度々世間を賑わせ話題にのぼるゴミ屋敷。古くからその土地に住んでいるお年寄りだけでなく、近年ではコロナ禍から巣ごもり傾向が急増し、ごみの出やすい飲食のデリバリーや通販の利用が増えたことが原因で、若者の単身者によるゴミ屋敷化が急増しているようです。
私もコロナ前までは店舗で購入していた洋服も、今では殆ど通販を利用していて油断するとあっという間に溜まってしまうダンボールの処分にうんざりしています。
少し前のドラマでもキャリアな単身者の部屋がゴミ屋敷状態で、ダンディーな家政婦さんがお掃除してくれるなんてストーリーもありましたし、そう思うとゴミ屋敷はそんなに縁遠いことでもないのかもと感じてしまいますね。
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身近な人が陥っているかも!?ごみ屋敷を作り出してしまう心理とは
好きで家をゴミ屋敷化する人はいるかもしれませんが少数派だと思います。ですがゴミ屋敷を片付けたいと思ってはいても、どうしようもない状態に陥ると難しいものです。その上業者に依頼できるほどお金があればゴミ屋敷解消の希望もありますが、ない場合はどう解決すればいいのでしょうか?
今回はお金がなくても費用を抑えてゴミ屋敷を片付けるには、どうすればいいか調べてみました。お金をかけない方法、費用を抑える方法、業者に依頼するタイミングやお金がないけどゴミ屋敷を片付けるのに業者に依頼する方法などをまとめています。
ゴミ屋敷を片付けたい人も、もしもの時に知りたい人も是非参考にしてみてください。
自分で片付ける
費用が掛からない一番の方法は自分で片づけることです。それが出来ればゴミ屋敷にならない!と思われるかもしれませんが、毎日少しづつでも片付けていけばゴミは確実に減らせます。まずは一歩踏み出してみましょう。ゴミ屋敷になってしまう理由の一つに片付け方が分からない、というのもありますから自分で片付ける方法を見ていきましょう。
見てわかるゴミは捨てる
例えばスーパーのゴミ袋、ペットボトルやお弁当のケースなど一目で見てゴミだと分かるものを、どんどんゴミ袋に入れていきましょう。わかりやすいゴミが減るだけで片付けがしやすくなります。臭いや汚れをこれ以上増やさないためにも、まずは見てわかるゴミをゴミ袋に手あたり次第詰め込みましょう。
一部屋ずつ片付ける
一気にすべてを片付けようとするのは無謀です。とにかく一部屋ずつ片付けていきましょう。まずは玄関に一番近い手前の部屋から始めて、片付け終わったら奥の部屋へと順番に片付けていきます。すっきりした部屋が増えてくると足の踏み場も増えて片付け作業がスムーズになっていきます。やればやるほど片付けしやすい環境になるのでお勧めです。
何日かかけて片付ける
ゴミ屋敷になった状態の家を1日で一気に片付けようとするのも無理な話です。数日に分けて片付けていくのだと予定を組んでください。例えば片付け業者に依頼した場合、1部屋を掃除するのに3人で1日がかりの作業量です。もし1人で片付けるなら最低でも7日以上はかかると考えておいた方がいいでしょう。
また、可燃ごみを出す日は一般的には週に2日のみです。いつか捨てればいい、ではせっかく片付けてもまたゴミ屋敷に逆もどりです。ゴミを捨てて家からゴミがなくなるまでがゴミ屋敷の片付けの基本。
ゴミ屋敷になるまでかかった年月と同じくらい片付けにもかかるのだと意識しておいた方がいいでしょう。
不用品を売却する
不用品を売ってゴミ屋敷を片付ける費用に充てましょう。ゴミ屋敷とは言っても家中すべてがゴミだけという訳ではなく、物が多く散らかってしまっている状態であることも多いはず。中にはお金に換えられるものも潜んでいるので、売れそうなものはとにかく売ってしまいましょう。物を捨てるのが苦手だという方は買い取って貰えなかったものはゴミにする、と捨てる目安にするのもいいですね!それではまずは売り方の方法をご紹介します。
リサイクルショップに持ち込む
リサイクルショップは電化製品、洋服、小物、骨董品あらゆる品を買い取ってくれます。もちろん状態がいいに越したことはありませんが、ある程度使用感があっても大丈夫。買取価格が下がるものの買い取ってくれます。持ちだせないほど大量にある場合は、無料で訪問買取を行うリサイクルショップもありますので、相談してみてください。売却処分したい品数が多い、または急いで片付けてしまいたいなら、リサイクルショップに持ち込むのがおすすめです。
