新年を司る年神様をお迎えするための正月飾り。
年末からお正月にかけて飾られる縁起ものですが「毎年なんとなく処分しているけど、実は正しい捨て方を知らない」という方は意外と多いのではないでしょうか?
「縁起ものということで、何となく捨てづらい」「素材がさまざまなので分別がわからない」ということもあるかもしれませんね。
そこで今回のコラムでは、正月飾りの処分方法を解説します!
正月飾りを飾る期間や注意点についてもご紹介していきますので、処分時にはぜひ参考にしてください。
▼この記事でわかること
- 正月飾りの正しい処分方法
- 正月飾りを飾る期間
- 正月飾りを処分する際の注意点
正月飾りの処分方法は5通り!
今回ご紹介する正月飾りの処分方法は以下の5通りです。
- どんど焼きでお焚き上げしてもらう
- 古札納所(こさつおさめしょ)に返納する
- 郵送のお焚き上げサービスを利用する
- 自治体でごみとして捨てる
- 不用品回収業者に回収を依頼する
それぞれの手順や注意点を確認していきましょう。
①どんど焼きでお焚き上げしてもらう
正月飾りは「どんど焼き」に持ち込み、処分してもらうのが一般的です。
「どんど焼き」とは、松の内が終わった1月15日前後に全国の神社や地域の広場などで行われる行事です。
藁などでやぐらを円錐形に組み正月飾りや古いお札、お守りなどの縁起物を持ち寄って燃やし、宿った神様を天に帰すという意味があります。
天に上る煙とともに神様に感謝を伝え、このどんど焼きの火であぶったお餅や団子を食べると一年間健康でいられるというご利益もあるそうですよ。
どんど焼きの日に正月飾りを神社に持ち込めば、無料でお焚き上げしてもらえます。
ただし神社によっては予約や費用が必要であったり、プラスチック素材や燃えない部品のある正月飾りは受け付けてもらえなかったりする場合もあるため注意しましょう。
いきなり持って行くとトラブルになる場合もありますので、事前に神社に確認しておくと安心です。
②古札納所(こさつおさめしょ)に返納する
年末年始は何かと忙しい時期なので「どんど焼きをしている神社を調べられなかった」「気づいたらどんど焼きの時期が終わっていた」なんてこともあるでしょう。
その際は、古札納所(こさつおさめしょ)に正月飾りを返納する方法もあります。
古札納所とは、古いお札やお守りを納める場所です。
神社によっては設置されていない場合もありますが、設置している神社では毎日返納を受け付けていることが多いため、どんど焼きが終わってしまった後でも正月飾りを返納できます。
正月飾りを返納する場合は、古札納所の近くの賽銭箱に、お焚き上げ料を納めるのが一般的です。
ただしお焚き上げ料は神社によって異なり、そのほかにも「しめ縄は受け入れ不可」「自社のお守りや御札しかお焚き上げを受け付けていない」といったように、神社それぞれルールが異なりますので注意してください。
持ち込む前には神社に確認しておくことが大切です。
③郵送のお焚き上げサービスを利用する
「正月飾りを購入した神社が遠方にある」「近所の神社がどんど焼きをしていない」といった場合は、郵送のお焚き上げサービスを利用することも可能です。
お焚き上げサービスは正月飾りやお札、お守りはもちろん、人形や剥製など供養が必要でなかなか手放しづらいものもまとめて引き取ってくれます。
段ボールに入れて郵送するだけでまとめてお焚き上げをしてくれるので、お焚き上げしてもらいたいものが複数ある場合や、距離的な問題でお焚き上げを利用できない場合に利用するのが便利です。
しかしこちらはお焚き上げ料のほか、手数料や送料の負担も必要です。
サービスごとに利用方法や料金は異なりますので、こちらも事前に必ず確認しておきましょう。
④自治体でごみとして捨てる
お近くに正月飾りを持ち込める神社がない場合や、時間をかけずに処分したいということであれば、正月飾りを自治体でごみとして捨てることも可能です。
分別は可燃ごみになるのが一般的ですが、素材やサイズによっては「不燃ごみ」「粗大ごみ」になることもあるため、まずはお住まいの自治体の分別を確認しましょう。
自治体 | 分別 |
---|---|
愛知県名古屋市 | 記載なし |
静岡県静岡市 | しめ飾り・門松は可燃ごみ |
神奈川県横浜市 | 門松・しめ飾りは燃やすごみ ※50cmを越えるものは粗大ごみへ |
千葉県柏市 | 門松は粗大ごみ ※基準未満のものは「不燃ごみ」 しめ飾りは可燃ごみ ※30cm以上のものは「不燃ごみ」 |
