【法人向け】パソコンの処分方法5選!安全・確実に処分する方法は?

目次

たくさん並んだパソコン

顧客管理や事務作業、テレワークなど、さまざまな業務に使用されている法人向けパソコン(事業系パソコン)。日々業務で触ってはいるものの、故障や買替で処分する際の「正しい捨て方」を知らない方も多いのではないでしょうか。

法人向けパソコンは「産業廃棄物」として適切に処分する必要があったり、資源有効利用促進法に基づき適切にリサイクルすることが求められたりと、個人で利用したパソコン(家庭向けパソコン)とは処分方法が異なります。
家庭向けパソコンのように自治体での小型家電回収や引取、家電量販店での回収といった手段では処分できないため、注意が必要です。

そこで今回のコラムでは、法人向けパソコンの処分方法と注意点を解説します。
法人向けパソコンを「産業廃棄物」として安全に処分する方法や、売却してお得に手放す方法まで幅広く紹介していきますので、処分前にはぜひ参考にしてください。

▼この記事でわかること

  • 法人向けパソコンの安全な処分方法
  • 法人向けパソコンをお得に手放す方法
  • 法人向けパソコン処分時の注意点
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法人向けパソコンの処分方法5選

法人向けパソコンを使う女性

今回紹介する法人向けパソコンの処分方法は以下の5つです。

  1. 産業廃棄物処理業者に廃棄を依頼する
  2. パソコンメーカーに回収を依頼する
  3. リサイクル業者に引き取ってもらう
  4. 法人向けパソコン買取サービスを利用する
  5. 不用品回収業者へ依頼する

それぞれの手順や注意点について、確認していきましょう。

①産業廃棄物処理業者に廃棄を依頼する

不要になった法人向け(事業系)パソコンや周辺機器など、業務の過程で出たごみは「産業廃棄物」として、都道府県等から産業廃棄物処理業の許可を受けた処理業者に処理を委託するのが一般的です。

産業廃棄物の回収・処理の流れは以下を参考にしてください。

  1. 分別・保管:排出事業者が産業廃棄物を正しく分別・保管する
  2. 委託:排出事業者が収集・運搬業者に産業廃棄物の処理を委託する
  3. 運搬:収集・運搬業者が中間処理業者まで産業廃棄物を運搬する
  4. 中間処理・リサイクル:中間処理業者が産業廃棄物を中間処理、リサイクルする
  5. 最終処分:処分できなかった産業廃棄物は、埋立処分場に送られる

この方法であれば、法人向けパソコンや周辺機器が大量にある場合でも、パソコン以外に処分したい産業廃棄物がある場合でも、まとめて処分を依頼できます。
メーカーに処分を依頼するよりも費用が安価で済むのも、メリットと言えるでしょう。

ただし、業者の中には無資格で産業廃棄物を回収したり、回収した廃棄物を不法投棄したりする悪質な業者も存在しているため注意が必要です。
依頼前には、環境省や自治体のホームページ、もしくは産業資源循環協会のホームページに記載されている業者リストを参考に、業者が正式な許可を得ているかどうかを必ず確認しましょう。

不明な点がある場合は、直接自治体や産業資源循環協会の相談窓口に問い合わせるのをおすすめします。

②パソコンメーカーに回収を依頼する

資源有効利用促進法はメーカーに「製造したパソコンを責任をもって回収・リサイクルする」ことを義務付けています。そのため、不要な法人向けパソコンはメーカーに回収してもらうことも可能です。

メーカーのホームページには法人向けパソコン専用の問い合わせ窓口が用意されています。まずはそちらから見積もりを依頼し、処分費用を確認しましょう。
また、メーカーによっては自社での回収ではなく、一般社団法人パソコン3R推進協会の利用を指示されるケースもあります。

その場合は以下の手順で依頼可能です。

  1. インターネットで見積もり
  2. 見積もりに納得したら契約
  3. データ消去
  4. 用意した段ボールにパソコンを梱包する
  5. 希望日時に協会指定の、広域認定の輸送業者が宅配便で回収
  6. 請求書発行・支払い
  7. 完了報告、廃棄証明となる資産滅却報告書を発行

