
雑貨や外壁のペイントの際に役立つ「ペンキ」。
近年流行のDIYをはじめ、プラモデルやバイクを塗装する際にも多く使われています。
色の種類も豊富ですし、塗り替えるだけで雰囲気をガラッと変えられるため便利ではあるものの、使い切れなかったペンキがいくつも残るとどうしても処分に困ってしまいますよね。
この記事では、余ったペンキの処分方法や注意点、一斗缶やスプレー缶などの容器の捨て方についても詳しく紹介します。
ペンキは、量によって自治体で処分できないことがあり、また容器の分別にも配慮する必要があります。
適切な方法を選び、正しくペンキを処分しましょう!
▼この記事でわかること
- ペンキの処分方法
- ペンキを処分する際の注意点
- 容器の捨て方
ペンキの処分方法は5通り

ペンキの処分方法として挙げられるのは以下の5つです。
- 可燃ごみとして処分する
- 塗装専門店・ペンキ屋に引き取ってもらう
- フリマアプリ・ネットオークションに出品する
- 人に譲る・ジモティーを利用する
- 不用品回収業者へ依頼する
それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。
①可燃ごみとして処分する
ペンキは「可燃ごみ」として処分可能です。
以下はペンキを可燃ごみとして処分できる自治体の一例です。
見ていただくとわかるとおり、自治体で処分は可能なものの、どの自治体でも液体のままでは処分できず量に応じて適切に処理する必要があります。
以下に不要なペンキが少量の場合と大量にある場合の処理方法を紹介しますので、状況に応じてお試しください。
少量なら中身を染み込ませて処分する
缶の底に残った程度の少量のペンキなら、中身を新聞紙やキッチンペーパーなどに染み込ませて処分可能です。
少量であれば、十分に乾かせますし、運搬中に漏れ出る心配もありません。
少量のペンキを処分する手順は下記を参考にしてください。
- 床にダンボールを敷く
- ごみ箱にビニール袋をかぶせる
- ビニール袋の中に丸めた新聞紙を敷き詰める
- ペンキを流し入れる
- 自治体指定の袋に入れて排出する
このほか古布を敷いた牛乳パックにペンキを染み込ませる方法もあります。
少量であっても液体が確実に漏れ出ないように配慮することが大切です。
大量に余ったペンキは塗料処理剤で固めてから捨てる
大量にペンキが余った場合は、「塗料処理剤」を使って固めてから処分する必要があります。
塗料処理剤とは、ペンキに混ぜることで固体にするもので、水性・油性のペンキだけでなく、ニスを処理する際にも使用可能です。ホームセンターや通販サイトにて数百円で入手できます。
塗料処理剤を使用して、大量のペンキを処分する手順は下記のとおりです。
- 床にダンボールを敷く
- 容器にペンキを流し入れる
- 塗料処理剤を少しずつ加える
- 棒でよくかき混ぜる
- オカラ状の固体になったら新聞紙の上に広げる
- 乾燥したら新聞紙を包んでごみ袋に入れ排出する
塗料処理剤を使用するとペンキが約2~5倍まで膨張するため、使用する場合は大きなバケツを用意してください。
直接触れると肌荒れ・かぶれの原因となりますので、ゴム手袋やポリ手袋などを着用しましょう。
②塗装専門店・ペンキ屋に引き取ってもらう
自治体で回収していない、不要なペンキが大量にあるという場合は、塗装専門店やペンキ屋に引き取ってもらうのが手軽でいいかもしれません。
リフォームを専門に行う塗装専門業者やペンキ屋では、液体塗料や一斗缶サイズのペンキも回収してくれることが多いです。
費用相場は下記のとおりです。
- 一斗缶:約4,000円
- ドラム缶:約36,000円
地域やペンキの量によっても料金が変動するため、目安として把握しておきましょう。
ただし、地域によっては回収してくれる店舗がすぐに見つからない可能性も。その場合は、購入した専門店に問い合わせるか、「廃塗料回収・地域名」で検索してみるのをおすすめします。
③フリマアプリ・ネットオークションに出品する
余ったペンキは、フリマアプリやオークションに出品することで、手放すことも可能です。
使いかけのペンキなんて売れないのでは?と思うかもしれませんが、中古であってもハンドメイドやプラモデルの塗装のために購入したい方は意外にも多くいらっしゃいます。