フリマアプリ・ネットオークションに出す
フリマアプリ・ネットオークションは個人間で売買を行うことが出来るサービスです。どちらも以下のような流れでお取引を行います。
- アカウント登録
- 売却したい品を自分で撮影し、商品の詳細を記入して希望売却価格を決めて出品
- 購入希望者が現れたら、連絡し梱包
- 発送手配をする
- 購入者から受け取り連絡を受け次第、評価を返す
フリマアプリ・ネットオークションはリサイクルショップでは買い取って貰えない、売れることを知らないとゴミにしか思えないものも売れる場所です。例えばお菓子の外箱やトイレットペーパーの芯、アイスの蓋など。思わぬものにコレクターがいたり、子供の工作で必要という方に需要があるようです。
ここまで読んで「興味はあるけど、どんなものなら売れそうかいまいちわからない」という方もいらっしゃいますよね?以下ではリサイクルショップやフリマアプリ・ネットオークションで実際数多く取引されているものを見ていきましょう。
ブランド品や貴金属
リサイクルショップ、フリマアプリ・ネットオークションともに需要が高いのはブランド品。誰もが知ってるハイブランド品であれば、例え使用感がありぼろぼろのように見えても数千円で買い手が付きます。
中でもルイ・ヴィトンであれば、どの年代でもどの柄でもどんな状態でも一応値が付きます。手放してもいいブランド品があればとにかく持ち込んでみてください。状態が良ければ良いほど買取価格が高くなるので、売却前には汚れやほこりを取り除くなど軽く手入れをしてからにしましょう。
レトロな製品
ここ数年80年代ブームと言われ、若い人たちに特に需要があるのが昭和や平成初期時代のアイテムです。安定して需要があるのは今は販売されていない黒電話や子供のおもちゃ、洋服、レコードやカセットテープ、扇風機といった電化製品など。倉庫やゴミ屋敷に埋もれ眠っている昭和や平成初期時代のものがあれば持ち込んでみましょう。
トイレットペーパーの芯やラップの芯、ペットボトルキャップ
一見ゴミにしか見えないトイレットペーパーの芯やラップの芯ですが、子供の工作の材料として購入希望者が一定数存在します。販売場所はフリマアプリ・ネットオークションに限られ、ペットボトルキャップなどは綺麗に洗浄したものでないと需要はありませんので販売前に少々準備が必要となります。
とはいえ少しでも片付け費用を抑えたいなら貴重な資金源。トイレットペーパーの芯やラップの芯、ペットボトルキャップが大量にあるならフリマアプリ・ネットオークションで出品するのも視野に入れましょう。
ある程度片付けたら業者に依頼する
ある程度自分で片づけたら片付けた分だけ費用が安くなります。また、大きい物や自分では運べないような重たい物は不用品回収業者に頼むのも手です。とはいえ実際に業者に頼むとなると気になるのは、その金額です。
業者に頼んだ時の費用
業者に頼んだ時、具体的な金額はどのくらいになるのでしょうか?同じ間取りでもゴミの量や状態で10万ほどの差が出てしまうことも。業者によっても違いはありますし、ゴミの量で金額は変わりますがざっくりとした金額をご紹介します。
間取り | 作業人数 | 所要時間 | 費用相場 |
1R・1K | 1〜2名 | 1〜2時間 | 2万〜10万円前後 |
1DK・1LDK | 2〜4名 | 2〜4時間 | 3万〜20万円前後 |
2DK・2LDK | 2〜6名 | 2〜6時間 | 5万〜30万円前後 |
3DK・3LDK | 3〜8名 | 5〜12時間 | 6万〜50万円前後 |
4LDK以上・一軒家 | 10名前後 | 6〜15時間 | 20万〜100万円以上 |
この金額を知った上で「どの程度自分で片づけてから業者に依頼しよう」と片付ける目安が出来たのではないでしょうか?ところで頼むとなったらどんな業者に頼めばいいか悩ましいところですよね?次の項目で詳しくお話ししていきます。
お金がない時に依頼する不用品回収業者とは
お金がないなら出来るだけ安い業者を探しましょう。ですが安いだけで決めてはいけません。不用品回収業者の中には悪徳な業者が潜んでいることもあるからです。それではお金がない時に頼む業者を選ぶポイントを見てみましょう。
