
屋根や地面に設置して光エネルギーを電力に変換する「太陽光パネル」。
再生可能エネルギーとして人気が高まり、多くの家庭に導入されています。
しかし、FIT制度(固定価格買取制度)終了に伴って売電価格が低下したことや、メンテナンスの難しさから処分を検討する方も年々増えてきているようです。
一般的に、太陽光パネルは自治体で不燃ごみや粗大ごみとして出すことはできず、撤去作業は専門的な知識が必要となるため、専門業者に依頼しなければなりません。
そこで、この記事では太陽光パネルの処分方法やかかる費用の内訳について詳しく紹介します。
信頼できる業者に依頼して、太陽光パネルを適切に処分しましょう!
▼この記事でわかること
- 太陽光パネルの処分方法
- 太陽光パネルを処分する際の注意点
- 太陽光パネルの処分にかかる費用
- 太陽光パネルはどのような廃棄物か
太陽光パネルの処分方法は4通り

太陽光パネルの処分方法は、下記の4通りがあります。
- 施工業者に引き取ってもらう
- リフォーム業者に撤去してもらう
- 太陽光パネル専門の買取業者で売却する
- 不用品回収業者へ依頼する
それぞれの処分方法について詳しく解説します。
①施工業者に引き取ってもらう
太陽光パネルの処分方法として、設置を担当した施工業者に引き取ってもらうという方法があります。
施工業者なら、太陽光パネルの取り扱いに詳しく、安全に配慮した撤去作業が可能ですし、リサイクルやリユースの手続きを代行してくれる場合もあります。
対応可能な施工業者については、太陽光発電協会のホームページにて確認できますので一度目を通してみてください。
具体的な手順としては、下記のとおりです。
- 施工業者に連絡して引取可能か確認する
- 見積書を作成
- 費用を確認した上で日程を調整する
- 撤去作業
- 撤去完了後にお支払い
作業完了後には、適切に処分されたことを示す廃棄証明書を受け取ることが大切です。
また、新規購入を検討している場合は、故障した太陽光パネルを引き取ってもらえるか施工業者に確認しましょう。
なお、太陽光パネルの状態や設置年数によっては引取拒否される場合もあるため、その点も事前に確認しておく必要があります。
②リフォーム業者に撤去してもらう
太陽光パネルの処分は、リフォーム業者に依頼するという手段もあります。
もともとリフォームや家の建て替えを検討している場合は、太陽光パネルもまとめて撤去してもらうことで、手間なくスムーズに処分できるでしょう。
ただし、リフォーム業者の中には、太陽光パネルの専門知識が不足している場合もあるため、注意が必要です。
撤去作業は電気工事士の資格が必要となりますので、申し込む前に作業実績や保有資格なども確認しておくと安心でしょう。
③太陽光パネル専門の買取業者で売却する
比較的新しい太陽光パネルを処分する場合、買取業者に依頼することでお得に処分できる可能性があります。
太陽光パネルは一般的なリサイクルショップでは扱っていないため、「ソーラーパネル専門買取業者」や「住宅用建材買取専門業者」といった太陽光パネルを取り扱う業者へ依頼しましょう。
中でも、以下のような有名メーカーの製品であれば、高価買取が期待できます。
- 京セラ
- パナソニック
- シャープ
- 三菱
- 東芝
- エクソル
- ソーラーフロンティア
- 長州産業
- FUJIPREAMFirst Solar(フジプレミアム)
- SUNTECH(サンテック)
- CanadianSolar(カナディアンソーラー)
査定の際は、最大出力W数・枚数・稼働年数なども伝える必要があります。取り外していない太陽光パネルの場合、別途料金がかかる可能性も。
相場価格は1枚あたり約1万円です。付属品も買い取ってもらえる業者なら、まとめて依頼したほうがお得になるでしょう。
ただし、業者によっては300枚以上から買取可能といった条件がある場合も多く、太陽光パネルが壊れていなくても傷や破損・製造年数・メーカーなどを理由に買取を断られる場合があるため、事前に問い合わせておくと安心です。
④不用品回収業者へ依頼する
太陽光パネルは不用品回収業者に依頼してスムーズに処分することも可能です。
不用品回収業者に依頼する流れは下記のとおりです。
- ホームページや電話から問い合わせる
- 処分したい不用品と点数を伝える
- 見積書を確認する
- 回収日時を決める
- 作業後にお支払い
多くの業者が即日対応可能で、引っ越しでお急ぎの場合にも柔軟に対応可能。
故障した太陽光パネルはもちろん、ジャンル問わずさまざまな不用品とまとめての回収依頼にも対応しているため、不用品を一気に片付けられます。
不用品回収業者なら撤去作業も可能!
太陽光パネルの撤去には電気工事士の資格が必要です。慣れない方が作業すると感電やケガのリスクがあります。
電気遮断処理の作業に実績のある不用品回収業者に依頼することで、安全に処分することが可能です。
パワーコンディショナーやケーブルといった周辺機器の回収も可!
太陽光パネルを処分する際は、周辺機器についても適切に対処しなければなりません。
不用品回収業者では、パワーコンディショナーや接続箱、配線ケーブルなどの付属品も一度に回収可能です。太陽光パネルと同様に、これらも産業廃棄物として扱うため、まとめて処分できる不用品回収業者に依頼すると手間が省けます。
撤去後の屋根のリフォームもお任せ!
太陽光パネルを撤去する際には、屋根の修繕が必要になることがあります。雨漏りを防ぐためにも、屋根のリフォームを同時に依頼できる不用品回収業者を選ぶと便利です。
片付けに精通している不用品回収業者なら、太陽光パネルの撤去からリフォームまで一貫して対応できます。見積もりや業者探しをワンストップで完了できるため、忙しい方に最適なのです。
不用品回収業者では太陽光パネルをはじめ、さまざまな住宅設備の処分を承っています。
以下の記事にて詳しく解説していますので、該当する品目がある場合は併せてご覧ください。
とても便利な不用品回収業者ですが、悪質業者に依頼してしまうと、高額請求や不法投棄といったトラブルに巻き込まれる可能性があります。
業者選びの際は下記のポイントに注目しましょう。
- 産業廃棄物収集運搬業許可を持っているか
- 太陽光パネルの処分実績があるか
- 見積書の内訳が記載されているか
- 口コミや評判がホームページに記載されているか
他社と比較して極端に安い料金の場合は、あとから追加料金を請求される可能性も。料金や作業内容については、契約をする前にスタッフに質問して疑問点を解消しましょう。
悪徳業者の特徴や見分け方についてや、安心して依頼できるおすすめの不用品回収業者についても以下のページにて紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
太陽光パネルを処分する際の注意点

