会社や自宅で仕事をする際に大きく役立つ「コピー機」。
多機能で便利なコピー機ですが、電化製品である以上はいつかは寿命が訪れ、そして壊れてしまいます。
多くの方が頭を悩ませるのがその後の処分方法についてです。
実は、コピー機が家庭用なのか、業務用なのかでその処分方法が大きく異なります。
また近年利用されているコピー機は性能も高く、個人情報を保存していたりトナーの管理が複雑になっていたりと、処分の際に注意しなければならない点がいくつもあるのです。
そこで今回は「コピー機の処分方法」に焦点を当て、家庭用と業務用でどのように処分方法が異なるのか、また処分の際の注意点についても詳しく解説していきたいと思います。
別ページにてシュレッダーの処分方法についても解説していますので、気になる方はそちらもあわせてご覧ください。
業務用・家庭用では処分方法が違うって本当?
冒頭でもお伝えしたように、コピー機は家庭用か業務用かで処分する方法が異なります。
まずはどのような違いがあるのかを確認していきましょう。
家庭用コピー機の場合
ご家庭で使用したコピー機の場合はその大きさによって処分方法が変わってきます。
サイズが規定の30cm角または50cm角より大きいものは「粗大ごみ」となり、それ以下のものは「不燃ごみ」あるいは「小型家電」として処分するのが一般的でしょう。
粗大ごみに該当する場合は手数料を支払い処分する必要がありますが、不燃ごみなら指定袋に入れ収集日に出せば完了します。
お住まいの自治体でコピー機が小型家電に指定されている場合は、自治体が設置した「小型家電回収ボックス」を利用して無料で処分できます。
粗大ごみか不燃ごみ、小型家電かといった分類は自治体ごとに異なるため、必ず確認をしてから利用するようにしましょう。
業務用コピー機の場合
業務用コピー機は、入手手段によっても処分する方法が変わってきます。
まずはお手持ちのコピー機をどのように入手したのかを確認していきましょう。
オフィスや事務所などにコピー機を置く場合、
- リース
- レンタル
- 購入
これら3つの方法で入手するのが一般的です。
リース・レンタルの場合、コピー機はリース会社・レンタル会社のものなので、処分する場合は各会社に連絡をし返却しなければなりませんし、コピー機を購入した場合は何らかの方法でご自身で処分する必要があります。
なお、リースの場合は契約期間中に処分または破棄する場合、残リースを一括で支払う必要が出てくるでしょう。基本的にコピー機の所有権はリース会社にあり、無断で処分すると損害賠償を請求されることもあるため要注意です。
業務用コピー機は自治体のごみ収集には出せない!
購入したコピー機の場合はご自身で処分しなければならないとお伝えしましたが、ここで注意したいのがその処分方法です。
家庭用コピー機が粗大ごみや回収ボックスでの処分が可能ならば、業務用のコピー機も同じ方法で処分可能なのでは?と思うかもしれませんが、業務用コピー機は自治体のごみ回収や回収ボックスを利用できないため注意してください。
会社や店舗、工場などで業務に使用されて出たごみはすべて「産業廃棄物」に該当します。この産業廃棄物の処分は、「産業廃棄物収集運搬業許可」を持っている業者に依頼しなければなりません。
事業で使用して出たごみの処分が正しく行われなかった場合には、業者だけでなく依頼主にも懲役や罰金などの罰則が科せられてしまいます。
たとえ家庭用コピー機を業務に使用したという場合でも、粗大ごみや小型家電リサイクルなど自治体のごみ収集を利用することはできませんので注意しましょう。
コピー機の処分方法は全部で7つ!
