自宅で介護をする際に役立つ「介護トイレ」。
介護用トイレは、通常のトイレとは違いトイレ本体を移動することができるため、ベッドのすぐ側に置けて介護の際の負担を格段に抑えることができます。
しかし、いくら便利なアイテムとはいえ、介護レベルによってはいずれ使用できなくなります。
そこで今回は「介護トイレの処分方法」について詳しく解説するとともに、処分にはいくら費用がかかるのか、また処分の際にの注意点など役立つ情報をまとめてご紹介しようと思います。
「介護トイレを処分したいけど、何ごみで捨てれば良いの?」
「介護用品をまとめて処分したいけど、どこに依頼すれば良いのか分からない…。」
このようにお悩みの方はぜひご覧ください!
介護トイレとは?
処分方法を見ていく前に、まずは介護トイレについて理解を深めておきましょう。
介護トイレは、別名・ポータブルトイレとも呼ばれ、冒頭でもお伝えしたように持ち運びが可能な簡易型トイレのことを指します。
- 歩行が不安定でトイレまで移動するのが大変な場合
- 夜間に何度もトイレに行く必要がある場合
など、介護を受ける方・介護をする方双方への負担を軽くするために用いられています。
介護トイレの種類
介護トイレの種類には以下のようなものがあります。
種類 | 特徴 |
---|---|
プラスチック製標準型 | ・軽量で移動や設置が簡単 ・シンプルな形状で手入れがしやすい ・安価で種類も豊富 ・肘掛けのないものが多い ・やや不安定 |
木製椅子型 | ・高級感がありインテリアとマッチしやすい ・肘掛け・背もたれが備わったものが多い ・高価 ・比較的重量があり持ち運びしにくい |
金属製コモード型 | ・小さく折りたためる ・軽いため持ち運びしやすい ・手入れしやすい ・高さ調節機能や手すりが付いているものが多い ・インテリアとマッチしにくい |
通常のトイレは陶器・樹脂・有機ガラス・コンクリートなど重い素材でできていることが多く、処分の際に取り外し作業も必要です。
その一方で介護トイレは、持ち運びが容易なものがほとんどで、処分の際の取り外しもいりません。
なお、通常のトイレの処分方法についても知りたい!という方は、こちらのページでご確認ください。
介護トイレの処分方法は全部で7つ!
介護トイレがどんなものか確認したところで、次は具体的な処分方法について見ていきましょう。
介護トイレの処分方法は以下の7つです。
- 自治体を利用し処分する
- 購入元に引き取ってもらう
- リサイクルショップや専門店に買い取ってもらう
- フリマアプリ・ネットオークションに出品する
- 人に譲る・地元情報掲示板を利用する
- 社会福祉協議会を通して寄付する
- 不用品回収業者へ回収を依頼する
それぞれの方法のメリットやデメリットについてもあわせてお伝えしますので、お持ちの介護トイレの状態に注目し、処分方法を検討しましょう。
1.自治体を利用し処分する
古くなったり壊れたりして不要になった介護トイレは、自治体でごみとして捨てることができます。
自治体を利用した場合「粗大ごみ」として処分するか「自治体の処理施設へ持ち込む」方法で処分することになるでしょう。
粗大ごみとして処分する場合
粗大ごみの一般的な定義は、最大辺が30cm〜50cm以上の家具や家電とされており、介護トイレの多くは「粗大ごみ」として捨てることになります。
粗大ごみの処分は、電話やインターネットでの事前予約制であることが多いです。その場合は、回収日までに必要な金額の手数料納付券を購入しておくのを忘れないようにしましょう。
以下は名古屋市で粗大ごみを出す場合の手順です。
【粗大ごみを出す手順】
- ネットか電話で回収を依頼する(その際に処分料金が確定)
- 料金分の手数料納付券をスーパー・コンビニ・郵便局などで購入し処分する介護トイレに貼っておく
- 収集日当日の朝8時までに指定の場所に運び出して完了
名古屋市では予約締切日が収集日の7日前となっていますが、締め切り日は各自治体で異なるためご注意ください。