以下に実際にメルカリで取引された中古ペンキの事例を紹介します。
- アクリルペンキ(アメリカーナ・セラムコート):1,200円
- ペンキ、うすめ液(ミスターカラー):3,400円
- ペンキ、パテ、塗料皿(タミヤカラー):3,333円
ペンキを少量ずつ複数色を試してみたい方も多く、エアブラシやエナメル塗料などの関連品もまとめ売りすることでさらに売れやすくなるでしょう。
購入時期や大まかな残量を商品情報に記載することもポイントです。
ただし、出品したからといって必ず売れるわけではない点と、ペンキは引火性の液体や高圧ガスが含まれるものは航空便で送れないことがある点には要注意です。
梱包する際は、輸送中に液体が漏れないようにビニール袋に包んで密閉する、商品名に「ワレモノ・ペンキ」と記載するといった配慮が必要になりますので、利用する際はご注意ください。
④人に譲る・ジモティーを利用する
ペンキを必要とする方に譲る方法もいいでしょう。
色やメーカーによっては需要がなくなかなか売れないなんてこともあるかもしれませんが、「無料で譲る」のであれば欲しがる方が現れる可能性も。
もし身近にそのような方がいない場合は「ジモティー」のようなサイトを利用するのもひとつの手段です。
ジモティーは無料で「譲渡」「売却」できる掲示板です。
ジモティーの利用手順は下記のとおりです。
- 会員登録する
- 投稿画面からペンキの写真や商品名を記載
- 購入希望者からの問い合わせにチャットで対応する
- 受け渡し場所と日時を相談する
- ペンキを手渡し、現金を受け取る
- 取引完了
近隣でもらってくれる方がいれば、手間もかからず、無駄にもならないのでこちらとしても嬉しいですよね。
ただし、見知らぬ相手との取引となるため、トラブルにならないよう注意する必要はあります。
ジモティーの公式サイトにも利用ガイドがあるため、利用前には必ずチェックしておきましょう。
⑤不用品回収業者へ依頼する
「使いかけのペンキが大量にあって困っている」「急ぎでペンキを処分したい」といった場合には、不用品回収業者の利用が便利です。
不用品回収業者なら、
- 電話1本で即日対応OK
- 液体のままの染料も回収可能
- ペンキの量に関わらず対応可
- ペンキ以外の不用品も同時に回収してもらえる
- 売却・廃棄を一度に済ませられる
これだけのメリットがあります。
大量のペンキや塗料をまとめて回収!
不用品回収業者に依頼すれば、大量のペンキを一度に処分できるため、DIYや趣味で集めたペンキや塗料をたくさん抱えている方におすすめです。
有害なシンナーが含まれている塗料も適切に処理するので、小さなお子様やペットがいるご家庭も安心です。
一斗缶やスプレー缶といった容器の処分も可能!
不用品回収業者に依頼すれば、ペンキと容器を分ける必要もなく、そのまま回収してもらえます。
一斗缶やスプレー缶のような取り扱いに困る容器や、ペンキの付いたハケやバケツも処分できますし、固まったペンキの処理に頭を悩ませることもなく、電話1本で解決できます。
休日や夜間早朝もスピーディーに対応!
不用品回収業者の強みは、なんと言っても土日・祝日や夜間・早朝の日時に対応している点でしょう。
自治体で決められた収集日を待たずして迅速に処分できるため、忙しく時間が作れないという方や引っ越しを控えている方にもおすすめです。
問い合わせから最短即日で自宅に来てくれるので、部屋や倉庫がすぐに片付きます。
不用品回収業者はペンキの回収はもちろん、そのほかさまざまな不用品回収を承っています。以下に詳しく解説していますので、該当する場合はそちらも併せてご覧ください。
- 木材の正しい処分方法7選|ごみとして捨ててもいい?NGな捨て方は?
- 灯油の正しい処分方法5選|使用期限は?処分の際の注意点まで徹底解説!
- 油の正しい処分方法3選|捨て時は?処理はどうする?注意点まで解説
- 洗剤の処分方法5選|余った時は再利用も!捨て方の注意点も解説
- レンガの正しい処分方法!注意点や大量のレンガの捨て方も解説
- 木くずの処分方法7選|持ち込み手順・処分時の注意点まで解説!
いくら便利とは言っても、残念ながら不用品回収業者の中には悪質な業者も存在します。
実際に「作業後の過請求」「回収品の不法投棄」といったトラブルも報告されており、依頼を躊躇してしまう方も多いのではないでしょうか?
