企業や学校での使用はもちろん、ご家庭でも取り入れられる「プロジェクター」。
会議での使用をはじめ映画鑑賞やゲームにも使用でき、とても便利な映像機器ではありますが、実は不要になったときの捨て方までは知らない方も多いです。
プロジェクターはその種類や大きさによって処分方法が異なり、企業で使用されたものかご家庭で使用されたものかで選択できる方法も違ってきます。
そこで今回は「プロジェクターの捨て方」を見ていくとともに、処分費用はいくらかかるのか、処分の際の注意点など役立つ情報をまとめてご紹介していきたいと思います。
「プロジェクターは何ごみなの?」
「オフィスで使用したプロジェクターはどう処分する?」
このようにお悩みの方はぜひ参考にご覧ください!
プロジェクターとは?
処分方法を見ていく前に、まずはプロジェクターについて理解を深めておきましょう。
プロジェクターとは、画像や映像を大型スクリーンや壁などに投影し表示する装置で、ディスプレイ装置の一種です。
最近では安価な小型プロジェクターが多く売られていることもあって、中にはテレビの代わりに設置する方もいらっしゃいます。
プロジェクターの種類
プロジェクターには以下の3種類があります。
名称 | 特徴 |
---|---|
液晶(透過型3LCD方式) | ・液晶パネルを用いて投射を行う仕組み ・比較的安価 ・色の再現度が高い ・小さく軽いものが多い ・映像が引き締まって見えにくい |
DLP方式 | ・DMDと呼ばれる微細な鏡に光をあて、反射光を別のレンズで拡大して投射する仕組み ・軽量化や小型化も可能 ・コントラストがはっきりした画像に適している ・ホコリと塵の影響を受けにくい ・目が疲れやすく、細かい字幕が見えにくい |
LCOS(反射型液晶方式) | ・反射型LCDパネルで各色の映像を作りプロジェクター内で合成してレンズから投射する仕組み ・滑らかかつ高解像度 ・サイズが大きく持ち運びがしづらい ・高価 |
また形状にも、
- 卓上型
- 天井吊り下げ型
- 照明一体型
などがあり、卓上型は設置作業の必要がなく持ち運びに適している一方で、天井吊り下げ型は設置場所が限られたり、照明一体型は使用する照明の種類が限られたりと不便な面もあります。
プロジェクターの寿命は?
プロジェクターが寿命を迎える原因は「ランプ切れ」です。
プロジェクターの寿命は一般的に5~6年程度と言われていますが、この寿命は”ランプを使用できる期間”のことを指しています。
プロジェクターのランプは、LED・レーザー・水銀ランプの3種類に分類でき、各ランプの平均寿命をまとめると以下のようになります。
ランプの種類 | 平均寿命 | 交換の目安 |
---|---|---|
LED | 20,000時間 | 約10年 |
レーザー | 20,000時間 | 約10年 |
水銀ランプ | 3,000時間 | 約1.5年 |
プロジェクター本体ではなく、ランプが原因で故障している場合に関しては、ランプを交換することで継続して使うことも可能です。
なお、水銀ランプに使用される「水銀」は環境破壊や健康被害をもたらす有害な物質であり、通常のごみとして捨てることができない点にはご注意ください。
プロジェクターの処分方法は全部で8つ!
