エンジンオイルの処分方法5選|正しい廃棄の手順・注意点を解説!

目次

エンジンオイルを注ぐ様子

自動車やバイクに欠かすことのできない「エンジンオイル」。
これらの乗り物に詳しい方なら、自分でオイル交換をした経験がある方もいらっしゃるかもしれません。

オイル交換をご自身でする場合、古いエンジンオイルの廃棄方法について考える必要がありますが、エンジンオイルの正しい処分方法については、実はあまり知られていません。
古いエンジンオイルの廃棄方法はお住まいの地域によっても異なるほか、ごみとして出すには工夫が必要です。

今回の記事では、エンジンオイルの正しい処分方法、手間なく処分する方法などを紹介していきます。
処分の際の注意点についても併せて解説しますので、処分時にはぜひ参考にしてみてくださいね。

▼この記事でわかること

  • エンジンオイルの処分方法
  • エンジンオイルを処分する際の注意点
  • エンジンオイルについて
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電話受付時間:9時~19時

エンジンオイルの処分方法は5通り

エンジンオイルを注ぐ男性

自分でエンジンオイルを交換した場合、廃油は自力で処分する必要があります。

エンジンオイルの処分方法として考えられるのは、以下の5つの方法です。

  1. 自治体でごみとして処分する
  2. ガソリンスタンドに引き取ってもらう
  3. エンジンオイルを購入した店舗に引き取ってもらう
  4. 廃油回収業者へ依頼する
  5. 不用品回収業者へ依頼する

それぞれの方法について順番に詳しく見ていきましょう。

①自治体でごみとして処分する

使い終わったエンジンオイルは、自治体でごみとして回収している場合と回収していない場合があります。
まずは、お住まいの地域で廃油を捨てられるか確認しましょう。

以下はエンジンオイルの処分について記載のあった自治体の一例です。

自治体名分別区分備考
愛知県名古屋市可燃ごみ・布や紙に染み込ませるか、廃油処理キットで処理する
東京都江東区燃やせるごみ・凝固剤で固めるか紙や布に染み込ませて出す
※自家用に限る
大阪府大阪市・収集不可なため、販売店、ガソリンスタンドなどに相談する

上記のとおり、収集できる自治体もあれば、販売店やガソリンスタンドなどに相談を促す場合もあり、対応は自治体によってさまざまです。
誤った方法で出してしまうと、回収されない場合もあるため注意しましょう。

以下に自治体にて処分できる場合の手順を紹介しますので、もしも自治体で処分できる場合には参考にしてみてください。

廃油処理キットを使って捨てる場合

「廃油キット」とは、液体であるエンジンオイルを吸収や凝固させることで、可燃ごみとして捨てられるようにするものです。
「廃油BOX」や「廃油処理パック」など、さまざまな名称で呼ばれていますが、どれも用途は同じです。主にカーショップやホームセンター、ネットストアなどで手軽に購入できますので、ぜひ活用してみましょう。

廃油処理キットの使い方は次のとおりです。

  1. エンジンオイルをオイルトレイで受ける
  2. 箱を開けて吸収材の入った袋を広げ、エンジンオイルをゆっくりと注ぐ
  3. 付属の袋で密封する

なお、エンジンオイルを吸った廃油処理キットは可燃物ですので火気厳禁です。
各自治体の回収日まで室内には保管せず、安全で風通しのいい場所で保管するようにしてください。

紙や布に染み込ませて捨てる場合

少量のエンジンオイルであれば、布や紙に染み込ませて袋に入れ、可燃ごみとして捨てるのもいいでしょう。
エンジンオイルを回収できる地域であれば、廃油キットと同様にこちらの方法で捨てることも可能です。

ただし「食用油」はよくても「エンジンオイル」は不可としている自治体もあるため、必ず自治体のルールを確認してから行いましょう。

②ガソリンスタンドに引き取ってもらう

ガソリンスタンドで引取を依頼する方法もあります。
ガソリンスタンドにはオイルピット(油槽)が備わっており、定期的に廃油回収業者が引取に来るようになっています。

一般的には、「4Lまでは無料」としているところが多く、費用を抑えて処分ができることがメリットです。
ただし、4L以上が有償か無料かなど、詳しい回収費用はスタンドによって異なります。

