”これだけは避けてほしい”という方法もあります。
ここでは、着物を処分する際に絶対にやめてほしい行動について解説していきたいと思います。
ご自分で購入した着物ならその価値は十分に理解しているでしょうが、実は着物は「遺品」として残されることも多いアイテムのひとつ。
親族が亡くなり遺品整理(遺品整理について詳しく知りたい方はこちら)をしていく中で、いつ誰が購入したかわからないような着物が出てきた場合、何も考えずにゴミとして処分してしまう方も少なくありません。
着物の産地や作家を証明する印である「証紙」や「落款」が付属した着物は、価値が高い着物である可能性があります。捨ててしまった着物が、実は非常に価値のあるものだった…とならないように、しっかりと確認することをおすすめします。
何度もお伝えしていますが、着物は中古での需要がとても高いアイテムです。
少々の破れや汚れがあったとしてもリメイクできますし、修復が可能な場合もあります。また、相続の記載がある着物は、間違って手放してしまうことでトラブルに繋がる可能性だってあるんです。
ゴミとして処分する…というのは最終手段にとっておきましょう。
また、おすすめの業者とは反対に、反対に避けた方が良い業者も存在します。
「買取」と言えば「リサイクルショップ」と思い浮かべる方も多いかもしれませんが、着物のような専門的知識のいる衣服に関しては、実はあまりお勧めできません。
というのも、リサイクルショップは、数多くのジャンルを幅広く取り扱う便利なお店ではありますが、その分専門性に欠けるというデメリットがあります。本来なら価値のある着物でも、知識のある査定士がいないために相場の半分以下の値段で査定されてしまうこともあるのです。
そのような事態を避けるためにも、まずは専門的な知識のある着物専門店・不用品回収業者に依頼することをお勧めします。
解説したようなNG行動を避け信頼できる業者へ依頼したとしても、どんな着物でも売れるか…というと残念ながらそうはいきません。
では一体どんな着物なら買い取ってもらえるのでしょうか?
どんな種類の着物でも、当然保存状態が良いもののほうが高く売れます。
桐タンスなどにしまい、定期的に風通しをしながら保存しましょう。汚れやシミ、ほつれなどがないほうが、もちろん買取価格はアップします。
高級な着物のほとんどは、生地が正絹(しょうけん)で仕立てられています。夏は涼しく、冬は温かい正絹は、化学繊維にはない上品な光沢と滑らかさが特徴の繊維なんです。
製造工程に時間がかかり、非常に価値の高い正絹の着物は高値で買取される筆頭の品と言えますね。
既にお伝えしたように、着物の中でもっとも格式が高いのは黒留袖、そして色留袖、もっともカジュアルなものが浴衣ですが、実は格式の高いものだけが売れるというわけではありません。
着る機会が多いものほど需要が高くなるので、実際には「振袖」、「留袖」、「訪問着」、「小紋」、それと染めの中で1番人気の「友禅」が高く売れる傾向にあるようです。
着物だけでなく、帯、襦袢、羽織、半襟、下駄などの小物類も買取対象になるので、まとめて査定に出すのがおすすめです!