産業廃棄物広域認定を受けたメーカー・協会のパソコンリサイクルではマニフェストが必要ないため、マニフェストの起票や管理をせずに済んだり、廃棄物年間実績報告が不要であったりと、事務作業の手間を削減できるというメリットがあります。
また、メーカーやパソコン3R推進協会に回収された法人向けパソコンは再資源化処理施設で確実に破壊してもらえるため、情報の流出や不法投棄のリスクがほぼなく、安心して利用できるのも大きなメリットと言えるでしょう。

ただし、メーカーやパソコン3R推進協会の回収はパソコン1台につき3,000円~4,000円程度の処分費用がかかります。大量にパソコンがある場合は費用の負担が大きくなるため、注意が必要です。

また、メーカーまでパソコンを発送する際は1台ずつ梱包したり、伝票を用意したりと、なにかと手間がかかるというデメリットも。
大量の法人向けパソコンの処分や、複数メーカーのパソコンの処分時には、別の方法を検討したほうがいいかもしれません。

③リサイクル業者に引き取ってもらう

できるだけ処分費用を抑えたい場合は、パソコンリサイクル業者にパソコンの回収を依頼する方法もあります。

パソコンのリサイクル業者はまだ使えるパソコンを修理して再販したり、部品を取り出して再利用したりして利益を出しているため「処分費用が安価」という特徴があります。
業者によってはデータ削除も無料で依頼できるので、より気軽にパソコンを処分できるでしょう。

ただし、データを悪用されたり回収されたパソコンが不法投棄されたりする可能性もあるため、業者選びの際には注意が必要です。
のちのちトラブルにならないよう、複数の業者から見積もりを取ったり、サービス内容や回収実績、口コミなどを比較したりして、信頼できる業者を選ぶようにしましょう。

④法人向けパソコン買取サービスを利用する

処分を検討しているパソコンが比較的新しいものであれば、法人向けパソコン買取サービスを利用するという手段もあります。

買取できるメーカーが限定されていたり、対象製品の購入が必要であったりと条件があることも多いため、なんでも買い取ってもらえるというわけではありませんが、売却できれば法人向けパソコンを処分する際のコストや事務作業を削減できます。
データの削除や売れなかったパソコンの廃棄を買取と同時に依頼できることもあるため、とにかく手間をかけたくない場合にはおすすめのサービスです。

依頼時には以下のポイントをよく確認し、信頼性の高い業者を選ぶようにしましょう。

  • データ消去の方法や実績を確認する
  • データ消去証明書の発行に対応しているかどうか
  • 古物商許可を取得しているかどうか
  • 買取実績や口コミを確認する
  • 見積金額が適切かどうか

悪質な業者に気づかず買取を依頼してしまうことで、データが流出したりパソコンが不法投棄されたりと大きなトラブルに発展する可能性があるため、業者選びは慎重に行ってください。

⑤不用品回収業者に依頼する

店舗の移転や閉店、オフィスのお引越しなどで法人向けパソコン以外にも処分したいものが出たときや、法人向けパソコンの買取・処分を一度に行いたい場合には、産業廃棄物処理業の許可を得た不用品回収業者に依頼する方法がおすすめです。

不用品回収業者のメリットのメリットは以下のとおりです。

  • 法人向けパソコン以外の産業廃棄物も分別・搬出してくれる
  • 再販可能なものは買取してくれる
  • 分別や搬出などの作業をスタッフにお任せし、時間を短縮できる
  • 自社に都合のいい日時に回収を依頼できる

買取サービスを実施している不用品回収業者であれば、産業廃棄物の回収・処分はもちろん、まだ使えるパソコンやオフィス家具、什器などの買取にも対応してもらえます。
お金をかけて処分するしかないと思っていた産業廃棄物が現金化できれば、費用の節約になりうれしいですよね。
もちろん値が付かなかった産業廃棄物はそのまま分別し回収してくれるので、産業廃棄物処理業者や買取業者など、複数の業者と連絡を取らずに済むのも便利です。

また、不用品回収業者は年中無休で稼働しているため「自社の都合のいい日程に作業を依頼できる」というメリットもあります。即日作業や夜間の回収にも対応してもらえるので「事務所の移転まで日にちがない」「夜しか対応できない」などお急ぎの方にはとくにおすすめの手段です。

不用品回収業者では法人向けパソコンのほか、さまざまなオフィス用品の処分を承っています。詳しくは以下の記事を参考にしてください。

まずはお気軽にご相談ください!
電話受付時間:9時~19時

不用品回収業者の多くは無料の見積もりを実施しており、事前にサービス内容や費用を確認できます。どれくらい費用がかかるのか知りたい、どこまで対応してもらえるのか把握しておきたい方は2〜3社程度問い合わせてみるのをおすすめします。

