DIYとして、雑貨や外壁のペイントに便利なペンキ。プラモデルやバイクの塗装を行う際にも重宝します。
自分好みの色に変えて楽しむことができますが、使い切れなかったペンキがいくつも残ると、処分方法に困るものですよね。
実は、ペンキの量によっては自治体で処分できないことがあり、容器の分別にも配慮する必要があります。
この記事では、余ったペンキの処分方法や注意点、一斗缶やスプレー缶の捨て方について詳しく紹介します。
適切な方法を選び、不用品をすっきりと片付けましょう!
ペンキを自治体で処分する方法
ペンキは、「可燃ごみ」として処分可能です。
しかし、液体のままでは処分できず量に応じて適切な処理をする必要があります。
ここでは、余ったペンキを家庭ごみとして排出する際の手順を解説します。
少量なら中身を染み込ませて「可燃ごみ」として処分する
ペンキが少量余ってしまった場合は、中身を新聞紙やキッチンペーパーなどに染み込ませて「可燃ごみ」として処分します。
少量であれば、十分に乾かせば、運搬中に漏れ出る心配もありません。缶の底に残った程度の少量のペンキが対象となります。
少量のペンキを処分する手順は下記の通りです。
- 床にダンボールを敷く
- ごみ箱にビニール袋をかぶせる
- ビニール袋の中に丸めた新聞紙を敷き詰める
- ペンキを流し入れる
- 自治体指定の袋に入れて排出する
古布を敷いた牛乳パックにペンキを染み込ませる方法もあります。
少量であっても、液体が確実に漏れ出ないようにすることが大切です。
大量に余ったペンキは塗料処理剤で固めてから捨てる
大量にペンキが余った場合は、「塗料処理剤」を使って固めてから処分する必要があります。
塗料処理剤とは、ペンキに混ぜることで固体にするもので、水性・油性のペンキだけでなく、ニスを処理する際にも使用可能です。ホームセンターや通販サイトで数百円で入手できます。
塗料処理剤を使用して、大量のペンキを処分する手順は下記の通りです。
- 床にダンボールを敷く
- 容器にペンキを流し入れる
- 塗料処理剤を少しずつ加える
- 棒でよくかき混ぜる
- オカラ状に固体になったら新聞紙の上に広げる
- 乾燥したら新聞紙を包んでごみ袋に入れる
塗料処理剤を使用するとペンキが約2~5倍まで膨張するため、大きなバケツを用意してください。
直接触れると肌荒れ・かぶれの原因となるので、ポリ手袋を着用しましょう。
量が多いペンキは受け入れ不可の自治体もある
少量のペンキは、新聞紙や古布に染み込ませれば処分できる自治体が多いですが、量が多いペンキは排出禁止となっているところもあります。
大量の余ったペンキを運搬する事で、収集車や道路に飛散する事故が実際に起きており、環境汚染や迷惑行為となるからです。
そのため、基本的にはペンキを使い切るか、メーカーに引き取ってもらうことが推奨されています。
自治体 | ペンキの処分 |
東京都練馬区 | 「収集不可」 メーカー、購入店に引き取りを依頼する |
愛知県名古屋市 | 「処理困難物」 少量なら、布に染み込ませて可燃ごみして処分 |
広島県呉市 | 少量の固まり、布等に染み込ませたものは可 |
大阪府大阪市 | 有害なものは収集不可。少量ずつ固めて処分。 |
埼玉県加須市 | 「処理困難物」 購入店や専門業者に処理を依頼する |
自治体によっては、処理が難しいごみとして、少量であってもペンキ自体の処分ができない地域もあります。
大阪市のように条件を設定している場合もあるため、地域の環境課に問い合わせて確認すると安心です。
余ったペンキの自治体以外の処分方法
要らなくなったペンキは、自治体以外の場所で処分することができます。
それぞれの方法のメリット・デメリットは下記の通りです。
処分方法 | メリット | デメリット | 費用 |
塗装専門店・ペンキ屋に引き取り依頼 | 固まったペンキでも引き取り可能 | 店舗を探す必要がある | 約4,000円~ |
フリマアプリやオークションに出品 | 現金化できる | いつ売れるかわからない | 無料 ※手数料・送料負担 |
ジモティーで譲渡 | 近場で取引ができる | 出品から引き渡しまで手間がかかる | 無料 |
不用品回収業者に回収依頼 | ・容器のまま回収可能 ・大量でも一度に処分できる | 費用がかかる | 約4,000円~ ※要見積もり |
それぞれの方法について詳しく解説していきます。
