カセットガスコンロで使用するガスボンベや、炭酸水メーカーやビールサーバーなど、ガスボンベは幅広く活躍するアイテムです。
しかし、これらのガスボンベの処分方法に悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
誤った捨て方は大変危険で、火災や爆発のリスクを伴います。
この記事では、安全にガスボンベを処分するための具体的な方法や取り扱う際の注意点を詳しく解説します。
正しい知識を身に付けて、ガスボンベを適切に処分しましょう!
ガスボンベの種類
ガスボンベには主に下記の4種類が挙げられます。
- カセットガスコンロ用ガスボンベ
- プロパンガスボンベ
- 炭酸ガスボンベ
- アウトドア用ガスボンベ
それぞれの特徴や取り扱い方法について紹介します。
カセットガスコンロ用ガスボンベ(CB缶)
「カセットボンベ」は、自宅やアウトドアで幅広く使用されています。
内部には液化ブタンガスが充填されており、温度が上がると内部の圧力が上昇して、破裂する危険があります。
安全に使用するために、直射日光を避けて40℃以下の涼しい場所に保管してください。また、落下しやすい棚の上は避けて、使用後は必ずカセットガスコンロから外しましょう。
プロパンガスボンベ
プロパンガスは、液化石油ガス(LPガス)で構成されており、家庭用は20kgや50kgの容量が一般的です。
オール電化に移行する際にガスボンベを引き取ってもらう場合、販売元に返却する必要があります。
屋外に設置されるプロパンガスボンベは、ガス会社が管理しており、定期的に残量を確認し、交換しています。そのため、粗大ごみとして勝手に処分することはできません。
炭酸ガスボンベ
炭酸水メーカーのガスシリンダーには、二酸化炭素が充填されています。
引火性はありませんが、高温を避けて換気の良い場所に保管しましょう。また、子供の手の届かない場所に置くことも重要です。
ガスシリンダーは高強度の金属製でできており、自治体で処分できません。
誤って不燃ごみとして出してしまうと、収集の過程で事故につながる恐れがあります。
アウトドア用ガスボンベ(OD缶)
アウトドア・キャンプ用のガスボンベには、主にブタン、イソブタン、プロパンの3種類の液化ガスが使用されています。
それぞれ気化温度が異なり、プロパンの気化温度は-42.1℃と非常に低いのが特徴です。そのため、プロパンの比率が高いガスボンベは、寒い時期でも火力が安定しやすいです。
ランタンやバーナーにガスボンベを使用する際は、移動時の車内で直射日光が当たらないようにしなければなりません。火気の近くを避けて、日陰やクーラーボックスで安全に保管するようにしましょう。
カセットガスボンベの中身を抜く手順
カセットガスボンベの中身が残っていると、回収後にごみ収集車の車両火災や、処理施設での火災が生じる危険があります。実際に、2018年には宝塚市で清掃員が火傷を負う事故が発生しました。
使い切れなかったカセットガスボンベは、処分する前に必ず中身を出し切る必要があります。
ガスを抜く手順は下記の通りです。
- 中身を使い切る
- キャップを外して地面に押し付ける
- 振って音がしないか確認する
- 自治体の分別ルールに従いごみを出す
それぞれの手順について解説していきます。
手順①中身を使い切る
カセットボンベにはガス抜き専用のキャップは付いていませんが、カセットコンロ本体にはガスを最後まで使い切れるようにする仕組み(ヒートパネル)が備わっています。
カセットコンロで調理や湯沸かしをして、まずはガスを完全に使い切ってください。
手順②キャップを外して地面に押し付ける
ガスボンベの中身を完全に使い切れない場合は、キャップを外してガス抜きを行います。
キャップを外すとノズルが出てくるので、ガスボンベを逆さまにしてノズルを地面に押し付けてガスを抜きましょう。
コンクリートや石など硬い地面に押し付けると効果的です。
手順③振って音がしないか確認する