回収場所まで自分で運び出さなくてはならないこと、指定された回収日までは介護トイレを手元に置いておかないといけないことが難点ですが、手数料は300円〜1,000円程度と比較的安価に済むのがメリットでしょう。
なお、粗大ごみの収集日は月1回程度しかない自治体が多いため、急ぎで処分したい場合には不向きかもしれません。
ごみ処理施設に持ち込む場合
できるだけ早く介護トイレを処分したい場合、ご自身で自治体のごみ処理センターへ持ち込んで処分する方法もあります。
重さによって処分料金が決まることがほとんどで、自治体によっては無料としている場合もあるため、通常の粗大ごみ収集に出すよりもさらに安く済む可能性が高いです。
ただし、車への積み下ろしや運搬は自力で行わなくてはいけません。
また、センターによっては持ち込みに予約が必要な場合や、本人確認が必要な場合、さらに受付時間が決まっていることもあるので事前にきちんと確認しておきましょう。
2.購入元に引き取ってもらう
介護トイレをはじめ介護用品の処分に悩んだら、購入元に引き取りが可能か確認してみるのもおすすめです。
店舗によっては不要になった介護用品の引き取りサービスを行っているところがあり、出張回収や、分解・搬送をしてくれるところもあるので、そのようなサービスがあればぜひとも活用しましょう。
ただし、引き取り品目・製品状態(汚損・破損)に条件を設けている場合もあるので、あらかじめ確認した上でご利用ください。
3.リサイクルショップや専門店に買い取ってもらう
新品未使用の介護トイレをお持ちであれば、売却しお得に処分することも可能です。
買い取ってもらえればもちろん処分費用は無料ですし「出張買取」「宅配買取」「店頭買取」を利用できるのも魅力のひとつ。
ただし、リサイクルショップは数多くのジャンルを幅広く取り扱う便利なお店である一方で、その分専門性に欠けるというデメリットがあります。本来なら価値のある介護トイレでも、相場の半分以下の値段で査定される場合もあるのです。
もしもお近くに介護用品専門の買取店があるのならそちらの利用がおすすめです。
介護トイレをはじめ多種多様の介護用品の取り扱いがあるため、安心してお任せできるでしょう。
しかし、実際のところ介護トイレの需要は高くなく、専門店であっても値段があまりつかないケースも多いです。また、介護トイレの場合は衛生面を考慮する必要があるため、新品でないものは買取が難しい業者がほとんどかもしれません。
4.フリマアプリ・ネットオークションに出品する
メルカリやラクマ、ヤフオク!といった大手フリマアプリやネットオークションには、木製で手すり付きのものから、金属製のコンパクトなものまでさまざまな介護トイレが数多く出品されています。
フリマアプリやネットオークションの大きなメリットは、多少傷があるものや型が古くても、有名メーカーのものや性能が優れたものなら売れる点と、自分の好きな価格で売れる点でしょう。
フリマアプリ・ネットオークションに出品する手順
- 事前に介護トイレの相場を調べた上で、販売価格を決定する
- 購入からどれくらい経過・使用しているのか、商品説明を分かりやすく書く
- 介護トイレの商品画像を自分で撮影し、商品ページに掲載する
- 自宅からの運び出しと発送手続き
- 購入者とのやり取り
フリマアプリやネットオークションは気軽に介護トイレを処分できて便利な手段ですが、その反面、下記のようなデメリットもあるため注意が必要です。
- 出品から梱包、発送まですべて自分でするため手間がかかる
- 売れた場合は配送料と手数料がかかる
- 説明していたより介護トイレの状態が悪いとクレームになることも
そのほか、出品したからといってすぐに売れるわけではないというデメリットもあります。手間や時間をかけられない…という方は別の手段を検討したほうが良いかもしれません。
5.人に譲る・地元情報掲示板を利用する
わざわざ売るほどではないけれど、お手持ちの介護トイレが目立った傷や汚れもない美品なら、欲しがっている方を探して譲渡するのも良いでしょう。
友人や知人など、周囲の方に聞いてみても良いですし、ジモティーのような地域の掲示板であれば、直接引き取りに来られる近隣の人を中心に相手を探せるので、梱包や配送の手間も省け、処分費用もかからず無料で介護トイレを手放せます。
