DIYで使用した木材や、木でできた家具を解体したときに出た木片などを捨てたいと思ったとき、どのように処分してよいか困ったことはありませんか?
小さな木くずのようなものであれば、可燃ごみとして捨てている人が多いかもしれません。
しかし、大きな木材や大量の木材は、「可燃ごみ」でいいのか、「粗大ごみ」なのかわからない人もいるのではないでしょうか?
もし誤った捨て方をすれば、回収されないこともあるため注意が必要です。
そこで今回は「木材」の正しい処分方法について解説していきます。
また、処分時に注意したい点についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
木材とは?
木材とは、「樹木を伐採・加工して製造された材料」のことです。
そのため、木そのものではなく建築や家具、造船、工芸品、紙などに使われる「素材」のことを言います。
しかし、家庭で出た木材を自治体で捨てる場合、庭木を伐採した際の「枝」やキャンプ用の「薪」も「木材」として扱う場合もあります。
以下を見ると、家庭で出る木材にはさまざまな種類があることがわかります。
使用目的 | 木材の種類 |
---|---|
DIY・リノベーション | 端材・廃材 |
家具の解体 | 棚や家具の切れ端・板など |
ガーデニング | ウッドチップ |
キャンプ・アウトドア | 薪 |
剪定・伐採 | 庭木・枝 |
木材を放置すると
余った木材を「捨てるのが面倒だから」と放置していると、後でさまざまな問題が発生する可能性もあるので注意しなければなりません。
具体的には以下のようなトラブルが考えられます。
木材が腐る
一般的に木材は雨の中で地面に放置すると半年から1年で腐り始め、地面から離した場合でも2年から3年で腐り始めると言われています。
木材が腐るとカビが生えたりシロアリが発生したりするため、家に置いておくのは好ましくありません。
風化して使えなくなる
余った木材と「いつか使うかも」と思い、ガレージや倉庫などに保管しているという人もいるかもしれません。
しかし、木材は年数が経つと反りや変色、強度の低下などが起こる場合があります。
そのため、ずっと保管しているけど使う予定がないかも…と思った場合は処分を検討してみましょう。
木材は何ごみ?正しい処分方法とは
木材はその名のとおり「木」ですので、「燃えるごみ」扱いとなる場合がほとんどです。
しかし、大きさや量によっては燃えるごみではなく、粗大ごみになったり、一度に捨てられなかったりする場合もあります。
その場合は自治体での処分以外の方法も検討してみましょう。
処分方法1.可燃ごみとして処分
木材は自治体の可燃ごみとして捨てることができますが、大きさや木材の状態に注意して捨てるようにしましょう。
以下の木材ならほとんどの自治体で、可燃ごみとして捨てることができます。
- 粗大ごみの条件に当てはまらない木材(タテ・ヨコ・高さが30cmを超えない、など)
- 自治体の指定ごみ袋に入る木材
- ウッドチップや木くず
- 釘やネジなどの金属がついていない木材
自治体によって多少違いはありますが、30㎝角以下の大きさのものや、一辺の長さが50㎝を超えないものは、可燃ごみとして捨てることができます。
そのため、大きな木材はノコギリで裁断して、ごみ袋に入る大きさにすれば可燃ごみとして処分できるでしょう。
可燃ごみとして処分するメリットは「無料」で処分できるということ。
自治体で指定された日時に収集場所に出すだけなので、手軽さもメリットと言えるでしょう。
しかし、自治体での回収の場合、大量に出すと回収されないおそれもあります。
多くの自治体は一回に出せるごみ袋の量が3〜4袋と決まっており、多いところでも5袋程度でしょう。
そのため、木材や木材以外のごみが大量に出た場合、何回かに分けて捨てなければなりません。
ほかにも、釘やネジなどの金属が刺さったままの木材は、可燃ごみとして捨てることができないため注意が必要です。
誤って出してしまうと回収の際に作業員の方がケガをしたり、収集車の故障といったトラブルに繋がる可能性もあるため気を付けましょう。
処分方法2.粗大ごみとして処分
可燃ごみの条件に当てはまらない大きさの木材は、粗大ごみとして処分することになります。
粗大ごみで捨てる場合、自治体のホームページや電話などで事前に申し込みをする場合がほとんどです。
申し込みの手順や出し方については、自治体ごとにルールが異なる場合も多いため、必ず確認しておこなってください。