ガスを抜いた後、ガスボンベを振って音がしないか確認します。
「シャカシャカ」と音がしなければ、中のガスはすべて抜けた証拠です。もし音がする場合は、もう一度ノズルを地面に押し付けてガス抜きを行いましょう。
音がしなくなるまで、この作業を繰り返してください。
手順④自治体の分別ルールに従いごみを出す
ガスが完全に抜けたら、各自治体の分別ルールに従って処分方法を確認し、ごみとして出してください。
ガスボンベは他のゴミと混ぜず、別の袋に入れると安全です。たとえ1本でも、念のためゴミ袋を分けて出しましょう。
未使用のもの、使いかけのもの、使用期限が切れているもの、サビが出ているものでも、上記の方法でガス抜きが可能です。
もし上記の手順でも中身が残っている音がする場合は、メーカーに問い合わせる必要があります。
カセットボンベのメーカー名が分からない場合は、下記に相談してください。
TEL:0120-14-9996 FAX:03-6811-7351
日本ガス石油機器工業会カセットボンベお客様センター
平日10:00~16:00(12:00~13:00は除く)
ガスボンベの処分方法7選
ガスボンベの処分方法は下記の7通りです。
- 自治体で処分する
- 販売店に返却する
- ガス会社に回収依頼する
- 知人に譲る
- フリマアプリ・オークションに出品する
- リサイクルショップに持ち込む
- 不用品回収業者に依頼する
それぞれの捨て方について詳しく解説していきます。
自治体で処分する
ガスボンベは自治体の収集ルールに従って分別・処分することが一般的な方法です。
自治体ごとの排出方法は下記のように異なります。
自治体 | ガスボンベの分別 | 捨て方の注意事項 |
岐阜市 | 危険物・廃食用油等の収集 | 中身を使い切った場合は、「缶」として出す |
坂戸市 | 発火性危険物 | 無色透明な袋にまとめる |
名古屋市 | 発火性危険物 | 穴をあけずに「資源用の指定袋」に入れる |
春日井市 | 金属類(発火性危険物) | 指定袋(赤色)に入れる |
うるま市 | カセットボンベ・スプレー缶 | 中身の見える袋(15Lまで)に入れる |
自治体によっては、中身を使い切れない場合に持ち込み可能な公共施設を案内しているところもあります。
処分方法が分からない場合は、お近くの環境事業所に相談してみましょう。
販売店に返却する
イワタニカートリッジガス株式会社では、未使用のガスボンベなら、ガスを抜いていない状態で郵送での返却が可能です。
送料は自己負担となりますが、処分費用はかかりません。
しかし、使いかけやサビが出ているものは回収できないため、郵送では送れませんので注意してください。東京または大阪の本社に直接持ち込むことは可能ですが、他メーカーのボンベは持ち込み不可です。
参照:イワタニ│よくあるご質問
ガス会社に回収依頼する
プロパンガスボンベは下記の手順でガス会社に回収を依頼します。
- カスタマーサービスに電話やWebから問い合せる
- ガスボンベの種類や本数を伝える
- 持ち込みまたは回収日時を決める
- 回収料金を支払う
ガス会社が引き取ったガスボンベは、専門の廃棄業者へ引き渡され適正に処分されます。メーカーによっては廃棄証明書の発行が可能です。
引き取りの際に手数料を支払う必要かどうか、問い合わせ時に確認してみましょう。
知人に譲る
未使用のカセットボンベが残っている場合は、知人や親戚に譲って手放す方法があります。
カセットボンベは災害時の備蓄として便利です。
内閣府の南海トラフ巨大地震対策の報告によると、地震直後は行政支援が遅れる可能性があるため、1週間分以上の食糧や飲料水、生活用品を備蓄することがすすめられています。その中で、カセットこんろやカセットボンベも備蓄すべきものとして挙げられています。
目安として、大人2人で1週間に6.3~9.1本のカセットボンベが必要です。もし使わないカセットボンベがあれば、知人に譲ることで有効に活用しましょう。
フリマアプリ・オークションに出品する