東京都府中市 | 高さ40cm以上の門松は粗大ごみ |
自分で正月飾りをお清めする手順
ごみとして捨ててしまっても問題ないとはいえ、縁起物をそのまま捨てるのはちょっと…とためらいがある方もいらっしゃるかもしれません。
その場合は、以下の手順で正月飾りをお清めし、その後ごみに出す方法もあります。
- 正月飾りのほこりを取り除き、きれいな状態にする
- 白い布や新聞紙の上に正月飾りを置く
- 正月飾りに清めの塩、酒を振る
- 敷いた布や新聞紙で正月飾りを包む
- ほかのごみと一緒にせず、正月飾りだけで新しい袋に入れて捨てる
お清めの方法は宗教や宗派、またはお住まいの地域によって内容や必要なものが変わることもありますが、どの手段でも「感謝の気持ち」をこめてお清めをすることが大切です。
ご自身の納得いく方法で、お清めして処分しましょう。
⑤不用品回収業者に依頼する
「年末の大掃除で正月飾り以外にも捨てたいものが出た」「大きな門松を捨てられず困っている」ということでしたら、おすすめなのが不用品回収業者の利用です。
不用品回収業者は家の中の家具や家電などの不用品はもちろん、正月飾りやだるまなどの縁起物や、五月人形や雛人形など捨てるのに心理的なハードルが高いものもまとめて回収してくれます。
きちんと供養して処分したいという場合は、回収後に提携している寺院や神社でのお焚き上げを依頼できる場合もあるため、事前に相談しておくといいでしょう。
大きな門松やだるま、ガラスケース入りの五月人形などは重たくて処分に手間がかかってしまうものですが、不用品回収業者に依頼すれば分別や搬出、処分もすべてスタッフにおまかせできるのも大きなメリットです。
処分する不用品が多すぎて手に負えない、実家の片付けが進まないといった事情でお困りの場合に依頼すれば、心理的・肉体的な負担を大幅に削減できますよ。
ほとんどの業者は年中無休で稼働しているので、土日祝日や年末年始の不用品の回収にも対応してもらえるのが便利です。
急ぎで不用品を処分したい!というときや、仕事が忙しくて時間の都合がつきにくい…という場合にも利用しやすいでしょう。
しかし、土日祝日や年末年始は不用品の処分を依頼する人が多いため、申し込む時期によってはスケジュールが合わず、すぐに回収してもらえない場合があるため注意してください。
正月飾りを早く処分したいということなら、なるべく早く依頼して処分の日程を調整しておくのをおすすめします。
以下の記事では「安心して依頼できるおすすめの不用品回収業者」をご紹介しています!
業者選びの際はぜひ、参考にしてみてください!
処分時の注意点
ここでは正月飾りを処分する際の注意点を確認します。
処分時にはぜひ参考にしてください。
基本的に「正月飾り」は使い切り
正月飾りは家にやって来てくれる年神様をお迎えするためのものであり、年神様の依代となるものなので、去年のものを使い回すのは失礼にあたるとされています。
とはいえ最近のインテリア性の高い正月飾りはクリスマスツリーのような「飾りもの」としての意味合いも強くなってきていますので、そうした場合は翌年も同じものを使ったとしても問題はないでしょう。
ただし、見た目がキレイだからといって1年中飾っておくのはNGです。
松の内が終わったら普通の正月飾り同様に片付けて、大切に保管しておくようにしましょう。
自宅の庭で燃やすのはNG
家に庭がある方なら、正月飾りを自分で焼いてお焚き上げし、処分することを考える場合もあるかもしれません。
しかし、庭に掘った穴の中やドラム缶の中でごみを燃やす行為は、現在一部の例外を除き法律で禁止されているため注意してください。
法律を無視してごみを庭などで燃やした場合「5年以下の懲役、1000万円以下の罰金」のいずれかまたは両方と、非常に重い罰則が科せられてしまうほか、有害なガス・悪臭の発生や火災など、さまざまなトラブルに繋がりかねず、大変危険です。
お正月飾りはどんど焼きや不用品回収業者の利用など、別の方法で処分しましょう。
破魔矢は捨てずに飾っておこう
厄除けや魔除けに効果のある破魔矢だけは、年末年始だけの飾りと限定されているものではないためお正月以降も飾っておくのが一般的です。
ほかの正月飾りと混ぜて処分してしまわないように注意しましょう。
破魔矢は一年飾ったのち、感謝の気持ちを込めて授与された神社に返納します。
ほかの正月飾りと同じくどんど焼きを利用して処分も可能なので、利用しやすい方法で処分しましょう。
正月飾りを飾る期間はいつからいつまで?