太陽光パネルを処分する際は、状況に応じていくつかの注意点があります。処分する前にまずは以下の点を確認しておきましょう。
太陽光パネルは自分で撤去できない
処分費用を抑えようと自力で太陽光パネルを取り外そう!とお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、太陽光パネルは自分で取り外しできません。
無理に作業をすると、以下のような事故につながる恐れがあります。
- 高所作業による転落事故
- 配線や架台との接触による感電
- 太陽光パネルが破損し、有害物質が飛散
- 破片によるケガ
(参考:一般社団法人 太陽光発電協会|太陽光発電システムの水害時の感電の危険性)
このようなリスクを避けるためにも、太陽光パネルの撤去は、「電気工事士」の資格を持つ専門業者に依頼してください。
補助金の返還手続きが必要になるケースがある
太陽光パネルを処分する際には、補助金返還の手続きが必要な場合があります。
とくに、法定耐用年数(17年)以内に設備を処分する場合は注意が必要です。
補助金を受けて設置した場合、システムの売却や譲渡、撤去の際には「財産処分承認申請」を事前に提出する義務があります。
この手続きを怠ると、補助金の全額返還と年利10.95%の加算金が課されるリスクがあるため、調べておきましょう。手続きの詳細は太陽光発電協会|財産処分承認申請の手続きから確認できますので、一度目を通してみてください。
太陽光発電をやめる場合は土地活用を検討する
太陽光発電をやめる場合は、土地の使い道についても検討することが重要です。土地の立地条件によって最適な活用方法が異なるため、計画的に判断しましょう。具体的な活用事例は下記のとおりです。
- 太陽光パネルを買い替えて発電所として売却
- 空き地を貸し出す
- 野菜の栽培といったほかの用途で活用する
太陽光パネルや設備を処分した後でも、そのまま太陽光発電用地として貸し出す方法もあります。詳しくは買取業者に確認することをおすすめします。
災害で破損した太陽光パネルは自治体に相談する
災害で破損した太陽光パネルは、一般廃棄物として処理してもらえる場合があります。
台風や地震などの自然災害で屋根が損傷した場合、太陽光パネルが破損して有害物質が漏れるため、非常に危険です。
このため、速やかに自治体の担当課に相談して、専門業者に処分を依頼することが重要です。
処分方法は今後大きく変更される可能性がある
環境に優しいイメージのある太陽光パネルですが、一部には鉛やカドミウム、セレン、ヒ素といった有害物質が含まれているのはご存知ですか?
実は、これらを適切に処理し、リサイクルする仕組みや法律は未だ十分ではありません。
現在設置されている太陽光パネルの多くが2040年頃をピークに耐用年数を迎えることが予想されており、経済産業省によると、年間約17~28万tもの太陽光パネルが廃棄される見込みとなっています。
このままでは処理が間に合わず、放置・不法投棄といったさまざまな問題が起こることが懸念されています。
この状況に伴い、今後大量廃棄に向けて法律が大きく変わる可能性もありますので、今すぐに太陽光パネルの処分を必要としていない場合も、どのような流れで廃棄できるのか把握しておくことが大切です。
太陽光パネルの処分費用

太陽光パネルの処分にはさまざまな費用がかかります。
一般的な一戸建ての場合、パネルの撤去や架台から外す作業が必要になるため、解体・撤去費用は約20~30万円が目安で、10kWあたり約50万円の費用がかかるとされています。
費用の内訳は下記のとおりです。
- パネル撤去費用:約1,000~1,200円/枚
- 運搬費用:距離やパネルの枚数により変動
- 高所作業代:屋根の傾斜角度や高さ、足場設置の必要性による
さらに、屋根のリフォーム費用が追加となることもあり、全面張り替えのように広範囲な作業が必要な場合は、100万円近くになることも。
費用を抑えるたい場合は、リサイクルや買取を強化している業者に依頼しましょう。ごみ減量化に貢献しながら、費用を削減できます。
また、不用品回収業者なら、一律料金で処分できる「トラック積み放題プラン」を利用するのもおすすめです。
そもそも太陽光パネルとはどんな廃棄物?

