皆さんは引っ越しされた経験はありますか?
引っ越しで一番の力仕事と言えば「家具・家電の運び出し」です。
基本的には引っ越し業者などにやってもらう作業ではありますが、引っ越し費用ってどうしても高くなりがち。なるべくできることは自分たちでやって、費用を抑えたいと思いますよね。
とくに2~4月は引っ越しの繁忙期で料金もかなり高くなり、少しでも引っ越し費用を節約しようと自分で家具・家電の運び出しをするぞ!と意気込んでいる方も多くいらっしゃるはず。
もし引っ越し業者にお願いすることなく、自分で引っ越し作業を行うことができれば費用は相当節約できるはずですが、はたして素人が自分だけで家具・家電を運ぶのは可能なのでしょうか?
中でも、私たちの暮らしに必要不可欠な家電、「冷蔵庫」の運び出しは自力でできるものなのか気になりますよね。
普段は野菜や肉、飲料などさまざまなものを新鮮に保つために大活躍してくれる家電ではありますが、大きさや重さの面で引っ越し作業の際にとくに頭を悩ませる家電でもあります。
今回は、そんな重たい家電、「冷蔵庫の運び出し」について解説していきたいと思います。エレベーターなし物件の場合は?業者に頼むといくらかかる?などの気になる疑問にもまとめてお答えしてまいりますので、ぜひ引っ越しの際の参考にご覧くださいね!
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そもそも引っ越しの費用はどのくらいかかるものなの?
なるべく費用を抑えたいのは皆さん同じだとは思いますが、そもそも引っ越しにどれだけの費用がかかるものなのか知らないままでは損してしまうかもしれません。
実は、引っ越し見積もり価格は、荷物の量や移動距離だけでなく、引っ越し時期によっても変わります。そのため、引っ越しにかかる費用をできるだけ抑えるためには、まず引っ越し見積もり価格相場を知ることが大切なんです。
一人暮らしの引っ越し価格相場
引っ越しの価格は、荷物の量や引越しの移動距離だけでなく、引っ越し時期でも大きく変動するとお伝えしましたが、とくに注意したいのが春の引っ越しシーズン。
引っ越し業者に依頼が殺到する2〜4月、とくに3,4月は”繁忙期”と呼ばれ、それ以外の時期(5〜1月)と比べて引っ越しの価格が高くなる傾向があるんです。
ではそれを踏まえて、平均的な一人暮らしの引っ越し費用はどのくらいになるのでしょうか?
【一人暮らしの引っ越し費用目安】
間取り | 通常期 (5〜1月) | 繁忙期 (2〜4月) |
---|---|---|
ワンルーム・1K・1DK | 30,000〜50,000円 | 45,000〜75,000円 |
1LDK・2K・2DK | 40,000〜60,000円 | 60,000〜90,000円 |
※ 上記はあくまで目安の金額です。依頼する内容や業者によっても異なりますので、詳しくはお見積もりの際にご確認ください。
引っ越し費用の目安は上記の表を参考にしてください。このほかに新居と旧居の距離・引っ越しを行う時間帯・曜日・オプションなどによっても料金は変動しますが、平均して約50,000円程度を目安と考えておくと良いかもしれません。
また、先述したように2〜4月は入学や就職などをきっかけに引っ越しが盛んになるタイミング。引っ越し費用は通常期の約1.5〜2倍になるため、できるだけ避けて引っ越すのがおすすめです。
また、平日と土日祝を比較すると、土日祝のほうが高くなります。さらに、作業開始の時間帯を指定する場合、平日は午前、土日祝は午後がより高くなる傾向にあるようです。
3〜4人家族の引っ越し価格相場
次に、家族で引っ越しをする際にかかる費用の相場を確認していきましょう。
3〜4人家族の場合、最低でも2LDK・3K・3DK以上のお部屋に住む方が多いと思いますので、それらの間取りでどのくらい費用がかかるものなのか見ていきましょう
【3〜4人家族の引っ越し費用目安】
間取り | 通常期 (5〜1月) | 繁忙期 (2〜4月) |
---|---|---|
2LDK・3K・3DK | 68,000〜120,000円 | 102,000〜180,000円 |
3LDK・4K | 70,000〜150,000円 | 105,000〜225,000円 |