基本的に優良な業者では「無料回収」を謳うことや「地域をトラックで周回し不用品を回収する」といったことはしません。
ホームページで業者の業歴や実績を確認した上で、3社程度見積もりを比較し依頼することでトラブルを防げます。
悪徳業者の特徴や見分け方についてや、安心して依頼できるおすすめの不用品回収業者については以下のページにて紹介しています。業者選びの際の参考になるかと思いますので、ぜひ一度目を通してみてくださいね。
ペンキを処分する際の注意点

ここまではペンキの処分方法について見てきましたが、ここで処分時の注意点も併せて確認しておきましょう。
大量のペンキは収集不可とする自治体が多い
少量のペンキは、新聞紙や古布に染み込ませれば処分できる自治体がほとんどですが、大量のペンキとなるとそうもいきません。大量のペンキは使い切るか、メーカーに引き取ってもらうのを推奨している自治体も多いです。
というのも、大量の余ったペンキを運搬することで、収集車や道路に飛散する事故が実際に起きており、環境汚染や迷惑行為となってしまうためです。
以下はペンキを処理困難物として取り扱う自治体の一例です。
自治体名 | 分別区分 | 備考 |
---|---|---|
愛知県名古屋市 | 処理困難物 | ・少量なら、布に染み込ませて可燃ごみして処分 |
東京都練馬区 | 収集不可 | ・メーカー、購入店に引き取りを依頼する |
埼玉県加須市 | 処理困難物 | ・購入店や専門業者に処理を依頼する |
大阪府大阪市 | ・有害なものは収集不可 ・少量ずつ固めて処分 |
自治体によっては、処理が難しいごみとして少量であってもペンキ自体の処分ができない地域もあります。
大阪府大阪市のように条件を設定している場合もあるため、地域の環境課に問い合わせて確認すると安心です。
ペンキは風通しのいい場所で処理する
ペンキを処理する際は、必ず風通しのいい場所で行いましょう。
油性タイプのペンキには、有機溶剤や揮発性有機化合物といった有害物質が含まれています。
これらを近くで吸い込むと吐き気や目眩の原因となり大変危険です。
換気をしながら作業するか、屋外で行うように注意してください。
また処理する際は、マスクや軍手をして安全に処理しましょう。
塗料によっては自然発火のリスクがあり危険
一部のペンキには、自然発火のリスクがあるのはご存知ですか?
「フタル酸樹脂系」「アルキド樹脂系」の塗料は、空気中の酸素と化学反応を起こして熱を発生させる性質があるため、放置は厳禁となっています。
通常の使用では問題ないものの、ペンキを染み込ませた紙類を放置することで実際に火災事故も報告されています。
水に浸けることが一つの対策として推奨されていますが、ペンキの成分がわからない場合は専門業者に依頼するほうが安全かつ確実かもしれません。
ペンキを直接排水口に流すのはNG
少量なら流しても大丈夫と思われるかもしれませんが、ペンキは排水口にそのまま流してはいけません。
水道管の中で固まると、配管が破損するリスクがあり、高額な修理費用がかかる可能性も。
また、ペンキに含まれる有害物質が外へ流れ出ることで、水質汚染や生態系の変化につながってしまう恐れもあります。
ペンキが付着したハケや容器を洗う場合は、少量の水を溜めてすすぎ、汚水を布に染み込ませて処分することが望ましいでしょう。
【種類別】ペンキが入っていた容器の捨て方

ペンキを処分する際には、容器の捨て方にも気を付けなければなりません。
素材や大きさによって自治体でのごみ区分が異なるため、どのような決まりがあるのか把握しておきましょう。
一斗缶
一斗缶(容量18L)の処分方法は自治体によって下記のように異なります。
- 東京都千代田区:燃やさないごみ
- 神奈川県横浜市:粗大ごみ
- 大阪府大阪市:資源ごみ
神奈川県横浜市のように一斗缶を「粗大ごみ」として区分する自治体では、中身を完全に空にする必要があります。
また、一斗缶より小さな缶の場合は、できる限りつぶして、鋭利な部分を内側に折り曲げることが求められる地域もあるようです。
一斗缶の処分についてはこちらの記事で詳しく解説してますので、併せてご確認ください。
スプレー缶
スプレー式のペンキは、中身を新聞紙や古布に染み込ませて、空にしてから処分するのが基本です。
- 東京都文京区:資源ごみ
- 千葉県松戸市:ごみ処理施設に持ち込む
- 大阪府堺市:小型金属(スプレー缶とわかるように張り紙)