有名な作家の着物は、古いものであっても値段がつきます。
これらを手掛け人間国宝になっている作家の着物は、きちんとした鑑定士に査定してもらえる業者に依頼することをお勧めします。
小宮康孝(江戸小紋)、羽田登喜男(友禅)、森口邦彦(友禅)など、多くの作家が人間国宝として国の認定を受けています。有名作家の着物を売る前に、ぜひネットで検索してみてください。
着物の老舗ブランドは、日本の伝統でもある着物を長年扱っているという部分で、中古市場でも一目置かれます。
例えば、友禅染で有名な京都の「千總(ちそう)」は室町時代からの着物の老舗です。
もともとは、京都で法衣を取扱う店として創業し、明治維新後、京都の寺院からの仕事が減ったので、事業の中心を友禅染に変え、多くの技術改善の先頭になりました。
このことから、”友禅染といえば千總”と言われるようになったそうです。
東で有名なブランド老舗なら、1842年創業の江戸染浴衣の老舗「竺仙(ちくせん)」です。
浴衣や江戸小紋の染色も行ない、今でも、「竺仙の浴衣」はあこがれの一品。竺仙染めともいわれる竺仙の反物は江戸時代から伝わる技術や色を継承しています。
また、「三勝(さんかつ)」も1894年(明治27年)創業の浴衣・木綿の染物の老舗です。
明治時代から受け継がれる型紙と図案をもとに、伝承する染色技術によって染め上げられる生地は、今も人気が高いようです。
これらのほかにも以下のような老舗ブランドがあります。
有名作家・老舗ブランドの着物には、着物の値段は数万円から、数十万円、最近では1万円程度で買えるとてもカジュアルな着物も見かけます。
格式の高い着物が高級というわけではなく、反物の種類から織元、手がけた作家によって値段はさまざま。
友禅や紬といった上質な布を使って、有名な織元、作家によって作られた着物は百万円を超えるなんていうことも珍しくありません。
大島紬や加賀友禅などの伝統工芸品には、「証紙(しょうし)」と呼ばれる、製造元や素材などを示す証明書のようなものがあり、また「落款(らっかん)」が染めてある場合もあります。これらの有無で査定金額が大きく違ってきます。
査定を受けるときには必ず確認しておきましょう。
一般的な着物のサイズ、もしくは大きめのサイズ(丈)のものが売れる傾向にあるようです。
着物はフリーサイズではありません。特に、オーダーメイドで作られているような着物は、小さすぎる場合も。とくに、古い着物は当時の小柄な女性の体形に合わせて作られていることが多いので、実は平均身長が10cm以上も差のある私たち現代人の体型には合わないんです。
反対に大きめのものなら仕立て直すことができるため、「大は小を兼ねる」という意味で人気が高いそうです。
洋服デザイナーや芸能人には、着物のデザインをしている方もいます。
有名デザイナーを例に挙げると、
ただし、こうした洋服デザイナーや芸能人は、自分で染めたり織ったりする技術を持っているわけではないので、”プロデュースしている着物”ということになります。
この場合、作家物の着物と同じで落款があるかどうかで判断しますが、稀に落款ではなくタグが付いている場合もあるので注意してください。
デザイナーの着物は、洋服デザイナーのものだけではなく、着物の世界にも「着物デザイナー」と呼ばれる方がいます。
人間国宝といわれる作家も見方を変えれば着物デザイナーとも言えますが、着物デザイナーと呼ばれる方の着物は、着物と洋服または現代デザインを融合させた着物で、斬新なデザインのものが多いのが特徴。
とくに、日常着がコンセプトの豆千代(まめちよ)やiroca(いろか)が有名です。また、新進気鋭の着物デザイナーの斉藤上太郎のデニム着物は海外でも人気なんだとか!
どんな着物なら売れるのかを見てきましたが、せっかく着物を売るなら、できるだけ高く買い取ってもらいたいですよね。
いくら価値のある着物だとしても、適当に売ってしまっては思うように買い取ってもらえないかもしれません。
そこで、ここでは”着物をちょっとでも高く売るためにできること”についてご紹介したいと思います。ぜひ買取に出す前に参考にしてみてくださいね!