※ 上記はあくまで目安の金額です。依頼する内容や業者によっても異なりますので、詳しくはお見積もりの際にご確認ください。
一般的にどの移動距離であっても、家族の人数が多く間取りが広いほど荷物は多くなるため、その分引っ越し費用も高くなります。
このサイズの間取りに住んでいる方の場合、大型の家具や家電などもそれなりにあると思いますので、引っ越しに使用するトラックのサイズもかなり大きめになるのではないでしょうか。
この場合、3t~4tトラックを使用して引っ越しをするのが一般的かと思いますが、荷物の多い家族の場合だと10tトラックが必要になる可能性も…。
ただし、10tクラスのトラックになると入って行ける場所が限られてしまい、実際には2tトラックや4tトラックなどを複数台組み合わせて運ぶケースが多いようです。そして、そのトラックの台数分の費用もかさむ…というわけです。
なお、時間帯によって価格が変動するのは単身の引っ越し同様です。
「荷造り・荷解き」を依頼するとこれよりさらに費用がかかる
一人暮らしならまだしも、大きな間取りになると、荷造りや荷解き作業を自分でやるのはかなり大変になってきます。そのため、引っ越し業者にお願いをするというケースも増えて来るんです。
引っ越し業者の多くには「おまかせプラン」が存在するのですが、この「おまかせプラン」とは、自分で行う作業を減らし、面倒な作業や難しい作業などをプロにお任せできるプランのことです。
- 引っ越し前日や引っ越し後にゆっくり時間が取れない忙しい方
- 妊娠中や小さなお子さんがいて引っ越し作業が難しい方
- 高齢者の引っ越しで、自分で引っ越し作業を行うのが難しい方
- 引っ越し作業が面倒なので、全てお任せしたい方
- 自分で荷造りするのが難しい荷物があり、プロにお任せしたい方
これらに当てはまる方は「おすすめプラン」を利用するのが良いかもしれません。
すべてお任せできると聞くとなんだかとても良いサービスに聞こえますが、その一方で便利なおまかせプランにもデメリットはあります。
そのデメリットとは、通常よりも多くの作業を依頼するため引っ越しの費用が高くなってしまう…という点です。
オプション料金として当初の引っ越し見積もりに10万円近くの料金が加算になると考えても良いかもしれません。
もちろん、実際の引っ越し料金は現場をみたうえで見積もりを作成してもらわなければわかりませんが、このように高額になることが予想される場合には、複数の引っ越し業者の見積もりを比較すると安心です。というのも、引っ越しプランの価格はピンキリで、高い業者と安い業者で10万~20万円以上の金額差になることも多いからです。
そのため、引っ越し業者を検討する際には、必ず2〜3社程度は見積もりを出してもらうことをおすすめします。
引っ越し費用を抑えるなら自力で引っ越し!
引っ越しにどれだけの費用がかかるのか理解したところで、次はいかに費用を抑えるかです。
極論を言ってしまえば、「業者に頼まない」のが費用としては大幅に抑えることができます。
実際に引っ越し経験者の多くの方が、自家用車やレンタカーなどで自力で荷物を運び、費用を抑えているようなのです。
たしかに、自分で全ての荷物を運んでしまえば引っ越し代は不要ですし、「業者に運んでもらうもの」と「自分で運ぶもの」を分けて作業する…なんて方もいるようです。
仮に業者の見積もりが5万円だった方が全て自力で運搬したら、5万円の費用を払わなくて済んだことになりますよね。このことから「自力で運ぶ」のは、かなり費用を安く済ませられる手段だと言えますね。
自力で引っ越しをするなら全部思いどおり!
自分で引っ越し作業をする場合、自分の好きな時間に作業を始めて、自由に行動することができます!
しかし、業者に依頼するとなると、そうはいきませんよね。
自分の引っ越し希望日に業者が空いていなければいけませんし、「午前中は別のお客さんが入っているので、午後からになります」と言われることもあります。
また、先述したように土・日・祝などの休日や、3月~4月の繁忙期は、引っ越し業者も忙しいため料金が高くなってしまいます。
そのため、引っ越し希望日まで日数に余裕がない場合は、業者に依頼するよりも自分で引っ越しをした方がスムーズに引っ越しができるかもしれませんよ!
