「木くずは何ごみ?」
「大量の木くずはどこで処分できるの?」
不要になった木材や解体した家具から発生する木くず。庭木の剪定やDIYで木くずがたくさん出ると処分に困るのではないでしょうか。
木くずは種類によって捨て方が異なり、少量の場合は自治体で処分できます。しかし、誤った方法で処分すると不法投棄となるため、注意しなければなりません。
この記事では木くずの適切な処分方法や費用相場について詳しく解説します。
木くずを正しく廃棄して、庭や倉庫をすっきりさせましょう!
木くずの種類と処分までの流れ
木くずは主に「産業廃棄物」と「一般廃棄物」の2種類に分けられます。ここでは木くずの分類とリサイクルの工程について紹介します。
産業廃棄物
産業廃棄物に分類される木くずは、特定の事業活動で発生するものです。具体的には下記のような業種で出る木くずが対象となります。
- 建設業:新築やリフォーム、解体工事で出る木くず
- 木材や家具の製造業:木材加工で出る木くず
- パルプ製造業:紙・パルプの製造過程で出る木くず
- 輸入木材の卸売業:輸入された木材の加工で出る木くず
- PCB(ポリ塩化ビニル)が付着した木くず:危険物として扱う木くず
- リース事業:木製のリース物品や流通で使用したパレットの木くず
これらの木くずは産業廃棄物に該当するため、専門処理業者に委託して処理しなければなりません。公園や施設の造園で発生する剪定枝や伐根、製造現場の梱包材くずや廃チップも該当します。
一般廃棄物
一般廃棄物に該当する木くずは、家庭で発生するものを指します。
- 剪定枝や伐採木:家庭や園芸サービスでの剪定作業で出る木くず
- 流木:自然災害や川の整備などで発生する木くず
- 木製製品:家庭で不要になった木製家具から出る木くず
- 梱包用木材や枕木:梱包材として使われた木材や枕木
これらの木くずは、一般廃棄物として各市区町村が定めた方法で処分する必要があります。ただし、一部の地域では、木くずの処理が難しく受け入れが制限されている場合も多いです。その場合は、専門業者に依頼して木くずを処分しましょう。
木くずはリサイクル可能な廃棄物
木くずは積極的にリサイクルされる廃棄物であり、再利用が難しい場合は焼却処分されます。木くずのリサイクル方法は主に3通りです。
リサイクル方法 | 特徴 | 木くずの種類 | 最終用途 |
チップ化 | 木くずを細かく砕いて再利用、断熱性や吸音性のある建材などに利用 | 比較的質の良い木くず(ヒノキ、クルミ、ブナなど) | ガーデニング敷料、ファイバーボード(建材) |
燃料化 | 木くずを固形燃料に加工 | 建築廃材、燃えやすい木くず | RPF燃料、バイオマス燃料、セメント製造 |
堆肥化 | 木くずを発酵させ、有機肥料として利用 | 剪定枝、伐採木、樹皮 | 有機農業、家庭用堆肥、園芸用肥料 |
木くずは木材としての価値があり、さまざまなリサイクル方法で再利用されています。ただし、再利用が困難な木くずは、適切な処理が必要です。具体的には、最終処分場での埋め立てや焼却によって処理し、環境への影響を抑える工夫がされています。
また、焼却処理の際に発生する熱を回収して、エネルギーとして再利用する取り組みもあります。
木くずの処分方法
木くずの処分方法は下記の7通りが挙げられます。それぞれのメリットやデメリットは比較表を参考にしてください。
処分方法 | メリット | デメリット |
可燃ごみとして出す | 無料で処分できる | 自治体によって処分できる木くずの大きさや量に制限がある |
粗大ごみ収集に出す | 大量の木くずを収集してもらえる | 予約が必要で、収集まで時間がかかる |
ごみ処理施設へ搬入 | 自分のタイミングで木くずを処分できる | 搬入に手間がかかる |