未使用のガスボンベを処分する方法の一つに、フリマアプリやオークションに出品する方法があります。
メルカリでは下記のようなガスボンベが取引がされていました。
- カセットボンベ(イワタニ)
- 炭酸ガスカートリッジ
- OD缶(空き缶)
空のOD缶は中身を詰め替えて使いたい人に需要があり、新品未使用のカートリッジも購入希望者がが多いです。
ただし、高圧ガスを取り扱う際には、高圧ガス保安法という法律に従う必要があります。
これは、オークションでの販売や購入にも適用され、規則を守らないと罰せられることがあります。たとえば、ビール用の炭酸ガスやアウトドア用のLPガスなどが該当します。
出品する際は、必ずフリマアプリやオークションの規約に従って手続きしてください。また、プロパンガスボンベについては、購入したガス会社に相談することをおすすめします。
リサイクルショップに持ち込む
未使用のガスボンベは、リサイクルショップで買い取ってもらえることがあります。捨てる予定のものをお金に換えられるので、お得に処分できます。また、金属くずとして空のボンベを買い取ってくれる業者もあります。
リサイクルショップの利用方法は下記の3通りです。
- 店頭買取:店舗まで直接持ち込む
- 宅配買取:ダンボールに梱包して郵送する
- 出張買取:査定スタッフが自宅に訪問する
「店頭買取」は、自分で店舗に持って行くため、即現金化が可能です。
宅配買取は手軽な方法ですが、査定結果が出るまで時間がかかってしまいます。また、ガスボンベは対応しているのか事前に確認しなければなりません。
出張買取は、わざわざリサイクルショップに出向く必要がなく、大量のガスボンベを買い取ってほしい場合に便利です。
利用する際は、自分に合った買取方法を選びましょう。
不用品回収業者に依頼する
使わなくなったガスボンベは不用品回収業者に依頼することで処分できます。家庭のさまざまな不用品を回収してくれるので便利です。
料金プランは「単品回収」や「トラック積み放題プラン」などが選べるため、まずは見積もりを依頼して実際の費用を確認することが重要です。
見積もりの際には、あとから追加料金がかからないかどうか確認しましょう。
悪質な業者を見分けるポイントは下記の5点です。
- 拡声器を使用してトラックで巡回している
- チラシやホームページで「無料回収」を宣伝している
- 会社の住所や電話番号が分からない
- 頼んでいないのに突然訪問してくる
- 見積もりの内訳が曖昧である
こうした特徴に当てはまる場合は、回収後に高額な料金を請求される恐れがあるため注意しましょう。
料金プランやサービス内容、利用者の口コミをしっかり確認することが大切です。
ガスボンベの処分に関する注意点
ガスボンベを処分する際は下記の2点に気を付けてください。
- 使用期限を確認する
- 穴あけをすると爆発の危険がある
それぞれの注意点について解説していきます。
使用期限を確認する
カセットガスボンベの保管期間は、製造日から約7年です。
使用期限が切れたものは、ゴム製の部品が劣化しガス漏れの可能性が高くなるため、使用できません。
また、変形やゆがみ、サビが出ているものも使用を避けてください。
製造日は缶底に印刷されている数字で確認できます。
- 例:100520→2010年5月20日
期限切れや状態が悪いものはガス抜きを行い、適切に処分しましょう。
穴あけをすると爆発の危険がある
ガスボンベには絶対に穴をあけてはいけません。
特に室内で穴をあけると、ガスが充満して爆発する可能性が高まります。過去には、使用済みのカセットボンベに穴をあけたことで、微量のガスが漏れ出し、引火して爆発した事例もあります。
このようなリスクを避けるために、ガスボンベの処分は必ず自治体のルールに従い、ガスを完全に抜いてから適切に処分してください。
キャンプ場など屋外で作業する場合も、風通しの良い場所で行い、ガスが滞留しないように注意しましょう。
特にバイクや自動車の近くは、ガスがエンジンや排気口に引火する可能性があり、大変危険です。