家庭用と業務用のコピー機ではどのように処分方法が異なるのか確認したところで、次は具体的な処分方法についてです。
コピー機の処分方法として考えられるのは、
- メーカーに回収を依頼する
- 産業廃棄物業者へ依頼する
- 自治体を利用し処分する
- 家電量販店の下取りサービスを利用する
- リサイクルショップに買い取ってもらう
- ネットオークション・フリマアプリへ出品する
- 不用品回収業者へ買取・回収を依頼する
これら7つの方法です。
なお、リースやレンタルした場合は会社への返却という形になるので今回は省かせていただきます。
ではそれぞれの方法についてもう少し具体的に見ていきましょう。
1.メーカーに回収してもらう
コピー機のメーカーによっては不要になった自社製品を回収してくれるところもあります。
もっとも確実な処分方法なので、まずはお手持ちのコピー機のメーカーが回収を行っているか確認してみましょう。
コピー機の回収費用はメーカーによっても異なりますが、簡単にまとめると以下のようになります。
コピー機の大きさ | 費用 (一台につき) |
---|---|
20kg未満の小型機 | 6,000円〜 |
50kg程度の中型機 | 21,000円〜 |
140kg以上の大型機 | 50,000円〜 |
上記の費用以外にもコピー機が高層階に設置されている場合には、階段作業やクレーン車を使用しなければならないため別途料金が必要になるでしょう。
安全な処分方法のひとつではありますが、ほかの方法と比べて費用が高いのがデメリットと言えます。
2.産業廃棄物業者へ依頼する
産業廃棄物業者とは、事業で排出された廃棄物の処理を行う業者のことです。
先ほどもお伝えしたとおり、業務用として使用していたコピー機は粗大ごみや不燃ごみ、あるいは小型家電として捨てることはできません。
業務で使用したコピー機は産業廃棄物扱いになるため、産業廃棄物業者に回収依頼をする必要があります。
なお、費用は10,000~15,000円程度の業者が多く、メーカーの回収と同様に割高な印象です。
またオフィスからコピー機の運搬をしてくれるところもあれば、持ち込みだけのところもあるため、運搬方法については事前の確認が必要でしょう。
3.自治体を利用し処分する
粗大ごみの一般的な定義は、最大辺が30cm以上の家具や家電とされており、このサイズより大きなコピー機は「粗大ごみ」として捨て、それ以下のサイズのコピー機は「不燃ごみ」として捨てることになります。
不燃ごみとして処分する場合
不燃ごみの場合は、指定のごみ袋を購入する必要がありますが、そのほかの費用は無料で予約も必要ありません。
自治体によっても異なりますが収集日が月1回と少ないため、すぐにコピー機を処分したい方には向いていない手段かもしれません。
粗大ごみとして処分する場合
以下に、名古屋市の場合の処分手順をご紹介いたします。
【粗大ごみを出す手順】
- ネットか電話で回収を依頼する(その際に処分料金が確定)
- 料金分の手数料納付券をスーパー・コンビニ・郵便局などで購入し処分するコピー機に貼っておく
- 収集日当日の朝8時までに指定の場所に運び出して完了
コピー機の分別および回収する手順は各自治体によって異なりますので、ホームページや窓口で必ずご確認ください。
回収場所まで自分で運び出さなくてはならないこと、指定された回収日まではコピー機を手元に置いておかないといけないことがネックですが、費用は比較的安価に済み、自治体によりますが相場としては250~1,200円程度となっています。
なお、不燃ごみと同様に粗大ごみの収集日は月1回程度しかないため、早く捨てたい場合は自分で処理施設に持ち込んで処分してもらうことも可能です。
家庭用のコピー機ならば自家用車があれば運べるサイズですが、積み下ろしと運搬をご自身で行う必要があります。
小型家電として処分する場合
コンパクトなコピー機に限られますが、自治体によっては不燃ごみとして廃棄せずに「小型家電」としてリサイクルが可能です。
コピー機が小型家電に該当する自治体の場合は、小型家電リサイクル法という法律にのっとり、定められた方法で処分する必要があります。
回収方法は以下の4つです。
回収方法 | 詳細 |
---|---|
ボックス回収 | 公共施設や家電量販店に設置してある回収ボックスから回収する |
イベント回収 | イベントの実施期間内でリサイクル回収する |
ステーション回収 | ごみ収集所で資源ごみとあわせて回収する |
ピックアップ回収 | 不燃ごみとして処分後、清掃工場で選別して回収する |
近隣で上記のいずれかの回収が行われているなら、持ち込んで回収してもらいましょう。ボックス回収の場合はごみの収集日を待たずにプリンターを処分できるため大変便利です。
ただし、回収ボックスに入らないサイズのコピー機や業務用コピー機は小型家電として処分できないので要注意です。その際は別の処分方法を検討し直しましょう。
4.家電量販店の下取りサービスを利用する
新しいコピー機を購入する予定がある方は、古いコピー機を家電量販店に下取りに出すことで簡単に処分できます。
回収料金や利用条件が異なるため、お得にコピー機を廃棄したい方は比較しておきましょう。
店舗名 | 条件 | 費用 |
---|---|---|
ヤマダ電機 | ・ネットおよび店頭でコピー機を購入する ・家庭用コピー機のみが対象 | 1,100円〜1,650円(税込) ※ 店頭持ち込みの場合 |