造園業者に依頼する | 安全に処分できる | 費用がかかる |
近所の人に譲る | 無料で処分できる | 必要な人を見つけるのが難しい |
廃材として買い取ってもらう | 木材を再利用でき、処分費用を抑えられる可能性がある | 状態によっては買い取ってもらえない |
不用品回収業者に依頼する | ・大量の木くずでも迅速に処分できる ・他の不用品も回収してもらえる | 費用がかかる |
各処分方法について詳しく解説します。
可燃ごみの日に出す
木くずは自治体で決められた「可燃ごみ」の日に出すことが可能です。
家庭内で発生した小さな木くずや剪定枝は、一般廃棄物に該当するため、地域のルールに従って処分しましょう。
朝の収集時間に間に合えば、無料で処分できるため手軽な方法です。しかし、地域によって木くずの量や重さに制限があるケースも多いです。
たとえば、愛知県名古屋市では下記のようなルールが定められています。
- 1束のサイズは長さ200cm以下、太さ10cm以下
- 細かく切って紐でしっかり束ねる
- 枝にトゲがある場合は「トゲ有」と袋に貼り紙
- 指定された収集日の朝に8時までに出す
名古屋市の場合、木くずは「可燃ごみ」として処分できます。また、自宅の庭から排出される草木類(剪定枝・落ち葉・刈草)を「資源ごみ」として処分する際には事前に申し込みが必要です。
その他の地域では、細かい木くずは指定収集袋に入れることが求められ、「2束まで」と制限があるところもあります。
注意点として、可燃ごみとして出す場合は、釘や金属が付着していないことを確認し、他のごみに混ざらないように分別することが大切です。
粗大ごみの戸別収集を申し込む
量の多い木くずは粗大ごみとして処分できます。
自宅の玄関前まで収集に来てくれるので、まとまった木くずを一度に捨てられることがメリットです。ただし、事前申し込みが必要であり、すぐには処分できません。粗大ごみの処理手数料は下記のように地域ごとに決まっています。
木くずを処分する際は、長さや直径、種類に関する規定をチェックしましょう。地域によっては、「根」を処分できない場合があります。
粗大ごみの収集日時はWebや電話で予約できます。年末年始や長期休暇は混雑しているので、早めに手続きを済ませることが必要です。
リサイクル処理施設に自分で搬入する
一般廃棄物に該当する木くずは、自治体のごみ処理施設やリサイクル処理施設に持ち込んで処分できます。
都合が合えば、粗大ごみ収集よりも早くに処分できることがメリットです。ただし、自分で搬入から荷下ろしまで行う必要があるため、時間と手間がかかります。
愛知県名古屋市では、木くずを下記の手順で搬入します。
- 木くずを結束する(飛散するものは水で湿らせて袋詰めする)
- 車に積み込む
- 地域の環境事業所で受付(8時から正午、13時から15時まで)
- 指定の施設まで搬入
- 係員の指示に従い、ごみを投入
- 計測後、手数料を支払う
手数料は10㎏ごとに200円かかります。受付終了時間は区によって異なり、15時より早くに終了する地域もあるため注意しましょう。
神奈川県横浜市では、剪定枝をリサイクル処理施設へ搬入できます。詳しい条件や料金は施設ごとに違うため、事前に確認の上、適切に処分してください。たとえば、根についた泥はできる限り取り除く必要があります。
造園業者に依頼する
木くずの処分は、造園業者に依頼するのも一つの選択肢です。
剪定から伐採、処分まで一貫して対応してもらえるので、木くずを自宅に溜め込むことなく手間が省けます。しかし、既に剪定枝や木くずが大量にある場合、廃棄のみの依頼は難しいかもしれません。
また、造園業者によって、下記のようなルールを設けている場合があります。
- 道路際まで自分で運び出す
- 根・株や竹類、土砂が混ざったものは回収不可