一般的に、粗大ごみの申し込みは以下の手順でおこないます。
- 自治体のホームページまたは電話・FAXなどで粗大ごみの受付申し込みをおこなう
- 手数料納付券(シール)を、コンビニ、スーパーなどの指定販売店で購入する
- 粗大ごみの見やすい場所に貼り、収集日当日の朝8時までに指定された場所へ出す
粗大ごみとして木材を捨てる場合、かかる費用は1本(1束)で250円~500円ほど。
費用はかかりますが、粗大ごみとしては比較的安い料金で処分できます。
一部の自治体での木材の処分方法について、ご紹介します。
自治体名 | 木材のごみ出しルール・費用など |
---|---|
神奈川県横浜市 | 50cm未満のものは燃やすごみ 50㎝以上は粗大ごみ |
静岡県静岡市 | 可燃ごみ:太さ20cm以内、長さ1m以内にして、袋に入れるか束ねて出す 粗大ごみの場合、葵区(安倍6地区)のみ集積所収集(申し込みは不要) |
愛知県名古屋市 | 30㎝角以下は可燃ごみ 粗大ごみの場合、直径15cm×長さ150cmまで1束(組)で250円 |
大阪府大阪市 | 普通ごみ:最大の辺又は径が30㎝以内のもの、あるいは棒状で1m以内のもの |
京都府京都市 | 燃やすごみ:袋に入り、片手で持てる大きさのもの 燃やすごみの条件に当てはまらないものは大型ごみ |
兵庫県神戸市 | 木材・板切れは燃えるごみ 指定袋に入らないもの、5㎏を超えるものは大型ごみ |
木材について、自治体によってはどの分別区分のごみに当てはまるかが、ホームページ上には記載されていないことも多いです。
そのため、粗大ごみとして捨てる場合や分別区分が不明な場合、自治体へ問い合わせて費用や区分を確認してください。
処分方法3.自治体のごみ処理施設へ持ち込む
各自治体にある「ごみ処理施設」へ直接木材を持ち込み、処分するという方法もあります。
「粗大ごみ」になってしまうサイズの木材や大量の木材を捨てたい場合や、木材の処分を急いでいるという方におすすめの方法です。
自分で持ち込む必要はありますが、一度に大量のごみを持ち込めることや、自治体の戸別回収より安く処分できるというメリットがあります。
また、営業時間内であれば自分の都合に合わせて持ち込めるため、戸別収集よりも早く処分することができるでしょう。
ただし、ごみの持ち込みは基本的には「車のみ」となるため、運搬手段がない人には不向きな方法です。
また、ごみの持ち込み方法は自治体によってルールが異なります。
ごみの種類ごとに持ち込み場所が違う場合や、事前予約が必要になることもあるため、持ち込む前に確認しておきましょう。
一例として、名古屋市でのごみ処理施設への持ち込み手順をご紹介します。
- ごみを車両に積んだ状態で、ごみが発生する区の環境事業所で受付する
- 申し込み後、指定された搬入先へ持って行く
- 処理施設にて計量、手数料(10㎏までごとに200円)の支払いを行う
- ごみを搬入して終了
名古屋市のごみ処理施設の場合、可燃ごみか粗大ごみかによって、持ち込み先の施設が異なります。
持ち込む木材がどのごみに該当するかは、環境事業所へお問い合わせください。
処分方法4.買取業者に売却する
木材はDIYブームもあり、一定の需要があります。
そのため、買い取りをおこなっている業者も多く、個人であっても利用できる場合があります。
もし、不要な木材が大量にあったり、状態の良い木材であれば売却も検討してみましょう。
特に人気となるのは、杉、欅(けやき)、楓、ブナ、楢(ナラ)など。
状態にもよりますが、まとめて売ることで数千円~数万円になる可能性もあります。
一方で、DIYでよく使用される「ホワイトウッド」は、数百円程度が相場のようです。
ただし、傷や汚れ、曲がりがあるもの、規格品ではないもの、保管年数が長く、再販が難しいものは買い取ってもらえないことがほとんどです。
ほかにも、量が少ない場合(バラ品)も買取対象外となる場合があるため、注意しましょう。
買取をおこなっている業者の多くは材木屋や建材関係、庭園事業をおこなう会社などで、まれにリサイクルショップでも取り扱っている場合があります。
お近くに買取業者がないか検索し、一度問い合わせてみてはいかがでしょうか。
処分方法5.フリマアプリやネットオークションに出品する
フリマアプリやネットオークションでも木材が売れる可能性はあります。
このようなサイトでは「欲しい」と思う人がいれば、買い手がつくのが魅力です。
DIYはもちろんですが、工作用やガーデニング用として需要のある木材は、売って処分できるかもしれません。