エディオン | ・縦+横+高さの合計が370cm以下で重さが90kg以下 | 550円〜4,400円(税込) |
ヨドバシカメラ | ・150cm以下で20kg以下の家庭用コピー機のみが対象 | 1,100円(税込) ※ 店頭持ち込みの場合 回収サービスの利用は別途2,200円かかる |
ケーズデンキ | ・商品を購入せず引き取りのみの利用が可能 ・家庭用コピー機のみが対象 | 出張費1,650円(税込) 回収費1,100円(税込) |
ビックカメラ | ・ビックカメラの店頭でコピー機を新しく購入した場合 ・家庭用コピー機のみが対象 | 無料 |
※ 2024年8月現在
家電量販店によっては、新しいコピー機を購入せず回収のみでも受け付けてくれる店舗もあるので、下取りを検討している方は最寄りの家電量販店に問い合わせてみても良いかもしれません。
ただし上記の表を見ていただくと分かるとおり、基本的には家庭用コピー機のみ対象とする店舗が多いので、業務用のコピー機を処分したい場合には利用できない方法となっています。
5.リサイクルショップに買い取ってもらう
比較的新しいコピー機であれば、リサイクルショップ で買い取ってもらうのも良いかもしれません。
リサイクルショップではさまざまなジャンルを取り扱っているため、コピー機も買い取ってもらえるでしょう。
家庭用・業務用問わず処分できますし、買い取ってもらえればもちろん処分費用は無料です。
「出張買取」「宅配買取」「店頭買取」を利用できるのも魅力のひとつですね。
しかし数多くのジャンルを幅広く取り扱う便利なお店である一方で、その分専門性に欠けるというデメリットがあります。本来なら価値のあるものでも、相場の半分以下の値段で査定される場合もあるのです。
また、買取できないものの場合、引き取り不可になってしまうことも考えられます。その場合は別の処分方法を検討し直す必要が出てくるため注意しましょう。
6.ネットオークション・フリマアプリへ出品する
こちらも売れれば無料で処分でき、家庭用・業務用どちらも利用できる便利な方法です。
ネットオークションやフリマアプリの大きなメリットは、多少傷があるものや型が古くても、有名メーカーのものや性能が優れたものなら売れる点と、自分の好きな価格で売れる点でしょう。
【ネットオークション・フリマアプリに出品する手順】
- 事前にコピー機の相場を調べた上で、販売価格を決定する
- 購入からどれくらい経過・使用しているのか、商品説明を分かりやすく書く
- コピー機の商品画像を自分で撮影し、商品ページに掲載する
- 自宅からの運び出しと発送手続き
- 購入者とのやり取り
業者には買い取ってもらえないようなコピー機でも売れる可能性があるのはうれしいですが、いつ売れるの分からないため売れるまではいらないコピー機を保管し続ける必要があります。
また、配送料はこちらが負担するのが一般的です。出品時に送料込みの価格を設定しておかないと、せっかく高額で売却できても送料でマイナスに…なんてことも考えられます。
さらに、商品に傷や汚れがついてはトラブルに発展し兼ねませんし、業務用コピー機の場合は重量も大きさもあるため、出品から梱包・発送までをご自身で行うにはそれなりの労力がいるかもしれません。
本来ならお得な売却方法のひとつですが、売却方法の中では唯一手間やご自身の労力がかかる方法でもあります。
7.不用品回収業者へ買取・回収を依頼する
コピー機にはさまざまな処分方法があるのはお分かりいただけたと思いますが、家庭用のみしか利用できなかったり、手間や時間がかかったりと、少々不便な方法が多いですよね。
手間なく確実に処分したい…そんなときは不用品回収業者の出番です。
不用品回収業者に依頼するメリットは、以下のとおり。
- 家庭用・業務用を問わず処分できる
- 自分の都合に合わせて自宅まで回収に来てくれる
- 不用品回収・買取をすべてワンストップで行える
- 回収・買取をしてくれる業者なら、査定額を差し引いてお得に処分できる
- 買取不可な場合でも、引き取りに応じてくれる
- 自分で運び出す必要がない
- ほかの不用品もまとめて処分してもらえる(まとめて処分する方がお得になる)
これだけ多くのメリットがあります。
気になる費用は?
とは言っても、やはり気になるのは「費用」ですよね。
通常、不用品回収業者へ依頼すると、
基本料金 + 回収費用 = 支払い料金
という料金形態になっていることが多く、基本料金相場が3,000円〜とコピー機の回収費用相場が5,000円〜となっているので、
3,000円 + 5,000円 = 8,000円〜
この程度が妥当でしょう。
ほかの方法と比べると少し割高に感じるかもしれませんが、もちろん労力は一切かかりませんし、多少費用を払ってでも急いでコピー機を処分したい方にはおすすめの方法と言えます。
なお、まとめて不用品を処分する場合にはお得になる料金形態もあるため、オフィスで使用していたコピー機を何台かまとめて処分したい!という場合にはメーカーに依頼するよりもずっとお得に処分できるでしょう。
そして、不用品回収業者の中には、「買取」により力を入れ、各ジャンルの専門知識を持った査定士が常駐している業者もあるのも大きな魅力です。
そんな不用品回収業者に依頼すればコピー機も価値を分かった上でしっかり査定してもらえますし、買取可能な場合は費用がかかるどころか無料で利用できる場合もあるのです。
悪徳業者に要注意!
