国内でもっとも知られている北欧家具のブランドといえば、世界中で大人気の家具・インテリアショップ、IKEA(イケア)。
日本のイケア1号店であるイケア船橋店は、2006年オープン。ちなみに、イケア船橋店が開店した場所は、屋内スキー場として人気を集めたザウスの跡地でした。一定の年齢以上の方にとっては、とてもなつかしい名前ですね。
イケアが日本で大人気となったことで、北欧家具の知名度は国内で急上昇。それまでも、おしゃれな北欧家具の存在はよく知られていましたが、一般の人にとってはまだまだ遠い存在でした。インテリアに詳しいおしゃれな人たちだけのものだった北欧スタイルの家具を、イケアが、誰もが楽しめるインテリアに変えてくれました。
日本でもすっかり身近な存在となった北欧家具、今では中古の北欧家具も国内で多く売買されるようになり、ブランドや状態によっては高額で買い取って貰えることも。今回は北欧家具がなぜ人気なのか、高く買い取ってもらうコツ、買い手がつかなかった北欧家具の処分方法まで詳しく解説していきます!
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1.北欧家具ってどんなの?
北欧家具は、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、デンマーク、アイスランドを中心とした地域で多く見られるスタイルの家具のことを意味し、北欧デザインとも呼ばれます。スウェーデン、ノルウェー、フィンランドが位置するスカンジナビア半島の名前から、スカンジナビアデザインという呼び方をすることもあります。
雪に閉ざされ、長い時間を家の中で過ごすことの多い北欧地域では、できるだけ居心地よく暮らすために、機能的で美しいデザインの家具が作られるようになったと言われています。
もはや芸術品!世界的に有名な北欧デザインのチェア
「アントチェア」をご存知でしょうか?
デンマーク人のアルネ・ヤコブセンが1952年にデザインした、体にフィットする丸みと独特のくびれを持つ一体型のチェアで、その美しいデザイン性と機能性が高く評価され、世界中で何百万脚も作られました。この名作ともいえるデザインから、その後さらに幅広いバリエーションが生まれ、現在でも数多くのシリーズが作られています。
北欧デザインのヴィンテージとは?
北欧家具の中古市場の中でも高い注目を集めている、アンティークの北欧ヴィンテージ家具。良質の木材を用いたアンティークの木製家具で、長い年月を経た独特の風合いが特長です。
2.北欧家具の魅力とは?
北欧デザインの魅力は、シンプルで機能的であること、使い勝手や使い心地の良さ、そして見た目の美しさ。雪に閉ざされた長い冬を快適に過ごすため、暖かみを感じさせるデザインが多く取り入れられています。
赤やくっきりとした青などの原色ではなく、白やベージュ、薄いブルーやグレーなど、自然との中に溶け込むような落ち着いた色あいが多く使われているのも、特徴のひとつです。
シンプルであること
使いきれないほどの機能を備えた仰々しい大げさなデザインに疲れた人たちにとって、無駄をそぎ落とし、重要な要素だけを残した北欧家具のシンプルで落ち着いたデザインは、大きな魅力です。
不要な要素を排除し、必要な機能に特化することで機能性も高まり、生活の中に溶け込む心地よいデザインが生まれています。
自然を感じさせるデザイン
北欧地域に暮らす人々は、美しい自然に囲まれ、自然と調和した暮らしを大切にしています。そのため、自然の風景や姿からイメージされたデザインが多く取り入れられ、北欧デザインの家具を使うことで、毎日の暮らしの中でも自然を感じながら、癒しのひとときを過ごすことができるのです。
3.売れる北欧家具ってどんなの?その査定ポイントとは?
中古の北欧家具は人気が高く、安いものや、多少状態の悪いものでも買い取ってもらえるケースが多いようです。特に査定で高く評価される北欧家具には、どのようなものがあるのでしょうか?
大人気の北欧ヴィンテージ
一般的な家具や家電の中古市場では、新しいこと、発売後間もないことが高く売れる条件のひとつです。
北欧家具の場合も、新しくて状態が良いことは大事な条件ですが、それよりもアンティークであることがより高く評価されます。独特の風合いを持つ北欧ヴィンテージ家具は、高い人気を集めています。
北欧デザインを代表する名作
北欧家具の中には、アントチェアやYチェアのように、世界中で高く評価される、名作といわれるデザインが多く存在します。
名作と呼ばれる有名デザインの家具は、中古市場でも高く評価されます。
老舗ブランドや人気ブランドが高評価
世界的に有名な北欧デザインの老舗ブランドの家具であれば、多少状態の悪いものでも高く買い取ってもらえます。
使わなくなって処分を検討している古い家具が北欧家具のブランド品だったら、一般の中古家具取り扱い店ではなく、中古北欧家具を専門に取り扱うショップで査定を受けることをおすすめします。
特に人気のブランドは?