プロジェクターがどんなものか確認したところで、次は具体的な処分方法について見ていきましょう。
プロジェクターの処分方法は以下の8つです。
- 自治体を利用し処分する
- 小型家電として処分する
- 家電量販店に引き取ってもらう
- メーカーへ回収を依頼する
- リサイクルショップに買い取ってもらう
- フリマアプリ・ネットオークションに出品する
- 人に譲る・地元情報掲示板を利用する
- 不用品回収業者へ買取・回収を依頼する
それぞれの方法のメリットやデメリットについてもあわせてお伝えしますので、お持ちのプロジェクターの状態に注目し、処分方法を検討しましょう。
1.自治体を利用し処分する
古くなったり壊れたりして不要になったプロジェクターは、自治体でごみとして捨てることができます。
自治体を利用した場合「不燃ごみ」や「粗大ごみ」として処分するか「自治体の処理施設へ持ち込む」方法で処分することになるでしょう。
不燃ごみとして処分する場合
最大辺が30cm〜50cm以下のサイズのプロジェクターは「不燃ごみ」として処分する場合が多いです。
不燃ごみで処分する際には指定のごみ袋を購入する必要がありますが、そのほかの費用は無料で予約も必要ありません。
なお、回収はご家庭からの排出のみで多くの自治体では不燃ごみの収集が月1回と少なく、また水銀ランプは本体から取り外し「危険ごみ」として別で処分する必要があります。
自治体によってはプロジェクターを不燃ごみの対象外にしているところもありますので、事前にお住まいの自治体に確認した上で捨てるようにしましょう。
粗大ごみとして処分する場合
規定サイズよりも大きなプロジェクターは「粗大ごみ」として捨てることになります。
粗大ごみの処分は、電話やインターネットでの事前予約制であることが多いです。その場合は、回収日までに必要な金額の手数料納付券を購入しておくのを忘れないようにしましょう。
以下は名古屋市で粗大ごみを出す場合の手順です。
- ネットか電話で回収を依頼する(その際に処分料金が確定)
- 料金分の手数料納付券をスーパー・コンビニ・郵便局などで購入し処分するプロジェクターに貼っておく
- 収集日当日の朝8時までに指定の場所に運び出して完了
名古屋市では予約締切日が収集日の7日前となっていますが、締め切り日は各自治体で異なるためご注意ください。
回収場所まで自分で運び出さなくてはならないこと、指定された回収日までは介護トイレを手元に置いておかないといけないことが難点ですが、手数料は200円〜500円程度と比較的安価に済むのがメリットでしょう。
なお、こちらの方法も水銀ランプは別途処分する必要がありますし、事業からの排出には対応しておりません。粗大ごみの収集日は月1回程度しかない自治体が多いため、急ぎで処分したい場合には不向きな方法と言えます。
ごみ処理施設に持ち込む場合
できるだけ早くプロジェクターを処分したい場合、ご自身で自治体のごみ処理センターへ持ち込んで処分する方法もあります。この方法なら事業からの排出にも対応可能です。
重さによって処分料金が決まることがほとんどで、自治体によっては無料としている場合もあるため、通常の粗大ごみ収集に出すよりもさらに安く済む可能性が高いです。
ただし、車への積み下ろしや運搬は自力で行わなくてはいけません。
また、センターによっては持ち込みに予約が必要な場合や、本人確認が必要な場合、さらに受付時間が決まっていることもあるので事前にきちんと確認しておきましょう。
2.小型家電として処分する
自治体によってはプロジェクターを不燃ごみとして廃棄せず「小型家電」としてリサイクルが可能です。
何を小型家電とするかは自治体によって異なりますが、プロジェクターが小型家電に該当する自治体の場合は小型家電リサイクル法という法律にのっとり、定められた方法で処分する必要があります。
回収方法は以下の4つです。
- ボックス回収
- イベント回収
- ステーション回収
- ピックアップ回収
近隣で上記のいずれかの回収が行われているなら、持ち込んで回収してもらいましょう。
費用は一切かかりませんし、ボックス回収の場合はごみの収集日を待たずにプロジェクターを処分できるため大変便利ではありますが、事業からの排出の際には利用できないためご注意ください。
別ページにて小型家電の処分方法について詳しく解説してますので、詳しくはこちらをご参照ください。
3.家電量販店に引き取ってもらう
事業から引き取りはできませんが、ご家庭で使用したプロジェクターであれば家電量販店の「引き取りサービス」を利用して処分することも可能です。
数多くの家電を取り扱う家電量販店であれば安心してプロジェクターの処分も依頼できますし、処分費用は比較的安価で済むというメリットがあります。
また、プロジェクターを新しく買い替えるのであれば「下取りサービス」を利用して、新しいプロジェクターをお得に購入できたり、処分費用を無料にできたりする場合も。
ただし、店舗によって条件や費用が大きく異なる点には要注意です。もしも引き取りが難しい場合は別の処分方法を検討しましょう。
4.メーカーへ回収を依頼する
企業や学校などで使用する大型のプロジェクターの場合はメーカーで回収してくれることがあります。
メーカーに依頼することで適正な処分ができるため、安心して手放せるはずです。
ただし、家庭用のプロジェクターはメーカーでの回収はほとんど行っておらず、またすべてのメーカーで回収を行っているわけではありません。