自力で引っ越す場合、レンタカーを借りるという手段も
自家用車で運ぶ場合よりも費用はかかってしまいますが、引っ越し作業にレンタカーを使用するのであれば、ハイエースのような大型かつ積み込みやすいバンか、軽トラックの利用が便利です。
レンタカーで引っ越しする際にかかる費用の目安は以下のとおりです。
費用の内訳 | 料金の目安 |
---|---|
レンタカー代 | 10,000~15,000円 |
ガソリン代 | 7,000~10,000円 |
乗り捨て料金(借り元と返却先が異なる場合) | 4,000〜27,000円 (引っ越し先までの距離が20km以上の場合) |
梱包資材(ダンボールやテープ類) | 3,000~5,000円 |
※ 乗り捨て料金は各レンタカー会社の規定料金から平均値を算出しています 。
※ 利用するレンタカー会社によってレンタル料金やオプションの金額が異なるため、詳しくは各会社にご確認ください。
近場なら問題ありませんが遠方に引っ越す場合、上記すべての費用がかかることになるため、単身で引っ越す方などは業者に依頼するのとほとんど金額に差がなくなってしまうことも考えられます。また、この金額だけでなく、助っ人を頼む場合にはさらに謝礼を払う必要が出てくる場合も。
レンタカーを利用する場合は、業者へ依頼するのとどちらがお得か比較・検討し、選ぶと良いかもしれません。
自力で引っ越しをする場合のやることリスト
自力で引っ越しをする際は、本来なら引っ越し業者にお任せできるところを全て自分で行わなければいけません。引っ越し作業はさまざまなことをやらなければならないので、一体何から始めて良いのかわからない…という方も多いです。
引っ越し業者に依頼しない場合にとくに必要な準備などをリストにしたので、ぜひ参考にしてくださいね!
引っ越し前の準備でやること
- レンタカーを手配する
- 引っ越しを手伝ってくれる人を確保する
- 部屋の荷造り・梱包をする
- 新居までの道のりを確認する
引っ越し当日にやること
- レンタカーを取りに行く
- 荷物を搬出して新居まで運ぶ
- 新居の養生をする
- 荷物を新居に運び入れる
- 家具・家電を配置する
- レンタカーを返却する
引っ越し後にやること
- 荷解きをする
- 梱包資材を処分する
また、上記にはありませんが、引っ越し業者に依頼した場合でも自力で引っ越しをする場合でも、引っ越し前・引っ越し後の各種手続きやそれ以外に事前にやらなければいけないことがあるんです。
それは何なのか、次の項目で確認していきましょう!
引っ越し前に冷蔵庫の整理・電源オフは忘れずに!
業者を利用した場合と自力で行なった場合のどちらも必要なことのひとつに、「冷蔵庫」の処理があります。
冷蔵庫の中身を整理することと、電源をオフにすることは引っ越しの前日に必ず済ませておきましょう。とくに、電源をオフにすることは忘れがち!必ず忘れずに行いましょう!
冷蔵庫は空にして中身を整理
引っ越しで冷蔵庫を運ぶ際、もちろん、中に食材を入れたまま運ぶことはできません。そもそも電源をつけたまま運搬することはできませんし、常温でも大丈夫な食材が入っていたとしても、部屋から運び出すときやトラックでの移動中に、中身が飛び出してしまうと大変危険です。
余った食材、調味料はどうする?
引っ越しの当日には冷蔵庫の中はからっぽにしておくのが基本です。引っ越しの直前は買い物を控えるとともに、できるだけ無駄なく食材を使いきるよう、早めに準備を始めるのが理想ですね。
しかし、どうしても食材を使いきれず、残ってしまうケースもあるかもしれません。
そんなときは、食材によってはクーラーボックスに詰めて運べるものもあります。ただ、生モノはクーラーボックスに入れても短時間で腐ってしまうことがあるため、とくに夏場の引っ越しではおすすめしません。
腐る心配がないもので移動時間が短いのであれば、クーラーボックスで運ぶのも良い手段でしょう。
また、冷やす必要のない調味料は、なかなか使いきることが難しく、引っ越し先に持っていく場合もありますよね。そんなときは小さめのダンボールに梱包するか、要冷蔵のものはクーラーボックスに入れて運び出せばOK。
ただし、しょうゆやソースなどは液漏れすることも予想されるので、ふたをしっかり閉めるのを忘れずに。できれば容器全体を新聞紙などで包んでおくとさらに安心ですね。
酢や料理酒などビンに入った調味料は、新聞紙で包んだ上からクッション材などで巻き、小さめのダンボールに梱包すれば割れにくくなります。このとき、天地が分かるようにあらかじめダンボールの外側に明記しておきましょう!