なお、無償でお渡しするとはいっても、肌に直接触れる製品である以上は衛生面を考慮し、できる限りきれいにしておく必要はあります。
また相手が遠方であった場合は配送料が発生し、費用をどちらが負担するかといった金銭面で揉めるケースも少なくないので、あらかじめ話し合い、後々トラブルにならないようご注意ください。
6.社会福祉協議会を通して寄付する
全国の自治体では社会福祉協議会を通してさまざまな取り組みを行っているのはご存知ですか?この社会福祉協議会を通して寄付するのも、不要な介護トイレを有効活用できる方法のひとつです。
愛知県の名古屋市社会福祉協議会でも介護用品をはじめ物品の寄付を受け付けています。
いらない介護トイレで社会貢献ができるのであればこちらとしても嬉しいですよね。
ただし、なんでも受け付けているわけではなく「譲渡」である以上は美品である必要がありますし、寄付できる品目に限りがある場合も。
いきなり送りつけても迷惑となってしまいますので、事前に問い合わせ、寄付が可能な場合のみ利用するようにしましょう。
7.不用品回収業者へ回収を依頼する
介護トイレにはさまざまな処分方法があるのはお分かりいただけたかと思いますが、回収までに時間がかかったり、掃除や梱包の必要があったりと、何かと不便な方法が多かったですよね。
「手間なく介護トイレを処分したい!」…そんなときは不用品回収業者の出番です。
不用品回収業者なら、
- 自宅にいながら手早く処分できる
- 年中無休で対応可能
- 汚れたままの介護トイレでも回収可能
- 介護トイレ以外のものも引き取りOK
破損や汚れに関わらずどんな介護トイレでも引き取ってもらえますし、分別・搬出・回収といった作業はすべてスタッフにお任せできるので、手間や時間をかけずにあっという間に介護トイレの処分を完了できます。
そしてもうひとつ大きな魅力は「買取サービス」です。
介護トイレの回収だけでなく、そのほかの不用品の中で買取可能なものがあれば買取金額と相殺し、状況によっては費用がかかるどころか無料で利用できる場合もあるのです。
悪徳業者に要注意!
しかし不用品回収業者のほとんどがこういったメリットがある一方で、中には悪徳業者も紛れている可能性があるため注意が必要です。
気を付けるべき点は以下のとおりです。
- 「無料」を謳い文句にする。
- チラシ投函を積極的にしている。
- トラックで町を巡回している。
こういった業者は、後から高額請求してきたり、不用品回収後に不法投棄したりするケースも。
「無料回収」を謳い文句に、出張費用や運搬費用などを後から請求するという悪どい業者も少なくありません。
ましてや不法投棄の場合は、業者だけでなく依頼主も裁かれてしまうので、決して他人事ではないのです。
- 対応が丁寧
- 訪問見積もりに対応している
- 口コミが高評価
- 見積もり書が明解
- 値段交渉に応じてくれる
など、これらの条件に当てはまっている業者であればまず安心して大丈夫です。信頼できる業者であれば、手間なくお得に介護トイレを処分できるでしょう。
介護トイレの処分でよくある質問
Q.介護トイレの回収をしてもらうとき、事前にやっておくことはありますか?
A.お客様にやっていただくことは一切ございません。運び出しは弊社スタッフが行いますので、お客様は、介護トイレが置かれている場所を教えていただくだけで大丈夫です。
ただし、スムーズな搬出のために、介護トイレを運び出すルートにほかのものが置かれている場合は避けておいていただけると幸いです。
Q.介護トイレと一緒にほかの不用品も回収してもらえますか?
A.はい、もちろん回収させていただきます。
介護トイレ単品のみの回収はごみとして廃棄するよりも費用が高くついてしまう可能性がありますので、ほかにまとめて処分したい不用品があれば一緒に処分されることをおすすめします。
ただし、し尿や危険物など中には処分できないものもありますので、まずはご相談くださいませ。
Q.見積もりだけでもお願いできますか?