塗装専門店・ペンキ屋に引き取ってもらう
ペンキは、塗装専門店やペンキ屋に引き取ってもらうことが可能です。
大量に余ってしまい、自治体での処分が難しい場合でも、手を汚さずに安全に処分することができます。
リフォームを行う塗装専門業者やペンキ屋では、液体塗料や一斗缶サイズのペンキも回収してくれることが多いです。
費用相場は下記の通りです。
- 一斗缶:約4,000円
- ドラム缶:約36,000円
地域やペンキの量によっても料金が変動するため、目安として把握しておきましょう。
また、地域によっては回収してくれる店舗がすぐに見つからない可能性もあります。その場合は、購入した専門店に問い合わせるか、「廃塗料回収・地域名」で検索してみてください。
フリマアプリやオークションに出品する
余ったペンキは、フリマアプリやオークションに出品することで、手放せます。
中古であっても、ハンドメイドやプラモデルの塗装のために購入したい人は意外と多いです。
売れれば利益を得ることができますが、いつ売れるかわからない点に注意が必要です。
実際にメルカリで取引された中古ペンキの事例を紹介します。
- アクリルペンキ(アメリカーナ・セラムコート):1,200円
- ペンキ、うすめ液(ミスターカラー):3,400円
- ペンキ、パテ、塗料皿(タミヤカラー):3,333円
ペンキを少量ずつ複数色を試してみたい人は多く、エアブラシやエナメル塗料などの関連品もまとめ売りすることで、売れやすくなります。
購入時期や大まかな残量を商品情報に記載することもポイントです。
ペンキを梱包・発送する際の注意点
ペンキは水性・油性を問わず、宅急便で発送できますが、引火性の液体や高圧ガスが含まれるものは、航空便で送れないことがあります。
梱包する際は、輸送中に液体が漏れないようにビニール袋に包んで密閉しましょう。商品名に「ワレモノ・ペンキ」と記載し、荷物を逆さまにしないように「天地無用」のシールを貼ってもらうと安全です。
ジモティーで近所の人に譲る
余ったペンキを処分する方法として、地域の掲示板「ジモティー」を利用するのもおすすめです。
ジモティーでは、配送ではなく直接手渡しができるため、一斗缶やドラム缶に入ったペンキを手放すことができます。
フリマアプリやオークションと同様に、外壁や家具の塗装に中古ペンキを求めている人は多いです。
ジモティーは登録料・手数料も無料なので、直接の手渡しに抵抗がなければ利用してみましょう。
ジモティーの利用手順は下記の通りです。
- 会員登録をする
- 投稿画面からペンキの写真や商品名を記載
- 購入希望者からの問い合わせにチャットで対応する
- 受け渡し場所と日時を相談する
- ペンキを手渡し、現金を受け取る
- 取引完了
一斗缶のペンキは、未開封であれば5,000円前後、中古であれば1,000~2,000円で取引されています。すぐに譲りたい場合は、無料で出品することも可能なので、状況に合わせて価格設定しましょう。
初対面の人と直接取引となるため、時間帯や場所に配慮して、安全に受け渡しができるよう注意する必要があります。
不用品回収業者に依頼する
ペンキの処分に困ったら、不用品回収業者に依頼することもおすすめです。
ペンキの残量に関わらず、最短即日で引き取ってもらえるのがメリットです。費用は、一斗缶のペンキ1点あたり4,000円前後を目安として知っておきましょう。業者によって料金プランが異なるため、実際に作業をお願いする前に見積もりを依頼することが必要です。
見積もりから回収までの流れ
不用品回収業者への見積もり依頼から回収までの流れは下記の通りです。
- 電話またはWebで問い合わせる
- 処分したいペンキの大きさや数を伝える
- 見積書の内訳を確認する
- 回収日時を決める
- 作業開始
- 作業完了後、お支払い
不用品回収業者なら、自分の都合に合わせて柔軟に日時を予約できるので、利用しやすいです。ペンキ以外の不用品を処分したい人や、処分に時間をかけたくない人に向いています。
【種類別】ペンキの容器の捨て方
ペンキを処分する際には、容器の捨て方にも気を付けなければなりません。
素材や大きさによって自治体でのごみ区分が異なるため、どのような決まりがあるのか把握しておきましょう。
また、固まったペンキの取扱いについても解説します。
一斗缶
一斗缶(容量18リットル)の処分方法は自治体によって下記のように異なります。