冷蔵庫の電源は、引っ越し前日にはオフ!
つい忘れがちなのが、引っ越しの前日には、冷蔵庫の電源を切っておくことです。
冷蔵庫は、電源が入っている間内部の冷却器が動いているため、冷却器に霜がつきます。電源を切るとこの霜が溶けるのですが、霜が全部溶け切るに実はかなり時間がかかります。
そのため、引っ越しの当日に慌てて電源を抜くと、運搬中に霜が溶けて水漏れが起きそのほかの荷物がびしょ濡れになることも…。
ただし、新しい冷蔵庫であれば、「霜取り機能」がついているものもあるようです。その場合、「蒸発皿」という部分に溶けた霜が溜まっているので、それをきちんと取り除けば、電源を切るのは引っ越し直前でもOK!
お持ちの冷蔵庫は霜取りをする必要があるのか、取扱説明書を見て確認しておきましょう。
引っ越しがチャンス!冷蔵庫の掃除方法
常に食材が入っているため、冷蔵庫はついつい汚れが溜まりがち…。しかし、引っ越しの直前は冷蔵庫がからっぽになるのでピカピカに掃除するチャンスなんです!
引っ越し前に冷蔵庫の中をしっかり掃除して、気持ちよく新生活を始めましょう!
冷蔵庫の掃除はどうやれば良いの?
すでに冷蔵庫の中身を取り出し、冷蔵庫のコンセントを抜いてある状態だと仮定して解説しますね。
まず事前準備として、窓を開けて換気扇を回し、空気が流れるようにしておきましょう。
注意点としては、洗剤を使用する場合は必ずゴム手袋を着用すること!そして着用する際には液が垂れるのを防ぐため、端の部分を外側に少し折り返しておくことがポイント!
冷蔵庫の掃除には以下のようなお掃除グッズを用意してください。
【冷蔵庫を掃除するのに必要なグッズ】
- 食器洗い用洗剤
- スポンジ
- アルコール除菌スプレー
- 重曹
- キレイな乾いた布 or 布巾(水拭き用と、から拭き用)
- 綿棒 など
準備が整ったら掃除開始です!
冷蔵庫の掃除の手順
- ポケット、棚、製氷機など取り外せるパーツはすべて外す。
- 食器洗い用洗剤とスポンジで洗いよく乾かし、アルコール除菌スプレーをかけて、除菌する。
- ゴムパッキンの汚れは、綿棒などで取り除く。
- 40℃くらいのお湯200mlと重曹(※1)大さじ1杯をよく混ぜた重曹水をスプレーボトルに入れ、乾いた布巾にスプレーして、冷蔵庫の内側の汚れを拭き取る。
- 同じように、冷蔵庫の側面、上部、取手部分も拭く。コード類のホコリも忘れずに。
- 取り外したパーツを元に戻す。
※1 重曹は、食べ物汚れや油汚れ、手垢などの皮脂汚れを落とす効果があるうえ、臭いへの対策になりおすすめです◎。
このような手順で、冷蔵庫をピカピカに掃除しておきましょう!
冷蔵庫は一人で運べる?
引っ越し前の掃除が終わったら、いよいよ運び出し作業。
自力で引っ越し作業をすれば費用はかなり抑えられる!とは言ったものの、心配なのは家具や家電の運び出しですよね。中でも「冷蔵庫」は本当に自力で運べるものなのでしょうか。
まず、冷蔵庫と言っても単身用の小さなものからファミリー向けの100kgを超えるものまでそのサイズはさまざまです。
どんなものなら一人でも持ち上げることができるのか、また運ぶ際の注意点についても見ていきましょう!
小型の冷蔵庫なら一人でも運べる!