出品するにはサイトの登録が必要ですが、誰でも簡単におこなうことができます。
気になる方は、一度サイトの出品例や過去の取引を見て参考にしてみてください。
利用手順は以下のとおりです。
- 商品を出品する(写真や詳細、値段などを載せる)
- 購入希望者とのやりとり
- 購入が決まったら商品の発送
- 受け取り確認ができたら完了
フリマアプリやネットオークションでは、売れた際、購入者へ商品を発送しなければなりません。
木材の量や大きさによっては配送料が高くなってしまう可能性があるため、送料を負担する場合は事前にいくらかかるかを調べておきましょう。
また、フリマアプリやネットオークションで売った場合、売り上げ額の8~10%程度はサイト側に支払う場合もあります。
木材は高額での取引は期待できないため、損にならないか確認しておこなうのがおすすめです。
処分方法6.欲しい人に譲る
木材を欲しいという人に譲る方法もあります。
売れる木材となると状態や量が限られますが、「無料で譲る」のであれば、意外にも欲しいという人がいるかもしれません。
例えばキャンプの薪として使うのであれば、多少の汚れや傷があっても欲しいという人はいます。
身近にもらってくれる人がいれば、手間もかからず、資源の無駄にもならないのでおすすめです。
もし身近に欲しい人がいない場合は「ジモティー」のようなサイトを利用するのも一つの方法です。
ジモティーは自分が不要な物を必要としている人に譲ることのできる、無料の掲示板で、「譲渡」「売却」をすることができます。
また、「地元の人に譲る」をコンセプトにしているため、「直接手渡しする方法」も選択でき、梱包や発送の手間がかからないだけでなく、送料の節約にもなるでしょう。
ただし、顔の見えない相手との取引になるため、トラブルにならないないよう注意しておこなうようにしてください。
ジモティーの公式サイトにも「利用ガイド」があるため、必ずチェックしておきましょう。
処分方法6.不用品回収業者に依頼する
家庭で出た不用品を回収・処分してもらえる不用品回収業者では、大量の木材や板などの回収もしてもらえます。
腐っている木材や、釘やネジなどの金属が付いたものでもそのままの状態で回収してもらえるため、自治体での処分や売却ができなかった人にもおすすめです。
また不用品回収業者は、自分が希望した日時に自宅までトラックで来てもらうことができます。
自分でごみを分別したり搬出したりする必要がなく、手間がかからないことや、すぐに処分ができることもメリットと言えるでしょう。
さらに木材だけではなく、伐採した木や枝はもちろん、家具や家電など、さまざまな不用品を回収してもらえます。
ガレージの整理や大掃除などの機会に、まとめて不用品の処分をしてみてはいかがでしょうか。
ただし、不用品回収業者の中には悪質な業者もいるため、依頼するのが不安に思う人もいるかもしれませんね。
実際に「作業後の過請求」や「回収品の不法投棄」といったトラブルも起きているため、業者選びは慎重におこなうのがおすすめです。
基本的に、優良な業者は「無料回収」を謳うことや、「地域を回って不用品回収をおこなう」といったことはありません。
ホームページで業者の業歴や実績を確認し、見積もりを取ってから依頼するようにしましょう。
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木材の処分で気を付けたいこと
木材の処分時に注意したい点をまとめています。
誤った方法を選択しないよう、チェックしておきましょう。
✔木材を燃やして処分するのはNG
木材は木でできていることから、庭や駐車場などで燃やして処分しようと考える方もいるでしょう。
しかし、自宅でごみを燃やすのはNG行為だとされているため注意しなければなりません。
野焼きは一部で例外が認められてはいますが、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」で禁止されています。
とは言え、庭でバーベキューや焚火をするのは違法にはならないとされています。
木材の場合、「ごみ」なのか「薪」としての扱いなのか、迷う人もいるかもしれませんね。
実は木材と言っても、すべての木材が燃やすのに適しているわけではありません。
誤った木材を燃やしてしまうと、有毒ガスや煤(すす)が発生し、危険な目にあったり近所から苦情が出たりする可能性もあります。
以下のような木材は燃やさないように注意してください。
