
農業を営む方はもちろん、ガーデンニングや家庭菜園を趣味とする方にとっても欠かせない「肥料」。
草花を健康に育てる上で必須となる肥料ですが、肥料はほかのごみと同じように自治体に回収してもらえない可能性が高く、処分が難しいものでもあります。
「肥料が何ごみなのかわからない」「自治体では処分できなくて困っている」といったお悩みをお持ちの方もきっと多いのではないでしょうか。
そこで今回は肥料の正しい捨て方について解説していきます。
誤った処分で思わぬトラブルに巻き込まれないよう、この記事でしっかりと確認していきましょう!
▼この記事でわかること
- 肥料の処分方法
- 肥料を処分する際の注意点
肥料の処分方法は7通り

肥料の処分方法は以下の7通りです。
- 可燃ごみとして処分する
- ホームセンターや園芸店に引き取ってもらう
- JA(農業協同組合)へ問い合わせる
- 農家に引き取ってもらう
- 人に譲る・ジモティーを利用する
- 自宅の庭に撒く
- 不用品回収業者へ依頼する
それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。
①可燃ごみとして処分する
冒頭で”肥料は自治体で回収してもらえない”とお伝えしましたが、一部の自治体では、ご家庭で使用された肥料であれば「可燃ごみ」として出せるケースもあります。
以下は肥料の処分について記載のあった自治体の一例です。
自治体名 | 分別区分 | 備考 |
---|---|---|
岐阜県岐阜市 | 普通ごみ | ・布や新聞紙などに染み込ませて乾燥させて出す(少量のみ) |
長野県長野市 | 可燃ごみ | ・家庭園芸用、家庭菜園用に限る |
東京都日の出町 | 可燃ごみ | ・家庭用のみ回収可 ・1収集日あたり5kgまで |
兵庫県神戸市 | 燃えるごみ | ・液状のものは新聞紙や布などに吸わせる ・粉体、顆粒状のものは飛散しないように梱包する |
自治体によっては「家庭用のみ」「液体を少量のみ」としていたり「○kgまで」と重さに制限があったりと対応はさまざまです。そもそも回収していない自治体も多いため、処分時には確認が必要となるでしょう。
②ホームセンターや園芸店に引き取ってもらう
ホームセンターや園芸店のように肥料を取り扱っている店舗では、余った肥料の引取サービスを展開している場合があります。
ホームセンターや園芸店では草花を育てて販売するということもあり、積極的に引き取る店舗もあるでしょう。
とは言え、すべてのホームセンターや園芸店で必ず肥料を引き取ってもらえるわけではありません。
また、無料とは限らず有料サービスの場合もあります。
「当店で購入した肥料に限る」といった条件を設けている場合もありますので、詳細は店舗へ問い合わせてみてください。
③JA(農業協同組合)へ問い合わせる
一部のJA(農業協同組合)では、事業用・家庭用を問わず余った肥料を引き取ってもらえます。
中身だけでなく空いた肥料袋も含めて回収し、新型固形燃料へリサイクルするといった取り組みを積極的に行う地域もありますので、一度問い合わせてみてもいいかもしれません。
ただし、すべてのJAで引取可能なわけではない点には注意が必要です。
また、引取日時も年に1回と限られる場合が多く、引取可能な場合には費用がかかるケースも多いです。
「急ぎで肥料を処分したい」「無料で引き取ってほしい」という場合には別の方法を検討しましょう。
④農家に引き取ってもらう
近隣の農家の方や、知人に農家の方がいれば引き取ってもらうのもいいかもしれません。
常日頃から肥料を扱う農家の方なら、余った肥料の扱いが難しいことも当然ご存知ですし、不要な肥料を役立ててもらえてこちらとしても嬉しいですよね。
ただし、どのような肥料を必要としているかは栽培する作物によってまったく異なります。
いくら無料で譲られるものだとしても、いらない肥料を押し付けられるのは相手にとって迷惑となってしまいます。
まずはダメ元で聞いてみるという気持ちで問い合わせてみましょう。
⑤人に譲る・ジモティーを利用する
農家の知り合いはいなくても「趣味でガーデニングをやっている」「自宅の庭で家庭菜園をやっている」という方なら見つかるかもしれません。
