コロナ禍で在宅時間が増えたことから、ペットを飼う人が増えたというニュースを聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。
犬や猫、ウサギやインコなど、ペットとの触れ合いは孤独感を和らげ、「アニマルセラピー」として認知症やうつ病などの症状改善が期待されるなど、多くの人にとって良い効果をもたらしますが、実際、生き物を飼うということはそう簡単なことではありません。
食べ物の世話、トイレの世話、病院での定期的な健康診断や予防接種、そのほか、居住空間を清潔に保つためにもたくさんのお金と手間がかかります。
もし、そういった手間やお金をかけずに、動物を飼い続けたらどうなるでしょうか?
今回は、近年社会問題にもなっている「ペット屋敷」の原因や問題点、問題解消のためにできることなどを紹介したいと思います。
もしかして自分の自宅はペット屋敷になりかけている?と不安のある方、実家がペット屋敷化していてどうすればいいかわからない、とお悩みの方もぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
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ペット屋敷とは?
時に「犬屋敷・猫屋敷」「アニマルホーディング」「多頭飼育崩壊」とも呼ばれることのある「ペット屋敷」。
具体的には、以下のような状態になっている家や部屋のことを指しています。
- 多頭飼育崩壊を起こし、たくさんの動物を放し飼いにする
- エサや排せつ物を処理できず、そのままにしている
- ペットの排せつ物などの悪臭が外まで漏れている
- 人間が生活できないほどにペットの数が増えている
- 十分なエサを与えず、体調管理もできていない
- 鳴き声が外まで聞こえてくる
- 衛生環境の整わないケージに多くの動物を閉じ込めている
「ペット屋敷」は、普通のゴミ屋敷とは異なり、動物の食べ残しや排せつ物などのゴミが混ざってしまうことから、より強い悪臭が発生してしまい、衛生面の問題が深刻化しやすいという問題があります。
放置された排せつ物などの匂いは外に漏れるほどになり、さらに動物の鳴き声が漏れることも周囲の住宅に深刻な被害を与えます。
そのような環境下では、飼われている動物はもちろん、人間もまともな生活を送ることは不可能です。
ペット屋敷の問題点
ペット屋敷における問題点はたくさんありますが、そのうち特に大きな問題になる点をそれぞれ確認してみましょう。
人間の健康被害
ペットからでた排せつ物、エサの食べ残し、抜け毛などが寝室やキッチンなどの区別ができないほどにあふれかえることで、飼い主は不衛生な場所に常に身を置くことになります。
「ペット屋敷化」で発生する人への健康被害には以下のようなものがあります。
- 排せつ物の粉塵や抜け毛、大量に発生したダニ・ノミの糞などを吸い込むことでアレルギーを発症する
- ダニやノミに体を噛まれる
- 動物・人間の間でも感染する病気にかかる
- ハエやゴキブリが発生することで、感染症にかかる
上記のような健康被害が起こることが考えられるほかにも、汚れた家を人に見られたくない、という感情から人との交流を絶ってしまうことで孤独死の危険性もあります。
ペットにも危険が及ぶ
ペット屋敷化した部屋や家は、人間の健康に問題があるだけでなく、もちろんそこに飼われているペットの健康にも害を与え、最悪の場合は命を奪ってしまうケースまであります。
- エサを与えず餓死させてしまう
- 栄養不足や栄養の偏った食事によりやせ細り、体力がなくなる
- 歯が欠けたり抜け落ち、食事ができなくなる
- 予防接種をしないままで、ペット間で感染症が広がる