- 防腐処理や塗料が塗られた木材
- 合板、ベニヤ、MDFパネル
- 湿った木材
- カビの生えた木材
- 釘・ネジなどの金属が付いた木材
ここにあげた木材ではなくても、自宅で木材を燃やすと煙や臭いによるトラブルが発生したり、火事につながったりするおそれがあるため、適切に処分するようにしましょう。
✔山や川など、自然の中に木材を捨てるのはNG
木材や木くずなどを、山や川などの自然に捨てることは法律で禁止されています。
これは不法投棄となり、5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方の刑に処する可能性のある重罪です。
不法投棄はその土地の持ち主に迷惑がかかることはもちろんですが、一度加工したもの、人の手に渡ったものを自然の中に捨ててしまうと、環境にも悪影響となる場合があります。
未遂であっても罰せられるため、必ず正しい方法で処分しましょう。
✔ホームセンターで木材の引き取りはおこなっていない
木材は大手ホームセンターで取り扱いがあるため、一般にはこちらで購入することが多いでしょう。
ホームセンターでは商品の買い替えの際、不要になったものの無料引き取りサービスを実施していることもあり、木材も引き取ってもらえるのではと思う方もいるかもしれません。
しかし、ホームセンターでは基本的に、不要になった木材の引き取りはおこなっていません。
引き取りサービスの対象品については、ホームページや店頭で確認してください。
木材の処分でよくある質問
Q.木材はまとめて束ねておいた方が良いでしょうか?
A.いいえ、必要ありません。木材を束ねる、細かく裁断するなどの作業はたいへん力がいります。
大きな木材は持ちにくく重量もございます。
ご自分で束ねようとしてお怪我をすることがあってはいけませんので、無理をなさいませんようお願いします。スタッフがすべて致しますのでご安心してお任せください。
Q.追加料金はありますか?
A.いいえ、追加料金は一切頂きません。
回収量や作業内容に変更がない限り、お見積もりでご提示した金額に断りなく料金を追加することはございません。
回収当日に木材が増えてしまった場合などは金額が変わることもございますが、再度お見積もりしてお客様にご納得頂いてから回収作業にかかりますのでご安心下さい。
Q.大きな木材があるのですが見積もりだけでも来てくれますか?
A.はい、現地でのお見積もりは無料ですのでお気軽にお問い合わせください。
プロのスタッフが駆けつけて回収費用をご提示いたします。
またお見積りのあとそのまま当日の回収も可能です。お見積もりのご依頼の際にお話し頂ければトラックやスタッフを手配いたします。
また、メールやラインでもお見積もりは可能でございます。回収費用の概算をお出しすることができますのでぜひご利用ください。
Q.木材と一緒に他の不用品も回収してもらえますか?
A.もちろん一緒に回収いたします。
どのようなお品で何点ほど回収希望か、ご依頼時にお伝えください。
少量の回収より複数の回収だと1点当たりの費用がお安くなります。 是非お気軽にご相談ください。
Q.仕事終わりに頼みたいのですが、夜間でも回収してくれますか?
A.状況に応じてご相談承ります。
通常、営業時間は9時〜20時までとなっておりますが、当社の営業時間とお客様のご都合が合わない場合は、時間外でも対応しております。
スタッフのシフトなどを調節する必要がございますので、営業時間外での回収をご希望の方はなるべくお早めにご相談ください。
木材の処分まとめ
今回は木材の処分方法について、いくつかご紹介してきました。
ここ数年のDIYブームもあり、自宅で木材を使う人も増え、家に木材が余っているという人もいるのではないでしょうか。
木材は大きさや量によっても最適な処分方法が異なります。
また、意外にも木材が売れることもあり、その場合は大切な資源を無駄にしなくて済みますね。
お持ちの木材がどの処分方法が最適か、状況も合わせて選択してください。
当社「出張回収センター」では、木材の回収もおこなっています。
電話1本、最短30分(名古屋近郊)で自宅へ伺いますので、「急いで処分したい」「大きな木材もある」といった場合にもおすすめです。
もちろん、木材以外の不用品も一緒に回収できます。
お得な「積み放題プラン」もありますので、ぜひ一度お問い合わせください。
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