- 幹は太さ5cm未満、枝葉は200cmまで
- 太い枝は事前に分別する
サービスの内容や料金体系は異なるため、見積もりを依頼することをおすすめします。
処分費用は、車両の種類やごみの量、運搬距離に応じて高くなるので、注意しましょう。正式に依頼する前に現地調査をお願いすることで正確な料金が把握できます。
近所の人に譲る
不要な木くずは、近所の人に譲渡することも検討してください。
木くずは、焚き火の着火剤やハムスターやうさぎのベッドとして役立つため、意外と需要があります。
身近に必要としている人が見つからない場合は、無料で利用できるリユース掲示板「ジモティー」を利用すると良いでしょう。譲りたい不用品を投稿すれば、希望者と連絡を取り合えます。トラブルなく取引を行うためにも、木くずの量や種類を明記して、写真を掲載することがポイントです。
また、希望者が見つかるまでの間は、木くずを適切に保管することが必要です。特に、湿気に注意して風通しの良い場所に置くようにしましょう。譲渡の際は、木くずをまとめて束ね、トラックに載せる必要があるため、取引相手と受け渡し方法について事前に相談するとスムーズです。
廃材として買い取ってもらう
木くずは廃材として専門業者に買い取ってもらうことが可能です。建設現場や製造業から出る木くずは、リサイクル資源として再利用されるケースが増えています。廃材は、家具に使用されるパーティクルボードや燃料チップとして再利用されるほか、良質な木製パレットは買取対象となります。しかし、下記のような廃材は買取対象外となることが多いです。
- ボードや紙が含まれるもの
- 竹や虫食いの木材
- 土が付いている根
- プラスチックがついている木材
- ボルトや金具が含まれるもの
また家庭から出る木くずは業者によって取り扱わない場合があるため、事前に確認が必要です。買取価格の相場は1トンあたり3,500~5,000円なので、少量の木くずを処分したい場合は、他の方法を検討しましょう。
不用品回収業者に依頼する
木くずは不用品回収業者に依頼して処分できます。自宅まで回収に来てくれるため大量の木くず・剪定木の取扱いに困っている場合におすすめの方法です。
依頼から回収までの流れは下記の通りです。
- 問い合わせフォームまたは電話で受付
- 処分したい不用品の種類と量を伝える
- 見積書を確認する
- 回収日時を決める
- 作業完了後、支払う
不用品回収業者に正式に依頼する前に、必ず見積もりで料金を確認しましょう。
木くずの量が多い場合や他にも回収してほしい不用品がある場合は、現地で見積もりをとった方が正確です。
悪質な業者にご注意ください!
業者の中には、見積もりに応じず作業完了後に高額な費用を請求するような悪質な業者も存在します。信頼できる業者を見抜くためには、相見積もりを取り、適正価格を把握することが重要です。
相場よりも極端に安い金額を提示する業者には、注意が必要です。そうした業者は、回収した木くずや不用品を不法投棄する可能性があります。
不法投棄は廃棄物処理法に違反する行為なので、依頼者にも責任が及ぶかもしれません。
トラブルに巻き込まれることなく確実に処分するためにも、事前に見積もりを取って不明点を解消しましょう。
木くずの処分費用の相場
木くずの処理費用は、状態や重さによって変動します。
- 1kgあたり約40~70円
- 1㎥あたり約3,000~8,000円
上記の費用が一般的な相場ですが、例外もあります。たとえば、石膏やボンドなどの付着物や腐敗がみられる場合は、そのままリサイクルできないため、追加費用が発生する可能性があります。
また、大量の木くずを積み込む際には、2トン車・4トン車などの大型車両が必要となり、車両代が加算される点に注意が必要です。
木くずの処分は不用品回収業者におまかせください!