農家の方へ譲る場合と同じく、知人や友人へ譲るのであれば基本的には無料になります。
もし身近で譲り先が見つからないなら、地元掲示板「ジモティー」で譲り先を探すという手もあります。
- 身近な方なら面倒なやり取りなしで肥料を手放せる
- 梱包や発送手続きなども必要ない
- ジモティーなら手数料をかけずに売却もできる
といったメリットがあり、肥料においても実際に多くの方が利用しています。
掲示板に掲載するときには、次のような情報も載せましょう。
- 肥料の商品名
- メーカー(販売元)
- 未使用品か否か
- 容量
- 写真
このような情報を載せることで、トラブルなく譲渡しやすくなります。
ただし店舗や農協と違い、個人同士のやりとりは人間関係のトラブルに発展しやすいため注意してください。
事前にしっかり情報を共有できているか、思い込みで話を進めていないかなど、双方よく確認しながら進めていきましょう。
⑥自宅の庭に撒く
どうしても譲る相手が見つけられないのであれば、自宅の庭に撒き有効活用するのもおすすめです。
肥料は多少古くなったとしても著しく劣化する製品ではありませんが、「家庭菜園に古い肥料は使いたくない」ということであれば、庭の草花に使用するのもいいでしょう。
ただし、この方法は自宅に庭がある方のみ可能な方法です。肥料を撒けるような庭をお持ちでない場合は別の方法を選択しましょう。
⑦不用品回収業者へ依頼する
「肥料を急ぎで処分したいけど引取先がない」「使い切るのも難しい」といった場合には、不用品回収業者への依頼がおすすめです。
不用品回収業者を利用するメリット以下のとおりです。
- 電話1本で回収を依頼できる
- 面倒な作業はすべてスタッフに任せられる
- 肥料以外の不用品もまとめて引き取ってくれる
- 売却・廃棄を一度に済ませられる
不用品回収業者の最大の強みは、なんと言ってもスピーディーな対応でしょう。
早ければ即日で回収に来てもらえるため、置き場所に困る大量の肥料であってもすぐに回収可能です。
不用品回収業者なら肥料の液体・個体を問わず回収可能で、同じく扱いが難しい土や一輪車(猫車)など、肥料以外に処分したいものがある場合にもまとめて回収できます。
家庭用・業務用関係なく引き取れますし、もちろん量に制限もありません。
とはいえ、そのぶん費用が高いのでは…と心配な方もいらっしゃいますよね。
そこでおすすめしたいのが「積み放題プラン」や「買取サービス」です。
積み放題プランであれば、決められた車両に載せられる分だけ不用品を一気に処分できますし、買取サービスが利用できる業者なら、回収費用から査定金額を差し引き、場合によっては無料で利用することも可能になります。
利用できるサービスは業者によって異なりますので、不用品回収業者を利用の際にはこれらのサービスの有無を事前に確認しておくと安心でしょう。
不用品回収業者では、肥料をはじめさまざまな廃材・廃液の処分を承っています。処分にお困りの際にはぜひ一度目を通してみてくださいね。
- 余ったペンキの処分方法!引き取りは可能?一斗缶の廃棄や注意点も解説
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これだけ便利な不用品回収業者ですが、残念ながら中にはいわゆる「悪徳業者」と呼ばれる業者も存在しています。
- 「無料回収」を謳っている
- 相場に比べて安すぎる料金設定
- 公式ホームページ上に料金のわかりやすい表示がない
- 見積もり内容が不明瞭
- 不用品回収にまつわる資格を取得しているか確認できない
上記のような業者を利用してしまうと後から思わぬ高額を請求されたり、回収依頼したものを不法投棄されて所有者としての責任問題に問われたりと、さまざまなトラブルに巻き込まれてしまう恐れも。
このような被害に遭わないためにも、なるべく2〜3社程度の業者へ見積もりを取り、比較した上で依頼しましょう。
悪徳業者の特徴や見分け方についてや、安心して依頼できるおすすめの不用品回収業者については以下の記事で詳しく解説しております。
不用品回収業者を利用したいけどどこかがいいのかわからない…といった際にはぜひ参考にしてみてくださいね。
肥料を処分する際の注意点

