誰しもが直面する可能性がある「仏壇の処分」問題。
生前整理や遺品整理、住宅環境の変化など、仏壇を手放さざるを得ない状況が増えています。
しかし、「仏壇はどこで処分できるの?」「ごみとして捨てても良いの?」など、疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
仏壇は自治体でも処分できる場合もありますが、魂抜き(閉眼供養)が必要になることもあります。
そこでこの記事では、仏壇の処分方法や注意点を詳しく紹介します。
実家の片付けや仏壇の買い替えでお困りの方は、ぜひ参考にしてください!
▼この記事でわかること
- 仏壇の処分方法
- 仏壇の処分費用
- 仏壇を処分する際の注意点
仏壇の処分方法は6通り!
仏壇の処分方法は以下の6通りです。
- 菩提寺に依頼する
- 仏壇・仏具専門店に引き取ってもらう
- 郵送のお焚き上げ・供養サービスを利用する
- 自治体で粗大ごみとして処分する
- 買取業者に査定してもらい売却する
- 不用品回収業者に依頼する
それぞれを詳しく見ていきましょう。
菩提寺に依頼する
普段からお付き合いのあるお寺がある場合は、仏壇の処分について相談するのが確実です。多くのお寺では、魂抜きを行った後にお焚き上げまで対応してくれます。
一般的に、魂抜きの際に住職にお渡しするお布施は約10,000~30,000円、お車代は5,000円程度が目安です。お焚き上げを依頼する場合は、仏壇の種類やサイズに応じて5,000円以上の費用がかかる場合もあります。
費用は、お布施としてお渡しするため、はっきりと金額が決まっているわけではありません。お寺や地域によって異なる場合があるため、依頼する際には事前に金額を確認しましょう。
菩提寺に依頼できない場合は新しいお寺を探す
お付き合いのあるお寺なら比較的スムーズに仏壇を処分できますが、以下のような事情で菩提寺に依頼できないケースもあります。
- 親が亡くなり、檀家のお寺がどこかわからない
- 引っ越しにより檀家のお寺が遠くなってしまった
- 檀家のお寺がなくなってしまった
- お寺とのつきあいが途絶えてしまった
こうした場合、仏壇の処分をどうすれば良いのかわからないまま放置されることもよくあるようです。
どのお寺に頼めばいいのかわからない場合は、まずインターネットで検索してみるのがおすすめです。最近では多くのお寺が公式ホームページを開設しており、所在地や宗派などの情報が掲載されているので、手軽に近隣のお寺を探せます。
また、宗派が異なる場合でも対応してくれるお寺もあるため、まずは近隣のお寺を調べ、詳細について問い合わせてみることを検討しましょう。
仏壇・仏具専門店に引き取ってもらう
仏壇・仏具の専門店に仏壇の処分を依頼する方法もあります。
購入した店舗がわかる場合、まずはそちらに相談してみましょう。購入店舗でなくても、最寄りの仏壇・仏具の専門店で引き取ってもらえる可能性もあります。
専門店に依頼すれば、仏壇や仏具の取り扱いに精通したスタッフが対応してくれるので安心です。自宅まで取りに来てくれる場合は、運搬の手間もなく、仏壇の供養も同時に依頼できることもあります。
ただし、店舗によっては新しい仏壇の購入が条件となる場合があります。
また、仏壇以外の位牌や仏具は引き取り対象外としている店舗もあるため、注意しましょう。
仏壇の魂抜きやお焚き上げも含めた処分費用の相場は20,000~80,000円程度です。仏壇の種類やサイズによって金額は変動するため、利用を検討している方は、一度お店に問い合わせてみてください。
郵送のお焚き上げ・供養サービスを利用する
「時間がない」「お寺が遠い」などの理由で、仏壇の処分にお困りの場合は、郵送のお焚き上げ・供養サービスを利用する方法も便利です。
お焚き上げ・供養サービスの流れは以下の通りです。
- ウェブ・電話・メールで依頼する
- 見積もりを取り、金額に納得できたらお支払い
- 宅配便で仏壇や仏具を送る(送料は依頼者負担)
- 供養やお祓い後、お焚き上げ
- お焚き上げ終了の連絡をもらう
郵送での依頼は、宗派や宗旨に関係なく利用可能であり、郵送するだけで手間なく処分が完了するのが特徴です。宅配便を利用することで持ち込む手間が省け、誰でも気軽に依頼できます。
また、供養証明書の発行や供養の様子をウェブで確認できるところもあるので安心です。
費用相場は、15,000円程度となっており、仏具の大きさや数量、梱包サイズに応じて金額が変動します。小型仏壇のみ対応している業者もあるため、事前に条件を確認することが大切です。