相見積もりを取って安い業者を探す
見積もりは5社以上、最低でも3社は見積もりを取り費用を比べてください。
電話で問い合わせる際にあらかじめ出張見積もりと見積もり後のキャンセルは無料であるか、必ず確認してください。依頼する業者を探す際、ネットだけでなく知人の紹介も視野に入れると良いでしょう。
業者に見積もりを依頼する際は全て同じ条件で内容を比較します。他社と相見積もりをしていることを伝えてもいいでしょう。1社目の見積もり時に「今決めてくれたら安くします」と言われても、必ず他社の見積もりを確認してから決めましょう。価格交渉することになった時に、こちらが大まかな相場を理解しているというのも大切なことです。
費用が明確な業者を選ぶ
どの作業にいくらかかる、これに対してこれだけの金額がかかる、ということがはっきりしている業者は信用できます。また、内訳がはっきりしていると「これは減らして、この分安くしてほしい」と価格交渉もしやすくなります。
費用が明確な業者の特徴として明細書のどこかに「追加変更がないときには料金に変更はありません」と記載があります。
親身に相談に乗ってくれる
お金がない、予算を決めて行いたい前提で依頼するのも一案です。「何をどこまで片付けたいか」「最終的にどのような状態にしたいか」など具体的に希望を伝えると、金額差や状況差でいくつか提案してくれる場合も。
親身になって話を聞いてくれるスタッフがいる業者なら、実際の作業の質も期待できます。
手伝ったら安くしてくれる
依頼者が作業を手伝うとその分安くしてくれる業者もあります。ゴミ屋敷の片付けを行う際、担当するスタッフの人数は大体2~3人ほど。分別や仕分け作業などは業者によってきまりがあるので手伝うのは難しいかもしれませんが、荷物運びなどの力仕事なら交渉出来るかもしれません。
ただし女性の場合は断られることも多く、手伝いを条件に交渉する場合はかなり積極的に動く覚悟が必要です。
買取の対応もしている
古物商許可を持っているかも業者選びのポイントです。買取の対応をしていれば不用品がゴミではなくお金になりますから片付け費用に回すことが出来ます。
業者によっては買取品目が異なります。自分の処分したい品と買い取って貰える品が合致する業者を選ぶことも費用を安く抑えるポイントです。ブランド品や骨董品などを受け付けている業者は査定価格も期待できます。買取金額はかかった費用から差し引きされます。
見積もり依頼時に過去の買取事例も参考にするとよいでしょう。
お金がない時に依頼を避けるべき業者とは
依頼するべき業者が分かったところで、今度は逆にどんな特徴の業者は依頼しない方がいいのか気になりますよね。ここではそんな依頼を避けるべき業者の特徴を見ていきます。
安価すぎる費用を提案する業者
お金がないなら安い業者に依頼するべきだ、とお話ししましたが異常に安い見積もりを出す業者には注意するべきです。というのも不用品を全てトラックに積み込んだ後、追加料金を請求する業者も存在するからです。
こちらも前述しましたが相見積もりを取るのは他社との価格競争を起こすことも目的の一つであると同時に、ある程度一般的な市場価格を知る為でもあります。市場価格から大きく差のある安価すぎる業者の中には不法投棄をして費用を浮かせている、なんてことも。
過去に安価で請け負っていた業者が不法投棄をして逮捕された事例もあり最悪の場合、不法投棄に関わったとして不用品の持ち主まで罪に問われることもあります。
トラブルや犯罪に巻き込まれないためにも、適正価格から大きく逸脱した安価過ぎる業者は避けましょう。
ゴミ屋敷の片付けには慣れていない業者
家庭から出るリサイクル出来ないゴミを回収するには「一般廃棄物収集運搬許可」が必要です。その為、一般廃棄物収集運搬許可を持っていない業者に依頼した場合、ゴミ屋敷の片付けに2つの業者が来ることとなり割高になることがあります。
見積もり時に一般廃棄物収集運搬許可の件を聞くか、依頼したいと目星をつけた業者のホームページなどで過去の実績をみてゴミ屋敷の片付けが複数件あるか確認するのもいいでしょう。
ゴミ屋敷の片付けは通常の片付けとは違います。ゴミ屋敷の片付けの実績があり、ゴミ屋敷の片付けに慣れた業者を選ぶようにしましょう。
接客態度が悪い、サービスの悪い業者