せっかくの高級な着物も、手入れや保管方法次第で価値がゼロになってしまう…なんてこともあります。まずは、シミや汚れがないかどうかを確認しましょう。シワや折れがないことも大切なポイントです。
着物を長持ちさせるためには、定期的に風を通し「湿気」を溜め込まないことが重要です。 タンスなどは湿気の溜まらない部屋に置くことがおすすめですが、難しい場合は除湿器などで対策するのも◎。
また引き出しの中の湿気に対する1番の対策は”頻繁に着ること”なんです。 なかなか着ない着物の対策としては虫干し(※1)が効果的なのでぜひ取り入れましょう。
※1 年に数回、定期的に保管している着物を取り出し、直射日光に当たらない場所に干して乾燥させるお手入れのこと。
チェーン店のリサイクルショップなどでも古い着物を引き取ってもらうことは可能ですが、高級品を二束三文で買いたたかれてしまう可能性があります。
着物の鑑定はとても難しいので、知識のない店に買取を依頼してしまうと、100万円を超える大島紬と数万円のカジュアルな遊び着を同じ値段で査定されてしまうなんていうことも…。
信頼できる鑑定士がいる着物買取の専門店を選びましょう。査定を受ける前に、ネットで口コミ情報を検索することをお勧めします。
着物を着るには、さまざまな小物が必要なのはご存知かと思います。
着物単体で売るよりも、一緒に身につけることのできる小物をセットにするとその分高く売ることができるのです。とくに着物の場合は、本来着物と小物は別々で売られているため、両者が揃った状態で売りに出せるチャンスは業者としても逃したくありません。この場合高額での買取も十分に期待できます!
「付属品といっても何を出せば良いのかわからない…。」という方もいらっしゃるかと思います。
付属品として一緒に出すと査定額が上がるのは、
このようなものです。このほかにも、もし購入した時に付属したものがあれば一緒に査定に出しましょう。
売りたい着物がどのようなイベントで着られるのかを考え、そのイベントの「少し前」の時期に査定に出すと売れやすくなるはず!
主に着物が活躍するシーズンといえば、七五三がある11月、卒業式がある3月などが挙げられます。
最大のポイントはこの時期の「少し前」に売ることです。というのも、前もってイベントの準備をする方が多いため、イベントより早い時期に需要が高まるからです。そのため、七五三を狙うなら9月頃から、卒業式を狙うなら1月頃に査定に出しましょう。
着物を高く売るために最も重要なのが、「複数の買取業者に出して査定金額を比べる」こと。なぜなら買取業者によって得意なジャンルや買取基準がバラバラで、査定額に差が出るからです。
少なくとも3社程度は見積もりに出すことをお勧めします。いくつかの業者に見積もりに出すことでスタッフの対応など悪徳な業者かどうか判断するにも役立ちますし、お持ちの着物の買取相場を知ることもできます。ほかの店のほうが高かった…と後悔しないためにも、相見積もりは重要になるのです。
「買取金額の交渉」も、買取金額を上げるための手段のひとつ。とくに友禅や人気作家の着物なら尚更!
先述した「複数の業者に査定してもらう」ことで買取相場を理解しておくと交渉もスムーズなはずです。
金額交渉に引け目を感じてしまう方も多いと思いますが、売却側と査定士が互いに納得し気持ちよく買取を終了するために、むしろ必要であると言っても過言ではありません。
高値で売れる着物がある一方で、値段がつきにくい着物もあります。どのような着物が値段がつきにくいのでしょうか?