粗大ごみとして処分する
仏壇は、自治体の粗大ごみ収集を利用して処分できます。
お住まいの地域によって手数料や回収条件は異なるため、自治体のホームページやパンフレットで確認してください。
愛知県名古屋市では、収集日が月に1回と決まっており、7日前までに予約が必要です。申し込みの手順は以下の通りです。
- インターネットや電話で粗大ごみ収集受付センターに連絡
- 処分する粗大ごみの種類と点数を伝える
- スーパーやコンビニで手数料納付券(シール)を購入する
- シールに氏名または受付番号を記入する
- 仏壇にシールを貼り、指定場所に出す
粗大ごみとして処分すれば、他の方法より費用が安く済むというメリットはありますが、仏壇をごみとして処分するのに、「ご近所の目が気になる」「抵抗がある」といった場合は不向きな方法です。
また、大きな仏壇をごみ集積所や玄関前まで自力で運ばなければならないというデメリットもあります。
買取業者に査定してもらい売却する
仏壇の種類や特徴によっては、専門業者で買い取ってもらえる可能性があります。特に、骨董品や美術品としての価値がある仏壇や、貴金属や高価な素材を使用した仏壇は高額買取の対象となることがあります。
以下のような仏壇は、査定に出すのがおすすめです。
- 浄土真宗で使用される金仏壇
- 木地・塗り・蒔絵・彫刻・彩色など製造工程が複雑なもの
- 金箔押し・錺金具・漆など伝統技術や高価な素材のもの
純度の高い金箔や漆を使用した仏壇は、工芸品としての価値が低くても、素材の再利用ができるため高額買取の対象になる場合があります。たとえば、漆を何度も塗り重ねたものや希少な木材を使用した仏壇は、リサイクルの需要があるため買い取ってもらいやすいです。
仏壇の中古市場は期待できないのが現実
価値が認められる仏壇がある一方、中古市場の需要は非常に少なく、買い取ってもらえないケースがほとんどです。たとえ数十万で購入した仏壇でも、数千円程度の買取額になってしまうことも少なくありません。
また、魂抜きをお寺に頼んだ際の費用が数万円(お車代を含む)であることを考えると、仏壇を買い取ってもらえたとしても金額はプラスにはならないと考えた方がいいでしょう。
仏壇をどう処分するか迷った際は、骨董品や貴金属を買い取っている専門業者に査定を依頼してみるのも良いかもしれません。
仏壇のように買取可能な骨董品については、こちらの記事でも詳しく解説しております!
不用品回収業者に依頼する
手間をかけずに仏壇を処分したい場合は、不用品回収業者に依頼する方法がおすすめです。不用品回収業者を利用するメリットは、仏壇以外にも以下のような不用品を同時に処分できることです。
- 本尊
- 掛け軸
- 位牌
- 仏具
- 数珠
- 神棚
このほか、大型家具や家電の処分もまとめて依頼できます。
不用品回収業者への依頼は、電話やメールで連絡をするだけなので自宅で完結できます。自治体のような複雑な手続きや運搬に頭を悩ませる必要がなく、最短即日で片付くのも魅力です。
また、不用品買取に対応している業者なら、不用品を現金化して費用を安くできる場合もあります。
仏壇の回収費用は、5,000~10,000円程度が相場です。
ただし、大型の仏壇や重量のあるものの場合、費用がさらに高くなることもあるため、事前に無料見積もりを取りましょう。
注意点として、多くの不用品回収業者は、仏壇の魂抜きやお焚き上げには対応していません。そのため、事前にお寺や神社で魂抜きを済ませることが必要です。
ただし、遺品整理サービスを用意している不用品回収業者であれば、提携先の寺社で魂抜きを依頼できる場合があるため、まずは相談することをおすすめします。
不用品回収業者では、仏壇以外の骨董品も回収可能です。詳しくは、こちらの記事もご覧ください!
悪徳業者に注意
不用品回収業者を選ぶ際には、悪徳業者に依頼しないよう注意が必要です。
業者を選ぶ際には、以下のポイントを押さえましょう。
- 口頭ではなく、見積書を作成してもらう
- 見積もりの内訳を確認して正式に依頼をする
- 2~3社の業者に相見積もりを取る
見積もりには、人件費・車両費・処分費・リサイクル費用などの項目が含まれます。不明瞭な項目や大まかな記載がある場合、追加料金を請求されるリスクがあるため、慎重に確認してください。
安心して依頼できるおすすめの不用品回収業者についてはこちらの記事で詳しく解説しております!
