外遊び用のおもちゃや自転車、アウトドア用品や園芸用品など、たくさんのものを収納できて便利な物置。しかしいざ処分しようと思うと「解体できない」「何ごみになるのかわからない」といった理由で捨てられず、お困りの方も多いのではないでしょうか?
物置の中に荷物がまだ残っている場合は、その処分にも悩んでしまいますよね。
そこで今回のコラムでは、そんな物置の処分方法や注意点について解説します。
物置を廃棄処分する際の手順や費用はもちろん、売却や業者の利用方法についてもお伝えしていきますので、物置の処分にお困りの方はぜひ一度目を通してみてください!
古い物置はリスク大!早めに処分がおすすめ
捨てるタイミングがわからずそのまま放置しがちな物置ですが、実は国税庁の定めた耐用年数は 8年~15年程度と意外と短めであることをご存知でしょうか?
もちろん物置の寿命は素材や使われ方、置かれている環境にも左右されるため耐用年数を過ぎたからといってすぐに使えなくなるわけではありませんが、時間が経つほどさまざまなリスクが生じるようになるため注意が必要です。
- 劣化による倒壊リスク
- 空き巣や放火など、犯罪に悪用されるリスク
- 自然災害での転倒リスク
- 不衛生な環境に陥りやすい
- 害獣や害虫の大量発生
古い物置を処分せず置き続けていれば上記のようなリスクのほか、「本来使えるはずの土地を有効活用できない」という問題も起こります。
物置に固定資産税がかかっている場合は毎年税金を払わなければならないので、使わない物置を維持するために無駄な出費をし続ける、なんてことになってしまう可能性も。
リスクや無駄な出費をなくすためにも、不要な物置はなるべく早く処分しましょう。
物置の処分方法8選!
ここからは実際に物置を処分する方法を確認していきます!
- 解体して粗大ごみとして処分する
- クリーンセンター(ごみ処理施設)へ自己搬入する
- 買取専門業者に売却する
- フリマアプリ・ネットオークションに出品する
- 人に譲る・ジモティーを利用する
- ホームセンターに依頼して撤去してもらう
- 解体業者に依頼して処分する
- 不用品回収業者に依頼する
処分前にはぜひ参考にしてみてください。
解体して粗大ごみとして処分する
小型のスチール製物置は、解体すれば粗大ごみとして処分可能です。
自治体 | 処分手数料 |
---|---|
北海道札幌市 | プラスチック製の物置:200円 プラスチック製以外のもので1m未満のもの:500円 プラスチック製以外のもので高さや幅が1m以上のもの:900円 ※重量が100㎏を超えるものや長さが2mを超えるものなどは回収不可 |
神奈川県横浜市 | 最も長い辺が1m未満の物置:1,000円 最も長い辺が1m以上で解体済の物置:1,500円 |
愛知県名古屋市 | 解体した物置は1,000円 |
大阪府大阪市 | スチール製組立式の解体した物置は1,000円 |
粗大ごみ回収の手数料はどの自治体も2,000円以下と安価ですが、そのぶん「解体に時間と手間がかかる」「収集頻度が低くすぐに捨てられない」というデメリットがあります。収集場所まで重い物置を運搬しなければならないため、人手がない場合ごみ出しできないということもあるかもしれません。
時間や手間をかけたくない、物置の持ち運びができないということであれば別の方法を検討しましょう。
物置の解体方法
物置の解体は脚立や電動ドライバー、レンチ、スパナなど必要な工具を揃え、物置の周りに十分なスペースを確保したうえで行います。一人で解体作業を行うと倒壊やケガなど大きな事故につながる恐れがありますので、必ず複数人で作業にあたるようにしましょう。
解体は、天井、側面、床の順番で上から下に解体していくのが基本ですが、製品によっては手順が異なる場合もあります。取扱説明書やメーカーのホームページを参照しつつ、作業するようにしてください。
クリーンセンター(ごみ処理施設)へ自己搬入する
「車で物置を運搬できる」「平日の日中に時間を確保できる」という方でしたら、自治体のクリーンセンターに物置を自己搬入し、処分するという方法もあります。
事前予約の有無や搬入の手順などのルールは自治体によって異なっていますので、持ち込む前にはお住まいの自治体のホームページを確認しておきましょう。
ここでは例として愛知県名古屋市の利用手順をご紹介します。物置の処分時には参考にしてみてください。
- 車に物置を積んだ状態で、居住区の環境事業所で受付する(事前予約は不要)
- 指示された場所まで自分で搬入する。積み下ろしは自分で行う
- 物置を計量し、手数料を支払う(処理手数料は10kgまでごとに200円)
買取専門業者に売却する
- イナバ物置
- タクボ物置
- サンキン物置
- ヨド物置
- カクイチ物置
上記のような国産・有名メーカーの物置でまだ状態の良いものであれば、捨ててしまう前にリサイクルショップや買取専門業者の査定を受けてみるのをおすすめします。サイズの大きい物置で自分で運搬できないなら、出張買取を利用すると家まで査定に来てもらえるので便利です。
物置を高く売るコツ
- 物置の中と外を掃除しておく
- 扉の鍵や取扱説明書、保証書などはまとめて査定に出す
- 劣化する前にすぐに売りに出す
- 複数の店舗で査定を受ける
物置に限らず、中古買取では見た目がきれいであることが重要視されます。査定前には中の荷物をすべて外に出し、軽くでいいので物置の内外を掃除しておきましょう。
また、扉の鍵や取扱説明書、保証書などは揃えて査定に出すと買取額がアップします。いずれ売却する予定があるなら、付属品は捨てずにとっておくことをおすすめします。
フリマアプリ・ネットオークションに出品する