また、最近増えてきたセルフのガソリンスタンドでは、廃油回収タンクが設置されておらず、引取不可となっている場合も多くあるようです。
引取方法に関しても、「缶のまま」や「中身のみ」といったように店舗ごとに条件があるようなので、事前にエンジンオイルの捨て方について確認しておく必要があるでしょう。

なお、ガソリンスタンドでは「廃油の回収のみ」受け付けています。
「廃油BOXに入れたオイル」「布や紙が混ざったオイル」などは、ガソリンスタンドでの回収ができなくなるためくれぐれもご注意ください。

③エンジンオイルを購入した店舗に引き取ってもらう

エンジンオイルは廃重油として廃油再生工場でリサイクルすることが可能なので、購入した店舗で引き取ってもらえる場合があります。
ホームセンター、カー用品店、ディーラーなど、エンジンオイルを購入した店舗で古いエンジンオイルを引き取ってもらえるか相談してみましょう。

その際は、エンジンオイルを購入した際のレシートを必ず持参してください。
レシートが以前購入した証明となるので、紛失してしまった場合は引取拒否されてしまうことも。

また、店舗によってはエンジンオイルの引取ができない場合や有料の場合もあるので、エンジンオイルを店舗に持っていく前に、事前にホームページや電話で確認しておくことをおすすめします。

④廃油回収業者へ依頼する

自治体での処分が難しい場合には、廃油回収業者へ依頼する方法も検討しましょう。

エンジンオイルは「再生可能廃油」であることから、積極的に回収している専門業者も存在します。
リサイクルすることで重油や燃料、潤滑油として再利用できるため、このように専門業者に委託することは環境にとってもプラスになります。

ただし、専門業者が大口の企業や店舗を対象としている場合や、回収してもらえたとしても費用が高額になってしまうケースがある点には要注意です。
利用する場合は、お住まいの地域にある回収業者が少量の廃油にも対応しているか、費用はいくらなのかを事前に確認しておきましょう。

⑤不用品回収業者へ依頼する

「自治体での回収ができず困っている」「近隣にカー用品店やガソリンスタンドがなく持ち込めない」といった場合は、不用品回収業者への依頼がおすすめです。

不用品回収業者は、ご家庭や会社から出るさまざまな不用品を回収している業者です。
もちろん廃油も引取可能で、「液体の状態」「廃油BOXに入れた後」のどちらでも依頼できます。多くの業者では即日対応も可能ですので、急ぎで処分したい場合にはぜひとも利用していただきたいサービスです。

また、廃油の引取の際に家具やカー用品といったほかの不用品も回収してもらうことが可能で、「大型の家具を移動して欲しい」というようなお困りごとを一度にまとめて解決することもできます。
業者によっては不用品の買取も可能なため、「買取」と「不用品処分」が一度にできるという大きなメリットも。

以下に、不用品回収業者に依頼するメリットをまとめました。

  • どんな状態のエンジンオイルも回収してもらえる
  • エンジンオイル以外の不用品もまとめて回収OK
  • 分別や運搬はすべてスタッフにお任せできる
  • 売却・廃棄を同時に済ませられる
  • 見積もり・相談のみは無料

なお、不用品回収業者ではエンジンオイルのほかにも、さまざまな廃材・廃液の処分を承っています。該当する品目がある場合は以下の記事をご参照ください。

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非常に便利な不用品回収業者ですが、中には「無料回収と謳いながら作業後に高額な費用を請求してくる」「無料回収した不用品を山中に不法投棄する」ような悪質な業者も残念ながら存在しているため、依頼時には注意が必要です。

どの業者がいいのか判断できない場合には、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」をしてみましょう。
少し面倒に感じるかもしれませんが、できれば3社以上から見積もりを取って比較した上での利用が安心です。