- 他の業者で引き取ってもらえなかった
- 木くずの分別作業に困っている
- 大量の木くずを一度に処分したい
木くずの処分にお困りの場合は、不用品回収業者に依頼すると効率良く確実に処分できます。ここでは、不用品回収業者を利用する具体的なメリットをみていきましょう。
木くずの種類・量を問わず回収できる
不用品回収業者なら、木くずの種類や量を問わず、柔軟に対応してもらえます。多くの不用品回収業者は豊富な回収実績を持っており、適切なリサイクル・処理のルートを確立しています。木製パレットや木材、生木、かんなくずなども、分別して回収可能です。
また、大量の木くずをまとめる作業も依頼できるので、手間を省けます。
最短即日のスピード対応
不用品回収業者に依頼すれば、問い合わせから最短即日で対応可能です。
店舗や倉庫の移転、オフィス閉鎖に伴って発生する木くずの処分は、時間が限られている場合に非常に便利です。
業者によって引っ越し作業も同時に依頼できるため、急ぎのスケジュールでも一括して対応してもらえます。
木くず以外の不用品も同時に処分できる
不用品回収業者では、木くず以外の不用品もまとめて回収してくれる点も大きなメリットです。土や鉄くず、家具・家電など処分方法が異なるものを一気に運び出してくれるため片付けも捗ります。
不用品買取サービスを提供している業者を選ぶことで、費用を抑えることも可能です。
木くずを処分する際の注意点
ここでは、木くずを処分する際に知っておきたいポイントを解説します。
ホームセンターでは木くずを処分できない
ホームセンターでは、木くずの引き取りサービスを行っている店舗はありません。
カインズやコーナンでは園芸用品・資材の無料引き取りを行っていますが、廃材・木くずは対象外です。木くずの処分は自治体で少量ずつ処分するか、不用品回収業者に依頼しましょう。
木くずはコンポストとして再利用できる
少量の木くずは自宅の庭や畑でコンポストとして利用することも可能です。
- 穴を掘り、水気を切った生ごみを投入
- 木くずと乾燥した土を5cm程度乗せる
- 週1回の頻度でコンポストを掘り返す
- 黒ビニールをかぶせて1週間ほど乾燥させる
- 堆肥として使用する
コンポストは生ごみのリサイクルとして注目されており、最終的なごみ削減だけでなく、土壌改良にも役立ちます。家庭菜園・ガーデニングをしている場合は、木くずの再利用を検討してみましょう。
木くずの処分でよくある質問
Q.木くずの量が多いのですが、それでも回収してもらえるでしょうか?
A.当社は、回収する木くずの量について上限を決めていません。
処分したい木くずがございましたら、遠慮なくご相談ください。 ただし、量に応じて手配する車両や作業員の人数が変わってまいりますので、事前に確認が必要です。 お電話などで、おおよその量を伝えていただいてもかまいせん。もちろん、当社が現地に確認に伺うこともできます。
Q.日中は時間が取れません。夜間でも木くずを回収してもらうことはできますか?
A.はい、可能です。
日中に限らず夜間でも回収に伺えますので、ご希望の時間帯をお知らせください。
近隣にご迷惑にならないよう、できるだけ配慮させていただきます。
Q.できるだけ早めにお願いしたいのですが即日回収も可能ですか?
A.はい、対応可能です。
当社は、名古屋市内や周辺の地域なら最短30分ほどで駆けつけることができます。
ただ、木くずの量が多い場合は、適切な車両と作業員が必要になります。
ご依頼の際は、あらかじめ木くずの量をお知らせください。
また、木くずの量や場所によっては即日での対応は難しい場合もございます。
Q.木くずが腐っているのですが、回収してもらう事は可能ですか?
A.はい。可能です。
当社では、どのような状態のものでも回収しております。
悪臭が気になる木くずは、袋に入れて口をしっかり縛って保管して頂けれ臭いが気になりません。
触りたくないなどであれば、広げたままであっても回収します。
Q.木くずと一緒に鉄くずも回収してもらう事はできますか?
A.はい。可能です。
当社では、木くず、鉄くず以外にも、土や家具など様々な不用品を回収しています。
また、LINEやメール、電話などで無料お見積りを行っております。
お見積りの際に一緒に回収したい旨をお申しつけください。
Q.折れてしまっていて、運べない木くずでも回収できますか?
A.はい。可能です。
当社では他社では回収できないような状態の木くずであっても回収することが可能です。
折れてしまっている木くずは、先が鋭く危ないと思います。できるだけ触らないようにしてください。
木くずの不用品回収まとめ
木くずの処分方法は下記の通りです。
- 可燃ごみの日に出す
- 粗大ごみの戸別収集を申し込む
- ごみ処理施設に自分で搬入する
- 造園業者に依頼する
- 近所の人に譲る
- 廃材として買い取ってもらう
- 不用品回収業者に依頼する
木くずには一般廃棄物と産業廃棄物の2種類があります。自宅から出た木くずは少量であれば「燃えるごみ」として処分可能です。リサイクルを推進している地域では、資源物として排出できるので、まずは自治体のホームページで手続き方法を確認しましょう。
愛知県名古屋市の出張回収センターでは、木くずや木材の不用品回収を年中無休で受け付けています。木くずの買取だけでなく、他社で断られてしまった不用品の回収もお気軽にご相談ください!
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