使用感があり買取専門業者で買取不可になってしまったような物置でも、フリマアプリやネットオークションでなら売れる可能性があります。
どんなメーカー、状態の物置でも、捨てる前に一度出品してみるのがおすすめです。
【実際にメルカリで取引されている物置】
- ヨド物置:80,000円
- イナバ物置 解体済み:69,000円
- イナバ物置 鍵なし:5,000円
- スチール物置 解体済み:16,980円
利用時の注意点
- 郵送する場合、送料が高額になりがち
- 大きな物置は配送できないケースも多い
- すぐに売れるとは限らない
サイズが大きい物置は、解体して発送したとしても送料が高額になりがちです。せっかく高額で売却できたのに送料を含めると赤字になってしまった…なんてことになる可能性もあるため、出品時には送料や手数料についても確認してから販売額を決定するようにしましょう。
もし配送できないような大きな物置をお持ちなら、取引相手に物置を引取に来てもらうという方法もあります。その場合は梱包・送料なしで物置を手放せますが、その反面「地域が限られるので売れにくくなる」「取引相手に自宅を知られてしまう」といったデメリットもあるため注意してください。
人に譲る・ジモティーを利用する
捨てるのがもったいないような物置をお持ちなら、知人や友人に譲るという方法もあります。譲り先が見つからない場合は、地元の掲示板「ジモティー」を利用して譲り先を探すのもおすすめです。
この方法であれば、物置を売ったり捨てたりする面倒な手間や処分費用をかけずに済み、また引取に来てもらえるのであれば梱包や送料も必要ありません。譲り先をすぐに見つけられるのであれば、一番手軽な手段といってもいいでしょう。
ただし、「無料で譲るのだから」「知り合いだから」と物置を汚いままお譲りするとのちのちトラブルになる可能性もあるため注意してください。お譲り前には物置をきれいに掃除して、次の場所で問題なく使ってもらえるようにしておきましょう。
ホームセンターに依頼して撤去してもらう
新しい物置を購入する予定があるなら、購入先のホームセンターに古い物置の撤去を依頼できる場合もあります。
新しい物置の購入費用のほか工事費用や撤去費用もかかってしまいますが、新しい物置の搬入と共に古い物置の撤去を行ってくれるので手間が少なく便利な方法です。大手ホームセンターの物置撤去についての対応は以下のようになっています。
ホームセンター | 物置の撤去対応 |
---|---|
VIVAHOME(ビバホーム)長浦店 | 新規物置設置を依頼した場合のみ解体可 |
コメリ | 新規物置設置を依頼した場合のみ解体可 |
カインズ | 新規物置設置を依頼した場合のみ解体可 金属製の物置は別途解体撤去費用が必要 木製の物置は対応不可 |
店舗によっては物置を購入しても撤去に対応していない、というところもあるため注意しましょう。物置の買替時には、撤去サービスの詳細についても確認しておくことが大切です。
解体業者に依頼して処分する
自分で解体できない大型の物置や木造、プレハブの物置などは、解体専門の業者に依頼して撤去してもらうのが確実です。
解体費用は物置の大きさ(物置の高さ+幅+奥行の合計)や材質、状態によって大きく変わり、業者によっては「重機費用」「作業費」「基礎撤去費」などの追加費用が発生することもあります。想定していた以上に費用が高額になるケースもあるため、注意しましょう。
依頼前には訪問見積もりを利用し、かかる費用をあらかじめ確認しておくのをおすすめします。
解体業者は物置内の不用品処分までは担当してくれないため、解体前には自分で物置の中を片づけておく必要があります。物置内に残置物があると解体工事が始められなかったり撤去に追加費用が発生したりする可能性もありますので、解体工事をお考えなら計画的に物置内の片づけを始めておくことが大切です。
不用品回収業者に依頼する
物置は捨てるにしても売るにしても、中に保管したものの整理が必要であったり解体が必要だったりと、手放すまでにどうしても手間や時間がかかりがちです。
そんな物置を手軽に処分したいなら、不用品回収業者を利用する方法をおすすめします。
【不用品回収業者にしてもらえること】
- 物置内の不用品の処分
- 物置の解体・搬出
- 廃材のみでも回収可能
- 物置の買取査定
- 家の中の不用品の回収・買取
不用品回収業者の多くは年中無休で稼働しているので、自分の都合のいい日程で処分を依頼できます。早ければ依頼したその日のうちに悩みの種だった物置をスッキリ処分してもらえることもあるので、急ぎの場合にも非常に便利です。
不用品回収業者を安く利用するコツ
物置の処分をできるだけ安く済ませたいなら、以下のポイントを意識してみてください。
- 物置の中の不用品を自分で片づける
- 買取を実施している業者に依頼し、不用品を買取ってもらう
- 不用品をまとめて回収してもらい、積み放題プランや定額プランを利用する
- 複数の業者から見積もりを取る
中でも特におすすめなのは、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」です。
複数の業者の見積もり書を見比べることで提示された料金やプランが自分に合っているものかどうかを判断でき、同じサービス内容でより安い業者を探すのに役立ちます。
忙しいときには難しいとは思いますが、できれば2~3社以上の業者から見積もりをとるのがおすすめです。
別ページでは悪徳業者の特徴や見分け方について、不用品回収業者に必要な「古物商許可」についても解説しています。業者選びの際はぜひ参考にしてみてください。
物置処分時によくある質問
Q 屋上にある物置を回収してもらえますか?