悪徳業者の特徴や見分け方についてや、安心して依頼できるおすすめの不用品回収業者については以下の記事で詳しく解説しております。ぜひ参考にしてみてくださいね。

エンジンオイルを処分する際の注意点

注意マーク

エンジンオイルの取り扱いや廃棄の際には、以下のような注意したい点がいくつかあります。

作業に慣れない方のオイル交換はおすすめできない

オイル交換を業者に依頼した場合、3,000円〜10,000円程度かかってしまうところを、自分でやってしまえばその分の費用を抑えることが可能です。
日頃からメンテナンスに慣れている方であれば工具を新たに買い揃える必要もありませんし、お店まで移動する時間が省けることで時間の節約にもつながるでしょう。

しかし、メンテナンスに慣れていない方がいきなり自分でオイル交換するというのはデメリットのほうが多く、おすすめできません。

初めてオイル交換する際には、廃油処理キットだけではなく、

  • ジャッキ
  • リジットラック
  • 耐熱オイルトレイ
  • オイルジョッキ
  • ケミカル類

といった工具を買い揃える必要もあり、作業工程も一から順に確認しなくてはいけませんので、かえって手間や時間がかかってしまうでしょう。
また、慣れない作業で思わぬ事故やトラブルが起きる可能性もあるため、専門業者への依頼が安心かもしれません。

エンジンオイルが熱いままの作業は危険

エンジンオイルを処分する際、廃油処理キットを使用したり、オイルを布に染み込ませたりといった手順を踏む必要があるかと思います。
その際、走行後のオイルやエンジンをかけた後など、オイルが熱を帯びた状態であると、廃油処理キットのビニール袋を溶かしてしまう恐れや、火傷のリスクなどが高まり大変危険です。

オイルを取り扱う際は、必ず常温に冷ましてから行いましょう。

エンジンオイルを流す・地面に染み込ませるといった行為は違法

エンジンオイルをはじめ、ガソリンや洗剤など廃液全般に言えることですが、液体であるからといって水や土壌に流して捨てるという行為は絶対にやめましょう。

廃棄物を下水に流すことは不法投棄になり、刑罰が科せられる場合もあります。不法投棄は、5年以下の懲役、もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方で、法人の場合は3億円以下の罰金とされている犯罪行為です。

川に流すと深刻な水質汚染や環境破壊を招く原因となりますし、土に流した場合は土壌汚染にもつながります。
もちろん、道路の排水溝やマンホールも川に繋がっているため流してはいけません。

エンジンオイルがたとえ少量であったとしても、川や土に流したり、染み込ませたりして捨てるのは絶対にやめてください。

エンジンオイルってどんなもの?

カー用品店のオイルコーナー

ここまでは処分方法や処分時の注意点について見てきましたが、そもそも「エンジンオイル」とはどんなものなのかご存知ですか?

エンジンオイルは、車やバイクに使用されている「潤滑油」のことです。
高速で回るエンジン内の動きを滑らかにする為に必要で、運転時にはオイルパンから各パーツへと汲み上げられて循環しています。

オイル交換が必要な理由

なぜエンジンオイルには交換が必要なのでしょうか。
実は、エンジンオイルは「走行距離が増えること」や「時間の経過」によって劣化していきます。

エンジンオイルの目的である「潤滑作用」も劣化とともに衰えることとなり、徐々にエンジンにかかる負荷が増していきます。
するとエネルギーロスが発生し、より多くのガソリンを使うことで燃費も悪くなってしまうことに。

また、劣化したエンジンオイルは清浄性能も低下し、エンジン内部で発生する燃えカスや不純物が溜まりやすくなってしまいます。
劣化したエンジンオイルを使い続けると、燃費の悪化や加速力の低下といった悪影響が出るほか、エンジンの寿命そのものを縮めてしまうことにもなり兼ねません。

車のコンディションを保つ役割を持つエンジンオイルですが、エンジンオイルは消耗品のため、定期的に交換が必要になるというわけです。

オイル交換のタイミングはいつ?

車のオイル交換の目安は、一般的には5,000kmまたは6ヶ月に1回と言われています。

しかし、オイル交換の時期は車種や走行状態によって異なるため注意しなければなりません。
たとえば過酷な使用条件(一般的に言われるシビアコンディション)においては、3ヶ月ごとや2,500kmごとの交換が推奨されています。
さまざまな条件でオイル交換時期が変動するため、早めの点検・オイル交換を心がけましょう。

回収されたエンジンオイルはその後どうなる?

