お菓子や海苔がしけないように乾燥材の役割を果たすシリカゲル。
食品だけでなく、雑貨や衣類・CD・電化製品などの劣化予防に幅広く活用されています。
そんな便利なシリカゲルですが、そのままごみ箱に捨てて良いものなのか疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?
シリカゲルは、家庭ごみなら「燃えるごみ」の日に出して問題ありませんが、事業に伴って発生したものは自治体で捨てられないごみです。
この記事では、シリカゲルの正しい処分方法と、その他の乾燥剤を正しく捨てる方法について紹介します。
再利用の方法や注意点も解説しますので、ぜひ参考にしてください!
シリカゲルの処分方法
シリカゲルは、透明や青色の小さなビーズ状の粒で、純度の高い二酸化ケイ素作られた乾燥剤です。
水分を含む多くの液体や気体を乾燥させる特徴を持っており、使用後に溶けたり膨らんだりといった変質も起こらないため、汎用的に使用されています。
シリカゲルの主な処分方法は、以下の3通りです。
- 自治体で家庭ごみとして捨てる
- 産業廃棄物処理業者に依頼する
- 不用品回収業者に回収してもらう
それぞれの処分方法について詳しく解説していきます。
自治体で家庭ごみとして捨てる
家庭用のシリカゲルは、多くの自治体で燃えるごみとして処分できます。
以下のように、自治体ごとに細かなルールは異なるため、念のためホームページで詳細を確認しましょう。
- 兵庫県神戸市:燃えるごみ(週2回、朝5:00~8:00に出す)
- 東京都江東区:燃やすごみ(除湿剤)
- 東京都墨田区:燃やすごみ(ペットのトイレ用砂)
- 埼玉県さいたま市:もえるごみ(シリカゲル・生石灰など)
- 愛知県名古屋市:可燃ごみ(乾燥剤)
愛知県名古屋市では、指定の可燃ごみ用袋に入れて、当日の朝8時までに出すことが決められています。収集頻度は週2回で、各区ごとに曜日が異なります。
ごみ袋は片手で持てる重さにして、一度に大量に出さないこともルールです。
シリカゲルを使った猫砂は、自治体によっては処理施設に直接搬入が必要な場合もあります。
また、乾燥剤と同様に処分に迷いやすいごみとして、保冷剤は「燃えるごみ」として出せますが、使い捨てカイロは鉄粉を含むため「燃やさないごみ」として分別する地域がほとんどなので、分別の際に気を付けましょう。
産業廃棄物処理業者に依頼する
事業活動で発生したシリカゲルを処分する場合は、産業廃棄物処理業者に依頼して処分できます。
特に、食品や医薬品、衣類など大量のシリカゲルが出る工場では、専門業者に頼むのが最適です。
事業で使用したシリカゲルは、産業廃棄物の「汚泥」に区分され、自治体では処分できないので注意しましょう。業者で回収したシリカゲルは焼却や溶解・埋め立てなどの方法で処理されます。
また、粘土や堆肥の代替原料としてリサイクルすることも多いです。
一方、注意点として、シリカゲルの量が少ない場合、回収を断られることがあります。処理費用は1kgあたり20〜30円が相場ですが、業者や地域・シリカゲルの形状によって料金が変動する場合もあるため、見積もりを事前に確認しておくと良いでしょう。
また、産業廃棄物として処分する場合は、マニフェストの発行が必要になります。
業者ごとに対応可能な品目が異なるので、シリカゲル以外の産業廃棄物を処分してほしい場合は、見積もりの際に相談することをおすすめします。
不要品回収業者に回収してもらう
使わないシリカゲルは不用品回収業者に依頼して回収してもらえます。
自宅まで電話1本で取りに来てくれるので、自治体で処分するより早く処分できる点がメリットです。
また、シリカゲルだけでなく、他の乾燥剤や処分を後回しにしていた不用品も同時に回収可能です。家庭ごみも事業で発生したごみも、種類に関係なく一度に処分できます。
事業活動に伴うシリカゲルを処分する際は、「産業廃棄物収集運搬許可」を持つ業者に依頼することが必要です。
依頼から処分までの流れは以下の通りです。
- 業者に連絡し、見積もりに来てもらう
- 見積書の内容に納得したら契約
- 回収日時を調整(スケジュール次第で当日作業もOK)
- 作業完了後、お支払い
料金は料金体系や依頼内容によって異なります。
複数の不用品を処分したい場合は、トラック積み放題プランであれば33,000円~が相場です。買取や片付け・引っ越し作業代行などの他のサービスも同時にお願いしたい場合は、2~3社に相見積もりを取って納得できるところを選びましょう。
シリカゲルの再利用方法
シリカゲルが吸収した水分を熱で飛ばすことで、何度でも乾燥剤として再利用できます。
再利用の手順は以下の2通りです。
- フライパンで加熱
- 電子レンジで温める
まずは袋からシリカゲルを取り出し、フライパンで5〜10分程度、中火でかき混ぜます。
シリカゲルの粒が青色に戻ったら、しっかり乾燥できた証拠です。取り扱う際は、目や口に入らないようにマスク・眼鏡を着用しましょう。
電子レンジを使用する際は、中身を耐熱容器に入れて、500wで約2~3分加熱します。急激に熱すると破裂する危険もあるため、少量ずつ様子を見ながら温めてください。
再利用したシリカゲルは、密閉容器に保存して以下のような用途に役立ちます。
- 靴箱やクローゼットの湿気取り
- アクセサリーの保管
- ドライフラワーの乾燥剤
- 調味料の保存
- カメラレンズの保管
靴箱やクローゼットの湿気取り