しかし不用品回収業者のほとんどがこういったメリットがある一方で、中には悪徳業者も紛れている可能性があるため注意が必要です。
どういった点に気を付けるべきなのかというと、
- 「無料」を謳い文句にする。
- チラシ投函を積極的にしている。
- トラックで町を巡回している。
こういった業者は、後から高額請求してきたり、不用品回収後に不法投棄したりするケースも。
「無料回収」を謳い文句に、出張費用や運搬費用などを後から請求するという悪どい業者も少なくありません。
ましてや不法投棄の場合は、業者だけでなく依頼主も法で裁かれるので、決して他人事ではないのです。
- 対応が丁寧
- 訪問見積もりに対応している
- 口コミが高評価
- 見積もり書が明解
- 値段交渉に応じてくれる
など、これらの条件に当てはまっている業者であればまず安心して大丈夫です。信頼できる業者であれば、楽してお得にコピー機を処分できるでしょう。
コピー機の処分でよくある質問
Q.土日や祝日にも対応してもらえますか?
A.もちろん対応可能です。
当社は年中無休で不用品の回収を行っておりますので、土日や祝日のご依頼も大歓迎です。平日は仕事が忙しく時間が取れないという方も、ぜひお気軽にご連絡ください。
Q.高層階にあるコピー機を回収してもらえますか?
A. もちろんです。高層階からの運び出しもいたしますのでお任せください。エレベーターがない場合でも、経験豊富なスタッフが効率的に回収いたします。まずは、お電話やメールでご相談ください。
Q.壊れたコピー機でも回収してもらえますか?
A.はい、もちろん大丈夫です。
状態に関わらずどんなコピー機でも回収させていただきますので、安心してご依頼ください。
Q.コピー機は買い取ってもらえますか?
A. 状態が良く、まだ使えるようなものであれば買取できる可能性もございます。当社には買取専門事業部があり、さまざまな品目の買取を行っております。
買取可能な場合は回収費用と相殺しお得に利用していただけますので、まずはお見積もりからお気軽にご相談ください。
コピー機を処分する際の注意点
コピー機の処分方法について確認してきましたが、実は処分する前に注意するべきポイントもいくつかあります。
処分前のこの処置を怠ってしまうと思わぬトラブルになってしまうこともあるので、最後に以下の内容をきちんと確認しておきましょう。
① 本体内部のデータを完全に消去する
パソコンを処分する際には内部のデータが流出して悪用されないように、データを完全に削除したりハードディスクを壊したりと気を付けている方が大半だと思います。
しかしコピー機の場合、パソコン処分時ほどはデータに注意せずに処分してしまう方が非常に多く、個人情報や会社の重要書類などのデータを悪用されてしまう事例も少なくありません。
最近のコピー機にはHDDが内蔵されているものも多いです。
電話帳データをはじめとした個人情報が記録されていることもあるため、HDDが付いたままの状態で処分・廃棄してしまうと、情報漏洩につながってしまうリスクがあるのです。
データの消去・初期化の方法は機種ごとに違います。説明書を確認し、必ず消去・初期化を行いましょう。面倒に感じるかもしれませんが、安全を確保するためにはとても大切な作業になります。
なお、手動のデータ消去や初期化ではデータの復元ができてしまう可能性もありますので、コピー機内のデータ消去は専用のソフトを使用するか、専門メーカーや業者に依頼すると確実で安心です。
② USBメモリ・SDカードの抜き忘れに注意
コピー機本体に保存されているデータだけではなく、USBメモリやSDカードを挿入したまま処分してしまうケースも非常に多いです。
こちらも処分の前にUSBメモリやSDカードの抜き忘れがないか、必ず確認するように徹底しましょう。
③ ガラス面に原本の取り忘れがないか確認
こちらも個人情報の管理に関してですが、重要書類をプリンターの原稿台にセットしたまま処分してしまい、重要書類を紛失してしまったり、データを他社へ流出させてしまったりといったトラブルもあります。
コピー機の処分をする際には、スキャナ部分や給紙トレイなども忘れずにチェックしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回は「コピー機の処分方法」について詳しく解説してまいりました。
家庭用のコンパクトなコピー機なら自治体や家電量販店を利用して簡単に処分できる一方で、業務用のコピー機は「産業廃棄物」となるため、一般ごみとして処分はできません。
買取できるものであればリサイクルショップやオークションの利用も良いかもしれませんが、状態によっては売却が難しく、その場合は再度処分方法を検討し直す必要もあるでしょう。
メーカーや産業廃棄物業者への依頼が確実ではありますが、何台もまとめて回収してもらうとなると費用がかさみますよね。
そんなときにおすすめしたいのが不用品回収業者です。
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