回収されたエンジンオイルは、水分や金属粉などの不純物が混ざっているためそのままの状態では再利用できません。

  1. 廃油排出事業所(ガソリンスタンドや自動車整備工場など)で廃油を収集し、再生可能なものとそうでないものを仕分ける
  2. 収集運搬業者によって廃油再生処理工場まで運ばれ、複数の工程を経て再利用される
    ※リサイクルできない廃油は油水分離をした上で焼却処理

このような手順でリサイクルされ、再生重油・潤滑油・補助燃料などの複数の廃油再生品として生まれ変わります。

ただし、これらの再利用は正しい手順で処分したエンジンオイルに限られます。
環境へ配慮し貴重な資源を無駄にしないためにも、自治体のルールに従い、正しい方法で処分しましょう。

エンジンオイルの処分時に出やすい不用品

エンジンオイルを注ぐ様子

エンジンオイルを捨てる際に、オイルの入っていた缶の処分も必要になりますよね。

多くの自治体では、エンジンオイルの入っていた缶については「不燃ごみ」として処分することが可能ですが、ガソリンスタンドや購入店などでも、オイル缶を引き取ってくれる場合があります。

エンジンオイルの入っていた缶を捨てる際には、必ず中にオイルが残っていないか確認しましょう。
ガソリンスタンドおよび販売店での引取時には料金が発生する場合もありますので、詳細は各店舗にてご確認ください。

エンジンオイル以外の油の処分灯油の処分など、そのほか、廃材・廃油の処分については以下の記事で解説しております。処分をお考えの際には一度目を通してみてくださいね。

エンジンオイルの処分でよくある質問

クエスチョンマーク

Q.急いでいるのですが、すぐにエンジンオイルの回収に来てもらえますか?

A.名古屋市内や近郊にお住まいの方であれば、最短1時間以内に回収に伺います。弊社は即日回収も可能となっておりますので、エンジンオイルの処分をお急ぎの方も安心してご依頼ください。

Q.エンジンオイルの回収で追加料金は発生しますか?

A.ご安心ください。回収量や作業内容に変更がない限り、エンジンオイルの回収においても見積もり時に提示した金額に断りなく料金を追加することは絶対に有り得ません。
後から追加したい不用品が出てきた場合には再度見積もりし、お客様にご納得いただいてから回収作業にとりかかります。

Q.エンジンオイルと一緒にほかの不用品も回収してもらえますか?

A.エンジンオイルだけでなくほかの不用品と併せての回収も喜んで承ります。どのようなお品で何点ほど回収希望か、ご依頼時にお伝えください。
少量の回収より複数の回収だと1点当たりの費用がお安くなりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

Q.エンジンオイルの回収を頼みたいのですが、夜間でも回収してくれますか?

A.通常、営業時間は19時までとなっておりますが、弊社の営業時間とお客様のご都合が合わない場合は、時間外でもエンジンオイルの回収に対応しております。
なお、その際はトラックの手配およびスタッフなどを調節する必要がございますので、営業時間外での回収をご希望の際はなるべくお早めにご相談ください。

Q.液体のままのエンジンオイルでも回収してもらえますか?

A.はい、もちろん大丈夫です。
液体・個体関係なく、どんなエンジンオイルでも回収いたしますので、安心してご依頼ください。

まとめ

エンジンオイルを購入する男性

今回はエンジンオイルの処分方法について解説しました。

エンジンオイルは消耗品ですので、最低でも半年に1度程度は交換が推奨されています。
処分できる方法はいくつかありますが、地域によって利用できなかったり、わざわざ持ち込む必要があったりと、少々面倒な方法が多かったですよね。

「手軽にエンジンオイルを捨てたい」「エンジンオイルのほかにも不用品を捨てたい」という方は「不用品回収業者」がおすすめです。

弊社「出張回収センター」でもエンジンオイルをはじめ、さまざまな不用品を回収しています。廃油キットで処理したものでも、液体のままでも構いません。
相談・見積もりは無料ですので、お気軽にお問い合わせください!

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