- 東京都千代田区:燃やさないごみ
- 大阪府大阪市:資源ごみ
- 神奈川県横浜市:粗大ごみ
横浜市のように一斗缶を「粗大ごみ」として区分する自治体では、中身を完全に空にする必要があります。
一斗缶より小さな缶の場合は、できる限りつぶして、鋭利な部分を内側に折り曲げることが求められる地域もあります。
スプレー缶
スプレー式のペンキは、中身を新聞紙や古布に染み込ませて、空にしてから処分するのが基本です。
- 大阪府堺市:小型金属(スプレー缶と分かるように張り紙)
- 東京都文京区:資源ごみ
- 千葉県松戸市:ごみ処理施設に持ち込む
文京区では、スプレー缶の中身が残っている場合でも「キケン」と明記すれば排出しても問題ありません。
ガス抜きや穴あけの必要性については、自治体の規定がそれぞれ決まっており、穴あけ禁止としていることも多いです。
ペンキが残っているスプレー缶は、ごみ処理施設へ直接持ち込むことがルールとなっている地域もあります。持ち込み可能な時間や料金については、自治体のホームページから確認しましょう。
ドラム缶
ドラム缶は、ほとんどの自治体で「排出不可」となっています。
個人でペンキ入りのドラム缶を処分したい人は少ないかもしれませんが、千葉県柏市や茨城県常陸大宮市など一部の地域では「粗大ごみ」として処分できます。
ドラム缶の処分は、不用品回収業者や、金属・鉄くずを扱うリサイクル業者に依頼するのが一般的です。
錆びや凹みがないものなら、買い取ってもらえるかもしれません。
ただし、中身のペンキは事前に処理する必要があります。
プラスチック容器・キャップ(蓋)
プラスチック製のペンキの容器やキャップは、下記のように分別します。
- 大阪府大阪市:資源ごみ(汚れがあるものは、普通ごみ)
- 愛知県名古屋市:資源ごみ(中身をゆすぐ)
- 埼玉県新座市:資源プラスチック(パッキン付きは不燃ごみ)
容器包装プラスチックは、資源としてリサイクルできるごみですが、油性ペンキが付着しているものは捨てることができません。
また、蓋にパッキンや異物が付いているかどうかも判断基準となります。
容器の中で固まったペンキを復活させる方法
一度開封したペンキを放置すると、容器の底で中身が固まってしまうことがあります。
しっかり使い切りたい人や、容器と分別して処分したい人にとって悩ましい問題ですが、固まったペンキを復活させることは可能です。
水性ペンキの場合、少量の水を加えて半日程度放置すると、柔らかくなります。油性ペンキの場合は、下記の手順で試してみてください。
- うすめ液をペンキに加える
- 数時間から数日放置する
- 棒でかき混ぜる
- 容器からペンキを取り出し、処理する
油性ペンキは、ホームセンターで購入できる専用のうすめ液を使用しないと柔らかくなりません。容器は、台所洗剤で洗浄するときれいになります。
ペンキの処分に関する注意点
ここでは、ペンキを処分する際に気を付けるべきポイントを解説します。
風通しの良い場所で処理する
ペンキの処理をする際は、必ず風通しの良い場所で行いましょう。
油性タイプのペンキには、有機溶剤や揮発性有機化合物といった有害物質が含まれています。
これらを近くで吸い込むと吐き気やめまいの原因となり危険です。
換気をしながら作業をするか、屋外で行うことが大切です。
マスクや軍手をして、ペンキを安全に処理しましょう。
塗料によっては自然発火のリスクがある
一部のペンキには、自然発火のリスクがあります。
「フタル酸樹脂系」「アルキド樹脂系」の塗料は、空気中の酸素と化学反応を起こして熱を発生させる性質があるからです。
通常の使用では問題ないものの、ペンキを染み込ませた紙類を放置することで実際に火災事故も報告されています。
水に浸けることが一つの対策として推奨されていますが、ペンキの成分が分からない場合は専門業者に依頼する方が確実です。
直接排水溝に流さない
ペンキは排水溝にそのまま流してはいけません。
水道管の中で固まると、配管が破損するリスクがあり、高額な修理費用がかかる可能性があります。
また、ペンキに含まれる有害物質が外へ流れ出ることで、水質汚染や生態系の変化につながります。
ペンキが付着したハケや容器を洗う場合は、少量の水を溜めてすすぎ、汚水を布に染み込ませて処分することが望ましいです。
ペンキの処分は不用品回収業者におまかせください!