A.もちろんお見積りだけのご依頼も受け付けております。
無料でお見積もりさせていただきますので、料金が気になる方はまずはお見積もりからお気軽にご相談ください。
介護トイレの処分にかかる費用
全部で7つの処分方法を見てきましたが、それぞれどのくらい費用がかかるのかも比較しておきたいですよね。
介護トイレの処分費用を処分方法別にまとめると以下のようになります。
処分方法 | 費用目安 |
---|---|
自治体を利用して処分する | 無料〜1,000円 ※ 自治体によって異なる |
購入元に引き取ってもらう | 無料〜 ※ 利用する店舗によって条件・費用は異なる |
リサイクルショップに買い取ってもらう | 無料〜 ※ 出張費用がかかる場合がある |
フリマアプリ・ネットオークションに出品する | 販売手数料 + 配送料 ※ 売上金額・配送先によって異なる |
人に譲る・地元情報掲示板を利用する | 無料〜 ※ 遠方の場合は配送料がかかる |
社会福祉協議会を通して寄付する | 無料〜 ※ 遠方の場合は配送料がかかる |
不用品回収業者へ回収を依頼する | 4,000円〜 ※ 利用する業者・作業内容によって異なる |
見ていただくと分かるとおり、介護トイレの処分は比較的安価で済ますことが可能です。
しかし、処分までに時間がかかってしまったり、ご自身で持ち込む必要があったりと、汚れた介護トイレを処分する際には不便に感じる方法が多いですよね。
必ずしも費用が安ければ良いというわけではなく、安全かつ確実な方法で無理なく処分することが大切です。
処分方法でご紹介したメリット・デメリットを考慮した上で、ご自身の状況にあわせて処分方法を選択しましょう。
介護トイレを処分する際の注意点
ここまで介護トイレの処分方法やその費用について見てまいりましたが、最後に注意点についても確認しておきましょう。
売却できるのは「新品のもの」がほとんど
処分方法の中には買取業者やフリマアプリを使用した売却方法もいくつかあったかと思いますが、何度もお伝えしているように介護トイレの場合は衛生面を考慮し、基本的に「新品のもの」しか需要がありません。
中古の場合であっても、
- 美品
- 高性能
- 動作に問題がない
- 安全性が確保されている
これらのようなものであれば売却できる可能性もありますが、買取価格は期待できないと思ったほうが良いでしょう。
譲渡の前にはきれいに掃除をする
どんなものでも譲渡をする前にはなるべくきれいにする必要がありますが、中でも介護トイレの場合は肌に触れる製品なため、より丁寧に掃除をする必要があります。
仮に売却する場合でも、丁寧に掃除されていたほうが売却できる可能性が高くなりますし、譲渡の場合もきれいな状態の介護トイレのほうがもちろん喜ばれますよね。
介護トイレのお手入れ方法
- トイレ用洗剤で中バケツを洗い、乾燥させておく
- 座面や手すりなどの汚れを洗剤を使用し拭き取る
- 除菌シートやスプレーを活用し全体を除菌する
- 完全に乾いたら完了
パッと見はきれいに見えても細かい汚れや臭いが付いている場合もありますので、可能な限りきれいに掃除をしておきましょう。
介護トイレが寄付できるかどうかは団体によって異なる
対象となる介護用品の種類・条件は社会福祉協議会によって異なります。
中には”介護トイレをはじめ肌に直接触れる介護用品は美品であってもNG”というところもあるため、事前の確認が必要です。
なお、寄付の対象となる介護トイレは、汚損・破損がないものであることが大前提です。
著しい使用感があったり、故障していて修理が必要だったりすると寄付できない可能性がありますのでご注意ください。
まとめ
いかがでしたか?
今回は「介護トイレの処分方法」について詳しく解説してまいりました。
ご自宅での日々の介護は大変なことも多いですよね。頼れるサービスはうまく活用して、無理なく手放すことが大切です。
記事の中ではごみとして介護トイレを処分する方法のほか、まだ使える介護トイレを売却・譲渡するなど有効活用する方法もご紹介しています。
処分前に一度目をとおしていただき、ご自身の希望に合わせた処分方法を選べるようにしてみてくださいね。
「手間なくお得に介護トイレを処分したい!」という場合は、不用品回収業者の利用がおすすめです。
弊社「出張回収センター」でも介護トイレを含め、さまざまなジャンルの製品の買取・回収を行っています。
分別・搬出・回収など面倒な作業はすべてスタッフにお任せいただけます。
お見積もりは無料ですので、お気軽にご相談くださいませ!
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