一人暮らし用の小さな冷蔵庫であれば、なんとか自分だけでも運ぶことができるかもしれません!
と言っても、容量100~150Lの冷蔵庫でも30kgほどの重さがあるので、炊飯器などの家電のようにヒョイと持ち上げることは難しそうですよね。
無理やり持ち上げて運ぼうとすると思わぬ怪我をしたり、落としてしまって冷蔵庫が故障したり、壁や床を傷つけてしまう場合もあります。
そんなときに役立つ、冷蔵庫を一人でも持ち上げられるような便利なグッズが実はいくつかあるんです!
■ 冷蔵庫・洗濯機用台車
こちらは冷蔵庫や洗濯機を載せて簡単に移動することができる台車です。キャスターがついていれば移動はかなり楽になりますよね。
こちらは伸縮するので家電に合わせてサイズを調整することができるという優れもの!
■ 家具の持ち上げ棒とキャリー
こちらはテコの原理を利用して、力のない方でも大型の家具や家電を軽々持ち上げられるアイテムです。
持ち上げたところにキャリーを噛ませれば、移動もスイスイと行えます!
自分で冷蔵庫を運ぶときの注意点3つ
ご紹介した用な便利グッズを使用すればある程度楽に運ぶことはできるのですが、冷蔵庫を自力で運ぶ場合、注意したい点がいくつかあります。
① 冷蔵庫のドアや中のトレイはしっかり固定
まず運搬する前に、冷蔵庫のドアや中のトレイを布テープでしっかり固定しておくこと!
引っ越し当日はバタバタと慌ただしく、ゆっくり作業する時間を確保しづらいので、前日に電源を抜くときに一緒にドアやトレイを固定しておくとスムーズかもしれませんね。
② 毛布で冷蔵庫を巻く
冷蔵庫を運び出したり新居へ運び入れたりするときには、思いがけずドアや壁などにぶつけてしまう可能性があります。冷蔵庫は重量があるため、冷蔵庫本体に傷がつくだけでなく、ドアや壁を破損してしまうことも…。
そうした事態を避けるため、古い毛布などで冷蔵庫の本体を包んでおくと安心です。
③ 冷蔵庫を運搬するときは「立てたまま」
冷蔵庫を運ぶときには、本体を横に寝かさず「立てたまま運び出すのが基本」と知っていましたか?
もちろん、通路の幅が狭いときや階段を上り下りするときなど、一時的に横にしたり斜めにしたりすることは問題ありません。
しかし、車に載せるときは、必ず立てたまま積み込みましょう。荷台で冷蔵庫が倒れないように、ロープなどで固定しておくことも忘れずに!
どうして寝かせたままだとダメなの?
冷蔵庫を寝かせたままトラックに積み込んではいけないのは、長時間寝かせたままにすると車の振動でコンプレッサー内のオイルが冷却システムに流れ込み、故障の原因となってしまうから。
車の荷台にスペースがなくどうしても横に寝かせなければならない場合は、引っ越し先に冷蔵庫を設置し、30分~1時間ほど経ってからコンセントを差し込むようにしましょう。
冷蔵庫を設置するときには、ここに注意!
冷蔵庫を設置するには、さまざまな確認が必要になります。搬入日が決まったら、その日までにスムーズに搬入できる準備をしておきましょう!