- 大量のペンキを固めてしまって処理が面倒
- 大きな一斗缶を早く捨てたい
- 自治体が回収できないペンキがある
このようなお悩み・ご要望がある場合は、不用品回収業者の利用がおすすめです。
簡単に処分できない不用品でも、種類や状態問わず、一度に回収してくれます。
大量のペンキや塗料をまとめて回収
不用品回収業者に依頼すれば、大量のペンキを一度に処分できます。
DIYや趣味で集めたペンキや塗料をたくさん抱えている人におすすめです。
有害なシンナーが含まれている塗料も適切に処理するので、小さなお子様やペットがいるご家庭も安心です。
一斗缶やスプレー缶の処分も可能
不用品回収業者に依頼すれば、ペンキと容器を分ける必要もなく、そのまま回収してくれる点がメリットです。
一斗缶やスプレー缶のような取り扱いに困る容器や、ペンキの付いたハケやバケツも処分できます。固まったペンキの処理に頭を悩ませることもなく、電話1本で解決します。
休日や夜間早朝もスピーディーに対応
不用品回収業者のメリットは、土日・祝日や夜間・早朝の日時に対応している点です。
自治体で決められた収集日を待たずして迅速に処分できるため、引っ越しを控えている人にもおすすめです。
問い合わせから最短即日で自宅に来てくれるので、部屋や倉庫がきれいに片付きます。
ペンキの処分でよくある質問
Q.急ぎでペンキの処分をお願いしたいです。今日中に回収してもらうことはできますか?
A.はい、大丈夫でございます。
当社では地域最多級のトラックと人員の配置によって、お申し込みいただいた当日に回収に伺うことが可能でございます。
但し、他のお客様との兼ね合いや回収希望のペンキの量がどれくらいなの詳しく確認させていただく必要がございますので、まずはなるべくお早めにご連絡ください。
Q.平日に時間がなくペンキを処分できなくて困ってます。平日以外でも回収可能でしょうか?
A.はい、年中無休で土日祝日も休まず営業しております。
ペンキの処分になりますと、自治体で処分不可の場合業者に持ち込むなど手間がかかります。
平日お時間が取れない場合さぞお困りかと思います。
当社は土日祝日のみでなく、夜間や早朝の回収も行っておりますので、お客様のご都合を遠慮なくご相談ください。
Q.ペンキを回収してもらう前に、固化剤で固めておかないとだめですか?
A.回収前の処理は、一切なさらないで結構です。
そのままの状態で適切に回収させていただきますので、お客様に手間は一切お掛けいたしません。
安心して当社のスタッフにお任せください。
Q.廃棄したいペンキが大量にあるのですが、全部回収してもらえますか?
A.もちろん、可能でございます。
量が多い場合にも、経験豊富なスタッフによるスピーディーな回収を心掛けております。
当社では不用品の量に合わせたお得な料金プランもご用意しておりますので、ご不明な点がございましたら事前にお問い合わせください。
Q.ペンキの処分にかかる料金が知りたいのですが、見積りだけ来てもらうことはできますか?
A.はい、お見積もりだけのご依頼も大歓迎でございます。
処分したいペンキの量に関わらず、お見積もりだけで料金が発生することは一切ございません。
もちろんキャンセル料金も一切かかりませんので、安心してご連絡ください。
Q.ペンキだけでなく、他の不用品も処分したいのですが回収できますか?
A.はい、喜んで承ります。
ペンキだけの回収ももちろん可能ですが、他の不用品と一緒に回収されますと1点あたりの回収費用がよりお得になりますので、ぜひご検討くださいませ。
ペンキの不用品回収まとめ
ペンキの処分方法は下記の通りです。
- 少量なら中身を染み込ませて「可燃ごみ」として処分する
- 大量に余ったペンキは塗料処理剤で固めてから捨てる
- 塗装専門店・ペンキ屋に引き取ってもらう
- フリマアプリやオークションに出品する
- ジモティーで近所の人に譲る
- 不用品回収業者に依頼する
ペンキは液体状のまま自治体で捨てられないため、残量に応じて適切に処理をする必要があります。成分によっては人体に有害なものが含まれているため、換気・マスク着用を徹底して作業しましょう。
ペンキの容器はそれぞれ分別方法が異なり、自治体の排出ルールを確認する必要があります。
固まってしまったペンキの処分や大量の塗料の廃棄にお困りの場合は、不用品回収業者におまかせください!
愛知県名古屋市の出張回収センターでは、最短即日でペンキの処分が可能です。
事前の準備も一切必要なく、中身が入った容器ごと安全に搬出します。
DIYの道具やその他の不用品も同時に回収できますので、まずはお気軽に「無料見積もり」からご相談ください。