- 放置されたまま伸びきった毛が毛玉になり、皮膚病にかかる
- 伸びた爪が足に食い込み歩けなくなる
- 寄生虫に感染することによって病気になる
- 狭い場所で、なわばりの取り合うことへのストレス
多頭飼育崩壊に陥ってしまった家で飼われるペットたちは、そこから逃げ出すこともできず、壮絶な環境で暮らさざるを得ない状態にあります。
このような状況で飼われることは、動物にとって大変不幸なことです。
劣悪な環境でペットを飼育することは「虐待」とみなされて動物愛護法違反として検挙されるケースもあるため、いち早く飼育環境を見直す必要があります。
部屋や家の原状回復ができなくなる
持ち家や一軒家に多いイメージの「ペット屋敷」ですが、賃貸のマンションの1室などでも「ペット屋敷化」は起こります。
賃貸の家でペット屋敷化が起こってしまった場合、「原状回復できない」と言う問題が起こります。
部屋や家を借りた入居者は、退去時に「部屋を入居時の状態に戻す」原状回復の義務を負います。
通常の使用方法で生じた壁や床の日焼け、傷や汚れ、また災害時に生じた傷などには原状回復義務がないとされているのに対して、ペットによってついた傷は入居者の責任となるため、必ず原状回復をしなければなりません。
しかし、ペット屋敷化してしまった部屋を原状回復することは非常に難しいのです。
- 爪とぎで壁紙や柱を傷つける
- 爪で床が傷つく
- 部屋全体にペットのにおいが染みつく
- 排せつ物をそのままにしたことでカビが発生
- 尿をかけられた床や柱が腐る
上記のような状態の部屋は、掃除機をかけたり拭き掃除をする、といった通常の清掃方法では元に戻ることはありません。かならず傷みや汚れ、匂いは残ってしまいます。
原状回復ができなかった部屋は、退去後にクリーニングが行われますが、しみついた匂いをとったり、床にしみ込んだ汚れを除去するのは通常よりも手間と費用がかかってしまうもの。
壁紙の張り替えどころではなく柱を補強したり、床板を全て張り替えることになった場合、数十万円から数百万円もの費用がかかってしまうこともあります。
ペット敷金を先に払って入居していたとしても、クリーニング費用が敷金を上回った場合は、その費用は入居者が支払わねばなりません。
その費用を捻出できない飼い主と貸主、または不動産会社との裁判トラブルなどに発展するケースもあります。
周りの住人にも被害が及ぶ
ペット屋敷の近隣の住人にとっても事態は深刻です。
発生した害虫が周りの家に広がることで健康被害に遭うこともありますし、夏場は特に強い悪臭があたりに漂うことから、近隣住民は窓を閉めて生活したり、洗濯物を外に干せないなど、通常の暮らしができない状態を強いられます。
また、朝でも夜でも鳴き声が止まない、といった騒音の問題もあります。
ご近所トラブルになってしまうことを危惧して我慢した結果、近所の住民がノイローゼになってしまったり、実際にペット屋敷に苦情を申し入れたことでトラブルとなり、刑事事件に発展してしまうことも。
「ペット屋敷」は自分の家だけの問題ではなく、周りにも大きな影響を及ぼしてしまうのです。
なぜペット屋敷になってしまうのか?
ペット屋敷の問題点をご説明してきましたが、だれもがみんな、最初から我が家をペット屋敷にしようと思っていたわけではないでしょう。
捨てられていた猫を見捨てられず保護して部屋に入れ続け、飼育している間に多頭飼育崩壊に陥ってしまう・・・といったケースも多いようです。
捨てられた猫を拾い育てる「優しさ」を持っているはずの飼い主の家が、なぜペットを苦しめる「ペット屋敷化」してしまうのか、その原因を解説していきます。
経済的困窮
ペットを飼うのにかかる費用は、一か月あたり一体いくらぐらいだと思いますか?