自治体への依頼が難しいからこそ、肥料の捨て方や処分方法にはさまざまな注意が必要です。
次のようなポイントにも気をつけて処分してください。
肥料をごみとして捨てられない自治体が多い
肥料に限らずさまざまな物品を処分する上で覚えておきたいのですが、ごみの分別や捨て方は自治体によって大きく異なります。特定の化学成分が含まれている肥料や、あまりに量の多い肥料は、どのような形でもごみとして処分できないことがほとんど。
紹介したように「可燃ごみ」として捨てられる地域はごく一部ですので、多くはごみとして取り扱わない地域と言ってもいいかもしれません。
自治体が変わればルールも変わるため、「以前住んでいたい地域では捨てられたから」といって勝手に判断するのではなく、詳細は必ず自治体に問い合わせるようにしてください。
液体肥料を流しに捨てるのはNG
肥料の中には、土状のタイプのほか液体タイプもあります。
このような製品は、流しに捨ててしまえば簡単に処分できそうとお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、液体肥料を流しに捨てる行為は絶対にNGです。
肥料はあくまで薬品ですから、そのまま流すことによって自然環境に悪影響を与え兼ねません。
固形化する、布や紙に染み込ませるなど、捨て方には十分配慮しましょう。
肥料を所有地以外に捨てるのは違法
肥料はその性質から「土に混ぜてしまえばわからないだろう」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、公園や河川敷などご自分の所有地以外に肥料を勝手に捨ててしまうのは「不法投棄」に当たり、立派な犯罪行為です。
万が一、不法投棄が明るみに出た場合には罰金および罰則の対象となる可能性もありますので、必ず適切な方法で肥料を処分しましょう。
事業で使用する肥料は「産業廃棄物」扱いになる
農業をはじめ、事業で使用していた肥料が不要になった場合には、たとえ家庭菜園用のものであったとしても法律上の区分は「産業廃棄物」となり、適切な処分が求められます。
また家庭菜園であっても、あまりに大量の肥料や農薬を一度に処分したい、といった場合には産業廃棄物と同等の扱いになるケースも。
産業廃棄物を不法投棄した場合、5年以下の懲役または1000万円以下の罰金など、厳しい罰則が定められていますのでご注意ください。
産業廃棄物の処分に関しては別ページにて解説しておりますので、詳しくはそちらをご参照ください。
肥料の処分時に出やすい不用品

肥料を処分する際に、肥料の入っていた容器や袋、余った土などもまとめて処分しておきたいですよね。
これら関連製品の分別区分は以下のとおりです。
関連製品 | 分別区分 |
---|---|
容器・袋 | 可燃ごみ・資源ごみ |
土 | 可燃ごみ・不燃ごみ ※自治体によっては受入不可 |
上記は一例ですので、詳細は各自治体にご確認ください。
弊社では土の処分をはじめ、そのほかさまざまな廃材・廃液の処分について解説しておりますので、処分時にはぜひ参考にしてみてくださいね。
肥料の処分でよくある質問

Q.急いでいるのですが、肥料を今日中に回収してもらうことは可能ですか?
A.はい、可能でございます。
1番近くにいるトラックをすぐにお客様のご自宅に向かわせますので、名古屋市内や近郊エリアであれば最短1時間以内に伺うことも可能です。
ただし、当日の交通状況およびほかのお客様のご予約状況によってはお待たせすることもありますので、ご都合がわかり次第、なるべくお早めにご連絡ください。
Q.大量の肥料でも問題ありませんか?
A.はい、大量の肥料であってももちろん対応可能です。弊社は肥料の回収量に上限を設けておりません。容量に応じたプランをご提案いたします。
Q.土日や祝日でも肥料を回収してもらえますか?
A.弊社は年中無休ですので、もちろん土日や祝日にもご利用いただけます。年末年始でも回収可能ですので、肥料の処分に限らず、不用品の処分が必要になった際にはいつでもご連絡ください。
Q.肥料以外のものもまとめて回収可能ですか?
A.もちろん肥料と一緒にほかの不用品をまとめて回収することも可能です。
一部危険物や動物、医療器具など、回収できかねる品目もございますが、それ以外でしたらどのような不用品であっても問題ございません。不明な点がございましたら事前にお答えいたしますので、遠慮なくお問い合わせくださいませ。
まとめ

今回は取り扱いが難しい肥料の捨て方について解説してまいりました。
肥料は、一部の地域を除き、自治体での処分が難しいものです。
植物の成長を促すためのものですから、一見公園や土地に撒いても問題なさそうに感じるかもしれません。
しかしご自身が所有する土地以外に勝手に撒く、というのは不法投棄に当たり、処罰の対象になります。
液体か個体かで処分方法が異なるだけでなく、家庭菜園や農業など使用用途によっても処分方法が違ってきますので、処分時には十分注意しなければなりません。
「自治体で処分できずに困っている」「不要な肥料が大量にあってどうしていいかわからない」といった場合には不用品回収業者を利用するのが大変便利です。
「出張回収センター」では、家庭用、事業用を問わず、いらなくなった肥料を回収いたします。
お見積もり・相談は無料でご利用いただけますので、お気軽にご相談ください!
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