悪徳業者の特徴や見分け方についてや、以下の記事では安心して依頼できるおすすめの不用品回収業者を紹介しています!
業者選びの際はぜひ、参考にしてみてくださいね。

法人向けパソコン処分時の注意点

注意マーク

ここでは法人向けパソコンを処分する際に注意したいポイントを解説します。
処分前には一度目を通していただき、確実に処分を終えられるようにしておきましょう。

処分前には確実にデータを削除する

法人向けパソコンには、会社の機密情報や顧客の個人情報など、重要なデータが大量に保存されています。
情報の流出や悪用を防ぐため、パソコンを処分する前にはデータを必ず処分するようにしましょう。

データ削除というと、システム上に表示されているファイルをごみ箱に捨てたり、パソコンを初期化したりすることを指すと思われがちですが、実はそれだけではデータが完全には消えておらず、専門のソフトを使えば復元されてしまう可能性があります。
そのためデータは「専用のソフトを使って完全に消去・上書きする」もしくは「ハードディスクを物理的に破壊する」などして復元不可能な状態にすることが重要です。
また、処分時にはSDカード、USBメモリなどの抜き忘れがないかもチェックしておきましょう。

とはいえ処分する法人向けパソコンが大量にある場合、すべてのデータを消去するのは膨大な時間がかかりますし、確実にデータを消せたか不安なこともあるでしょう。
確実に、手軽にデータを削除したいなら専門の業者に依頼するのをおすすめします。

リース・レンタル品に注意

リース、レンタルしているパソコンや周辺機器がある場合は、勝手に処分せずリース・レンタル元に返却しましょう。

契約終了時に残債を精算する必要があったり違約金が発生したりするケースもあるため、いきなりリース・レンタル元に返却するのではなく、まず担当者に連絡して確認をとってみてください。
問い合わせの際は契約書を手元に用意しておくと、やり取りがスムーズです。

資格を持った業者に回収を依頼する

法人向けパソコンの排出事業者には、排出する産業廃棄物を適切に分別・保管すること、また引き渡した産業廃棄物が適切に処分されているかどうかを最後まで確認することが義務付けられています。

適切に処理せず違反した場合は、次のような刑罰を受けることになりますのでご注意ください。

違反内容主な罰則
無許可業者へ処分を委託5年以下の懲役、1000万円の罰金またはこれの併科
委託契約書を作成せず収集・運搬を委託3年以下の懲役、300万円以下の罰金またはこれの併科

依頼前には業者が許可を持っているかどうかを確認するのはもちろん、

  • 自社が依頼したい品目を処分できるかどうか
  • 行政処分の前歴がないかどうか
  • 優良産廃処理業者に認定されているかどうか
  • 処理施設を実際に確認できるかどうか
  • 料金が適正かどうか(極端に安い場合は不法投棄の可能性も)

これらも確認し、信頼できる業者へ依頼しましょう。

家庭向けパソコンの処分については別ページにて解説していますのでそちらをご参照ください。

マニフェストの交付・管理は必須

法人向けパソコンを含む、産業廃棄物を業者に委託し処分する場合は、必ず「マニフェスト」を交付しましょう。

産業廃棄物管理票(マニフェスト)とは、廃棄物の処理が適正に実施されたかどうか確認するために作成する書類です。
排出事業者には、マニフェストを作成して「委託した産業廃棄物が適正に処理されたか否か」を確認する義務が課せられています。排出事業者が交付するマニフェストには、誰がどのような産業廃棄物をどのように取り扱うかということが記載されています。

引用:全国環境資源循環連合会マニフェストとは

マニフェストを交付しなかったり保管義務(5年間)を怠ったりした場合、排出事業者だけでなく処理業者にも、1年以下の懲役または100万円以下の罰金といった重い罰則が科せられます。

マニフェスト交付の有無で優良な業者かどうかの判断材料にもなりますし、「業者側から報告がない」「パソコン1台なら構わないのでは?」などと勝手に判断せずに、必ずマニフェストを交付してくれる業者へ依頼し、その後5年間は保管するようにしてください。

管理情報の取り外し、管理台帳の削除も忘れずに

事業系パソコンに企業名や管理情報が入った管理シール、企業ロゴなどが貼られたままになっていると、処分後に情報の流出や企業の特定に繋がる恐れがあります。
もう捨てるものだからとそのままにせず、必ずすべて取り外して処分しておきましょう。