猫や犬を1匹飼うのであれば、エサ代やトイレのシート、砂代は併せて月に数千円程度です。
そのため、特に大きな出費ではないと思ってしまいがちなのですが、もちろんかかる費用はそれだけではありません。
ペットの飼育の費用は、ペットの種類や頭数によって大きく差がありますが、以下のような費用がかかります。
- エサ代
- トイレのシートや砂代
- ワクチン代
- 病気になったときの治療費
- 避妊・去勢手術代
- 夏場・冬場のエアコン代
- 家を長期間空ける際のペットシッター・ペットホテル代
- ペット敷金
- 退去時のクリーニング代
1匹ではなく、数匹飼えばもちろん費用は倍以上かかってきますし、ペット保険に入っていない場合、保険のきかないペットの病気の治療費は数万円~数十万円と高額になることも良く聞く話です。
「かわいいから」「1人で暮らすのはさみしい」といった感情を先行させてペットを飼ってしまうと、病気になった際など、思いもよらない高額な費用がかかっても対応できません。
去勢・避妊手術するお金もなく、ペットのエサ代が増え続けて飼い主の生活を圧迫し、ペットのお世話や、自分の身の回りのことに気を配れなくなる・・・という負のループが、「ペット屋敷化」に繋がっていくのです。
ペットの避妊についての無理解
猫や犬を飼う場合、去勢・避妊手術をいつ行うかという問題があります。
ペットとして飼うのであれば、オス・メスどちらの場合も、適切な時期に手術を行うべきなのですが、「かわいそうだから」「面倒だから」「お金がかかるから」という言い訳をしながらそのまま放置。
結果、ペットが妊娠出産を繰り返し、増えて飼いきれなくなったペットを放置、死なせてしまったりするようなケースがあるようです。
去勢・避妊手術には高額な費用と、通院や入退院といった手間もかかるので、覚悟のうえで飼い始める必要があります。
一匹だけを完全に室内飼いの場合は去勢・避妊手術は不要と考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、成長につれて病気を引き起こしてしまったり、オスの場合は室内のあちこちにマーキングをしてしまうといったトラブルの原因にもなります。
去勢・避妊手術を含めたケアをきちんとしていくことで、動物と人間が安心して一緒に暮らすことができるのです。
飼い主が病気になる・高齢化
以前までは複数のペットのお世話ができていたが、飼い主が病気になって入院したり、高齢になることでお世話が行き届かなくなり「ペット屋敷化」するというケースもあります。
ペットの寿命は種類や個体によって異なりますが、犬や猫の平均寿命は14年~15年程度といわれています。
15年後の自分がどうなっているかを考慮せずにペットを飼い続けた結果、飼い主が高齢になり入院、また不慮の事故で孤独死してしまい、世話をされなくなったペットが餓死するという悲しいケースも起こってしまいます。
動物を飼う際は自分の人生プランを見直し、自分が入院したとき、亡くなってしまったときはペットをどうするかまで考え、対策を練ってから動物を飼う必要があるでしょう。
ペット屋敷問題解消のためにできること
忙しい毎日や、自身が病気になってしまったことでペットのお世話をしたり、部屋を片付ける精神的な余裕がない、と言う方もいるかもしれません。
しかし放置し続けると、動物の数が増えつづけてしまう、衛生的な面で飼い主やペットに健康被害が及ぶ、近隣に迷惑をかける・・・・・・、などリスクだけが大きくなっていきます。
いずれやる、いつかやると思うのではなく、小さなことでも「今」やることが大切です。
1人では難しいということであれば、行政やボランティアなど、誰かの手を借りて早めに対処しましょう。
自宅がペット屋敷化してしまいつつある方は、まず身の回りの小さなことから試してみてください。
ペットについて
まずはペットに十分なエサや水分を与えて、健康な状態を確保するのが第一優先です。
その後、排せつ物で汚れているペットの毛は洗って整えるなどし、衛生面の問題を解消します。