ガスボンベの処分は不用品回収業者がおすすめ
安全にガスボンベを処分したい方は、不用品回収業者の利用がおすすめです。
ここでは、不用品回収業者に依頼するメリットをいくつか紹介します。
自分でガス抜きする必要がない
ガスボンベの処分は、不用品回収業者に依頼するのが最も安全で便利です。自治体によってはガス缶専用の穴開け機を使用してガス抜きを行うよう指示されることもありますが、ガス漏れや爆発のリスクを伴うため、自分で行うのは怖いと感じる方も多いでしょう。
不用品回収業者に依頼すれば、自分でガス抜きをする必要がなく、専門知識を持ったスタッフが安全に処分してくれます。
ガスボンベの種類を問わず回収可能
不用品回収業者は、カセットガスボンベや炭酸ガスボンベなど、さまざまな種類のガスボンベを回収してくれます。
また、ガスボンベの状態や残量に関係なく回収してもらえるため、期限切れやサビが出ているボンベもスムーズに処理することが可能です。
他の不用品もまとめて処分できる
不用品回収業者に依頼すれば、ガスボンベだけでなく、他の不用品もまとめて処分することができます。
例えば、使わなくなったキャンプ用品やスプレー缶、ランタン、ガスコンロなど、処分しにくいアウトドアグッズも一緒に引き取ってもらえます。自治体で分別方法を調べたり、個別に出品する手間と時間を省けるため、自宅の大量の不用品を一括処分したい時に便利です。
ガスボンベの処分でよくある質問
Q.他社で引き取りを拒否されたガスボンベを引き取ってもらえますか?
A.他社製品や詳細が分からないガスボンベは引き取りを拒まれる場合もございますが、当社ではできる限り回収させていただきます。
ご依頼の際は、まず電話受付やオンラインフォームなどを使ってお問い合わせください。
Q.ガスボンベ1点のみでも回収は可能ですか?
A.はい、ガスコンロのみの回収でも迅速に対応をさせていただきます。
ただし、単品のみの回収はゴミとして廃棄するよりも高く費用がついてしまう可能性がございます。
他にまとめて処分したい不用品があれば一緒に処分されることをおすすめします。
出張回収センターは、量に応じたトラックプランや空き屋回収プランなどの様々なご依頼に対応できるプランをご用意しておりますので、是非ご検討ください。
事前に不用品の内容を問い合わせいただくと、なるべく正確な金額のお見積額を提示させていただくことが可能です。
なお、お見積は無料で対応させていただいております。
Q.土日や祝日も営業していますか?
A.はい、当社は年中無休で営業しており、土日祝日も回収にお伺いさせていただくことが可能です。
ただし、週末は予約が集中しやすいため、直前のご依頼では希望時間に対応できない可能性もございます。
希望日程がある場合は、早めにご予約をいただければ幸いです。
なお、電話受付は9時から19時までとさせていただいております。
Q.古いガスボンベも回収の対象になりますか?
A.ある程度の年数が経ったガスボンベでも、回収に応じさせていただきます。
例えばラベルが消えてしまってどちらのメーカーかも分からない状態のガスボンベは、業者によっては回収を断られてしまうケースもございますが、当社では詳細不明なガスボンベも回収させていただきます。
お見積の段階で、分かる範囲のガスボンベの特徴をお伝えしていただけると助かります。
経験豊富なスタッフが素早く丁寧に対応いたします。
ガスボンベの不用品回収まとめ
ガスボンベの処分方法は、下記の7通りです。
- 自治体で処分する
- 販売店に返却する
- ガス会社に回収依頼する
- 知人に譲る
- フリマアプリ・オークションに出品する
- リサイクルショップに持ち込む
- 不用品回収業者に依頼する
「ガス抜きが怖い」「使用期限が過ぎたガスボンベが大量にある」など処分にお困りの場合は、不用品回収業者に依頼して、スピーディーかつ安全に処分しましょう。
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