また、パソコンを処分したのに「資産台帳」や「管理台帳」に情報が記載されたままになっていると、棚卸の際に混乱を招く可能性があります。
棚卸時に余計な作業が発生しないよう、パソコン処分時には会社の管理台帳からパソコンの情報を削除するのを忘れないようにしておきましょう。

法人向けパソコンの処分時に出やすい不用品

オフィスの様子

移転に伴い、法人向けパソコンだけでなく、オフィス用品をまとめて処分する場面もあるでしょう。

きちんとした処理が求められる書類の処分や、オフィス家具全般の処分など、オフィス用品の処分については別ページにて解説しています。処分の際には一度目を通していただき、参考にしてみてくださいね。

法人パソコンの処分でよくある質問

Q&A

Q.大量の法人向けパソコンも回収してもらえますか?

A.はい、もちろん可能でございます。法人向けパソコンの数に関わらず、すべて回収いたします。
ただし大量のパソコンを回収する場合はトラックやスタッフの数を調整する必要がありますので、その旨を見積もり時にお伝えください。

Q.法人向けパソコン以外にも処分したいのですが、どんな産業廃棄物でも回収してもらえますか?

A.弊社は「廃棄物処理法」に基づき、燃え殻や汚泥、ゴムくずや金属くず、ガラスくずなどを回収しております。法人向けパソコンをはじめ、そのほかの廃棄物に関しましても適正処理いたしますので、安心してご依頼ください。
ただし動物のふん尿や死体の処理、また、特別管理産業廃棄物の運搬・処理は弊社では承れません。ご依頼いただいても対応はいたしかねますので、ご了承ください。

Q.法人向けパソコンのデータは消してもらえますか?

A.弊社ではハードディスク(HDD)の取り外しやドリルで穴あけし、物理的に情報元を破壊してデータを抹消しています。法人向けパソコンにおいても情報が流出するリスクはございませんので、安心してご依頼ください。

Q.法人向けパソコンの回収と一緒に事業所の移転作業もお願いできますか?

A.法人向けパソコンの回収だけでなくオフィスのお引っ越しや店舗の移転作業にも対応しております。さまざまな状況に臨機応変に対応いたしますので、安心してご依頼ください。

Q.法人向けパソコンの回収を検討中です。見積もりだけでもお願いできますか?

A.お見積もりのみでも喜んで対応いたします。なお、法人向けパソコンはもちろん、すべてのサービスにおいてお見積もりは無料となっております。
ご依頼方法は電話やメール、LINEなどいくつか手段がございます。お客様のご都合のよい方法でご利用ください。

Q.急ぎで法人向けパソコンを処分したいです。すぐに来てもらえますか?

A.弊社は地域最多級のトラックで稼働しているため、当日のご依頼にも対応可能です。名古屋市内・近郊であれば最短1時間以内で訪問も可能ですが、ほかのお客様との兼ね合いによっては回収時間を調整する場合もございます。法人向けパソコンの処分をお急ぎでしたら早めにお問い合わせいただけますと幸いです。

まとめ

法人向けパソコンでデスクワークする様子

今回は法人向けパソコンの処分方法について解説いたしました。

法人向けパソコンは次のような理由から、家庭向けパソコンよりも処分が難しく、また処分に高額な費用が発生するケースも多いです。

  • 産業廃棄物として取り扱われ、適切な業者に依頼が必要
  • 資源有効利用促進法に基づき、リサイクルが義務付けられている
  • 顧客情報や企業情報などの機密データが含まれている

しかし「費用を節約したいから」「手っ取り早く処分したいから」と適当に業者選びをすると、情報が第三者に流出したり不法投棄による罰則が発生したりと大きなトラブルに繋がりかねません。正規の業者に依頼し、確実に処分することが大切です。

お店の什器やオフィス家具など法人向けパソコン以外にも処分したいものが出たときや、事業系パソコンの買取・処分を一度に行いたい場合には、産業廃棄物処理業の許可を得た不用品回収業者に依頼する方法がおすすめです。

弊社「出張回収センター」でも、法人向けパソコンをはじめとした不用品を回収・買取しています。
お見積もりはいつでも無料でご利用いただけますので、法人向けパソコンや周辺機器の処分でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください!

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