皮膚炎や感染症を持っているペットは必ず病院に連れていきましょう。
去勢・避妊手術の実施
猫や犬は妊娠期間が人間よりも短く、一度に1~8頭ほどの子猫・子犬を生むため、あっという間に数が増えていきます。
ペットの衛生的な面、健康面を考慮したあとは、去勢・避妊手術を受けさせ、これ以上数が増えてしまわないようにする必要があります。
去勢・避妊手術には少なからず数万円程度お金がかかりますが、お住まいの地域によっては自治体の支援を受けられる場合があります。
具体的な例として、愛知県名古屋市の、犬・猫の去勢・避妊手術費用の一部を補助する制度をご紹介します。
名古屋市内において犬猫を所有する市内在住の人が対象で、手順は以下の通りです。
- 名古屋市が指定した獣医師のもとで去勢・避妊手術の実施時期を調整する
- 市内の保健センター、または動物愛護センターで申請し去勢・避妊手術補助券を交付してもらう
- 補助券を使用することを獣医師に伝え、14日以内に手術を受ける
- 補助券を獣医師に提出。費用の一部が補助される
犬の去勢・避妊手術について、補助される金額は以下のようになっています。
メスの避妊手術 | 名古屋市から3,200円 公益社団法人名古屋市獣医師会から6,400円 |
オスの去勢手術 | 名古屋市から1,600円 公益社団法人名古屋市獣医師会から3,200円 |
猫の去勢・避妊手術については以下の通りです。
メスの避妊手術 | 名古屋市から2,100円 公益社団法人名古屋市獣医師会から4,200円 |
オスの去勢手術 | 名古屋市から1,050円 公益社団法人名古屋市獣医師会から2,100円 |
犬と猫、また去勢手術か避妊手術かでも金額が変わり、また、補助券の有効期間は14日間となっている点に注意が必要です。
補助金について詳しくは名古屋市のホームページをご参照ください。
お世話ができないのなら手放す選択を
飼っているペットが自分の手には負えないほど増えてしまった、数匹だけだけれど十分なお世話をできない状態という場合は、ペットを「手放す」という選択をする必要があります。
譲り先が決まらない場合はボランティア団体や行政を頼ることも可能です。
しかし、ボランティア団体も行政も、費用不足で保護・譲渡活動がなかなか進まない、といった現状があります。
そのため、できる限り、自分でペットの譲り手を探してから、どうしても無理ならボランティア団体や行政を頼る、といった流れが望ましいでしょう。
愛知県名古屋市の人とペットの共生サポートセンターでは、飼育についての相談をすることができ、また、ペットの新しい飼い主を見つけるサポートもしてもらえます。
受付時間は平日の10時~16時半まで。電話の他、メールでの問い合わせも可能です。
受付時間 | 平日10:00~16:30 |
電話番号 | 052-681-2211 |
ご紹介した名古屋市のように行政のサポートを受けられることもありますが、相談する窓口はお住まいの自治体によって異なっています。
まずはホームページを確認したり、役所へ電話するなどして担当部署を確認することをおすすめします。
部屋の片づけ
ペットの安全が確保できたら、または安全確保と並行して、自分やペットの居住環境を整えましょう。
- 堆積する糞尿を回収、廃棄処分する
- エサの食べ残しはすぐに捨てる
- 抜け毛やホコリなどを片づける
- 糞尿のついた家具や衣類、寝具などを捨てる
掃除しているうちにホコリや抜け毛、乾燥した糞尿が飛散したものを吸い込んでしまうことを防ぐために、マスクをつける、ゴーグルや眼鏡で目を守る、軍手やビニール手袋をつけるなどの対策をしてから作業を始めましょう。
犬や猫は、自分の糞尿の匂いのついたところをトイレとして認識してしまいます。
トイレトレーニングをするのはもちろん大切ですが、きれいに掃除をしたとしても匂いが残っていて、トイレでない場所で粗相をしてしまう、と言うこともあるため、清掃、消臭を徹底することが大切です。
ペットが出したエサの食べ残しや糞尿の始末を終えたら、人間の生活環境を整えていきます。