着物は湿気に弱いため、風通しが悪く湿度の高い場所で保存するとシミやカビが発生しやすくなります。シミやカビが発生していると、良い着物でもぐっと値がさがってしまうでしょう。
喪服は家紋入りが多く、また着用シーンが限られているため需要があまり高くありません。また、縁起の面から、中古の人気がないのも売れない理由です。
極端にサイズが小さいものは平均的なサイズよりも需要が少なくなります。売れないわけではありませんが、買取価格は需要とも比例するため査定額は下がりがちになってしまいます。
サイズの合わない着物は、オシャレとは言えませんよね。先程もお伝えしたように丈の長い着物は、自分に合わせて仕立て直しができます。ですが、丈が短いと仕立て直せないため需要が低くなり、高く売るのは難しくなってしまいます。
クオリティの高い着物の生地といえば正絹になりますが、正絹と比べるとポリエステルや綿、麻、ウールは安価な着物が多いため、買取価格も安くなりがちです。
もちろん、これらの素材が全て安いわけではありませんが、残念ながら査定が安価になる品も多いと言えるのも事実です。
浴衣は着用シーズンが限られ、素材も綿と新品でもリーズナブルな製品がほとんどです。そのため、売れないわけではありませんが全般的に買取価格が高くないんです。
先述したような理由で買取を断られてしまった場合、残念ですがほかの処分方法を検討するしかありません。
買取できなかった着物は、
これら5つの方法で処分、もしくは再利用することができます。では、具体的にどうすれば良いのか詳しく見ていきましょう。
自治体によってルールが異なりますが着物を自治体のゴミとして処分することは可能なので、まずは着物は何ゴミになるのかを確認してください。
可能性として考えられるのは次のとおりです。
この場合、指定のゴミ袋に入れゴミ置場に出すだけでOK。
名古屋市を例に挙げると、着物・着物の帯は集団資源回収・リサイクルステーションなどへ、利用できない場合は可燃ゴミへとしており、古着の処分方法と同様の扱いとなっていました。(古着の詳しい処分方法はこちら)
ゴミとして処分してしまうのは簡単ですが、できるだけ再利用することをお勧めします。
着物は素材が絹で美しい柄や刺繍がほどこされているためリメイクをして再利用が可能です。ドレスに作り替えたり、アクセサリーやバッグ・ケースなどの小物を作ったりといろいろと楽しめます。
またリメイクしたアイテムをフリマアプリやネットオークションを利用して販売するというのも良いかもしれませんね。
買取を断られたとは言え、思い入れのある着物を廃棄処分するのはもったいない…かと言ってリメイクするほどのものでもないし…という方には、寄付がオススメです。直接団体に持ち込むことが可能であれば、その場合は費用はかかりません。
寄付支援活動は着物を直接お届けする方法と、着物の売却による売上からワクチン支援団体(認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会)を通じでワクチンにて現地にお届けする方法の2つの方法を利用することができます。
このように、専門家の判断で現地では再利用できないもの・輸送コストが大きいものに関してはワクチンにて自動的に振り分けしてもらえるので、支援者側で悩む必要はありませんのでご安心くださいね。
ただし、支援団体に寄付する際に必要となる配送料はこちら持ちとなるので、遠方で配送しなければならないという場合は、残念ながら無料で処分できるわけではありません。しかし、廃棄処分してしまうと無駄になってしまう資源で社会貢献できるのは素晴らしいことです。
なお、費用はかかってしまいますが、自宅まで引き取りにきてもらえるサービスもあるので、自力での運搬が難しい場合や、忙しくてなかなか時間が作れない方は利用してみても良いかもしれませんね。
弊社でも「ユースマイル」という世界の恵まれない人達に寄付する取り組みをしています。画像からリンク先に飛ぶことができますので、ぜひ一度ご覧になってみてください。
ネットオークションやフリマアプリでは、出品者が設定した販売価格にて販売できるシステムとなっており、着物買取業者と同様に高値で売ることが期待できます。多少高額になっても価値のある品は求められる…というのがネットオークションやフリマの最大のメリットではないでしょうか?