またメーカーによる回収の場合はほかの方法に比べ高額になりやすいためご注意ください。
5.リサイクルショップに買い取ってもらう
購入して日が浅いプロジェクターをお持ちであれば、売却しお得に処分することも可能です。
買い取ってもらえればもちろん処分費用は無料ですし、「出張買取」「宅配買取」「店頭買取」を利用できるのも魅力のひとつ。
- EPSON(エプソン)
- Anker Japan(アンカージャパン)
- ALADDINX(アラジンエックス)
- NEC(エヌイーシー)
といった人気メーカーの製品なら高価買取も期待できるので、一度査定を受けてみるのがおすすめです。
ただし、リサイクルショップは数多くのジャンルを幅広く取り扱う便利なお店である一方で、その分専門性に欠けるというデメリットがあります。
本来なら価値のあるプロジェクターでも、相場の半分以下の値段で査定される場合もあるため、査定を受けに行く前に店舗に確認をしておくと安心かもしれません。
6.フリマアプリ・ネットオークションに出品する
メルカリやラクマ、ヤフオク!といった大手フリマアプリやネットオークションには、天井に設置する照明一体型のものから、卓上型のコンパクトなものまでさまざまなプロジェクターが出品されています。
フリマアプリやネットオークションの大きなメリットは、多少傷があるものや型が古くても、有名メーカーのものや性能が優れたものなら売れる点と、自分の好きな価格で売れる点でしょう。
フリマアプリ・ネットオークションに出品する手順
- 事前にプロジェクターの相場を調べた上で、販売価格を決定する
- 購入からどれくらい経過・使用しているのか、商品説明を分かりやすく書く
- プロジェクターの商品画像を自分で撮影し、商品ページに掲載する
- 自宅からの運び出しと発送手続き
- 購入者とのやり取り
フリマアプリやネットオークションは気軽にプロジェクターを処分できて便利な手段ですが、その反面、下記のようなデメリットもあるため注意が必要です。
- 出品から梱包、発送まですべて自分でするため手間がかかる
- 売れた場合は配送料と手数料がかかる
- 説明していたよりプロジェクターの状態が悪いとクレームになることも
そのほか、出品したからといってすぐに売れるわけではないというデメリットもあります。手間や時間をかけられない…という方は別の手段を検討したほうが良いかもしれません。
7.人に譲る・地元情報掲示板を利用する
わざわざ売るほどではないけれど、目立った傷や汚れもなく、映像にも問題のないプロジェクターなら、欲しがっている方を探して譲渡するのも良いでしょう。
友人や知人など、周囲の方に聞いてみても良いですし、ジモティーのような地域の掲示板であれば、直接引き取りに来られる近隣の人を中心に相手を探せるので、梱包や配送の手間も省け、処分費用もかからず無料でプロジェクターを手放せます。
なお、相手が遠方であった場合は配送料が発生します。
費用をどちらが負担するかといった金銭面で揉めるケースも少なくないので、あらかじめ話し合い、後々トラブルにならないようご注意ください。
8.不用品回収業者へ買取・回収を依頼する
プロジェクターにはさまざまな処分方法があるのはお分かりいただけたかと思いますが、使用されるランプによって分別する必要があったり、ご自身で持ち込まなければならなかったりと、何かと不便な方法が多かったですよね。
「自治体で回収してもらえなくて困っている。」「なるべく手間と費用を抑えてプロジェクターを処分したい!」…そんなときは不用品回収業者の出番です。
不用品回収業者なら、
- 事業からの回収も可能
- 必要な場合は取り外し作業も依頼できる
- 水銀ランプもまとめて回収してもらえる
- プロジェクター以外のものも引き取りOK
- 年中無休で対応可能
ご家庭や事業からの排出はもちろん、水銀ランプを使用した製品でも引き取ってもらえますし、天井からの取り外し・分別・搬出・回収といった作業はすべてスタッフにお任せできるので、手間や時間をかけずにプロジェクターの処分を完了できます。
そしてもうひとつ大きな魅力は「買取サービス」です。
専門的な知識を持ったスタッフが在籍している不用品回収業者であれば、プロジェクターも価値を分かった上でしっかりと査定してもらえますし、買取可能な場合は費用がかかるどころか無料で利用できる場合もあるのです。
悪徳業者に要注意!
しかし不用品回収業者のほとんどがこういったメリットがある一方で、中には悪徳業者も紛れている可能性があるため注意が必要です。
気を付けるべき点は以下のとおりです。
- 「無料」を謳い文句にする。
- チラシ投函を積極的にしている。
- トラックで町を巡回している。
こういった業者は、後から高額請求してきたり、不用品回収後に不法投棄したりするケースも。
「無料回収」を謳い文句に、出張費用や運搬費用などを後から請求するという悪どい業者も少なくありません。
ましてや不法投棄の場合は、業者だけでなく依頼主も裁かれてしまうので、決して他人事ではないのです。
- 対応が丁寧
- 訪問見積もりに対応している
- 口コミが高評価
- 見積もり書が明解
- 値段交渉に応じてくれる
など、これらの条件に当てはまっている業者であればまず安心して大丈夫です。信頼できる業者であれば、楽してお得にプロジェクターを処分できるでしょう。
プロジェクターの処分でよくある質問
Q.プロジェクター単品でも回収に来てもらえますか?