買取価格の高い傾向にある、人気の北欧家具メーカーをご紹介します。
北欧を代表する老舗ブランドから、多くの人が利用する定番のブランド、新しいポップなデザインが若い人に人気の新鋭のブランドまで、幅広いメーカー、ブランドがあります。
デンマーク
- CARL HANSEN & SON(カール・ハンセン)
- FRITZ HANSEN(フリッツ・ハンセン)
- Fredericia(フレデリシア)
- GETAMA(ゲタマ)
- Onecollection(ワンコレクション)
- BoConcept(ボーコンセプト)
- muuto(ムート)
- eilersen(アイラーセン)
- HAY(ヘイ)
スウェーデン
- innovator(イノベーター)
- string(ストリング)
- GARSNAS(ヤシネス)
- SWEDESE(スウェデッセ)
- IKEA(イケア)
フィンランド
- Artek(アルテック)
- aarikka(アーリッカ)
- Martela(マルテラ)
- P.O.KORHONEN(コルホネン)
ノルウェー
- Jens Ekornes(イェンス・エコーネス)
- HAG(ホグ)
- STOKKE(ストッケ)
- Rybo(リボ)
- MODI(モディ)
買取額は商品の状態によって変動する
アンティークが高く評価されるといっても、商品の状態のレベルによって買取額は大きく変動します。
有名ブランドの品であっても、破損していたり汚れがひどい場合は安い買取額にしかならないこともあります。状態によっては買取不可となる可能性もあるため、買取を依頼する場合は念頭に置いておきましょう。
コピー品に注意
コピー品とは意匠権の期限(登録されてから20年以内)が切れる前に製品を複製したものを指します。日本では意匠権を持つデザイナーズ家具と同じデザインの製品を作って販売することは禁じられていますが、北欧家具と謳われている商品の中にも、やはりコピー品は存在しています。
コピー品は無名メーカーの一般家具と同様の扱いで安く買取されるため、購入や売却の際には注意が必要です。
IKEA(イケア)の家具の買取は可能?
冒頭でお伝えしたように近年人気のイケアの家具は、北欧家具の中でも購入しやすい価格帯の商品が多く発売されています。低価格帯の商品だからか、買い取ってもらえないという声も聞かれますが実際はどうなんでしょうか?
調べてみると、やはり業者によって対応が異なるようです。買取不可の業者もありますが、きちんと査定してそれなりの額で買い取ってくれる業者もあるため見積もりを取ることをおすすめします。イケアの人気商品であったり、購入時の価格が高めだったりすると、買い取ってもらいやすくなるようです。
イケアでは不要になったイケアの家具を引き取り、家具の状態に応じた金額をリターンカード(イケアが発行しているプリペイドカード)で還元するというサービスを行っているそうです。引き取った家具はメンテナンスを施し、イケアのサーキュラーマーケット(アウトレット)で販売しているとのこと。買い取れる商品には条件があるようですが、手軽に利用できるため、近くにイケアの店舗がある方は利用してみるのもいいかもしれません。
4.北欧家具を高く買い取ってもらうために出来ることとは?
中古の北欧家具をできるだけ高く買い取ってもらうためには、どのような点に気をつければよいのでしょうか。
北欧家具も一般の家具と同じように、定期的なメンテナンス、査定を受ける前のクリーニングが大切です。また、北欧家具を専門に扱う中古家具専門店を利用することで、査定価格が高くなる可能性があります。
定期的なメンテナンスが大切
北欧デザインの木製家具は無垢材が使われていることが多いので、湿気や直射日光など、置き場所に気を付ける必要があります。また、テーブルの上に濡れたコップや熱い鍋などを直接置かないよう、注意が必要です。
木製の家具に傷や汚れがついてしまったら、サンドペーパーなどで削って修復することもできますが、北欧家具の修理は、できれば専門店に依頼することをおすすめします。
北欧家具は天然成分のオイルで仕上げ加工されていることが多いので、ホームセンターで購入したラッカーなどで塗装してしまうと、独特の風合いが損なわれてしまいます。
査定を受ける前のクリーニング
買取を依頼する場合、一般的な家具同様、汚れやホコリを落とし丁寧にクリーニングしてから査定を受けるようにしましょう。
椅子の足やタンスの引き出しなど、細かなところまでしっかり汚れを落としておくことで、全体的に状態がよく、よい印象を与えることができます。
ただしここで注意しなければいけないのは、素人判断で手入れをして反対に家具を傷付けてしまうことがある点です。家具によっては、掃除の仕方の説明書が付属している場合や、家具メーカーのホームページなどを見れば掃除方法が掲載されている場合もあるので調べてみましょう。
搬出方法を確認しておこう