また、購入者とのやり取り、代金の受け取りなどはアプリの提供事業者を介して行われるので個人情報などが漏れる心配がなく、安心して利用することができますよね。
仮に買取店では断られてしまった着物だとしても、人気作家の作品や見た目がキレイで目立った汚れがなく、破れた部分などがない場合は価格が少々高くても売れやすい傾向にあり、すでにさまざまな着物が出品され取り引き成立したものも多く見られます。
着物を出品するポイントしては、査定に出すのと同様に帯や長襦袢など小物類を一緒に売ると売れやすくなるはずです。
実際にフリマアプリを利用する手順は以下のとおりです。
費用がかからずスマホひとつで簡単に、価格も好きに設定できるなんて夢のような売却方法ですが、こうして手順を見てみると、自分自身で行わなければならないことが多い印象です。
さらに、ネットオークションやフリマでは「より安くしよう」と値切ってくる方も多く、出品物に対する細かい解説を求められることも多々あるため、出品した着物についての知識をきちんと説明する必要も出てきます。
逆を言えば、着物についての知識が豊富であれば出品物のPRができるため、より高額で落札してもらえる可能性もある…というわけです。
ただし、重さは着物によって異なりますが約5~8kg、振袖の場合約10kgほどの重さになり、一般的な衣類と比べると重くなってしまうため、当然その分配送料がかかります。出品時に送料込みの価格を設定しておかないと、せっかく高額で売却できても送料でマイナスに…なんてことにもなりかねません。
さらに、着物に汚れがついてはトラブルに発展しかねませんから、配送時の破損などを防ぐために梱包を厳重に行う必要もあり、自分ひとりで行うにはそれなりの労力がいるかもしれません。本来ならお得な売却方法のひとつですが、売却方法の中では唯一手間やご自身の労力がかかる方法でもあります。
着物を売る場合のおすすめの業者としてもご紹介しましたが、自分で持ち込む労力や、出品する手間と時間をかけずに着物を処分したいのであれば、不用品回収業者がオススメです!
通常、不用品回収業者へ依頼すると、
基本料金 + 回収費用 = 支払い料金
という料金形態になっていることが多く、基本料金相場が3,000円〜と着物の回収費用相場が1,000円〜となっているので、
3,000円 + 1,000円 = 4,000円
程度が妥当かもしれません。ほかの方法と比べると割高…と感じるかもしれませんが、まとめて不用品を処分する場合には「積み放題プラン」という料金形態もあり、決められた大きさのトラックに積める分であれば金額は据え置きというお得なプランになります。
100kg以下は11,000円〜、200kg以下は22,000円〜とまとめて処分したいものがある方にはこちらの方がオススメです!
先述したように着物は遺品整理で出てくることの多いアイテムです。遺品整理の際には、もちろん着物だけでなくほかにもたくさんの不用品が出てくると思いますので、そういったものもまとめてお得に処分できるのは嬉しいですよね。
不用品回収業者のメリットについては着物を売るのにおすすめの業者の項目で詳しく説明していますので割愛いたしますが、不用品回収業者は、着物が売れない場合でも回収が可能です!
何度もお伝えしたように着物以外にも処分したいものがある場合などに大変便利なので、一度検討して見ても良いかもしれませんね。
いかがでしたか?
今回は、日本の民族衣装である「着物」について詳しく見ていくとともに、手放す際の処分方法についてまとめて解説してまいりました。
着物の歴史はとても古く、もとを辿れば縄文時代から、そして「着物」という言葉は室町時代からあるというのですから驚きでしたよね。洋服が浸透する前はあれほど着られていた着物も、現代に近づくにつれ縁が遠くなっていってしまっていました。
それが今、若者や外国人を中心にその人気が高まっています。
古くから伝承されるかしこまった着こなしから、カジュアルダウンさせて着やすくしたものまでさまざま。
着物の可能性はまだまだたくさんあり、これからも多くの人々に愛されていくはずです。
そんな私たちの誇れる文化「着物」を手放すなら、迷わず「買取」に出しましょう!
実家で眠っていた価値のわからない着物だとしても、きちんと信頼できる業者へ任せれば思いもよらない金額で売れる可能性も!
当社でも着物の出張回収・買取を行っています。
着物の処分でお悩みなら、ぜひ一度「出張回収センター」までご相談ください!
回収内容についてお教えください。詳しくご記入いただくほど、精度の高いお見積もりが可能です!
不明点等はスタッフが丁寧に確認いたしますので、まずは分かる範囲でお気軽にご記入ください。