正月飾りを飾る日はこの日!と決められているわけではありませんが、末広がりで縁起がいい「八」が含まれている、12月28日に飾るのが一般的です。
逆に、29日は「九」=「苦」「二重苦」を連想させる、31日は「一夜飾り」と言って葬式の際に使う飾りを連想してしまうので良くないとされています。
縁起を気にするなら、避けたほうが無難でしょう。
正月飾りは「松の内」まで飾る
正月飾りは、基本的にはお正月をお祝いする期間「松の内」まで飾っておくことが多いですが、松の内は関東と関西で期間が異なるため注意が必要です。
- 関東:1月7日まで
- 関西:1月15日まで
地域によっては1月20日までを二十日正月としているところもあるそうなので、お住まいの地域の風習に従いましょう。
鏡餅は「鏡開き」の日に下げる
ほかの正月飾りは「松の内」に外しますが、鏡餅は「鏡開き」の日である1月11日に、神棚や床の間から下げるのが一般的です。
下げた後の鏡餅は木槌などで割る(開く)ようにして小さくし、その後はお雑煮やお汁粉、揚げ餅などにしていただくこととなっています。
しかし「鏡開き」の日程も地域によって15日であったり20日であったりとまちまちなので、お住まいの地域のルールを調べてみるといいでしょう。
正月飾りの処分の際に出やすい不用品
正月飾りを処分する際、同じく縁起ものであるだるまや五月人形などを一緒に手放したいということもあるかもしれません。
それぞれの処分方法については以下の記事で詳しく解説しておりますので、ぜひ参考にしてください。
- だるまは供養して処分が正解!処分の手順と注意点を解説
- 五月人形の処分方法7選!人形供養や買取もあり!費用・注意点も解説
- 【日本人形の処分方法】供養の方法や処分費用についてもご紹介
- 雛人形の処分方法8選!無料回収は?供養の方法や注意点を解説
よくある質問
Q どうやって依頼すればいいですか?
A. 当社へのご依頼は電話やメール、LINEなどで受付しております。電話は9:00~19:00の時間帯で、年中無休で対応しております。メールは当社の公式サイトに専用フォームを用意しておりますので、必要事項をご入力のうえご連絡ください。LINEは当社のアカウントを友達登録していただければ、メッセージをお送りいただけます。
なお、見積もりは無料です。お客様のご都合のよい方法で、ぜひお気軽にご依頼ください。
Q 土日や祝日も対応してもらえますか?
A. もちろん土日や祝日の回収依頼も承っておりますので、お気軽にご連絡ください。ただし、休日は予約が集中しやすい傾向にあり、スケジュールによってはご希望の日時に回収に伺えないこともございます。なるべく早めにご予約いただきますようお願いいたします。
Q 正月飾りのお焚き上げはしてもらえますか?
A. 当社は名古屋市内の神社・寺院と提携しておりますので、正月飾りや五月人形などの縁起物、人形や剥製といったものをお焚き上げして処分することも可能でございます。お客様の思い入れのある品を丁寧に取り扱い供養いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
Q 大きな門松も回収してもらえますか?
A. もちろん門松の素材やサイズに関係なく、回収させていただきます。搬出やトラックへの積込はすべてスタッフが担当いたしますので、お客様にしていただくことはございません。安心してご依頼ください。
まとめ
正月飾りは縁起物なのでなんとなく捨てづらいものですが、基本的には使いまわさず毎年買い替えるのが良いといわれています。
松の内が過ぎたら、どんど焼きや古札納所を利用して返納しましょう。
小さな正月飾りは上記したようなどんど焼きのほか、自治体のごみ回収を利用して処分もできますが、大きな破魔矢や門松といった正月飾りは持ち運ぶのが難しいこともあるでしょう。
サイズの大きなものはどんど焼きでの回収を断られてしまうこともあるため、どう処分するか迷うこともあるかもしれません。
その場合は、不用品回収業者に依頼して回収してもらいましょう。
弊社「出張回収センター」でも、正月飾りはもちろん、それ以外のさまざまな不用品の回収・買取を行っています。
年中無休で受付をしておりますので、お急ぎの方はぜひ一度ご相談ください!