物を捨てられない、と言うことがペット屋敷化につながっている場合も多いため、そんな場合はまず捨てられるもの、明らかにゴミといえるものから捨てていく方法がおすすめです。
物が減ることで、ペットの抜け毛やエサの食べこぼしなどの掃除もしやすくなるため、まずは物を減らすところから始めてみましょう。
▼物を減らす方法についてはこちらの記事も参考にしてみてください▼
物を減らすメリット8選!「捨てられない」を解消するコツ、不用品の処分方法もご紹介します
去勢・避妊手術の実施、新たな飼い主を見つける、清掃して人とペットが暮らせる家にしていく、といったようにペット屋敷問題を解決するのは費用がかかるほか、精神的・肉体的にも大変な労力がかかる作業です。
作業の大変さに途中で挫折してしまっては元も子もありません。
一人で対処するのが難しい場合は周りの人を頼ったり、行政やボランティア団体に相談することを検討してみてください。
劣悪な環境で暮らすペットを少しでも減らすため、まず自分のできることから始めていきましょう。
ペット屋敷に対して周囲ができること
これまで解説してきたような方法は、飼い主が自分の家や部屋がペット屋敷であると自覚をもち、解消の意思がある場合にのみ有効です。
飼い主本人に改善の意思がない場合、ペット屋敷問題を解決するのは非常に難しくなります。
家族や親戚、知人など周りの人間が問題解決に動いたとしても、「ペットは飼い主の持ち物」という点から介入が難しいという問題があるのです。
問題解決のためにはまず、飼い主本人やペットの健康被害、家が傷むリスクなどを説明し、納得してもらう必要があります。
これまでご紹介してきたように、ペット屋敷化することによるリスクには以下があります。
- 人間の健康被害
- ペットの健康被害
- ペットの命の危険がある
- 部屋が傷む
- 近隣住民への被害
- 虐待として逮捕されてしまうこともある
ペット屋敷化してしまう飼い主は、自分の部屋や家がペット屋敷となっている意識がなく、匂いにも慣れてしまっているので危機感などを感じていない場合がほとんどです。
まずは大切なペットや、自分自身に被害が出てしまっている現状を伝えてみることが大切です。
それでも納得してもらえない場合や、被害をこうむっているものの、家族ではないため介入しづらい立場にある近隣住民の方などは、ボランティア団体や行政を頼ってみるのも手です。
第三者からの言葉や説得であれば飼い主が耳を傾けてくれることもあり、事態が良い方へ向かう可能性があります。
1人で悩まず業者に依頼しよう
ペット屋敷を片づける際には、まずはペットをどうするかが最優先です。
場合によっては行政やボランティア団体に協力してもらい、ペットの譲り先や預かり先などを決めることができたうえで、部屋や家の清掃へ進んでいきます。
ペット屋敷の汚れや匂いは落ちづらく、また、害虫の駆除、汚れた家具などを処分する作業は困難ですが、ボランティア団体や行政の支援はペットに関することのみ。
部屋の掃除まではしてもらえないため、自分で対処する必要があります。
- 掃除をしてみたが、きれいにならない
- 匂いが残っている
- ゴミが多すぎて、どこから手をつけていいかわからない
- 害虫が多く、手をつけたくない
- 家具の処分が一人では難しい
- 引っ越しまでに時間がない
という方におすすめなのが、特殊清掃も可能な不用品回収業者を利用する方法です。
ハウスクリーニング業者は部屋の清掃はしてくれても、不用品回収まではしてもらえないケースも多いため、特殊清掃も可能な不用品回収業者を利用すれば手間がかからず便利です。
即日対応可能な業者を選べば、その日のうちに汚れた家具や不要になったペットゲージなど、大型の家具やその他の不用品をまとめて回収してくれるほか、
- 害虫駆除
- 害獣駆除
- 壁や床のクリーニング
- 特殊な薬剤の消臭作業
などのオプションサービスを利用すれば、プロの技で家をあっという間にきれいにしてもらえます。
清掃作業が長引くと途中で挫折してしまったり、中途半端に汚れが残ってしまいまたペット屋敷化してしまうことも考えられますので、短期間で部屋がきれいになるのはとても大きなメリットといえるでしょう。