見積もり時などで話し方が悪い、また身だしなみがだらしないスタッフがいる場合、その業者への依頼は避けた方が無難です。雑な作業によって床や必要な家財が傷つけられたり、室内の不用品以外の持ち去りをされることもあるからです。
ゴミ屋敷が賃貸物件である場合、業者によって片付けの際に傷付けられた壁や床の傷の修繕費用を、退去時に請求されるのは業者ではなく依頼者です。ゴミ屋敷の片付け自体は安価であっても、結果的に高額を失うことになるかもしれません。
このようなリスクを避けるためにも、接客や言葉使いが丁寧な業者を選ぶことが大切です。
お金がなくても業者に依頼する方法
お金がなくても急いで業者に依頼してゴミ屋敷を片付けたい場合、どんな方法があるかご紹介します。
予算の範囲内で依頼する
今用意できる金額を予算とし、その範囲内で依頼する方法です。例えば…
- 五万円でどのくらいまで片付けられるか
- お風呂場だけ、キッチンだけ、玄関付近だけなど場所を限定する
このような方法も有効です。片付け費用の算出の仕方は人件費・作業時間・ゴミの処分費用・車両代の掛け合わせから出し、作業時間やゴミの量が増えるほど金額が上がります。どこを削減してその分をここに充てるなど、決まった金額でどの程度なら片付け可能か、見積もり時に業者に相談してみてください。
引っ越しシーズンを避ける
混雑する引っ越しシーズンは同じ内容でも高額に設定されていることがあります。少しでも費用を抑えるなら閑散期を狙いましょう。年明けすぐの1月上旬、引っ越しの少ない6月付近は不用品回収業者や片付け業者の閑散期。問い合わせの件数も減っている時期ですから、丁寧に対応してくれるかもしれません。
閑散期のため多少安くなっても案件を取りたい筈ですから、普段より値下げ幅も大きく期待できます。スタッフの人数にも余裕がある時期なら、ゴミ屋敷の清掃に慣れたスタッフが来てくれる可能性も高まります。特に3月から4月の引っ越しシーズンと12月下旬の大掃除のシーズンは避けて依頼するようにしましょう。
片付け費用を分割払いにする
クレジットカードの分割払いを受け付けている業者を選ぶと、片付け費用を一括ではなく何回かに分けて支払うことが出来ます。クレジットカード払いやPaypay払いを導入する業者が増えてはきたものの、依然として一括払いのみという業者が殆ど。法人化された業者やスタッフが10人以上在籍している規模が大きい業者なら分割払いに対応している場合もあります。
同じ金額でも分割なら支払える、という場合なら分割払いが選択可能な業者から選びましょう。
親や親戚に借りる
状況を正直に説明して親や親族に借りるのも手です。ゴミ屋敷の状態は近隣住民の人にも迷惑が掛かることが多いので、ゴミ屋敷を放置していると火災が発生する恐れがあることや困っている状態を説明すると親や親族が片付け費用を貸してくれる可能性も高まります。
説明する際には何に・いくらかかるか・いつまでに返すめどがあるかを話すと説得力があります。
フリーローンを利用する
フリーローンとは、借入金の使い道に制限がない個人向けローンのことです。事業資金、投資や投機の資金としては利用できませんが、住宅ローンや自動車ローン、教育ローンのように特定の目的がなくても使い道が自由で、幅広い用途に利用できるのがフリーローンです。
フリーローンの金利は2.0~15.0%程と他の個人向け融資サービスと比べると低く設定されていることが多く、また月々返済していくスタイルですから返済管理の負担が少ないのも特徴です。
注意したいのは、フリーローンの借り入れは1回限りであること、融資されるまでに時間がかかる傾向があり即日で必要となる場合には適さないことです。
ですが、ボーナスや臨時収入が見込める場合には一時的に利用することも視野に入れられるでしょう。
まとめ
お金がなくてもゴミ屋敷を片付ける方法をご紹介しました。ゴミ屋敷を片付けることも大切ですが、まずはゴミ屋敷にしないよう日頃からこまめにゴミは捨てる、不要なものは定期的に処分し続けてゴミを増やさないようにすることが重要です。
私自身、沼にハマると推しをコレクションしがちなので身につまされる思いです。気を付けたいと思います。
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