仏壇の処分費用
仏壇の処分方法別に、費用相場を比較しましたので参考にしてください。
処分方法 | 費用の目安 | 備考 |
---|---|---|
菩提寺 | 10,000~30,000円 | 別途お車代(約5,000円) |
仏壇・仏具専門店 | 20,000~80,000円 | 新しい仏壇購入が条件の店舗も 参照:お仏壇のはせがわ |
郵送のお焚き上げサービス | 15,000円~ | 別途供養証明書発行代(約5,000~10,000円) |
自治体の粗大ごみ収集 | 400~1,000円 | サイズや地域により異なる |
買取業者に売却 | 無料 | 再販が難しく買取不可なケースが多い |
不用品回収業者 | 5,000~10,000円 | 不用品の量により異なる |
処分費用を抑えたい場合は、粗大ごみ収集が最も安い方法です。
しかし、仏壇の持ち運びが大変であることや、別途魂抜きの費用が必要になる点には注意が必要です。
処分に時間をかけられず、片付けをスムーズに終わらせたい場合は郵送のお焚き上げサービスや不用品回収業者がおすすめです。
不用品の量やスケジュールを考慮して、最適な方法で仏壇を処分してください。
仏壇を処分する際の注意点
ここでは、仏壇を処分する際の注意点を解説します。
宗教・宗派に合わせた「魂抜き」が必要
仏壇や位牌には魂入れの儀式により故人や先祖の魂が宿っているとされ、処分や移動の際には魂抜きが必要です。宗派や地域によっては「閉眼供養」や「お性根抜き」などと呼ばれることもあります。
一方、仏具や経本は魂抜きが不要とされることが多いですが、気になる場合はお焚き上げを依頼するのも良いでしょう。宗派ごとに儀式の方法が異なるため、事前に菩提寺やお寺に確認し、適切な手順で進めることが大切です。
引き出しや収納の中身を必ずチェックしよう
仏壇には引き出しや収納がついていることが多く、その中に線香やろうそくなどのお供え品、写真や遺品が保管されている場合があります。
また、通帳や現金といった貴重品が入っていることもあるため、大切なものを捨ててしまわないように必ず中身を確認しましょう。
処分する前に家族や親戚と話し合いを
仏壇を処分する際は、離れて暮らしている家族や親戚に連絡を取り、処分する旨やその方法を事前に伝えることが大切です。
仏壇は現在住んでいる人が管理するものですが、離れて暮らす家族や親戚にとっても縁の深いものです。勝手に処分するとトラブルにつながる可能性があるため、納得のいく形で進めてください。
仏壇を処分する際に出やすい不用品
仏壇のような、実家の片付けで出てくる骨董品や仏具の処分方法については、こちらの記事もご覧ください!
仏壇の処分に関するよくある質問
Q.依頼した当日に仏壇を引き取ってもらうことは可能でしょうか?
A.当社ではスピーディーな対応を心掛けており、名古屋市内であれば最短で当日に仏壇を回収することも可能です。お急ぎの場合は、ご依頼時にその旨をお伝えください。
Q.仏壇の中身は空にしておいた方がよいでしょうか?
A.中身が処分して良いものであれば、仏壇に入れたままでも問題ありません。
ただし、仏壇に貴重品がしまわれているケースは意外と多いので、できれば事前に中身を確認しておいていただいた方が良いかもしれません。
Q.大型の仏壇でも回収してもらえますか?
A.当社では、回収する不用品の大きさに上限は設けておりません。大型の仏壇であっても問題なく回収できますので、ご安心ください。
Q.仏壇を買い取ってもらうのは可能ですか?
A.仏壇のタイプや状態にもよりますが、再販売が見込めるものであれば、買い取らせていただくことは可能です。買い取りをご希望の場合は、ご依頼時にその旨を担当の者にお伝えください。
Q.仏壇と一緒に仏具も引き取ってもらえますか?
A.仏具についてもご希望があれば仏壇とセットで引き取らせていただいております。小さなものであれば、仏壇の中に入れた状態のままでも構いません。
仏壇の処分は出張回収センターにおまかせください!
仏壇の主な処分方法は以下の通りです。
- 菩提寺に依頼する
- 仏壇・仏具専門店に引き取ってもらう
- 郵送のお焚き上げ・供養サービスを利用する
- 自治体で粗大ごみとして処分する
- 買取業者に査定してもらい売却する
- 不用品回収業者に依頼する
仏壇の処分は、仏具専門店や不用品回収業者など、仏壇の取り扱いに詳しい専門家に相談するのが一番早くて確実です。先祖代々大切にしてきた仏壇を大切に取り扱ってもらえるよう、信用できる業者を選んで依頼をしましょう。
愛知県名古屋市の「出張回収センター」でも、仏壇の回収・買取を行っています。大型の仏壇や仏具の処分はもちろん、遺品整理や生前整理のご相談も可能です。
お見積もりは無料ですので、実家のお片付けでお困りの方はぜひ一度ご相談ください!
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