便利な不用品回収業者ですが、悪徳業者が存在する、というデメリットもあるため注意が必要です。
だいたいどこの業者でもかかる金額は同じくらいだろう、と適当に業者選びをすると、
- 回収した不用品を不法投棄された
- 無料と聞いていたのに、作業後に高額な費用を請求された
- 売却できるものまで無料で持って行かれてしまった
- 大切なものを捨てられてしまった
- 清掃を依頼したがきれいにならなかった
・・・というような被害に遭ってしまうこともあります。
回収された不用品がどう処分されたとしても自分には知りようがないし問題ない、と思ってしまいがちですが、回収された不用品が不法投棄された場合は元の持ち主も罪に問われるケースも。
適切な方法・金額で回収を行う業者に依頼するようにしましょう。
業者を選ぶ際には、まず不用品回収業者に必要な資格を持っているかを確認してみてください。
一般廃棄物収集運搬業許可 | 一般家庭から家具や家電、ごみなどを回収する場合に必要 |
産業廃棄物収集運搬業許可 | 法人からゴミを回収する場合に必要 |
古物商の許可 | 回収した不用品を売ったり、リサイクル品の買い取りをする場合に必要 |
上記の資格を持っている業者であれば安心して処分をお任せできます。
ホームページ上の「会社概要」のページの中に、「許認可」や「取得許可番号」などという項目で書かれていることが多いので、まずそちらを確認してみてください。
また、1社から見積もりをとるだけでは、提示された処分費用が適切な金額なのか、相場がいくらぐらいなのかというのがわかりづらいです。
できれば複数の業者にクリーニング費用も含めた見積もり依頼をしてみましょう。
電話やメールだけで見積もりをとって、実際現地で作業した後に清掃費用や人件費などの追加料金を上乗せしてくる業者も存在しているので、できれば訪問して見積もりを取ってくれる業者を選ぶのがおすすめ。
見積もりを提示された際は、当日に追加料金が発生しないかどうか、項目や費用がきちんと記載されているかどうかなどを確認して、回収当日のトラブルを防止しましょう。
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まとめ
今回のコラムでは、「ペット屋敷」の問題点やなぜペット屋敷化してしまうのか、その原因、問題解消のためにできることなどをご紹介してきました。
「ペット屋敷」は特殊な環境として扱われることも多いですが、
- 捨て猫をかわいそうと思い拾っていたら数が増えてしまった
- 去勢・避妊手術を受けさせるのがかわいそうで、数が増えてしまった
- 去勢・避妊手術が必要だと知らなかった
- いままでは面倒を見られていたのに、病気で今まで通りにいかなくなった
など、動物への「愛情」や「知識不足・計画不足」がそもそもの原因であったり、経済的な問題が背景に存在したりと、誰しも陥りかねない問題でもあります。
ペットはもちろん、他でもない飼い主自身が健康的で、幸せな生活を送るために、
- まずはできるところから清掃する
- 増えすぎたペットの新しい飼い主を探す
- 行政やボランティア団体に相談してみる
など、まず自分にできることから始めていくことが大切です。
ペット屋敷化した家や部屋は、自分で掃除することもできますが、匂いがついていたり害虫などが発生していることから完全に元の状態に戻すのは難しくなります。
作業の途中で挫折してしまったり、せっかく片づけてもまた元通りになってしまった・・・ということを防ぐためには、プロの業者を利用するのがおすすめです。
プロの業者であれば、費用はかかりますがすぐに、手間をかけずにいち早く清潔な環境を取り戻すことが可能です。
一人で悩まずに、一度業者に見積もりを取ってみてはいかがでしょうか。
ペット屋敷についてお困りの方に、ぜひこの記事を参考にしてもらえれば幸いです。
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