家の中で組み立てる様式の家具を購入したのであれば、持ち出す際も解体しなければドアから搬出できない可能性があります。
特にメゾネットタイプの集合住宅の場合、内階段は横幅が少し狭く、手すりがついていたり、途中で90度曲がっているタイプが多いため、搬出が難しいケースがあるので注意しましょう。窓からの搬出となりクレーンでの吊り下げが必要となると、出張買取の場合でも追加料金がかかる可能性もあります。あらかじめ家具のサイズを測り、搬出経路を確保しておきましょう。
搬出当日のトラブルを防ぐために、きちんと業者と打ち合わせしておくことが大切です。
だいたいの買取相場額をインターネットなどで調べておこう
出張買取を依頼する、もしくは買取業者まで家具を持っていく際はあらかじめインターネットで買取相場額を調べておくと安心です。大体の査定額を調べておくことで、相場より安い査定額で買い取られることを防ぐことができます。
オプションパーツや保証書も忘れずに
買取を依頼する前に、購入時に付属していたオプションパーツや保証書、説明書などが揃っているか確認しておきましょう。パーツや説明書、保証書などが揃っていると高額査定が付きやすくなります。特に保証書があれば、その商品がリプロダクト品やコピー品ではないことの証明にもなります。
北欧家具の買取方法
インターネットで検索してみると、さまざまな買取業者が存在するため、どこに依頼するのが一番いいのかわからなくなってしまいますね。買取業者や買取方法によって買取価格は変動するため、事前にしっかり調べてから依頼するようにしましょう。
買取方法としては、持込買取や出張買取、宅配買取などがあります。
持込買取では運搬が難しい大きな家具は、出張買取の業者に依頼すると搬入の手間がかからず便利です。出張買取の前に写真を送るだけで査定を受けられるという手軽なサービスもあります。自宅に来たスタッフに搬出まで全て任せることができ便利な反面、出張エリアが限定されていたり、出張費用がかかったりという点があるためあらかじめ確認しておきましょう。
宅配買取は業者に家具を渡して査定してもらい、査定額の金額を振り込んでもらうというもの。家を出ることなく査定を依頼でき、インターネットを利用するため非接触で完結できる買取方法です。
出張買取について詳しく知りたい方はこちらをチェック!
不要な家具を処分したい!家具の処分方法と「出張買取」がおすすめなワケも解説!
北欧家具の取り扱いがある買取業者に依頼するのがおすすめ
北欧家具の専門的な知識がある業者であれば、希少性を理解し適正な買取価格をつけてもらえます。北欧家具は、年式やモデルによって買取額が異なりますが、いろんな商品を取り扱うリサイクルショップではそのような価値が考慮されない場合が多いです。
適正な価格で買い取ってもらうためにも、業者選びは慎重に行うようにしましょう。
5.買取不可の場合の処分方法
業者に査定してもらっても、商品の状態や年式などによって残念ながら買取不可になるケースや、提示された買取価格に納得いかず買取をとりやめるケースもあります。業者が買い取れないと言った商品でもフリマアプリやネットオークションでは需要がある場合もあるので処分する前に確認しておきましょう。
フリマアプリ・ネットオークションに出す
フリマアプリやネットオークションを利用して売却する方法があります。
代表的なフリマアプリにはメルカリ、ラクマ、PayPayフリマ、ヤフオク!などがあります。スマホで簡単に出品ができるうえ、自分で値段を設定できるためリサイクルショップで売るよりも高く売れる可能性もあります。デメリットは出品と梱包、搬出を自分で行う手間がかかること、手数料がかかること、売れるまでに時間がかかる場合があるため急ぎの処分には向かないという点です。特に大型家具の場合は送料が高額になってしまうため、必ず送料も視野に入れて価格設定をするようにしましょう。
ジモティーを使う
ジモティーなら、価格がつかなかった家具を必要としてくれる人が現れるかもしれません。
フリマアプリのようにスマホで簡単に出品ができますが、フリマアプリと違う点は玄関先や最寄り駅など、まさに地元まで取りに来てもらえた場合に送料や梱包の手間がないことです。手数料がかからないのも大きなメリットの一つと言えます。フリマアプリほど価格がつかない場合や、無償で人に譲ることになる場合もありますが、ずっと生活を共にして愛着のある家具を処分するのも…とためらいのある方におすすめです。
こちらも急ぎの処分には向かず、出品の手間がかかる点と、搬入をする場合はその手間などがかかるのがデメリットです。
解体してゴミ回収に出す
時間がない、早く処分したいという場合は、自分で解体して不燃ゴミの日に捨てることができます。自分で解体できそうな家具であれば、思い切って解体して処分するのも手です。