湿気がたまりやすい靴箱やクローゼットにシリカゲルを入れておくと、湿度が下がりカビや嫌な臭いの発生を防げます。
小さな袋に入れて、四隅や空いたスペースに配置するとより効果的です。
アクセサリーの保管
シルバーアクセサリーは湿気で変色しやすい小物です。
指輪やネックレスを保管する際は、まず汚れや皮脂を拭き取り、自然乾燥させます。
その後、アクセサリーを柔らかい布で包み、シリカゲルと一緒に密閉容器に入れましょう。
大切なアクセサリーを美しい状態で保つためにぜひ活用してください。
ドライフラワーを作る時の乾燥剤
シリカゲルを使うと、生花のようなドライフラワーが作れます。
花の茎を短く切って、シリカゲルを入れた密閉容器に、花がつぶれないようにそっと埋めていきます。蓋をして1週間ほど置けば、綺麗なドライフラワーの完成です。
シリカゲルが水分を吸い取ってくれるので、花の色が鮮やかに残り、インテリアとして長く楽しめますよ。
調味料の保存
シリカゲルは、固まりやすい塩や砂糖の保存にぴったりです。
湿気でカチカチになってしまう調味料にシリカゲルを一緒に入れておくと、1日ほどでサラサラの状態に戻ります。
不織布のパックに入れると使いやすく、調味料だけでなく紅茶の保存にも便利です。さっと使えて料理中の手間が減るので、ぜひ試してみてください。
精密機器(カメラレンズ・スマホ)の湿気取り
シリカゲルは、カメラレンズやスマホなどの精密機器の湿気対策に役立ちます。
カメラレンズは、湿気でカビや錆びが生えやすいため、シリカゲルと一緒に保管すると安心です。
また、スマホが水没した際も、シリカゲルと一緒に1~3日置いておくと乾燥させることができます。買い替えを検討する前に一度試してみると、復旧できるかもしれません。
シリカゲル以外の乾燥剤の捨て方
ここでは、シリカゲル以外の乾燥剤について捨て方を解説します。
それぞれの特性によって適切な捨て方が異なるため、把握しておきましょう。
生石灰
シリカゲル以外の乾燥剤の中でも、生石灰入りの乾燥剤は特に注意が必要です。生石灰は優れた吸湿力があり、食品や日用品の保存にも多く使われています。
しかし、少量の水分が加わると化学反応が起きて発熱・発火のリスクがあるため、取り扱いには細心の注意が必要です。
石灰入りの乾燥剤は、「禁水」と明記されていることがあり、水気が残る生ごみと一緒にしないよう気を付けなければなりません。
自治体によっては「不燃ごみ」に分別する場合もあるため、適切に処分しましょう。
塩化カルシウム
塩化カルシウムは、押し入れの除湿やお菓子の保存などに使われており、湿気を吸収すると液状化する乾燥剤です。多くの地域では除湿剤の容器はプラスチック製容器包装として「資源ごみ」に分別します。
中身の液体は、こぼれないよう注意しながら袋を切り、水を流しながらゆっくりと排水口に流しましょう。この際、水を流さないと配管が錆びてしまう恐れがあるため要注意です。
シートタイプの乾燥剤は、プラスチックや紙でできているため、「可燃ごみ」として処分できることが多いですが、地域のごみ分別ルールに従って処分してください。
脱酸素剤
脱酸素剤(鮮度保持剤)は、鉄が酸素を吸収して錆びる性質を活かし、食品の包装内を無酸素状態に保ち、酸化による品質低下を防ぐために使われます。
ほとんどの自治体では「燃えるごみ」として処分が可能です。
脱酸素剤は、開封時に酸化反応で熱が生じることがありますが、発熱量が小さく、発火の心配はありません。
最高到達温度は40〜60℃程度で、通常のごみ箱に捨てても自然発火の可能性は極めて低いため、そのまま「燃えるごみ」として廃棄できます。
シリカゲルを処分する際の注意点
ここではシリカゲルを処分する際の注意点を解説します。
乾燥剤・除湿剤の成分を確認する
シリカゲルを処分するときは、乾燥剤の成分を確認することが重要です。
乾燥剤・除湿剤にはシリカゲル以外にも生石灰や脱酸素剤などの種類があり、誤って処分方法を混同すると発火のリスクにつながる可能性があります。
乾燥剤には、注意事項や名称が記載されているので、それぞれの成分に合わせて適切に処分することが大切です。
子供やペットが誤飲しないように処理する
シリカゲルは、そのまま袋に入った状態で処分することが大切です。
袋から中身を出すと粒が飛び散りやすく、子供やペットが誤って口にしてしまうリスクが高くなってしまいます。
シリカゲル自体の毒性は低いものの、大量に誤飲すると腹痛や下痢などの症状を引き起こすことも。
事故を未然に防ぐために、ごみ袋をしっかりと閉じて手の届かないところで保管・処分するようにしましょう。
シリカゲルの処分は出張回収センターにおまかせください!
シリカゲルの処分方法は以下の3通りです。
- 自治体で家庭ごみとして捨てる
- 産業廃棄物処理業者に依頼する
- 不用品回収業者に回収してもらう
シリカゲルは、家庭用と事業用で捨て方が異なるため、処分方法には注意が必要です。
自治体ごとのごみ分別ルールを守り、正しい方法で処分しましょう。
また、シリカゲルと異なる乾燥剤の「生石灰」は、水分と反応して高熱が発生するため、ごみ出しの際は特に注意が必要です。
- 乾燥剤・除湿剤の種類が分からない
- たくさんあって分別が面倒
- シリカゲル以外の不用品も処分したい
- 産業廃棄物として適正に処理してほしい
上記のようにお困りの方は、愛知県名古屋市の出張買取センターにご相談ください。
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