冷蔵庫の周囲のスペース
冷蔵庫の商品説明には、本体の寸法、据付寸法、放熱必要寸法、ドアを開けたときの奥行き寸法などが記載されています。冷蔵庫設置予定場所周りのスペースをチェックしておき、設置できる製品か確認しましょう。
また、冷蔵庫の上面や側面にスペースがないとうまく放熱ができないため、冷蔵庫の性能が落ちて消費電力が多めにかかってしまいます。一般的に冷蔵庫の左右1~10cm、上部5~10cmのスペースが最低でも必要と言われています。
コンセントの位置やアース端子の有無
冷蔵庫は水に濡れたときや製品が古くなってしまったときには、漏電する可能性があります。この漏電を防ぐために、冷蔵庫にはアース(※2)の取り付けが義務化されているんです。
まずは冷蔵庫にアースが内蔵されているタイプか絶縁タイプかをチェックしましょう。アースが必要なタイプの冷蔵庫の場合、冷蔵庫設置予定の周囲のコンセントにアース端子があるか確認してください。アース端子がなかったときは追加工事が必要となります。
※2 アースとは、コンセントに差し込む電源コードに付いている緑色の線の名称です。アースの役割は、電化製品の「漏電防止」。電化製品を長く使用し続けていると、線が劣化し電気が漏れてしまうことがあります。漏電するとコードを触っただけで感電してしまうこともあり、非常に危険です。
床の材質や硬さ
冷蔵庫は重量があるため床に大きな負担がかかります。冷蔵庫の重さで床が抜けたり、小さな地震で冷蔵庫が倒れたりするのを防ぐために、設置予定場所の床のきしみなどを確認してください。
また、クッションフロアなどやわらかい床材の上に冷蔵庫を置くと、数年で床に跡がついてしまったり、へこんでしまったりする可能性があります。それを防止するために、専用のマットや堅い板を挟むなど工夫をしてから冷蔵庫を設置するようにしましょう。
通信機器やテレビなどとの距離
電化製品なので当然ですが、冷蔵庫からわずかですが電磁波が出ています。
途中で通話が途切れたり、画像が乱れたり…電磁波の影響でスマホやパソコン、テレビなどの通信機器が受信する電波に障害が出ることがあります。
電磁波の影響は距離が遠くなるほど受けにくくなるため、冷蔵庫とほかの電気製品はできるだけ離れた場所に置いたほうが良いかもしれませんね。
搬入経路
運んできたのは良いものの、冷蔵庫を設置場所まで運べない!ということが起こらないように、搬入経路のチェックは欠かせません。搬入経路の通路幅は、冷蔵庫の横幅もしくは奥行きの狭い方より6cm広い必要があると覚えておきましょう。
このとき、通路幅だけではなく、手すりの幅やドアノブの出っ張り分も忘れないように注意してください。
また、冷蔵庫の搬入ルートと設置場所を実際に通ってみて、床や壁などに邪魔なものがないかをチェックしましょう。玄関の靴やスリッパ立て、傘立てや玄関マットなども足に引っ掛かって邪魔になることがあるので、なるべく避けておきましょう。
さらに見落としがちなのは、壁に貼ったポスターやカレンダー。薄いから大丈夫だろうとそのままにしておくと、引っ掛かって破けてしまうこともあります。玄関からキッチンまでの導線に何もない状態にしておくのがベストですね。
冷蔵庫は電源を入れてもすぐ使えない!
さまざまなことに配慮し冷蔵庫を設置し終わっても、実はすぐには使えません。機種やサイズにもよりますが、電源を入れてから冷えるまで4時間はかかると考えておきましょう。さらに時間がかかるのが、冷凍庫や製氷機。夏場は冷えにくいので、5時間以上かかることも…!
食材を投入する場合は、ある程度冷蔵庫が冷えたタイミングで買ってくるのがおすすめです。途中で冷蔵庫を開けてしまうと、さらに冷えるのに時間がかかってしまうので注意してくださいね。
こんなケースは業者へ頼ろう!
自力で冷蔵庫を運んだ場合の手順や注意点を見てまいりましたが、残念ながらいくら頑張っても素人では難しいケースもあります。
費用をできるだけ抑えたい気持ちはわかりますが、怪我や事故などが起きてしまっては本末転倒ですよね。
以下のような状況の場合は、冷蔵庫を自力で運ぶのはやめたほうが無難かもしれません。
エレベーターなし物件の場合
先程ご紹介した便利グッズたちは、基本的に平面での移動を前提にしたグッズです。台所で冷蔵庫を持ち上げて廊下を移動。玄関を出てエレベーターに乗せ、1階についたらまた持ち上げて車まで移動。エレベーターがあれば便利グッズを上手く活用すれば問題なく運べるでしょう。
しかし、これがエレベーターなし物件の場合はどうなのでしょうか?