東京都文京区では、スプレー缶の中身が残っている場合でも「キケン」と明記すれば排出しても問題ありません。
ガス抜きや穴あけの必要性については、自治体の規定がそれぞれ決まっており、穴あけ禁止としていることも多いです。
ペンキが残っているスプレー缶は、ごみ処理施設へ直接持ち込むことがルールとなっている地域もあります。持ち込み可能な時間や料金については、自治体のホームページから確認しましょう。
ドラム缶
ドラム缶は、ほとんどの自治体で「排出不可」となっています。
個人でペンキ入りのドラム缶を処分したい方は少ないかもしれませんが、千葉県柏市や茨城県常陸大宮市など一部の地域では「資源品(金属品)」や「粗大ごみ」として処分できます。
ドラム缶の処分は、不用品回収業者や、金属・鉄くずを扱うリサイクル業者に依頼するのが一般的です。
錆びや凹みがないものなら、買い取ってもらえるかもしれません。
ただし、中身のペンキは事前に処理する必要がありますのでご注意ください。
プラスチック容器・キャップ(蓋)
プラスチック製のペンキの容器やキャップは、下記のように分別します。
- 愛知県名古屋市:資源ごみ(中身をゆすぐ)
- 埼玉県新座市:資源プラスチック(パッキン付きは不燃ごみ)
- 大阪府大阪市:資源ごみ(汚れがあるものは、普通ごみ)
容器包装プラスチックは、資源としてリサイクルできるごみですが、油性ペンキが付着しているものは捨てられません。
また、蓋にパッキンや異物が付いているかどうかも判断基準となります。
いずれの容器であってもペンキが乾いて固まってしまい拭き取れず困った…という場合もあるかと思います。
そんなときは、剥がせる部分は剥がし、薄め液や除光液を使用すると落としやすくなるためおすすめです。
ペンキの処分でよくある質問

Q.急ぎでペンキの処分をお願いしたいです。今日中に回収してもらうことはできますか?
A.もちろん対応可能です。
弊社では地域最多級のトラックと人員の配置によって、お申し込みいただいた当日に回収に伺うことが可能でございます。
ただし、ほかのお客様との兼ね合いや回収希望のペンキの量を確認する必要がございますので、まずはお早めにお問い合わせください。
Q.平日に時間がなくペンキを処分できなくて困ってます。平日以外でも回収可能でしょうか?
A.弊社は年中無休で土日祝日も休まず営業しております。
ペンキの処分ですと自治体で処分不可の場合業者に持ち込む、といった手間がかかるかと思います。
平日お時間が取れない場合さぞお困りでしょう。
弊社は土日祝日のみでなく、夜間や早朝の回収も行っておりますので、お客様のご都合に合わせてご利用ください。
Q.ペンキを回収してもらう前に、塗料処理剤で固めておく必要はありますか?
A.いえ、そのままの状態でお待ちください。
ペンキが液体のままでもスタッフが適切に回収いたしますので、お客様が事前に準備する必要はございません。
安心して弊社スタッフにお任せください。
Q.廃棄したいペンキが大量にあるのですが、全部回収してもらえますか?
A.大量のペンキも喜んで承ります。
弊社では不用品の量に合わせたお得な料金プランを用意しておりますので、ご不明な点がございましたら事前にお問い合わせください。
Q.ペンキだけでなく、ほかの不用品も処分したいのですがまとめて依頼できますか?
A.はい、もちろんご利用いただけます。
ペンキだけの回収も可能ですが、複数の不用品と一緒に回収されますと1点あたりの回収費用がよりお得になります。ペンキ以外にも不要なものがございましたらぜひご検討くださいませ。
まとめ

今回はペンキの処分方法について解説してきました。
ペンキは液体状のまま自治体で捨てられず、残量に応じて適切に処理する必要があります。
成分によっては人体に有害なものが含まれているため、換気・マスク着用を徹底して慎重に作業しましょう。
その際にペンキ自体だけでなく、容器の処分も必要となりますので思った以上に手間や時間がかかるかもしれません。
固まってしまったペンキの処分や、大量の塗料の廃棄にお困りの場合は、不用品回収業者の利用が便利です。
愛知県名古屋市の出張回収センターでは、最短即日でペンキの処分が可能です。
事前の準備も一切必要なく、中身が入った容器ごと安全に搬出します。
DIYの道具やその他の不用品も同時に回収できますので、まずはお気軽に無料見積もりをご利用ください!
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