A.もちろん単品でも回収に伺います。
ただし、単品のみの回収はごみとして廃棄するよりも費用が高くついてしまう可能性がございます。
ほかにまとめて処分したい不用品があれば一緒に処分されることをおすすめします。
Q.水銀ランプが使用されたプロジェクターでも回収してもらえますか?
A.はい、もちろん大丈夫です。
水銀ランプの使用や状態に関わらずどんなプロジェクターでも回収させていただきますので、安心してご依頼ください。
Q.プロジェクターの買取は可能ですか?
A.使用年数が浅く状態が良いもので、映像に問題のないプロジェクターであれば買取できる可能性もございます。弊社には買取専門事業部があり、さまざまな品目の買取を行っております。
買取可能な場合は回収費用と相殺しお得に利用していただけますので、まずはお見積もりからお気軽にご相談ください。
プロジェクターの処分にかかる費用
全部で8つの処分方法を見てきましたが、それぞれどのくらい費用がかかるのかも比較しておきたいですよね。
プロジェクターの処分費用を処分方法別にまとめると以下のようになります。
処分方法 | 費用目安 |
---|---|
自治体を利用し処分する | 無料〜500円 ※ 自治体によって異なる |
小型家電として処分する | 無料 |
家電量販店に引き取ってもらう | 無料〜2,750円 ※ 利用する店舗によって条件・費用は異なる |
メーカーへ回収を依頼する | 8,000円~ ※ メーカーによって異なる |
リサイクルショップに買い取ってもらう | 無料〜 ※ 出張費用がかかる場合がある |
フリマアプリ・ネットオークションに出品する | 販売手数料 + 配送料 ※ 売上金額・配送先によって異なる |
人に譲る・地元情報掲示板を利用する | 無料〜 ※ 遠方の場合は配送料がかかる |
不用品回収業者へ買取・回収を依頼する | 4,000円〜 ※ 利用する業者・作業内容によって異なる |
プロジェクターの処分費用は、大きさや形状、また利用する業者によってもさまざまです。
ご自身で取り外し、持ち込むことが可能なら費用を抑えられますが、事業で使用するような大型の天井に設置された製品となると自力での処分は難しいでしょう。
必ずしも費用が安ければ良いというわけではなく、安全かつ確実な方法で無理なく処分することが大切です。
処分方法でご紹介したメリット・デメリットを考慮した上で、ご自身の状況にあわせて処分方法を選択しましょう。
プロジェクターを処分する際の注意点
ここまでプロジェクターの処分方法やその費用について見てまいりましたが、最後に注意点についても確認しておきましょう。
水銀ランプが使用されたプロジェクターの処分は慎重に
プロジェクターに使用されるランプの項目で「水銀ランプ」について触れましたが、水銀ランプに使用される水銀は、環境破壊や健康被害をもたらす大変有害な物質です。
そのため、多くの自治体では「有害ごみ」あるいは「危険ごみ」として分類されており、通常の不燃ごみや粗大ごみとして処分する際には分別しなくてはなりません。
分別し廃棄する際には袋に”キケン”と記す必要がある自治体もありますので、あらかじめ自治体のルールを確認し、正しく処分しましょう。
事業で使用されたプロジェクターは一般ごみで処分できない
家庭用のコンパクトなプロジェクターなら、事業で使用したものでも不燃ごみとして処分できるのでは?と思うかもしれません。
しかし、事業で使用したプロジェクターはどんなものでも「産業廃棄物」として扱われ、自治体の一般ごみとして出すことができない自治体がほとんど。
たとえ家庭用の小さなプロジェクターだとしても産業廃棄物に分類されるため、取り扱いには注意が必要です。
事業で使用して出たごみの処分が正しく行われなかった場合には業者だけでなく依頼主にも罰則が科せられてしまいます。
引き渡し後のトラブルを防ぐためにも、産業廃棄物は必ず資格や許可を得た業者に依頼しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回は「プロジェクターの捨て方」について詳しく解説してまいりました。
プロジェクターは使用場所や製品の種類によって処分方法が異なります。
記事の中ではごみとしてプロジェクターを処分する方法のほか、まだ使えるプロジェクターを売却・譲渡するなど有効活用する方法もご紹介しています。
処分前に一度目をとおしていただき、ご自身の希望に合わせた方法を選べるようにしてみてくださいね。
「手間なくお得にプロジェクターを処分したい!」という場合は、不用品回収業者の利用がおすすめです。
弊社「出張回収センター」でもプロジェクターを含め、さまざまなジャンルの製品の買取・回収を行っています。
分別・搬出・回収など面倒な作業はすべてスタッフにお任せいただけます。
お見積もりは無料ですので、お気軽にご相談くださいませ!
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