玄関までは便利グッズで楽に移動ができても、階段を4階から降りる際には冷蔵庫をずっと抱えていなくてはいけないので相当な重労働となってしまいます。
おんぶ紐のようなグッズもありますが、30kg以上ある冷蔵庫を背負って4階の高さを上り下りするのはかなりハード…。
エレベーター無し物件の場合は冷蔵庫の運び出しはかなり難易度が上がってしまうので、よっぽどの力自慢の方でない限りやめておいたほうが良さそうです。
冷蔵庫の大きさが200L以上の場合
エレベーターがあり、一人暮らし用の冷蔵庫ならそこまで大変ではないかもしれませんが、これが大きな冷蔵庫の場合は状況が変わってきます。
【冷蔵庫の大きさ・重さの目安】
容量 | 高さ | 重さ |
---|---|---|
100~150L (一人暮らし用) | 120cm程度 | 30kg |
150~200L (一人暮らし大きめ) | 140cm付近 | 40~50kg |
200~300L (2人用) | 160cm付近 | 50~60kg |
300~400L (3人用) | 170cm付近 | 60~70kg |
400~500L (3人用) | 180cm付近 | 80~100kg |
500L以上 (4人~5人用) | 180cm超え | 100~140kg |
容量150L程度までなら自力で運び出すのも可能ですが、これはあくまでも成人男性の場合。女性なら20kg程度が限界なので、一人暮らし用の冷蔵庫でも運ぶのは難しいかもしれません。
また、250~300L近くになると、60kgを超えるタイプもあるため、運び出しや移動時には男性2人以上は欲しくなるでしょう。さらに容量が400L近くになると、70kg近辺までのぼるので移動や運搬は、専門の業者に依頼した方が無難ですね。
450Lを超えてくると、重量が100kg近くになるので運送業者でも運搬不可なところも出てきます。これ以上の重さだと作業員も3〜4人必要になるでしょう。
この場合は、もちろん自力で運ぶことはおろか、動かすことすら到底できないので、大人しくプロへお願いしましょう。
引っ越しのタイミングで処分も検討するのもアリ!
冷蔵庫が長く使っていたものの場合や、結婚などのタイミングで引っ越す場合は冷蔵庫も買い替えても良いかもしれません。そういう場合は古い冷蔵庫はわざわざ運び出さず、この引っ越しのタイミングで処分してしまっても良いでしょう。
冷蔵庫の処分についてはコチラ▼▼
冷蔵庫の運び出しはプロに任せたほうが無難
引っ越し費用を節約しようと無理をして冷蔵庫を一人で持ち上げると怪我をしたり、落とした際に床や壁に傷をつけてしまい退去費用が余分にかかってしまうかもしれません。
また、お伝えしたように霜取りや水抜きなどを適切に行わずに自己判断で冷蔵庫を運んだ場合は、水漏れしてほかの家具家電を濡らしてしまったり、冷蔵庫が故障して買い替えになってしまう可能性も…。
プロなら水抜きで出た水の処理から適切な養生、運び出しや新居での設置まで行ってくれるため、こちらが大変な思いをすることは一切ありません。
よっぽど荷物が少ない場合は別ですが、無理に全部自分で行おうとせずに、任せるところはプロに一任したほうが、結果的に安上がりになるかもしれませんよ!
費用をなるべく抑えたいなら「不用品回収業者」がおすすめ!
引っ越し作業で不用品回収業者…?って思うかもしれませんが、不用品回収業者は運搬のプロ中のプロ!運搬の難しい大型の冷蔵庫でもお任せあれ!
実は不用品回収業者の中には、引っ越しの荷造りをはじめとした”引っ越しプラン”を利用できる業者もあるんです!電気工事士の資格保有者がいる業者もあり、冷蔵庫をはじめとした家電の取り外し・設置もお任せできちゃいます!
しかし、気になるのは費用ですよね。なるべく費用を抑えたいと考えるなら、むしろ不用品回収業者がおすすめなんです!
不用品回収業者の魅力って?
不用品回収業者の魅力、それはなんと言っても大手引っ越し業者と同等のサービスで、料金はお値打ちという点!
大手並みにトラックも所有しているため、急な引っ越しや日時指定にも対応可能です。土日祝日や時間枠の指定も割増料金がかからず、料金変動も少ないため、引っ越しシーズンはなんと大手の半値以下になることも…!
また、不用品回収のノウハウを生かして、大型の家具・家電などの搬出・運搬もお任せあれ!大切な家財をプロの技術でお守りいたします!