太陽光パネルを正しく処分するには、太陽光パネルがどのような廃棄物なのか理解しておく必要があります。
ここでは、太陽光パネルの廃棄に関する基本情報や背景について解説します。
太陽光パネルは産業廃棄物
太陽光パネルは、「産業廃棄物」に該当し、自治体を利用し処分できません。
注意点でもお伝えしたように、鉛やセレン、カドミウム、ヒ素といった有害物質が含まれているため、適切な処理が求められるためです。
排出された使用済み太陽電池モジュール(太陽光パネル)は、一般的には、産業廃棄物の品目である「金属くず」「ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず」「廃プラスチック類」の混合物として取り扱われることが多い。
全国産業資源循環連合会|廃棄される太陽光発電設備の処理について
廃棄の際には、国が定める規則に従って、環境への影響を最小限に抑えるために適切な処理が必要です。
2022年7月からは、事業用の太陽光発電設備の解体・撤去費用の積立が義務化されています。対象となる10kW以上の事業者は費用の積立が必要となります。
なお、アウトドアや災害時に便利な小型ソーラーパネルは自治体で処分が可能です。
小型ソーラーパネルの処分については別ページにて解説していますので、そちらをご参照ください。
処分する前に非常用電源としての活用も検討しよう
太陽光パネルは、処分する前に非常用電源として利用できないか検討する価値があります。
平均的な寿命が約20~30年とされる太陽光パネルは、FIT制度終了後も自家消費や非常用電源として有効利用できるのです。
とくに災害時には、停電が長引く可能性があり、太陽光パネルによる電力供給が役立つでしょう。
太陽電池モジュールや関連機器が無事であれば、手動運転に切り替えることで、停電の際に非常用コンセントから電力を供給できます。
太陽光パネルの処分時に出やすい不用品

太陽光パネルをはじめ、屋根に取り付ける製品の中にはテレビアンテナ、パラボナアンテナといったアンテナ類もあります。
アンテナは自治体で「不燃ごみ」「小型家電」「粗大ごみ」として処分できますが、取り外しには専門知識が必要となるため、業者への依頼が必須です。
太陽光パネルと一緒にアンテナも処分したい!という場合には、両方に対応できる不用品回収業者がおすすめです。
関連品であるアンテナの処分をはじめ、以下の住宅設備の処分にも対応していますので、処分を検討される場合は参考にしてみてください。
太陽光パネルの処分でよくある質問

Q.本日中に太陽光パネルを回収してもらうことはできますか?
A.もちろん可能です。即日回収にも対応しておりますので遠慮なくお申し付けください。
弊社では数多くのトラックが地域を巡回しており、お客様のご自宅近くにいるトラックを手配いたします。
ただし、ほかのお客様との兼ね合いもございますので、即日対応を希望される場合は、早めにご連絡いただけますと幸いです。
Q.他社で引き取りを拒否された太陽光パネルでも回収してもらえますか?
A.他社で回収を拒まれた太陽光パネルでも、可能な限り回収いたします。
まずは、お電話またはオンラインフォームなどを使用してお気軽にご連絡ください。
Q.太陽光パネルの回収を依頼したいのですが、見積もりは見せてもらえますか?
A.もちろんお見積もりはお客様へご提示いたします。
ご不明な点がございましたらいつでもお答えいたしますし、お客様にご納得いただけた上で作業に移りますので、安心してご依頼ください。
Q.太陽光パネルの取り外しは依頼できますか?
A.はい、弊社は太陽光パネルの取り外しにも対応しております。
必要であれば取り外し後の屋根の修繕も可能ですし、もちろん太陽光パネル以外にテレビアンテナといった機器の取り外しにも対応可能です。そのほかさまざまな不用品の回収・買取に対応しておりますので、気になるサービスがございましたらお気軽にお尋ねくださいませ。
まとめ

今回は太陽光パネルの処分方法について紹介しました。
不要になった太陽光パネルは産業廃棄物のひとつであり、自治体で処分できない製品です。再利用できるものは買い取ってもらい、ごみをできるだけ減らすことが大切となります。
撤去や処分には専門的な技術が必要となるため、信頼できる業者を選びましょう。
愛知県名古屋市の出張回収センターでは、最短即日で太陽光パネルの処分に対応可能です。買取の相談も受け付けていますので、他社で値段がつかなかったものもぜひご相談ください!
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