A. もちろんです。屋上からの運び出しもいたしますのでお任せください。エレベーターがない場合でも、不用品回収経験の豊富なスタッフが効率的に回収いたします。まずは、お電話やメールでご相談ください。
Q 中にガラクタが入ったままの物置を回収してもらえますか?
A. はい、回収いたします。ただし、回収後に大切な品物が入っていたことに気づかれても基本的に返品することはできません。貴重品や必要なものが入っていないか、回収前にもう一度ご確認ください。
Q 夜しか時間がないのですが夜間の回収はできますか?
A. 夜間の回収にも対応しておりますが、通常の回収時間から外れますのでスケジュール調整が必要となります。夜間や早朝など、通常の回収時間外での回収をご希望の場合はお早めにご相談ください。
Q 物置の回収料金はどれぐらいかかりますか?
A. 物置の回収料金は、単品回収であるのか、まとめて回収するのか、積み放題プランであるのかなど、回収プランによって異なります。また、物置のサイズによっても料金が変動することがございます。無料でお見積もりをいたしますので、まずはご相談ください。お見積もり料金に納得されない場合は、キャンセルして頂いて構いません。キャンセル料なども頂戴しておりませんのでご安心ください。
物置処分時の注意点
ここからは、物置をスムーズに処分するために知っておくべき注意点をご紹介します。
処分前には一度、目を通してみてください。
物置処分後は建物滅失登記の手続きを!
登記されている物置を処分した場合は、「建物滅失登記」の手続きが必要です。
「建物滅失登記申請書」や「建物滅失証明書」など必要書類を準備して、物置が所在した地域を管轄する法務局へ郵送か持込で申請を行いましょう。
建物滅失登記は「建物が滅失した日から1か月以内」に申請するよう期限が定められています。期限内に申請しなかった場合は罰則もありますので注意してください。物置を撤去するなら、早めに準備を進めておきましょう。
(参考:法務局|建物を取り壊した/建物を新築した)
「産業廃棄物」の物置は自治体で処分できない
- 工事現場や農業の現場など事業で使用していた物置
- 家庭用物置の基礎部分
- 業者が取り壊した物置
上記のような物置は「産業廃棄物」として取り扱われるため、産業廃棄物処理業者(収集運搬業、処分業)に依頼し、処分してもらう必要があります。自治体の粗大ごみ回収に出すことはできませんので、注意しましょう。
費用をかけたくない、業者に頼むのが面倒だからと物置を一般廃棄物として処分したり、無資格の業者に回収を依頼したりすると「5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金、若しくはその両方」と重い処罰が業者だけでなく依頼者にも科せられてしまいます。
依頼時には業者が資格を持っているかを確認し、確実に物置を処分できるようにしておきましょう。
まとめ
物置は解体すれば自治体のごみ回収で安く捨てられるものの、大型のものは解体自体が難しく、また中に荷物が残っている場合はそのぶん処分が大変になりがちです。
無理して解体や運搬をすると物置の倒壊やケガなど思いがけないトラブルにつながる可能性もありますので、「中の荷物を片づけ終わらない」「解体が難しい」なら不用品回収業者に依頼をして安全に物置を手放しましょう。
【不用品回収業者にしてもらえること】
- 物置内の不用品の処分
- 物置の解体・搬出
- 廃材のみでも回収可能
- 物置の買取査定
- 家の中の不用品の回収・買取
弊社「出張回収センター」でも、物置本体や物置の中の不用品の回収・買取を行っています。
年中無休で受付をしておりますので、お急ぎの方はぜひ一度ご相談ください!