不用品回収業者に依頼するメリットは、
- 自分の都合に合わせて自宅まで回収に来てくれる。
- 不用品回収・買取を全てワンストップで行える。
- 回収・買取をしてくれる業者なら、査定額を差し引いてお得に処分できる。
- 買取不可な場合でも、引き取りに応じてくれる。
- 自分で運び出す必要がない。
- 他の不用品もまとめて処分してもらえる。(まとめて処分する方がお得になる。)
引っ越し業者では扱えない家具や家電ももちろん回収・買取できますし、引っ越し業者では断られてしまう家庭ゴミ(生ゴミ・法令に反するもの以外)でも回収できるのが大きなメリット!
不用品回収業者なら引っ越し先へ持っていくもの、処分するものを仕分けし、引っ越しと同時に不用品の回収・買取もできるので、余計な手間なくスッキリ一度でお引っ越しできるんです!
不用品回収にはそれぞれ費用がかかりますが、まとめて依頼することで結果としてお得になることも!
”これは頼めるけど、これは無理…”ということが引っ越し業者に比べ極力ないのが不用品回収業者の最大の強みです!
悪徳業者に要注意!
しかし不用品回収業者のほとんどがこういったメリットがある一方、中には悪徳業者もあるので注意が必要です。
どういった点を気を付けるべきなのかというと、
- 「無料」を謳い文句にする。
- チラシ投函を積極的にしている。
- トラックで町を巡回している。
こういった業者は、後から高額請求してきたり、不用品回収後に不法投棄したりするケースも。
「無料回収」を謳い文句に、出張費用や運搬費用などを後から請求するという悪どい業者も結構あるんです。
ましてや不法投棄の場合は、業者だけでなく依頼主も法で裁かれるので決して他人事ではありません。
不用品の回収や処分、買取には、「一般廃棄物収集運搬業許可」や「産業廃棄運搬業許可」、「古物商許可」などの資格が必要になります。資格を取得している業者であれば、まず安心して大丈夫です。
なるべく費用を抑えたい、自力では冷蔵庫の搬出ができない、ほかにも引っ越し作業をお願いしたい!という方はぜひ検討してみてください!
まとめ
いかがでしたか?
今回は、引っ越し作業の中で大変な「冷蔵庫の運び出し」について、引っ越し作業の詳しい内容や費用、できるだけ安く済ませる方法など、さまざまな内容をまとめてお届けいたしました。
引っ越し作業を引っ越し業者へ依頼した場合、
一人暮らし | 約50,000円 |
3〜4人家族 | 約100,000円 |
平均してもこれくらいはかかってきますし、ここにさらに荷造り・荷解きを追加すればもっと高くなってしまいます。
引っ越し先が賃貸の場合は初期費用もかかりますし、新生活はなにかと物入りなため、できるだけ費用を抑えたい!と自力での引っ越し作業を試みる方も多いかもしれません。
自分たちだけで重たい荷物や大きな家財を運ぶのは非常に労力がかかり、中でも大変なのが「冷蔵庫の運び出し」です。
今はご紹介したような便利グッズもたくさんありますし、検索すれば運び出しの手順なんかも簡単に調べることができます。
しかし、冷蔵庫が大型のものだった場合やエレベーターがない場合など、人一人が自力で運ぶには限界があります。
また、自力で引っ越しをして「案外安くならなかった」と感じる方も少なからずいるようで、レンタカー代や交通費、助っ人に払う謝礼などを考えると、はじめから大人しく業者へ依頼すれば良かった…と感じる方がいるのも事実です。
自身の荷物の内訳や量をしっかり考慮して、本当に自力で運ぶのが最適かどうか見極め、必要な場合はプロに任せちゃいましょう!
弊社でも引っ越し・不用品の出張回収・買取を行っています。重くて自力では運び出せない、できるだけ費用を抑えたい、そんなお悩みにお応えいたします!
気になる費用は「不用品の売却」でカバー!大型の冷蔵庫もお任せください!
弊社には電気工事士の資格を持ったスタッフがおります!冷蔵庫や洗濯機、エアコンの取り外しなども安心してお任せください!
冷蔵庫などの大型家電・家具の運び出し、引っ越し作業でお悩みなら、ぜひ一度「出張回収センター」までご相談くださいませ!