解体する際のサイズの目安は一辺30cm以下という規定サイズですが、規定サイズ以上でも自治体指定のゴミ袋に入れば可燃ゴミもしくは不燃ゴミとしてゴミ収集に出せる、としている自治体もあります。その場合の基準は袋の口が閉まるかどうかや、袋には入るが重たくて運べないものは不可などの条件があります。自治体によって様々なので、一度自治体のHPを確認してみましょう。
自分でゴミに出せるとはいっても大きな家具は解体するのが難しく、解体時の騒音問題や怪我のおそれもあるため、自分で処理するのが難しそうであればあきらめることも大切です。
解体ができない場合は、粗大ゴミとして家具を処理しましょう。
粗大ゴミとして処分する
自分で解体できない大きさの家具の場合には、粗大ゴミとして処分を自治体に依頼する方法があります。収集車が粗大ゴミを取りに来てくれる戸別収集を利用して粗大ゴミを捨てられる地域や、コンビニなどで処分費用分のシールを購入して品物に貼り、家の前に出しておく地域など、自治体によって引き取り方法は異なります。
例として名古屋市の粗大ゴミの申込手順を見てみましょう。
- 粗大ゴミ受付センターに電話、インターネットで申し込む
- 収集日、収集場所、料金を確認する
- 指定の販売店などで(スーパーやコンビニ他)、手数料納付券(シール)を購入
- 大型家具に貼る
- 収集日に指定場所に出す(立ち合いは不要)
となっています。名古屋市は粗大ゴミにシールを貼って指定場所に出す形をとっているようです。手数料に関しては、
- ベッド(マットレスを除く)手数料1500円
- テーブル 手数料1000円
- 鏡台 手数料500円
- 石油ストーブ 手数料500円
- 照明器具 手数料250円
- テレビ台 手数料250円
というように大きさや種類によって250円、500円、1000円、1500円に分かれており、申し込みの際に大きさを確認される場合もあるとのこと。上記した粗大ゴミの種類と金額は目安なので、金額が不安な場合は確認しておいた方が安心です。
※地域によって手段や費用は異なりますので、粗大ゴミの処分の際には各市町村のHPなどを確認するようにしましょう。
あとはゴミ処理センターなどに粗大ゴミを自分で搬入する、という方法もあります。自治体によって、あらかじめゴミ処理券を購入して貼っておく必要がある場合と、当日処理場にて現金で処分費用を支払う場合があります。その手段を選んだ場合も電話での申し込みが必要だったり、運搬手段がない場合は自分で車を用意しなければならなかったりといった手間がかかります。
粗大ゴミとして処分を自治体に依頼するという方法では、比較的安く大型家具を処分することができるというメリットの反面、自分で外の回収場所まで大型家具を運ばなくてはならず、捨てられる日が決まっているのですぐ処分したくても待たなくてはいけない、というデメリットがあります。小型で持ち運びできる家具なら一人でも処分が簡単ですが、複数の家具を捨てる場合や、大型家具の場合は処分が難しいかもしれません。
不用品回収業者に引き取ってもらう
大型家具を自分で運び出すのが難しい、複数の家具をまとめて処分したい…ということであれば、不用品回収業者に依頼するのをおすすめします!即日対応なので、場所をとる粗大ごみを早く処分したいという方にもおすすめです。料金はかかりますが大型家具の処分に必要な運搬などの作業を全てお任せできます。粗大ゴミとしての回収だけでなく、買取もしてくれる業者であれば、粗大ゴミと思っていた家具に値段が付くこともあるかもしれません。
じゃあ不用品回収業者に依頼しよう…と思っても、たくさん業者があってどこを選んだらいいかわからなくなってしまいますよね。不用品業者の中には悪徳業者も存在するため注意が必要です。
見分け方としては、一般廃棄物収集運搬業許可などの資格の有無が挙げられます。不用品の回収や処分に必要な資格なので、それらの資格を取得している業者であれば安心できます。
不用品回収業者に依頼をする際は、ホームページなどに資格の記載があるかどうかを調べたり、見積もりを確認してみましょう。
もっと詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ!
6.まとめ
北欧家具の人気の秘密や、中古北欧家具を高く買い取ってもらうコツ、買取不可になった際の処分の方法などについてご紹介しました。
有名なアントチェアやYチェア、近年人気の高まっているIKEA(イケア)など、機能的で美しく、人々の暮らしに寄り添ったデザインが人気の北欧家具、これからも人気は続いていきそうです。
大切な家具を長く使っていくため、そして手放す際には高く買取してもらうために、日々のメンテナンスや、査定を受ける前のクリーニングが大切ということがわかりました。
日々を共に過ごしていく北欧家具、いつか手放してしまう日まで大切に使っていきたいですね。
お引越し前の大型家具の処分についてはこちらの記事をどうぞ!